こんにちは、日本母親支援協会の柴田です。今日は、子供の怪我に消毒は不要というお話です。
子供のときに怪我をしたら、赤チンを塗っていた方も多いのではないでしょうか?今の親世代は「赤チン」とは言わず「マーキュロクロム液」といっていたのかもしれません。
現在「マーキュロクロム液」を作っているのは三栄製薬(東京)の一社だけです。その三栄製薬が2020年末に生産を止めると発表しました。
「赤チン」は、かつて家庭や学校の常備薬でした。何処の家庭でも薬箱には風邪薬とオロナインと正露丸と赤チンは必ず入っていたのではないでしょうか?
その赤チンは、生産過程で水銀を含んだ廃液が発生することから、1973年に原料の国内生産が終了。その後、各メーカーは海外から原料を輸入して生産を続けていました。
今は何処の家庭の薬箱をみても赤チンはありません。その代わりに出てきたのが「マキロン」です。これは無色透明の消毒薬です。これなら服に色が付く心配もありません。
でも、この消毒薬という物自体も、今では学校やお医者さんに需要がなくなってきています。
なぜかというと、消毒は傷の治りを良くする上皮細胞まで破壊してしまうということがわかってきたからです。
外科医も「傷口は流水で洗い流す。消毒液は使わない」という応急処置法が主流になってきています。
その流れの中で、学校の保健室でも消毒薬は使用しなくなっています。消毒する代わりに水道水で洗い流すようになりました。
ですので、保育園や幼稚園で怪我をしても保健師さんは「赤チン」も「マキロン」も使いません。
「どうして怪我をしたのに消毒してくれないの!化膿したら責任をとってくれるの!」
などとモンスターペアレントが駆け込んでくるかもしれません。あなたも、こんなモンペにならないように、この記事を覚えておいて下さいね。
●いままでの傷の治療の常識とは?
- 傷は、消毒しなければいけない。
- 消毒しないと化膿する。
- 傷は、ガーゼで覆う。
- 傷は、乾かして、かさぶたを作って治す。
- 傷は、濡らしてはいけない。
どうですか?あなたの頭に中にも刷り込まれていませんでしたか?
●傷に消毒をしてはいけない理由
- 感染に対して無防備になる。
- 創傷治癒が遅れる。
- 細菌に対しては効いていない。
以上から、傷に消毒液を塗ることは、傷を治らなくしていることと同じなんですね。
●傷を乾かしてはいけない理由
- 傷を乾かすと、細胞はひからびて死滅し、傷は治らない。
- したがって、種々の被覆材で覆って、湿った環境を保つことが大切。
●傷をガーゼで覆ってはいけない理由
傷をガーゼで覆うと、水分が吸収され、外気に発散されてしまって、傷は乾いてしまう。さらにはガーゼが傷にくっつくことで、せっかく生えてきた上皮細胞がはがされてしまう。だから痛いのです。
●正しい治療をすることで治癒までの日数が短くなります。
手指の怪我に従来の治療法を施すと治癒までにかかる日数は平均11.4日でした。それに対して湿潤療法を行うと平均治癒日数は5.3日でした。
そして、家庭内でも消毒はしないようにして下さい。もし薬箱に赤チンやマキロンが残っていたらすぐに処分しましょう。
そのマキロンを使ったのはいつのことでしょう?「一度開封した後は、12ヵ月以内に使用してください」と書いてあるのをご存知ですか?もしかしたら、一年をはるかに過ぎているかもしれません。
これからは、けがをしたら消毒ではなく、傷の中に入った異物を除去するため、無菌である水道水で洗浄することが大切なんだということを覚えておいてくださいね。
そして、小さな傷の場合は「乾いた傷テープ」ではなく「湿潤テープ」を使って下さい。湿潤テープとは「キズパワーパッド」や「ケアリーヴ」などという名称で売っています。ドラッグストアで簡単に手に入りますよ。
おばあちゃん世代は、「怪我をしたら消毒」「化膿するから消毒は大切」という「常識」が刷り込まれていますから、「どうして、消毒しないのよ。母親としては当たり前でしよ!」などとモンペのようにあなたを責めるかもしれません。
そんなときには、この記事を思い出して「消毒は傷の治りを遅くするということが今の医学の常識です」と反論してギャフンと言わして下さい^^;。
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ママへ。子供が生まれてから家事・育児に追われて疲れてはいませんか?独身だった頃、あんなに輝いていた日々が嘘のような毎日。
今あなたが感じている「辛さ」というのは、それはあなたを成長させてくれる「恵み」なのです。
育児の真っ只中にいるときは「恵み」と受け止められませんが、子供が成長してあなたの手から自立していった時に振り返ってみると、あの経験があったからこそということが分かります。
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