胃薬を飲みすぎると…
普段診療をしていると、胃薬を漫然と飲み続けている人が結構いらっしゃいます。胃薬は、ただ漫然と長期間飲み続けるのはよくありません。急を要する時は薬を飲んでも良いと思いますが、同時に、胃が悪くなる原因をよく考え、生活習慣や食生活、ストレスマネジメントもおこないながら投薬し、減薬していくべきです。投薬と同時に、もし西洋医学的に治療が可能な場合は、まずはその治療をしましょう。場合によっては、補助療法として、漢方や鍼灸、整体なども有効な場合があります。とにかく、「なんとなく薬を飲み続ける」ということだけはよくないです。実際に、胃薬を長期に飲み続けた時にビタミンB12欠乏になる という論文も出ました。以下参照。■胃薬の服用でビタミンB12欠乏に!市販の胃薬を長期的に使用することで、体内のビタミンB12の欠乏状態を引き起こす可能性があることが分かりました。ビタミンB12は不足すると貧血や慢性疲労などを引き起こし、深刻化するとうつ病や記憶障害の発症にも繋がります。市販の胃薬のほとんどに含まれるヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2RAs)とプロトンポンプ阻害剤(PPIs)の2種類を対象に研究を行いました。北カリフォルニアに住む、健康な被験者18万4,199人と、ビタミンB12の欠乏症状を示す被験者2万5,956人を対象として調査を行いました。○PPIsの処方を受けていた人は、処方を受けていなかった人に比べて、ビタミンB12欠乏症になるリスクが、1.65倍であることが分かりました。○H2RAsの処方を受けていた人は、処方を受けていなかった人に比べて、ビタミンB12欠乏症になるリスクが、1.25倍であることが分かりました。PPIsまたはH2RAsの処方を2年以上受けていた人は、いずれもビタミンB12欠乏症リスクの増大が認められました。H2RAsやPPIsが、統計的に有意なレベルでビタミンB12の欠乏と関連していることが確認されました。※以下の論文より引用。Proton pump inhibitor and histamine 2 receptor antagonist use and vitamin B12 deficiency.(JAMA. 2013 Dec 11;310(22):2435-42. doi: 10.1001/jama.2013.280490.)http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24327038