PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)
20歳前後の子供さんのお母さまからお悩みを多く頂戴します。
生理不順がきっかけで婦人科にいったらこの診断を受けた。
まずはピルを飲んで生理周期を整えましょう~そして妊娠したくなったらまた相談しましょう~
ただ、ピルは塞栓症のリスクもあるし副作用があってそれ以外の方法はありますか??
そもそも子供が出来ないの??
と、ご心配されるストーリーが多いです。
一般的な治療法は、
・インスリン抵抗性⇒メトホルミン(糖尿病薬)
・月経異常、子宮内膜症⇒プロゲステロン、ピル
・肥満⇒糖質制限食、エクササイズ
・多毛⇒スピロノラクトン
などがあります。
症状によって治療法が異なるので上記の治療が全ての方が当てはまるわけでもありません。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と言うと婦人科の病気に思えますが、約10パーセントの方の原因はインスリン抵抗性にあります。
つまり糖尿病や肥満が原因と同じで、お食事の改善などの内科的アプローチも重要です。
実は多嚢胞性卵巣症候群は、将来的に心臓・血管系の病気、肥満、糖尿病、高血圧、子宮体癌、乳癌などになる可能性が高いとされています。
インスリン抵抗性の原因は腸内環境やミネラル不足でも起こりえます。
インスリン抵抗性を改善するためには糖質を制限して食物繊維をしっかりとるお食事や運動も重要です。
多嚢胞性卵巣症候群は不妊症の原因になることもあります。
男性ホルモンも高いので、当然ニキビもできます。
ちなみに多嚢胞性卵巣症候群の症状は以下の通りです。
いくつか症状が当てはまる方は一度調べてみては如何でしょうか?
大きくなった卵巣、月経異常(無排卵)
にきび
多毛症
肥満
不妊
男性型薄毛
高脂血症
糖尿病
当院ではナチュラルホルモン補充としてのプロゲステロン補充をお勧めしております。
ピルとは似て非なるものです!
症状が多彩なので、多方面からのアプローチが必要となるPCOS。
しっかり検査・治療していきましょう。