埋没法であれ、切開法であれ、他院で手術を受けて、とりあえず二重まぶたになってはいるものの、今一つパッチリしない、眠そうな目になっている、ラインだけ食い込みすぎている、いかにも整形したような不自然な目に見える、と言われるお悩み方が修正のご相談にいらっしゃいます。その方々の多くで、まつ毛の上に皮膚がかぶさり、ぷっくりとしていてきれいな二重まぶたは言えずに、確かに眠そうなまぶたになっていることが見られます。
このような状態は、医学用語ではありませんが、いわゆる“ハム目”と呼ばれています。
いくつか例をお見せいたしましょう。(以前のブログでもお見せした症例の方々です)
①20代前半の女性。他院で埋没法と切開法を二回受けた方です。二回目の切開法は不自然な二重幅を狭くする修正手術を受けたとのことですが、ほとんど狭くならなかったとのことです。ご本人はハム目に気づいていらっしゃいませんでした。
②20代後半の女性。約5年前に他院で切開法による二重まぶたの手術を受けた方です。
二重のラインより下の皮膚がたるんでいて、左のまぶたは眠そうになってしまっているとのことです。左は眼瞼下垂の状態です。まつ毛の生え際が見えない、典型的なハム目です。
③30代半ばの女性。これまでの約10年間に埋没法4回、小切開、全切開を各1回ずつ行ってきていますが、一度も満足した二重になったことがないとのことです。たるみのかぶさりの強いハム目です。
そもそも、一重まぶたに、ただ単に食い込みラインをつければきれいな二重まぶたが出来上がるわけではありません。一重の方が持っているまぶたの厚みや重みによってできる、皮膚のまつ毛の上へのかぶさりが、ぷっくり目、ハム目を形成してしまっています。これを改善するためには、まつ毛へのかぶさりを無くすことですが、余った皮膚を切除すればいいだけではなく、皮膚の下にある眼輪筋、瞼板前組織を適切に取り除き、皮膚を上方向(眉毛側)にたくし上げることで、まつ毛へのかぶさりがなくなり、すっきり軽くなったまぶたが、スムーズに二重ラインに入り込んでいき、目の開きもより良くなるのです。
ハム目の修正の相談で、よく、他院で間違ったカウンセリングを受けて来られる方が多くいらっしゃいます。まず、ハム目修正に眼瞼下垂の手術は必要ありません。ここに紹介した②の方の左まぶたには眼瞼下垂の手術を行いましたが、眼瞼下垂の確定診断とならない限り、不要な手術は避けるべきです。また、眉毛下切開手術は、ハム目の修正とは全く関係ないので、これも必要な手術ではありません。
私が行ったハム目の修正手術の結果をお見せいたします。
①20代前半の女性
修正手術前
修正手術後(1年)
②20代後半の女性
修正手術前
修正手術後(3か月)
修正手術前
修正手術後(3か月)
修正手術前
修正手術後(3か月)
③30代後半の女性
修正手術前
修正手術後(4か月)
修正手術前
修正手術後(4か月)
修正手術前
修正手術後(4か月)
この方々のような二重まぶたのハム目他院修正手術は、日帰り手術で局所麻酔、時間は60分ほどです。リスクや合併症は左右差、内出血、感染、瘢痕などです。
治療費用は修正内容により変わりますが、330,000~550,000円です。
当院の診療部長で、他院切開後の二重幅を狭くする修正手術のスぺシャリストである上茂(かみしげる)先生も、他院術後のハム目に関する原因と治療法について、YouTubeで解説されています。ぜひご参考になさってください。
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