タウン形成外科クリニックDr.工藤勝秀のブログ ~美容外科・形成外科のあれこれ~

タウン形成外科クリニックDr.工藤勝秀のブログ ~美容外科・形成外科のあれこれ~

「安心・安全」をモットーに美容外科診療を行っています。このブログを通して、日々の診療で行っていることや自分なりの考え方を少しづつお伝えしていきたいと思っています。

 

50代の女性です。

下まぶたのくま(主にふくらみ)が気になり来院されました。

 

術前の状態です。

 

今回は皮膚のたるみも改善を希望されたため、結膜脱脂・裏ハムラ法は適応外となります。

(どちらも皮膚切除ができないため)

 

次に除皺術と表ハムラ法のどちらを選択するかです。

下まぶたのふくらみだけに目がいきがちですが、実際にはみぞの部分の周囲はへこんだ状態です。

この状態でふくらんだ脂肪の切除を行うと、下まぶた全体のくぼみが強調されてしまいます。

 

このような場合は表ハムラ法の適応となります。

脂肪はあまり切除せず、みぞの部分に移動させることで全体的になだらかの状態にするとともに、可能な限り下まぶた全体のボリュームを維持するという考えです。

 

術後1か月です。

 

凹凸が改善し影も少なくなるため、明るい印象になりました。

 

また皮膚を切開する位置を工夫すれば術後1か月でも傷はそれほど目立たなくなります。

 

 

皮膚の取りすぎや煩雑な手術による拘縮は、まぶたの外反を生じるリスクとなります。

 

 

 

 

 

 

 

20代の女性です。

下まぶたのふくらみが気になり来院されました。

 

術前の写真です。

 

両側の下まぶたの内側にふくらみを認めます。

年齢的にも皮膚のたるみは強くないため、まぶたの裏側からの脂肪除去(経結膜脱脂)を行いました。

 

術後1か月の写真です。

 

ふくらみがなくなり、すっきりした印象になりました。

 

この手術はまぶたの裏側から行うため、表側に傷ができません。

腫れや内出血も比較的少ないため、ダウンタイムが短く希望される方は非常に多いです。

 

手術手技も比較的易しいため、カウンセリングでこの治療を積極的に勧められるケースも多いようです。

しかし、過度な脂肪除去による陥凹変形を来しているケースもあり、注意が必要です。

 

皮膚のたるみを強く認めるケースでは、そもそもこの方法では改善に限界があります。

その場合は必ず除皺術(表側からの皮膚切除)との違いについて説明を受けたうえで、

両方の手術のリスク並びに術後の結果の違いを理解する必要があります。

 

 

 

 

 

20代の女性です。

右ほほの傷跡修正相談で来院されました。

10年ほど前にほくろを切除したとのことです。

 

初診時です。

改善の希望は以下の2点でした。

 

①ほうれい線のあたりの白色瘢痕を目立たなくしたい。

②鼻翼基部(小鼻の付け根)の陥凹変形を改善したい。

 

線状瘢痕はほうれい線より位置・方向ともにずれていたため、術後の傷跡の方向に気をつけながら、

瘢痕の切除を行いました。

 

術後6ヶ月です。

まだ少し傷の赤みが目立ちますが、術後1年ぐらいまでにはほぼ落ち着くと思われます。

 

傷跡修正ではどこまで改善できるのかを術前に十分話し合うことが大切だと考えています。

お一人で悩まれず、いつでもご相談ください。