P.140 「気づかなかったの?ロンも私も、あなたと一緒に行けばどういうことが起こるか

って、はっきりわかっているわ。それに気づかなかったの?ええ、私たちにはわかって

いるわ。ロン、ハリーにあなたのしたことを見せてあげて」


UK版P.84 "Didn't realise that Ron and I know perfectly well what might happen

if we come with you ? Well, we do. Ron, show Harry what you've done."


試訳: 「あなたと一緒に行けばどんな事が起こるか、ロンも私も十分に理解しているって

気づかなかった?私たちはよく分かっているわ。ロン、ハリーにあなたがした事見せな

さいよ」



ハートスペードダイヤクラブ


P.141 普通の屋根裏お化けは、たしか禿げていてヌルヌルした生き物だったはずだ、

とハリーは思った。こんなに髪の毛が多いはずはないし、体中に赤紫の疱疹の炎症が

あるはずもない。


UK版P.85 He was also sure that ghouls were generally rather slimy and bald,

rather than distinctly hairy and covered in angry purple blisters.


試訳:普通の屋根裏お化けは、明らかに髪が長く化膿した紫の疱疹だらけというより、

むしろねばねばしていてはげているものだと、ハリーは確信していた。



ハートスペードダイヤクラブ


P.152 ダンブルドアに聞くべきだったさまざまなことを、ハリーは思い浮かべていた。

どんなに多くの機会を逃してしまったことか、校長先生が亡くなったいま、ハリーは

しみじみそう思った。ダンブルドアが生きているうちに、もっといろいろ知る機会が

あったのに・・・・・・あれもこれも知る機会があったのに・・・・・・。


UK版P.91 he was thinking of all the things he should have asked

Dumbledore, and of how, since the Headmaster had died, it seemed to

Harry that he had wasted so many opportunities, when Dumbledore had

been alive, to find out more...to find out everything...


試訳:校長先生が亡くなって以来、ハリーはダンブルドアに尋ねるべきだった

あらゆることを考えていた。ダンブルドアが生きていた時に、数多くの機会を無駄に

したように思えた。より多く見つけ出すための…全てを見つけ出すための機会を…。


うーん。everything があれもこれもというより全部って感じ?と思って気になった。

大差ないか。



ハートスペードダイヤクラブ


P.154 騎士団と魔法省が、「隠れ穴」に安全対策の呪文を幾重にも施していた。あまりにも

多くて、ハリーは憶えきれなくなっていたが、もはや魔法でここに直接入り込むことは

できないことだはわかっていた。


長い…と言うか、また文が変な風に合体している。


UK版P.92 He had lost track of how many security enchantments had been

placed upon the Barrow by both the Order and the Ministry; all he knew was

that it was no longer possible for anybody to travel by magic directly into

the place.


試訳:騎士団と魔法省によって「隠れ穴」に、どれだけの安全対策の魔法が施されたか

ハリーは忘れてしまった。分かっていたのは、魔法でここに直接入りこむことは

もはや誰にも出来ないという事だけだった。



ハートスペードダイヤクラブ


P.155 ウィーズリーおじさんが普通とは思えない笑い声を上げたが、おばさんのひと

睨みがそちらに向かって飛んだとたん、おじさんは静かになり、病気の友人の枕許を

見舞うにふさわしい表情に変わった。


UK版P.93 Mr Weasley gave a maniacial laugh; Mrs Weasley threw him a look,

upon which he became immediately silent and assumed an expression

appropriate to the sickbed of a close friend.


試訳:ウィーズリーおじさんが狂ったような(尋常ではない)笑い声を上げたが、おばさん

が一睨みしたとたん静かになり、親しい友人のお見舞いに来たかのような表情になった。





冗談を訳すのはとっても大変。でも、このままではまどろっこしい。


P.106 「見ろよ……穴だ。ホールだ、ホーリーだ。ほら、聖人(ホーリーとルビ)じゃないか、

わかったか、フレッド?」


UK版P.67 "You see...I'm holy. Holey, Fred, geddit ?"


試訳: 「見ろよ、俺には穴(ホールとルビ)がある。聖人(ホーリーとルビ)って言うだろ。

フレッド、わかったか?」



ハートスペードダイヤクラブ


P.115 「傾聴、傾聴!傾耳、傾耳!(けいみみとルビ)」


UK版P.72 "Yeah, 'ear, 'ear,"


Yeah=yesで、ヤァ、イァ、イァと、なくなった耳にかけて、韻を踏んでいる・・・。

Year, hear, hear てことかな?ジョーク以前に日本語の意味が分からない。

ちなみに、私の辞書では 「Hear! Hear!」を「謹聴、謹聴」と訳されているので、きっとそちらの辞書

には「傾聴、傾聴」と書かれていたんだろうな。


試訳: やぁ、耳、耳!(イァとルビ) 


どうでしょう…。

P.99以降のルーピンとキングズリーの台詞が引っ掛かった。


私の好きな小説で、超お嬢様が事件を解決するものがある。彼女の台詞は「あっただわ」、

「どうしたですか」と徹底されている。「あっただわ」「どうしたですか」とは絶対にならない。

最初こそ違和感を感じたものの、彼女はこういう話し方なんだと思えば気にならなかった。


というわけで、ルーピンがP98「裏切られただ」と言ったにもかかわらず、続くP.99で

「何があっただ?」「何をしただ?」と来て、P.101「もぎ取られてしまっただ」


同じく、キングズリーがP102「知っていただ」と言って、直後に「理解できなかっただが」

「変えただ」となって、「はずなだが」「何があっただ?」となると、いくらなんでも

バラバラな気がしてしまう。しかも、二人が会話しているから…。


もちろん、全部を統一すればそれでいいのかという問題ではないし、例外だって発生すると思う。

けれど、なんだかお話としてのキャラクターの整合性がない気がする。細かいとは思うけど。

今まで本を読んでも、こんなことを気にしたことはなかったな・・・。