ここまで、ダイアトニックコードをチョット変わった方向から説明してきたのですが、ここらで、真正面からこのダイアトニックコードを見てゆきます。

C  Dm  Em  F  G7  Am  Bm7-5

m(マイナー)か?m7(マイナーセブンス)か?

って事が曖昧になってきましたが、7thってどんな意味があるのか?

動的な意味(響き)になると覚えておいて下さい。
次のコードに動こうとする響きです。
だから上記にコードのうちの3つのマイナーコードで、とりあえずは2度マイナーのDmと3度マイナーは迷ったらm7にしておきましょう。引き比べて、動的な響きが必要無いと思ったらm(マイナー)としても間違いではありません。6度マイナーのAmも同様に自身の判断で動的な響きが必要無ければ7を付ける必要が無いのですが、ただ6度マイナーは「兵士」や「王子」とは存在は違って「女王」という立場のコードでもあるので、判断は異なってきます。存在感として動的な響きでない方が良いという方向で考えましょう。

ここでいくつかのキーのダイアトニックを書き出してみます。

Eb Fm7 Gm7 Ab Bb7 Cm Dm7-5
Bb Cm7 Dm7 Eb F7 Gm Am7-5
F Gm7 Am7 Bb C7 Dm Em7-5
C Dm7 Em7 F G7 Am Bm7-5
G Am7 Bm7 C D7 Em F#m7-5
D Em7 F#m7 G A7 Bm C#m7-5
A Bm7 C#m7 D E7 F#m G#m7-5
E F#m7 G#m7 A B7 C#m D#m7-5

全部でキーは12有るんですが、主立ったものだけを書き出しました。

例えば、Cのキーのコード進行として、Cのコードが無くてもDm7右矢印G7というコード進行だけでキーがCである事を理解しましょう。

また、Gm7右矢印C7のコード進行しているとキーはF
Am7右矢印D7と来ればキーはG
※これらはダイアトニックの2番目と5番目のコードなので、「トゥーファイブ」と言います。


前回の「コードについて_その22」のキャストの部分を思い出してください。「兵士1」が出てきて「爺」が登場すれば、キャスト全体(そのキーのダイアトニック)が解っていれば、何っていうミュージカル(キーが何?)なのかが解る。という感じです。

これからもドンドン色んな曲のコード進行をかき鳴らして、色んな響きに挑戦しましょう。



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音楽制作
いつものように、一般的な理論書の切り口じゃない角度から、コードのイメージのトレーニングとして今回も書いてゆきます。

説明してきたコードをダイアトニックに当てはめると

C  Dm  Em  F  G7  Am  Bm7-5

C  F/D G/E  F  G  C/A   ※

※7つ目のコードは今のところまだ無視しておきます。
以前にも言いましたが、記譜的には2段目の(赤い文字の)分数コードの表記はしません。

ギターの都合での説明なので、このコードの対応表がイメージ出来るようにして下さい。

バンドサウンドでは1本のギターでパワーコードを、そしてもう1本のギターでは

のような3音コード(トライアド)で弾くと、ストレートなサウンドが作れるので、手法としては理論が色々と解って来ても、持っていていいイメージです。

この手法で弾き方も慣れて、サウンドにも慣れて、飽きてきたら次に考える事は、

C/Aの時に、Amのコードを使う事です。
ひらめくメロディーとコードがなじんで無かったら、DmもEmも使って見ましょう。
無責任な説明っぽいですが、何処まで行っても耳や感性での判断が個性を生みます。
それから5番目のコード(ドミナント)には7thを付けた方が良いのです。しかし最近G7をローコードで弾くときに7thにしない傾向もあります。この事に関しては、このブログの記事で、5番目のコードには7tを付ける事に関して書いてますので参考にして下さい。

ブログの中で分数の表記をスラッシュで、F/Gこんな風に書いてますが、自分で五線紙等に書くときは分数表記(次の表の最初のやつ)で書く事をお勧めします。

これら、同じコードです。



音楽制作
コード理論を勉強して行く時に、やはりダイアトニックコードを理解する事が不可欠なんですが、ではダイアトニックコードって何?

コード進行って沢山のバリエーションを含んだ曲が素晴らしいとは限らないもの。

ワンコードの曲で有名な物も有るし、ジャンバラヤみたいに2つのコードでも素晴らしい曲も有る。
だけど、いくつも曲をつくって行く時にどうしてもバリエーションは必要なもの。

僕流にダイアトニックをと言葉で表すと、「物差し」ってところでしょうか。
音楽だけにかかわらず、人が物事を判断する時にには、比較して決めるのが当たり前の事で、いくら「これが一番だ」って言っても、それは「あれよりもこっちが良くて、あっちよりこれの方が良い」って事の積み重なった末に「一番・・・」って判断されるものです。

ダイアトニックコードだけで作られたサウンドをしっかりと把握していれば、それ以外のエッセンスを盛り込んだが曲で、何処がすてきなのか?何処がくどいのか?等を判断しやすいものです。

ダイアトニックの理解を深める話ですが、

これまでの体験から、

生徒が、「曲が出来ました。。。。」って言って持って来たときに、よく有った例なんですが、
途中から調性が解らなくなっているってコード進行をよく見ました。

例えば、最初はGののキーだったはずが途中から気ままにコードを考えたのか、Dのキーに変わってしまっている。。。なんてこと。

これって、ダイヤトニックの物差しが解ってない証拠と思いました。

ここで、CのダイアトニックとGのダイアトニックでお話を交えて書いて行きます。


※本来5番目のコードは7thと成りますが、ここでは説明上省略してます。

これらの7つのコードをミュージカルの役者だとたとえてみましょう。
話のストーリーは王朝帝国的な物語として、
Cを「王様」(木村)
Dmを「兵士-1」(徳井)
Emを「王子又は御姫(若輩年齢)」(剛力)
Fを「兵士-2」(大野)
Gを「爺(王様に絶対服従で必ず王様に事件などを報告して来る)」(六角)
Amを「王女様」(米倉)
Bm7-5を「メイド(女王様だけの専属世話役)」(仲間)

これが、ミュージカル「C」のキャストとします。

それで、次の年のミュージカルが、「G」て言うミュージカルだとしましょう。
Gのコードを「王様」(六角)
Amを「兵士-1」(米倉)
Bmを「王子(若輩年齢)」(福)
Cを「兵士-2」(木村)
Dを「爺(王様に絶対服従で必ず王様に事件などを報告して来る)」(板尾)
Emを「王女様」(剛力)
F#m7-5を「メイド(女王様だけの専属世話役)」(尾野)

(ここまでマイナーコードに7th、5番目のコードに7thはわざと省略してます)

わかりやすく書き出してみると、


これを見れば解ると思いますが、
木村はCのミュージカルでは「王様」だけど、Gのミュージカルでは「兵士2」
六角はCのミュージカルでは「爺」だけど、Gのミュージカルでは「王様」の役なんです。

これが曲のコード進行にもいえる訳です。

曲のコード進行がCから始まってもCのキーとは限らない、他のキャスト(その後に続くコード)を見て、何のキーなのかを判断しなければいけないのです。
だからコードをかき鳴らしながらハミングで曲を創る時は、各キーのダイアトニックコード内で作って行くのが最初は無難です。勿論、特別ゲストってな感じで他のコードが使えるんですが、そのあたりは、またこれからの記事で書いていくつもりですのでお楽しみに





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