【幻】モーニン・ブルーズ 2024/06/01 | 澤田修ブログ

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ラジオDJ、ナレーター、音楽ライター、肉好き男、
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TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino / Elektra 8122 798434 0

 

 

N   お早う御座います、ワツシイサヲです。大雨の予報は外れましたね。気象庁では多少反省して

 いるようですけれど、これを「狼少年」みたいにしてはいけないと思います。可能性が

 あるならば伝えるのが、素人の手が届かない自然科学を土台にしているお役所の務めで

 もありましょう。「予想ほど酷くなかったね」と、みんながホッとして何よりです。ただ 

 し、無闇やたらに警報を出せばいいもんじゃないというのは、自明の理です。わたした

 ちは、皆いつどうなるか分からない運命の下に生きているのですからね。

  さあ「幻」の始まりです。今朝は6月の一回目に相応しく、これです。

  河内音頭「旅立て俊徳丸」、初音家賢次。パンク的味わいをどうぞ。

 

M01.旅立て俊徳丸(5’00”)初音家賢次KB1001

-trd.K.hatsuneya-   歌舞音曲 KB1001

 

N   「旅立て俊徳丸」、初音家賢次でした。今朝は6月の第一回です。「光陰やたらと矢

 の如し」昨今、特にそう感じます。この間お正月だったばかりなのに、「小の月」であ

 る今月末には、もうその半分が過ぎてしまった事になるのです。いや、それにしても光

 陰矢の如しですね、違うかな。未だに能登半島では家に戻れない人たちが大勢います。

 台湾を見習ってほしいですね。あの人たちは「日本から学んだ」そうですよ。災害対応

 の悪い部分を見て、「これじゃあいけない」と学習したんでしょうか。

 東大を出た偉い人たちは何をしているんだ、と言いたくもなります。わたしも「東大

 卒」ですがね。ただし哲学館改め運動競技館、それも斜陽の「東洋大学」ですけども。

  今年の夏も、昨年同等に暑くなるとか。気になる媒体の論調は、この何よりも恐ろし

 い「地球の変動」を面白がっているようなところですね。敗戦後この国はある程度の成

 功を収めたものの、馬鹿にしてまともに付き合おうとせず、かつての「侵略」を誤魔化

 そうとして来た東エイジア近隣諸国に追い越されました。国民の計り知れない「寛容」と

 「忍耐」が「繁栄」を支えていたのに、です。しかもその源は、慢性的な「過密」と

 「渋滞」にありました。この辺りが非科学的で、合理的な西洋人には理解できない事で

 あり、「国民の計り知れない寛容と忍耐」を東洋の神秘のひとつとして理解して、押さ

 え込むしかなかったのです。「寛容と忍耐」は、この江戸時代から国を支えた世界に冠

 たる美徳ですけれど、その後もこれを精査せずにこの国はここまで来てしまっていま

 す。その延長線上にあるのがはしゃいでいる媒体のように見えて仕方がないマスコミ媒体な

 のです。特にテレビ電波がそうだ。「報道」の自覚がない。とにかくやたらと「過激な状

 態」で「盛り上がる」のが「素晴らしい事」みたいに見えます。そういう考え方にはす

 ぐ限界が来るという自省は、敗戦でしている筈なのにね。

  それはともかく 今月末には、今年も半分が過ぎてしまった事になります。それを過

 ぎれば、あっという間に年の瀬が来て、またひとつ齢を重ねる事になるのです。皆さ  

 ん、短い人生は短いですよ、お気をつけて、お大切にね。光陰矢の如しです。

  さて、6月です。盆踊りの季節も旬になります。わたしは随分前に盆踊りの幕開け

 に立ち合った事がありました。音楽はもちろん河内音頭で場所は奈良の山奥、花火をや   

 たりしてね。わたしも1本持たせてもらいました。思い出せば、気持ち良かったなあ。

  さあ昨年と同じように暑くなりそうな今年の夏も盆踊りです。河内音頭をもうひとつ、

 どうぞ。三音家浅王丸で「赤城の子守歌」、シンゴー仕様です。

 

 

M02.赤城の子守歌(5’00”)三音家浅王丸

-trd.A.Mitsuneya- 歌舞音曲  KB2001

 

M03.The World Is Waiting For The Sunrise(2’14”)Les Paul & Mary Ford

-E.Seitz, E.Lockhart-  Fantastic Voyage  FVTD035

 

 

M04.踊れ!若者(4’57”)バウンド

-M.Furuta-  アポロン BY32-17

 

N   こちらは先週もお届けしたレス・ポールとメアリ・フォードの「世界は夜明けを待っている」で

 す。これ以外にも有名なカヴァが沢山あるのではないかと思いまして、古いヴォーカル・グルー

 プのザ・ラークスが唄っているのも確かめましたが、それ程ではなかったですね。やはり決

 定的なのはやはりこの仕様のようです。

  続けたのは冒頭のリフが似ているところからの連想で、バウンドの「踊れ!若者」でし

 た。これはわたしが制作現場を受け持った第一作です。いろいろと思うところがありま

 して、長い事聞いていませんでしたが、久しぶりに聞きました。ダメなところがやたら

 と耳につきますが、意外と宜しかった。こうして自分の過去を肯定するようになって、

 感覚が衰えて行くのかなあ、とも感じます。聞いているうちにこの歌に関しては、ちょ

 っと面白い閃きがあったので、今どうすればいいのかなと考えているところです。乞う

 ご期待。

  先日テレビで誰かは忘れていまいましたが、なくなった人の紹介をしていて、生前はこ

 の人たちとも知り合いだった、と言うお話が出ていました。

 

 

M05.女は世界の奴隷か(5’16”)プラスティック・オノ・バンド・ウィズ・エレファンツ・メモリー

-J.Lennon, Y.Ono-   東芝EMI  TOCP-67779

 

N   既に亡くなってしまった有名人の生前のお友達。ジョン・レノンとオノ・ヨーコのプラスティック・オ

 ノ・バンドで、「女は世界の奴隷か」でした。1972年4月のシンゴーです。

  まだ読破していませんが、昨年末に古本屋で買った「誰がジョン・レノンを殺したか?」

 と言う一冊(フェントン・ブレスラー著 島田三蔵訳 音楽之友社刊)が手許にあります。これを読  

 みますと、この頃のジョンは当局から相当に「危険な存在」と見られていたようですね。

 なんせ影響力が絶大。しかも麻薬で捕まったりしている人物ですし、「戦争反対」なん

 て言ってる。ジェリー・ルービンやアビー・ホフマンなどの過激な友人たちも多い。当然です。この

 アルバム『サム・タイム・イン・ヌー・ヨーク・シティ』は彼、ジョン・レノンがLP『イマジン』の後で最も政治 

 的だった頃の作品です。現代芸術家ヨーコの影響もあって、ジョンはポップ・スターの殻を破ろ

 うとしていました。そこで自分なりに掴んだのが権力への嫌悪から来る「反戦」と「現

 代芸術思想」だったのです。でもね、ビートル・ジョンにはどちらも無理でした。これらに

 は命をかけて取り組んでいる先達がゴマンといてそれぞれに優れた活動を続けている。気

 まぐれな元ポップ・スターの道楽ではなかったのです。青島幸男がいみじくも言ったよう

 に、「音楽は言論じゃない」のです。まして大衆消費音楽なんてねえ。                 

  このLPは当初2枚組でした。今は2枚目の現代芸術的な騒音を再編集し、新たに「リス

 ン・スノウ・イズ・フォーリング」「ハッピー・クリスマス」を加えた1枚のCDとして販売されています。

 

M06.ニュー・ヨーク・シティ(4’30”)プラスティック・オノ・バンド・ウィズ・エレファンツ・メモリー   the ballad of J. & Y.   

-J.Lennon, Y.Ono-   東芝EMI  TOCP-67779

                                        

N    いかにもジョンらしいロックンロ−ルの一曲、「ヌー・ヨーク・シティ」でした。解説にはザ・ビートルズ

 後期の「『ジョンとヨーコのバラード』の第2篇」などとも書かれていました。確かに同じとこ

 ろもある。次はヨーコの影響もあって、この頃この人が挑んでいた難解な現代ゲージュツのひ

 とつです。でも本体質はロックンロール。

  麻薬からの禁断症状の苦しみを唄った「コールド・ターキー」。

 

M07.コールド・ターキー(8’30”)プラスティック・オノ・バンド

-J.Lennon, Y.Ono-   東芝EMI  TOCP-67779

 

N    この頃のセッションにはかの腕利きギタリスト、エリック・クラプトンも参加している筈ですが、どちら 

 かと言えばあの人はキチンと起承転結をつける方ですから、常に完璧。「とにかくアヴァンギ

 ャルドにやってくれ」というジョンの指示を珍しく持て余した姿が見えていました。終演後

 のシラケもこの時代にはよくあった事です。これでも1分ほど短く切ってあるんですけど、

 雑音だけです。現場の混乱ぶりが手に取るように伝わって来ますね。

 

M08.It’s All In The Game(2’44”)Four Town

-C.Dawes, C.Sigman-  Motown 86502

 

    

N  フォー・トップスのLP『スティル・ヲラー』は、彼らが挑戦した「メセジ・アルバム」でした。特に世の

 中に対してはっきりした主張を持たないヴォーカル・グループは、こういうのが苦手な筈で

 す。しかも拡大消費文明の象徴のようなレイベルのモータウン所属です。無理や難題が多かった

 事でしょう。しかしフォー・トップスは、見事なアルバムを創り上げました。その中に入ってい

 た「イッツ・オール・イン・ザ・ゲイム」をここのところずっと思い出していて、いつも心の中で

 唄っていました。それをちゃんと聞こうと、この間の夜遅くに回しました。『スティル・ヲラ

 ー』LPは昔からアナログ盤でもCDでも持っています。けれどこの時のは古いベスト盤CDでし

 た。

  わたしがヴォーカル・グループ好きになったのはフォー・トップスのお陰です。友達から借りてテー

 プに録ったビクターのベスト盤を聞いていたのは19歳の時でした。それの最後が「ステイル・ワラー

 (ラーヴ)」で、毎晩これが子守歌だったのです。ですから最新マスタリングのペッキペキの音より

 も、少しモコモコしたような昔の音の方が似つかわしく思えました。そこまで考えて「イッ  

 ツ・オール・オール・イン・ザ・ゲイム」を聞いたんです。ところが音楽そのものでは、だいぶ記

 憶と違っていました。

  リーヴァイ始め4人のメムバが唄っているのは同じなんですが、特にミクスが心の中で聞こえて

 いた「イッツ・オール・オール・イン・ザ・ゲイム」とは全く別でした。途中で「本当にこれだった

 かな」と詳細表記を見直した位です。でも正しかったのです。結局のところ自分の好き

 なところが大きく聞こえていて、心の中ではそこのところばかりが強調されているの

 だ、と気づきました。これは面白い現象ですね。映像でも似た事があるようです。わた

 したちは想像の中で生きているのだな、と改めて痛感いたしました。

  さてフォー・トップスの『スティル・ヲラー』に戻りましょう。この作品がよく出来ていたのはそ

 れぞれの楽曲を初出のオリジナル作品にこだわらなかったからではないでしょうか。例えば

 2曲目の「リフレクションズ」はスプリームズの持ち歌でしたし、先にお届けした「イッツ・オール・オー

 ル・イン・ザ・ゲイム」に至っては1951年の夏にトミー・エドワーズが放ったヒット曲です。

  プロデュースは表題曲を書いたフランク・ウイルスン。彼の創作意欲とリーヴァイの泣き節が功を奏し

 たようです。次はデトロイトからの移転話が起こっていた大都会ロス・エインジェルズを唄った

 「L.A. マイ・タウン」そしてLPの冒頭に収められていた表題曲「スティル・ヲラー(ラーヴ)」です。

 

M09.L.A. My Town(3’09”)Four Tops

- S. Matthews-  Motown 86502                          

 

M10.Still Water (3’05”)Four Tops

-S.Robinson, F.Wilsom-  Motown 86502

             

 

M11.Story Untold(2’10”)The Nutmegs  2-4

-L.Griffin-   Fantatic Voyage  FVTD116

 

N   ナッツメグズのヒット曲「語られなかった物語」、同じナッツメグズでしたが昔わたしはこれと違

 う仕様をLPで持っていたよううな気がします。題名がえらく気に入ったのも覚えている

 な。どなたかお持ちでしたらご連絡を。わたしが探しているのは最後の曲名を無伴奏で

 唄った仕様です。

  久しぶりにドウワップが出ました。なんでも7インチのシンゴー盤がえらく高価で取引されてい

 るようです。昨今のアナログ盤盛り上がりのずっと前からR&B音楽はそうなんだよと言い

 たいところですが、ドウワップはとにかくモノーラルのシンゴー盤が主流です。LPなんて邪道、時

 代背景を考えて下さい。昔から非常に高値の取引が行われていました。レコード遍歴を重

 ねて最後に辿り着くのがドウワップだとも言われていまして、「そこまで行かなきゃトーシロ

 だ」という声もありました。中には「破滅が怖いからドウワップだけには手を出さない」コ

 レクタもいました。ただ聞くだけならシンゴー盤を編集したCDがいいですよ。選曲者にもよ

 りますが、この手のシンゴー盤は殆どがマイナー・レイベルの発売なので、権利が死滅、或いはい

 い加減になっていて比較的自由な選曲なのです。わたしはCD時代になって相当量のドウワ

 ップ名曲を手に入れました。

  ではそこから2曲ほどお届けしましょう。いずれも超有名曲です。

  まず、デルヴァイキングズで「カム・ゴウ・ウィズ・ミー」、

  そしてムーングロウズの「シンシアリー」。

 

M12.Come Go(2’37”)The Del-Vikings     

-C.Quick-  Fantatic Voyage  FVTD116

 

M13.Sincerely(3’11”)The Moonglows   

-H.Fuqua, A.Freed-   Fantatic Voyage  FVTD116                                                                           

 

N   あれえ、また計算が違いましたが、このまま行かせて下さい。今朝の最終曲は、三音

 家浅王丸 、「赤城の子守歌」です。これを生で1982年に渋谷で聞いて、わたしの人生は

 変わりました。今朝の2曲目と同じですが、最後はフルレングス、全編仕様です。前回のプレ

 ゼント当選者だった由美さん、聞いてくれたでしょうかね。

  ではどうぞ、「赤城の子守歌」、三音家浅王丸です。

 

M14.赤城の子守歌(23’28”)三音家浅王丸      

-trd.A.Mitsuneya-  歌舞音曲  KB2001                                              

 

TM  Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

 

N   いやあ、興奮しますねえ、三音家浅王丸「赤城の子守歌」でした。わたしはこの実演

 にほんの軽い気持ちで関わったばかりに、こんな人間になってしまいました。人生を明

 らかに変えた何回かの一回には確実になっています。河内音頭で「赤城の子守歌」、三

 音家浅王丸(みつねやあさおうまる)でした。

  今朝はちょと短めです。後テーマ曲を入れても1時間16分11秒。いつもより2分ほど短く

 なってます。お許し下さい。

 

 

   今朝の特別付録の音声はここです。

   https://89.gigafile.nu/0607-c89006348611f1a8a3f14920bc8f64de6

   ダウンロード・パスワードは、いつものようにありません。

   使用音楽素材写真絵図は、ここです。

   https://89.gigafile.nu/0607-b9871858e84b7b45f26f3411a63bb24b5    

   ダウンロード・パスワードは、同じく「なし」。

   共に7日間の限定です。

 

  今朝も、ちょうど時間となりました。

  こちらは、https://ameblo.jp/djsawada よろしくお願い致します。

  どんなコメントでも受け付けています。どうぞご自由にご投稿下さい。

  エックスのhttps://twitter.com/hashtag/blues761?f=live も便利です。お好き

  な方で構いません。聞いているだけのあなたも、是非どうぞ。

 

  「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。今朝も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。です。また来週ね。

 

 

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