澤田修ブログ

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ラジオDJ、ナレーター、音楽ライター、肉好き男、
澤田修のブログ

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前TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino / Elektra 8122 798434 0

 

N  今週はそんなに暑くなかったですね。助かりました。若い頃にわたしは飯屋

 の女将さんに「夏は暑い程、冬は寒い程いい」なんて言ってたのが思い出さ

 れますが、この歳になるとそうも行かなくて、程良いのが何とも快適です。

 外を歩くともうそれだけで汗びっしょりなんてのは嫌だなあ。

  とか言いましても、今朝は南国、カリブ海の島国の音楽です。行きましょ 

 う。

   ジミー・クリフです。歌は「ミス・ジャメカ」。

 

M01.Miss Jamaica(2’25”)Jimmy Cliff

-L.Kong-   Mango  IBXCD 518 399-2

 

N   「ミス・ジャメカ」、ジミー・クリフでした。もうレゲエの世界というかジャメカから全く

 居なくなってしまったようなジミー・クリフですね。わたしは70年代当時、ボ

 ブ・マーリーがあんまり好きではなく、ジミー・クリフを応援していました。15歳の

 時に初めてきいたジャメカの音楽がこれでした。

 

M02.Wonderfull World,  Beautiful People(3’11”)Jimmy Cliff

-J. Cliff-  Mango / Island  フォノグラム PHCR 6712

 

N  「ワンダフォー・ワールド、ビューチフォー・ピーポー」です。わたしでさえ「楽観的な歌だ

 なあ」と感じました。激動の69年ですからね。

  この頃はビクター音産の洋楽部が音楽提供をしている番組があってそこで聞き

 ました。「便秘のブルーズ」も確かそこで聞いたな。喋っていたのは佐良直美

 と人気絶頂の月乃家円鏡。ろくな台本もないお話は面

白かったですよ。でも

 ね、この番組はふたりの喋りだけを別に録ってたんじゃないかな。後で音楽

 を挟み込むような造りでしたね。ですからふたりのお話と音楽は全くカンケーな

 しでした。

  そこで聞いたのがジミー・クリフの「ワンダフォー・ワールド、ビューチフォー・ピーポー」、

 わたしにとってのレゲ初体験でした。

 

 

M03.You Can Get It IF You Really Want IT(2’39”)Jimmy Cliff  

-J. Cliff-   TROJAN  / Universal SPECOX2050

 

N  「叩けよ、さらば開かれん」なんて、反権力の政治標語みたいな邦題がつい

 ていた「ユー・キャン・ゲット・イト、イフ・ユー・リリイ・ヲント・イト」でした。統治体制に

 従う事を拒否して拳を上げたボブ・マーリーに較べるとジミー・クリフというのは肯

 定的な性格の人で、このような前向きなメセヂが目立ちました。でもね、こん

 な歌も実演の重要なリパトワだったんですよ。

 

M04.Viet Nam (Live)(2’57”)Jimmy Cliff 

-J. Cliff-   ワーナー / Reprise WPCP-3652

 

N 素晴らしい実況録音盤『ベスト・オヴ・ライヴ』に収められた「ヴィエトナム」です。

 登場時にはボブ「反権力」マーリーとは異なった性格で印象付けたジミー・クリフは

 映画「ハーダー・ゼイ・カム」で主演して、ある程度の人気を得ます。これはイギリス

 の植民地政策に喘ぐジャメカを舞台にしていましたが、わたしにはこの島国で

 異常に発達した音楽産業の様を描いたものとして面白かったですね。特にジ 

 ミーがお使いで届け物を持って行った先で行われていたトゥーツ・アンド・メイタルズの

 吹き込みに出くわして唖然とする場面、ここが良かった。もう一度観たい。

 

M05.Sweet And Dandy(2’56”)Toots And The Metals   

Mango / Island  フォノグラム PHCR 6712

 

N   その映画のサウンドトラック盤から「スウィート・アンド・ダンディ」、トゥーツ・アンド・メイタル

 ズでした。

 

M06.Under The Sun Under The Moon And  Stars (5’05”)Jimmy Cliff  (Live )  6

-J. Cliff-   ワーナー / Reprise WPCP-3652

 

N これも代表的なヒット曲、「アンダー・ザ・サン、ムーン・アンド・スターズ」です。いい

 ですね。簡単に言えば、彼は歌の上手な人なんです。ジャメカである程度の成功

 を収めた後には、当時流行だったアメリカ南部でアルバム制作をした事もありまし

 た。わたしはそういう盤を探してよく聞いていました。自身の事ながら、こ

 の辺が素直じゃなかったと思いますね。

 

M07.Wild World(3’52”)Jimmy Clif f

-C.Stevens-  TROJAN  / Universal SPECOX2050

 

N   これは当時人気のあったキャット・スティーヴンスの「ワイルド・ワールド」です。こういう  

 切ない歌をひたむきに唄う姿も悪くないですね。ジェネラル・プロデューサーだったク

 リス・ブラックウェルの判断は間違っていなかったのです、

 

M08.Sitting In Limbo (Live)Jimmy Cliff    

ワーナー / Reprise WPCP-3652

 

N ジミー・クリフの「貧乏ヒマだらけ」、「シッティン・イン・ザ・リムボウ」でした。この実 

 況録音にはギターの名手、アーネスト・ラングリンが参加しています。かれの細かい技が

 実に効果的。その他パカッションもよく聞いてくださると、音楽の魅力は倍増で

 す。この頃のジャメカの最高の実演奏と言えるでしょう。彼は1977年に初来日し

 て実演を行いました。その時はこの実況録音とは違うメンバでしたが、アーニーは

 居たんじゃないかな。確か初日が日曜日で、渋谷公会堂の前で開場を待った 

 記憶があります。詳しくは覚えていませんで、失礼いたしました。

 そして、その時のドラマーがこの人でした。

 

 

M09.I Do,I Do,I Do,I Do,I Do(4’05”)ロドニー・マーフィー

-B.Anderson., B.Ulvaeus-   ポリスターPSCW- 1116

 

N ドラマー、ロニー・マーフィーはジャメカからヌー・ヨークに移り住んで、日本人の奥さんが居 

 ました。わたしの知り合いと仲良しで音楽も一緒にやっていました。このアバ

 の「アイ・ドウ、アイ・ドウ、アイ・ドウ、アイ・ドウ、アイ・ドウ」のカヴァを作ることに

 なって、「さて誰に歌って貰おうか」となった時にその知り合いが「ロニーはど

 うだろうか」と言ってくれたんです。それで全てが始まった、というわけで

 す。この頃の制作は演奏も唄も気分でやってましたね。今になって聞くと 「NG」です。いかがでしょうか。ラジオ関東ポートジョッキーの主題曲「浪路はるか

 に」の連想はアバのオリヂナルを耳にした時からありましたが、サキソフォーンのふた

 り、梅津さんと片山さんが異常にのってくれて、こんな形になりました。

  ではお手本を聞いてみましょう。

 

M10.I Do,I Do,I Do,I Do,I Do(3’16”)Abba

-B.Anderson., B.Ulvaeus-    Polydor  519 353-2   GO1 676

 

 

N   えらく違います。ロニーさんのは「どうせ俺だもの」と居直っているような感

 じがわたしにはしました。考え過ぎかな。

 

 

M11.Many River To Cross(2’56”)Jimmy Cliff   

-J. Cliff-  TROJAN  / Universal SPECOX2050

 

N   こちらはジミー・クリフ、名刺代わりの1曲、「メニー・リヴァ・トゥ・クロース」。

 そして代表作となった「ザ・ハーダー・ゼイ・カム」です。

 

M12.The Harder They Come(3’06”)Jimmy Cliff     

-J. Cliff-  Mango / Island  フォノグラム PHCR 6712

 

M13.ResPect Your Self(4’52”)Staple Singers

-M.Rice, L.Ingram-   ビクター   VDP-1110

 

N   ジミー・クリフが頂点で活躍していた頃は、ちょうどレゲ音楽が形になって行く頃 

 でして、本人にもジャメイカン・ミュージック・イコール・レゲという意識はそれほど強くな

 かったと思われます。ボブ・マーリー以降は実演の場で「レゲ・ミュージック」とか叫  

 んでますけれどもね。

  さてこのアフター・ビートの強いアクセント音楽は、欧米のリズム的な行き詰まりを

 救ったのは確かです。しかしながら、この歌が大勢の人たちに拍手で迎えら

 れなかったらその革命もなかったのではないでしょうか。マスルショールズ・ステュー

 ディオのドキュメント映画で面白い場面があります。以前にもお話ししましたね。ポ

 ール・サイモンがアル・ベルに電話して来て、ステイプルズのヒット曲のリズムを担当した演奏

 家を借りたいと申し込むのです。それに応えてアル・ベル曰く「構わないけど、

 奴らはみんな白人だそ」。ポール・サイモンは例のリズム演奏は黒人によるものだと

 ばっかり思っていた、というお粗末です。わたしはここのところが妙に気に

 入りまして、さっきのトゥーツたちの場面と同じくもういちど観たいところで

 す。

  さてその「リスペクト・ヨー・セルフ」も、この歌がなかったら存在しなかったで  

 しょう。

 

M14.Respect(2’28”)Aretha Franklin

-O.Redding-   ATLANTIC  9-27601-2

 

M15.リスペクト(2’05”)オーティス・レディング

-O.Redding-  ワーナー  35XD-649

 

N アリーサ・フランクリンとオーティス・レディングで名曲「リスペクト」でした。これはもうアリーサ 

 の歌になってましたね。オーティスも「アリーサに取られちゃった」なんていってまし

 たから。その「リスペクト」をあのマウンテンのレズリー・ウエストが演ってました。わたし 

 の好きなギタリストではありませんが、オーティス・レディングに免じて聞いて下さい。

 

M16.Respect(2’10”)マウンテン

-O.Redding-  BSMF 7725

 

N マウンテンの「リスペクト」。この形なら、わたしは許します。ギターがうるさくな

 くて良かった。コーラスも昔のビートグループみたいで宜しかったですね。ほっとし

 てます。

  ところで、前半のジミー・クリフ集、実はこの人の80年代のアルバムが再発される

 という事を聞いて思い立ったのです。そしたら、あれもこれもとなってし

 まって、ジミーの特集のようになってしまいました。80年代に入ってからのジミ

 ーは出番がほとんど無くてちょっと可哀想でした。昔キングストンの彼の自宅を訪

 ねたリポートには、彼の音楽再生装置はモノーラルのセットだった、というのがなぜか

 心に残っています。もう二十年以上前の事になるかな、突然深夜のダンスホール場

 に顔を出したなんて話も耳にしました。わたしが最後に聞いた新録は、ワーナー

 からでた『ギヴ・サンクス』でした。派手さはありませんでしたが、いかにもジ

 ミー・クリフらしい一枚でした。ジャケットが美しくて、その印象がまた心に残ってい

 ます。

  では、このたび再発になるジミー・クリフの80年代のアルバムの中から、「オリヂネイ   

 ター」を聞きましょう。

 

 

M17.Originator(4’58”)Jimmy Cliff

-unknown-  BSMF 7726

 

M18.Sign Of  Peace(5’07”)Bywater Call

-unknown-   BSMF REDN-0048

 

N      ヌー・オーリンズ風から、最後はほとんどゴスペルでしたね、サザーン・ロックのグループ、

 バイヲーター・コールの新作の最後に収められていた「サイン・オヴ・ピース」、これはチョ

 キの事なのかな。リードシンガーが女性です。今回のアルバムの他の曲では、もう少し

 ジャニス・ジョプリン調でした。今の歌からはそれがあまり感じられなかったで

 すね。

 

M19.You Give The Blues A Bad Name(4’50”) Curtis Salgado

-unknown-   BSMF 2878

 

M20.Broke Ass Blues(3’00”)Amanda Fish

-unknown-   BSMF 2877

 

N アマンダ・フィッシュの「ブローク・アス・ブルーズ」、静かな歌い方から、段々と熱を帯 

 びて最後の方は凄まじい叫びでしたね。いや驚いた、驚いた。その前のは、

 ロバート・クレイ・ンドでヴォーカルとハーモニカを担当していたカーテイス・サルガドという人の

 「ユー・ギヴ・ザ・ブルーズ・ア・バド・ネイム」でした。こういうタイプのブルーズは

 いま東京で日本人が演っているのと酷似していますね。わたしの感想です。

 

M21.Long Way Home(4’01”)Ray LaMontagne

-unknown-    BSMF 6254

 

M22.Let’s Go Get To Stoned(3’00”) Ray Charles

-J.Ashford, V.Simpson-    イーストウエスト・ジャパン AMCY-6160

 

後TM  Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

 

N   最後の2曲はレイ・ラモンターニュの「ロング・ウェイ・ホーム」、そしてアワ・ブラザー・レイ・チャールズ で「レッツ・ゴウ・ゲット・ストーンド」でした。

 

   今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

 

   

   ダウンロード・パスワードは、いつものようにありません。

※新たなURLを追記いたしました。

 

   使用音楽素材図絵は、ここです。

   https://54.gigafile.nu/0724-d3ded0b508d47918e5f1fd84eabf05f73 

   ダウンロード・パスワードは、同じく「なし」。

   共に7日間の限定です。

 

 

  今朝も、ちょうど時間となりました。

  こちらは、https://ameblo.jp/djsawada よろしくお願い致します。

  どんなコメントでも受け付けています。どうぞご自由にご投稿下さい。

  エックスのhttps://twitter.com/hashtag/blues761?f=live も便利です。お好き

  な方で構いません。聞いているだけのあなたも、是非どうぞ。

 

  「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。今朝も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。あんまり暑くなるなよ、ね   

   えみんな。

 

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