【幻】モーニン・ブルーズ 2024/05/18 | 澤田修ブログ

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前TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino / Elektra 8122 798434 0

 

N   暑かったり、陽が落ちてからの寒さが身に応えたりと、気候が落ち着きま 

 せん。本来ならば今は、ほんの40年前までなら「初夏」といういい季節の筈

 です。それが「冬」からいきなり「真夏日」だなんて。地球の季節は明らか

 に変わっています。そうしてしまったのは「人間」です。これは間違いでは

 ありません。

  アサー、「幻」2024年5月18日を始めましょう。いつものように、ワツシイサヲで

 す。まず、先週のお詫びからです。

  5月11日号は、ギリギリになって放り込んだために、いろいろと不備がありま

 した。毎度の事ながら、すみませんです。まず日付けね。最後のひとこと

 も、わたしが考えていたのとは違ってたな。わたしのPC環境が整っていない

 ゆえの現象です。新製品に慣れるのは大変ですね。しかも人類がその叡智の

 全てをかけて開発している技術領域です。こんな時代遅れのボケた年寄りが簡

 単に馴染めなくて当然でしょう。

  さあ気を取り直して、今朝も「モーニン・ブルーズ『幻』」の2024年5月18日で

 す。まずはこれからです・・・。

 

 

M01.Caravan(2’45”)The Ventures

-Ellington,  Mills, Tizol-    東芝  NVD-1235

 

N   はい、ザ・ヴェンチュアズの「キャラヴァン」です。エレキギターがブームの頂点に達する

 頃、この新譜を引っ提げて来日し、人気が爆発しました。ライナにある通りど

 この公演会場でも「これを演らないと終わらな」かったようです。特にドラ

 ム・ソロは一番の見せ場だったようで、この時のドラマーは山台から舞台中央に降 

 りてステイックでエレキの弦を叩くなどして、大受けだったそうです。不良たちの間

 での人気は最高、という話を聞いた事があります。

  先週こういう昔のラジオ番組の主題曲になっていたようなインスト曲を集めてお

 届けしたら、「面白かった」とのご感想をいただきました。その時に大いに

 お世話になった『ロック・インストルメンタル・ストーリー』にもこの曲は収録されてます。演

 奏者は、レス・ポール。きっとこの楽曲の持つ面白さを見抜いたのでしょう。何

 しろ展開が流石はエリントンですからね。

  では『ロック・インストルメンタル・ストーリー 1934-1962』から、そちらをどうぞ。

  「キャラヴァ ン」、レス・ポール。1947年の録音です。

 

M02.Caravan(2’33”)Les Paul

-E.K. Ellington, .J.Tizol-  Fremeaux & Associes  FA 5426

 

N    キャラヴァンと言えばわたしはサンターナのLP『キャラヴァン・サライ』が心に浮かびます。

 あのジャケットが見えて来るんですよ、何故か。聞いた事もないのにね。

   今回、彼サンターナが引っ掛かりまして、その『キャラヴァン・サライ』を探したんです

 が流石「聞いた事もない」だけあって、持っていませんでした。メキシコ系のサンタ

 ーナという人はとても面白い人で、意外なギタリストが彼を尊敬しています。一時

 はジョン・マクラフリンと東洋の哲人スリ・チンモイの思想に傾倒し、卓越した技

 術でスケール練習みたいな頃ばかりしていた時期がありましたが、やっぱりサンター

 ナと言えばやはりこれでしょう。

 

M03.ブラック・マヂック・ヲーマン /ジプシー・ヲーマン / 僕のリズムを聞いとくれ(9’36”)サンタナ

-P.Green,G.Szabo, T.Puente-  Sony MHCP 171

 

N    サンターナでご存知「ブラック・マヂック・ヲーマン」と「ジプシー・ヲーマン」のメドリー、そし

 て「オイエコモ・バ」でした。

       衝撃的なウード・ストークでの登場、そしてLP『アブラクサス』の大成功と、デビュー期

 は正に順風万帆だったサンターナです。すぐにロック・ギタリストの頂点に君臨できまし

 た。今野雄二が表現した「精液が弦に絡みつく」ような音色は、不滅です。

  20世紀も終わりそうな頃に草津のストリップ劇場から聞こえてきた事があっ

 て、その時わたしは「このストリップ劇場は正しい」と感じました。「どんな大

 年増が脱いでるのかな」と興味が湧きましたが、入れませんでした。この意

 気地なしをお笑い下さい。 

  確かヤマハが彼に取り入って専用のギターを作ってましたね。そのサンターナがソニーか

 ら出した『ギター・ヘヴン~グレイテスト・ロック・クラシックス』というLPをわたしは持って

 いました。これはこの国で人気のあったロック曲を連絡が取れたテキトーな人間に

 歌わせてサンターナがギターを弾くという、正に日本人企画丸出しの1枚で、最後に

 はボーナスとして浅井健一も参加していたりします。その中で、ジョージ・ハリスンの 

 「ワイル・マイ・ギター・ジェンントリー・ウィープス」を中国人のチェロ奏者ヨー・ヨー・マをフィーチュ

 アしたトラックがあります。これは聞ける。他人にも聞いて貰えます。ですからそ

 ちらをどうぞ。

 

 

M04.ホワイル・マイ・ギター・ジェンントリー・ウィープス(6’02”)

サンタナ feat. インディア・アリー&ヨー・ヨー・マ

-G.Harrison-  Sony SICP 2842

 

N   言葉が分からないのに「洋楽」だ、「洋楽」だ、と騒いでいるあなた。わ

 たしもそうですが、この文化が入り混じった状況ではどうなんだろう、と考

 える時があります。でも音楽は言葉だけじゃない、ということをこの「ワイル・

 マイ・ギター・ジェンントリー・ウィープス」で感じられました。

 

M05.Give Thanks Dub(3’06”)Lee Perry   1-9 Rhino RN 7005

 

 

M06.King Of  The Forest(4’26”)Lee Perry   2-8  Rhino RN  7008

 

 

M07.Havung Fun Dub(3’44”)Lee Perry   3-2 Rhino RN   7010

 

 

M08.別れたら次の人(3’20”)    ワツシ  WAZCD 001

 

N   ジャメカの奇人リー・ペリーの3枚組を手に入れました。これはまだ大手との関係が確実なものではなかった頃のライノがオリヂナルLPを出していたのをリー・ペリーの作品に絞って組んだ物のようです。 CD番号も続いていませんしね。キング・ジャミーやサイエンティストらに出逢い、「ダブ」に大いに想像力を掻き立てられたこの人のジャメカという特殊な地域で発達した音楽の一部が分かります。よく「アップセッターズ」と書かれて、あたかもリー・ペリーの専属楽団のように言われますが、ここでは「リー・ペリー  ~アップセッター」となっていて、「反逆者」としての姿を露わにしています。スライとロビーのリズムで「ギブ・サンクス・ダブ」、続いて「キング・オヴ・ザ・フォレスト」そして「ハヴィング・ファン・ダブ」、そしてこの人、ランキン・タクシーの傑作『家事だあ』から「別れたら次の人」でした。

  キダ・タローが亡くなりましたね。わたしはお会いした事こそありませんでしたが、ずっとこの「大阪のモーツアルト」をお慕いしておりました。「毒も薬も併せ飲む」ような精神が好きでした。そうでなくちゃやっていられない。まして関西です。人生が楽でなかったのは想像に難くありません。

 この人はラジオ時代から関西圏の放送の世界で活躍した人で、関東人も知っているコマーシャルとか、それこそ音楽番組の主題歌なんかをたくさん作っていました。わたしの記憶に間違いがなければ大阪出身の奥村チヨはこの人の書いた番組主題歌を歌って注目された筈です。それが初めてのLPに入っていると思ったのですが、入ってなかったなあ。この人はCD時代に自分の作品をまとめた2枚組を作ってました。それをわたしは持ってませんでしたが、そっちに入っていたのかな。それはともかく、チヨの音楽性にキダ・タローが影響を与えているのは明白です。

 ではその奥村チヨの「恋の奴隷」前のヒット曲を聞いて下さい。

 

 

M09.北国の青い空(3’38”)奥村チヨ

 

M10.ごめんネ・・・ジロー(3’33”)奥村チヨ

 

M11.私を愛して(2’32”)奥村チヨ

 

 

N   「北国の青い空」、「ごめんネ・・・ジロー」、「私を愛して」、以上奥村チヨ初期のヒット曲集でした。どれも良いですね。冒頭の「北国の青い空」、作曲はヴェンチュアズです。

  そしてこの人も「大阪のモーツアルト」と関係があった筈です。

 

M12.パシート・デ・チャ・チャ・チャ(2’17”)坂本スミ子

 

N   坂本スミ子の「パシート・デ・チャ・チャ・チャ」でした。

 次は珍しく日本のフォークです。フォークと言ってもわたしには誉たかき「歌謡曲」ですがね。まずは聞いて下さい。

 

M13.酒と泪と男と女(3’51”)河島英五

-E.Kawashima-   ワーナー WPCL-10959

 

N   「酒と泪と男と女」、河島英五でした。この人は大昔にキダ・タローから「あんたは上手くないから、唄をやめなさい」と言われたそうですね。でもこんなヒット曲を出した。英五はその時に「こん畜生め。絶対にお前より有名になってやる」と心に誓ったんでしょう。この歌でそれは実現しました。

 わたしが世の中に出た時、ある人に師事しました。その人がこの歌が好きで「この気分はよく分かる」といっていました。お酒をの呑まない人なのに不思議だなと思っていたら、その頃この人は、子供までいるのに他の女の人と抜き差しならない仲になっていたんです。「なるほど、そうだったのか」と、わたしは大人になったような気になりました。この歌にはそんな思い出もあります。

 英五はフォーク・ギターを背負って大型バイクでツアーをしていました。ホンダの750ccだった。それがやたらとカッコ良くてね。一度ナマで見たかったな。  

 

 M14.旧友再会(4’01”)河島英五

-E.Kawashima-   ワーナー WPCL-10959

 

N    わたしはこれを聞きたかったのです、「旧友再会」河島英五です。でもね

 わたしの場合は「過ぎた事は全て美しい」的に過去を肯定する事は出来ない

 ので、あまり聞く機会がなかったのも事実です。だけども、この歌はいい

 ね。ほんと。中学校、高等学校の同級会にはピッタリだ。

 

 

M15.哀愁の波止場(2’38”)浪花タマシーズ

-O.Reddinng, S.Cropper-    ワーナー AMCM-4258

 

N   これもよく出来てるなあ。唄もいい、合格だ。これは前にオオサマとかいう英語直訳の歌詞で唄う人間がちょっとした話題になった事あるでしょ。その時に発想が貧困な某制作者たちが企画し頓挫したのをわたしが敗戦処理して作り上げたものの中に入っていました。清治が来てくれた時に修が流したキッスの「ハード・ラック・ヲーマン」も同じ制作過程です。この「哀愁の波止場」こと「ドック・オヴ・ザ・ベイ」は良く出来てますね。しばらく前にこの楽曲に関する問い合わせがありましたから、ナマで聞けるかもしれません。

 

M16.月のあかりにつつまれる広場の物語(3’00”)ソウル・オクトパス

 -B.Goldsteinn, BORO-   クラウン CRCO-20001

 

 

M17.鼻からちょうちん(3’22”)

-F.Yamaguti-    ビクター VDR-1501 

 

M18.Gesng Des Soldaten Der Roten Armee(1’37”)中村治雄

-H.Nakamura-  ビクター VDR-1501

 

N    この間、今まで行ったことのない中古レコード屋に行きました。品揃えや並べ方が普段よく行くところとは全然違っていて、当初は面食らいましたね。でも先週敗北宣言をした『江利チエミ全曲集』と同じく合計3枚を購入しました。お届けしたのはその時に手に入れた盤からです。1枚は『オオサカ・ファンキー・タウン』と題されたもの、もう1枚は、『ザ・カヴァ・スペシャル』という盤です。共に企画盤で初回のみの版で廃盤扱いになったものと思われます。企画制作が安易だからですね。誰も痛い思いをしていない。始めのは「大阪」ってのを打ち出せば1枚できるのもんじゃないんです。次のは、欧米のよく知られたロック曲を演りゃあいいってもんじゃない、ここんところがどうもね。激しいだけじゃない筈です。

「ワシントン広場の世は更けて」はわたしが初めて「洋楽」を意識した曲でした。だいぶ後に「ジャズを作ったのは、黒人だけじゃない。ユダヤ人を忘れちゃ困るんだ」と梅津和時に教えて貰った時にこの歌が浮んで来ました。最近はポテトチップスのテレビコマーシャルで使われているようです。当時、この国の品行方正な四人組ヴォーカル・グループが唄っていました。その時は別のことばが載ってたな。

「鼻からちょうちん」は原曲が村八分、衝撃の2枚組京大西部講堂実況録音盤に収められています。次の短い「ゲンズ・・・」で唄ってるのは頭脳警察のパンタ

です。「俺たち、てめらの天国を覗いてやる」この素敵な一行から、一曲作れなかったのか、そう感じました。

 

M19.Nothing But The Blues(2’17”)Doug Sahm

 

-M.Longmire-  Takoma TACD-6507 2

 

M20.Next Time You See Me(3’21”)Doug Sam

-Forest, Harvey-  Takoma TACD-6507 2

 

M20.Mulatinha Vari(3’10”)Ano Nobo Quartet   

-S.Domingos-  Ostinato Acoustics  OST CD011

 

後TM  Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

 

N  最後の三曲はダグ・サームの1980年録音のブルーズ曲がふたつ。声が若いのと

 ギターの奏法が完成されていません。発表は彼の死後、1999年でした。当時は

 ボツだったんでしょうね。最後のはアノ・ノボ・カルテットの「ムラティンハ・ヴァリ」でし

 た。これは四人の絃楽器奏者によるものです。最近わたしはステューデイオの音に

 あまり気持ち良くなれなくて、このように一般家屋で録られた物をよく聞き

 ます。この録音中も側を自動車が通ったりしてますね。よく聞いて下さい。

 

 

 

   今朝の特別付録音声は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

   https://97.gigafile.nu/0524-b6e8929db8dfa3f305efd8569775ab435

     ダウンロード・パスワードは、いつものようにありません。

  

   使用音楽素材図絵は、ここです。

   https://70.gigafile.nu/0524-cbb74ffc0685174ddef6351b99c518b15

   ダウンロード・パスワードは、同じく「なし」。

   共に7日間の限定です。

 

  今朝も、ちょうど時間となりました。

  こちらは、https://ameblo.jp/djsawada よろしくお願い致します。

  どんなコメントでも受け付けています。どうぞご自由にご投稿下さい。

  エックスのhttps://twitter.com/hashtag/blues761?f=live も便利です。お好き

  な方で構いません。聞いているだけのあなたも、是非どうぞ。

 

  「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。今朝も首都圏で9人のあなただけ

  に。そして全国で9500万人のあなたにも、アサーですよ。北の方はもうとっく

  に明けてるかな。

 

 

 

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