【幻】モーニン・ブルーズ 2024/03/23 | 澤田修ブログ

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ラジオDJ、ナレーター、音楽ライター、肉好き男、
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TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino / Elektra 8122 798434 0

 

N  中央エフエムでの生放送が終了して、早くも2週間経ちました。まだ興奮が冷め 

 ていません。10年前に毎朝放送していた頃は毎日こんなだったんでしょうか

 ね。つくづく歳をとったな、と思う事しきりです。体も相変わらず万全では

 ないし。

  その生放送、自分でも後で聞いたんですが、いい放送だったなと思っては

 います。全国で9500万人のあなたも含めて、関わっている人たちの気持ちが

 伝わって来て、気持ち良かった。話がちょっと長かったかな、とも反省して 

 います。

  さあ、次ですね。まずは放送局を探すところからです。もう少し続けたい

 気持ちがあります。

 

M01.Once More (2'34")Jenni Muldur & Teddy Thompson

-R.J.Owens-  Sun Label Group SUN8082 50478229

 

N  「もう一度」、ジェニ・マルダーとテディ・トムプスンでした。ジェニが「真夜中のオアシス」

 でこの国の男たちを魅了したマリア・マルダーの娘、つまり北米東海岸ギターの名手 

 ジェフ・マルダーを父親とする人になるのかな、とにかく彼女を知らずに手に入れ

 たCDからお届けしました。こんなカントリー味で唄う人もいまどき珍しいですね。

 お母さんのマリアもそんなでしたっけか。もう一度聞いてみようかしらん。

  配信が主流となって久しい音楽録音の世界ですが、カントリーの世界ではまだ自

 分のレコードを造りたいという感覚が辛うじて残っているようですね。新譜を扱

 うレコード屋でも、カントリーの一角は以前とあまり変わっていないようです。そう

 いうところへ行くと、わたしも安心出来るのです。

 

M02.Just Between You And Me(3'24")Jenni Muldur & Teddy Thompson   

-J.J.Clemennts-  Sun Label Group SUN8082 50478229

 

M03.パイプ煙草(3'07")ホスィン・スウライ

-trd. H.Slauni-  Good Old NOISE DJ001

 

N  ジェニ・マルダーとテディ・トムプスンで「あんたとわたしの間には」、これもふたりの 

 新しいアルバムからでした。当たり前のカントリー、そこが逆に評価されて、このアルバ

 ム密かにヒットしてるみたいです。それに続けたのは、先週お届けしたモロッコのロバ

 ート・ジョンスンこと、ホスィン・スウライでした。彼の現存する30数曲の録音の中から、 

 1949年録音のまずは「パイプ煙草」です。

  昨日の新聞には大麻の検挙が増えているとありました。中東地区では、気

 持ち良くなるために喫煙する訳ですから、それに特別な効能があって当然で 

 す。考えてみればこの国で合法な「煙草」やアルコールにも、気持ち良くなる何ら

 かの効果があるわけで、大麻と同じではないかな、とも思えます。なぜ煙草

 やお酒は合法なのかな。ちょっと不思議です。

  わたしは「断じて大麻は麻薬ではない」という意見です。この国のナンセンスな

 行政が麻薬と同じように違法にするもんだから、変なカッコ良さがついてしまっ

 て、麻薬非行の入り口になっていると考えています。

  ただ黒人音楽を始めとして、欧米のイカレた音楽がこの効果を土台に成り立っ

 ているのは事実なので、その秘密を探るために一度は経験してみるのもいい

 かも知れません。「ああ、みんなが夢中になってるのは、こういう事なのか」 

 と分かるはずです。ある意味で必要な経験かも知れません。でもね、この国

 で大麻を吸って捕まるほど惨めな事はありません。今では刑法が改正されて

 ますから、吸っただけでも逮捕の理由になってしまいます。入手などの経路、

 キメる時と場所、一緒の同席者などには充分ご注意下さい。

  LSDに市民権を与えたビートルズも、ハムブルグ時代からクスリに手を出してたみた

 いです。劣悪な生活環境で1日6回のロックンロール実演をこなすには必要だったん

 でしょう。それがどういうものだったかどうかは不明ですがね。明らかに大

 麻の影響が感じられるのは、LP『ラバソール』ですね。アメリカへ行って覚えて来た

 みたいです。音楽家に限らず黒人たちの間では50年代から当然のようになっ

 ていたという話ですから、彼らがアメリカへ行った時には、もうヒップな人間たち

 の常識だったのかも知れない。何かの映画で黒人音楽家が犯罪に巻き込まれ 

 て、「俺は(その犯罪を)やってないよ。表へ出たのは大麻をキメるためだった

 んだ」なんて言い訳をする場面があったような気もします。

  「合法ならお前はどうする」と聞かれれば、わたしはこう答えます。「もう

 やらないよ」とね。「若気の至り」で試すならともかく、以降ずっと薬物に頼

 って自分自身を支えるのは、意志の弱い証拠です。わたしは強い意志だけは 

 持ちたい。この後に及んで、せめてもの願いです。

  ではモロッコのロバート・ジョンスン、ホスィン・スウライの唄で

  「神よ、いつも一緒に」をどうぞ録音は1950年です。

 

M04.神よ、いつも一緒に(2'58")ホスィン・スウライ

-trd. H.Slauni-  Good Old NOISE DJ001

 

M05.Etat D'Esprit(3'20")Popimane

-Popimane- Asy Met Ric ASY003

 

N  続けて聞こえて来ましたのはポピマネの『アフリカ・フェア』という新譜から、「イタト・ 

 ドゥエスプリ」です。なかなかに面白いですね。ポピマネという人間は笛その他、

 打楽器などを演奏しています。まず、次の曲を聞いてみましょう。

 

M06.Doum Ta TKT Ta(4'47")Popimane

-Popimane- Asy Met Ric ASY003

 

N  この人は土着的な横笛奏者のようですね。このアルバムで聞かれる音色は、ジ

 ャケットに写っている小さな子供が咥えている笛ではなくて、その横の男が吹い

 ている楽器のようです。この男は、ひょっとしたらポピマネ本人の可能性もあ

 ります。

 確か西アフリカのマリ出身の筈です。録音がパリですしね。今の2曲目「ドゥム・タ・

 ティーケイティー・タ」を聞くと、誰に影響を受けたかがわかりますね。そうイアン・アンダ

 スンです。「ブーレ」のジェスロ・タルの、です。声、息と一緒に横笛の音が聞こえる

 辺りはそっくりですね。わたしが知りたいのは、おそらくわたしより若い男

 が、西アフリカで、どうやってイアン・アンダスンを知ったか、という事です。海賊ラジオ

 かなあ、なんて想像していますが、果たして・・・。

 

M07.Afloflute (4'39")Popimane

-Popimane- Asy Met Ric ASY003

 

M08.A Tou N Ciaye(5'24")Super Biton

Mieruba / Deviation / Lautre  SDRM400522

 

N  こちらもアフリカのマリに残された録音から大掛かりな楽団形式のアフロ=ラテン、マンテ

 ィ゙ンゴ、ジャズ、ファンク音楽です。楽器は欧米の物ばかりですが、響きはモロに

 アフリカです。アフリカ西海岸のマリは音楽が本当に盛んなんですね。こういうのは立

 派な財産です。

 

M09.Ladilkan(5'28")Super Biton゙ 

Mieruba / Deviation / Lautre  SDRM400522

 

 N  これは、後半の会話が面白い。想像で内容を考えました。以下です。

 

    甲 おい、この仕事終わったらどうすんだ

    乙 別に予定はないよ

    甲 新しく面白いとこが出来たらしいから、行ってみねえか

    乙 いいよ、可愛い娘いるかな

    甲 モチよ、任せとけって

    乙 いいねえ、その自信

    甲 じゃあ、この仕事を早くやっつけようぜ

    乙 ガッテン承知之輔

 

  こんなこと喋って演奏してたらいいですね。その昔、人前で演奏してるの

 にも関わらず「もう終えよう」とメムバ達に指示を出している唄い手がいまし

 て、わたしはブッ飛んだものです。しかもみんなに聞こえるヴォーカル・マイクを通

 してね。

  今のもそれと同じようなものかな、と思いました。実際には楽団経営の難

 題とか、音楽上の問題だったりしてえ・・・果たして。

 

M10.Mariana(5'44")Super Biton

Mieruba / Deviation / Lautre  SDRM400522

 

N  さっきから気になってますが、ベイスのような低音楽器は何でしょうかね。   

 立ち上がりは打音のようですが、明らかに音程がありますね。今の曲「ミラーナ」

 はエソロがエレキ・ギターです。テケテケテケなんてフレイジングも聞こえました。

 

M11.Good Things God Knows(5'05")King Avisoba

-unknown-  Gritter Beat GBLP134

 

N  キング・アヴィソバといえば、この前のアルバムは素晴らしかった記憶があります。

 黒っぽい写真のジャケットでした。覚えてるかな、皆な。この人の新譜から「グド・ 

 シングズ・ガッド・ノウズ」です。唄声を始め、随分電気的な響きになりましたね。

 こういうのが彼の地ガーナ、ブルキナファソでの進歩なのでしょうか。キイワードは英

 語です。「神様はいい事も悪い事もを知ってる それを確かめに行こう」と繰

 り返してます。もしそうだったら、なんとかしてよ、この世の中を、嘘吐き

 どもを。

  次に行きましょう。これも英語で繰り返しが付いてます。

  「皆な喋り過ぎる」、だってさ。

 

M12.People Talk Too Much(3'33")King Avisoba

- unknown-  Gritter Beat GBLP134

 

M13.Interroudio(0'52")The Ano Nobo Quartet

 

M14.Tio Bernar(Alternativa)(5'25") The Ano Nobo Quartet

 

N  こちらはカリブの島国、ドミニカの首都サントドミンゴの4人編成の弦楽器団、ディ・ 

 アノ・ノーボ・クアルテット。高音のリフがずっと続いて行きます。面白いですね。他の3

 人は半ばあきれています。ここでも9曲目のようなお話をしているのかな。

  次は、本来ならばもっと前に紹介するはずだった打楽器アンサムボーです。レコード

 屋で見つけた時には、外国人たちのグループかとも思いましたが、違いました。

 なんと、日本人のしかもアメイチュアみたいな人がメムバーにいる演奏集団だったので 

 す。

  まずどうぞ「フィースト」です。

 

M15.Feast (5'07")La Senas

-K.Sano-  SENAS LASE-00003

 

N  邦題で『熱狂の国』と付いている『カントリー・オヴ・フレンズィ』から「フィースト」で 

 した。映像では、「さのきみひと」という人が指揮を執っていました。

  このグループに関してわたしは何も知らなかったのですが、音を聞いて好き 

 になりました。全員の一生懸命なところがとても伝わって来たのです。同時 

 に「これは即興じゃないな」という思いも胸を過ぎりました。探し当てたウェブ

 サイトを除くと割としっかりしていて、実演の報告、予告の他にこのアルバム収録

 時の映像もあり、そこではやはり演奏全体を統括している人がいました。

  ウェブサイトからは若干の広告臭も漂っていましたが、とにかくこのグループは大

 変気に入りました。それで何度もCDを取り出して聞くうちに盤を割ってし  

 まったのです。レコード盤に較べればはるかにタフなCDですが、情報を記録して

 いるシートも破れてしまったので仕方なく、もう一枚購入しました。で、紹介が

 遅くなってしまったのです。

  和太鼓と同じく、こういう打楽器のアンサムボーというのは簡単そうに見えて実

 はとても難しいものです。何度も稽古を重ねてようやく形になります。何よ

 りもまず、練習場を探すのが大変です。現状に対するわたしとしての要求は、

 もっと元気よくやってくれ、という事です。今の「フィースト」でも、思い

 切り出した皆なの声が聞きたかったというくらいでしょうか。

  次はメムバの中には音楽を職業とする人たちもいるでしょう。全体構成にそ

 の感覚が冴えているとわたしが感じた「ドンソ」を聞いて下さい。

 

M16. Donso(7'54") La Senas

-T.Fukuoka-  SENAS LASE-00003

 

N  打楽器演奏集団ラ・センズの「ドンソ」をお送りしました。やってくれますね。

  今朝はポピュラーになりにくい音楽ばかりですね。ではカリブの小さな島国から

 生まれ出て、見事ポピュラー音楽になったレゲのシンゴー盤からお送りしましょう。

 わたしはこの音楽の台頭が世界のビート危機を救ったと考えているのですよ。

  その立役者でもあったボブマーリーの映画「ワン・ラブ」が今月末に劇場公開され

 ますね。テレビスポットが出てるのには驚きました。

  「幻」は地味にグレゴリー・アイザクスで行きましょう。

  「アイ・ニード・ヨー・ラーヴ」。

 

M17.I Need Your Love(2'49")Gregory Isaaccs

-G.Isaaccs-  Doctor Bird DBCDD127Z

 

N  続いて「リーゾニング・ウィズ・ザ・オールマイティ」同じくグレゴリー・アイザクスです。

 

M18.Reasoning With The Almighty(2'18") Gregory Isaaccs

- G.Isaaccs-  Doctor Bird DBCDD127Z

 

M19.Nana Nana2-2(2'40")The Meditations

-unknown-  Doctor Bird DBCDD127Z

 

TM  Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

 

N  最終曲至上主義ですから、最後はジャマイカの伝統音楽形式を聞いてもらいまし

 た。ヴォーカル・グループのザ・メディテイションズで、「ナナ、ナナ」ですしっかりお聞き頂

 けましたでしょうか。

 

   今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

   https://43.gigafile.nu/0329-d7733746b9a75491fb47b73fd88e0c734

   ダウンロード・パスワードは、いつものようにありません。

   使用音楽素材図絵は、ここです。

   https://43.gigafile.nu/0329-c839b802a8153549a634a00b398622946

   ダウンロード・パスワードは、同じく「なし」。

   共に7日間の限定です。

 

  今朝も、ちょうど時間となりました。

  こちらは、https://ameblo.jp/djsawada よろしくお願い致します。

  どんなコメントでも受け付けています。どうぞご自由にご投稿下さい。

  エックスのhttps://twitter.com/hashtag/blues761?f=live も便利です。お好き

  な方で構いません。聞いているだけのあなたも、是非どうぞ。

 

  「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。今朝も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサーですよ。

 

 

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