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コードとスケールは同じもの。

ジャズの理論を勉強していると、コードとスケール(モード)は違うもの、というイメージを持ってしまう人が多いように思われますが、それは誤解だと思います。バリー.ハリスは"Every chord comes from scale."と口を酸っぱくしていっていましたし、マーク.レヴィンのセオリーブックにも”Think Key, not chords"という表記が随所に出てきます。いっぺんに全部の音を弾けばコードだし(Dm11などは典型)、スケールを一間飛びで弾けばコードになるだけのことです。ジャズも西洋音楽の理論に従っているわけだから、曲とそのキーが提示されたら、そのキーのスケールをベースに考えれば済む話で、個別のコード進行を細かく考える必要はなくなります。例えばリズムチェンジであれば、Aセクションはスケールの上を1-6-2-5のようなコードがあるだけでスケールから逸脱していないので、スケール上の音を弾いていれば何の問題もありません。サビのドミナントコードが4度で展開する部分ですが、ドミナントコードは何を弾いても基本的に大丈夫なので、それぞれのミクソリディアンスケールに移動するもよし、大本のキーのスケールで抜けても構わないのです。例えばE7の上でGを弾くと、ミクソリディアンスケール上にない音ですが、コードネームで書かれるとE7#9と書かれて終わりです。むしろこっちの方がオルタードテンションを活用してるのでジャズっぽい響きが得られるわけです。

基本的には音楽というのは規定されたスケールに拘束されるものなのですが、西洋音楽では和声の発展とともに「スケール上にない音を自由自在に使う方便」が開発されています。だからこそ、西洋音楽のスケールの中でできること、をきちんと踏まえることが大切なのです。まずは学校の教科書に書いてある長音階と短音階の成り立ちとそこで生成される和音の機能をきちんと確認しましょう。それだけで理論の1/3くらいは片付いてしまっているのではないか、と私は考えるのです。

なぜ12のキーすべてでスケールを弾けないといけないのか?

ジャズでアドリブを取りたいと思っている人がぶつかる大きな壁がこれです。CherokeeにやGiant Stepsなど、ジャズの曲で「難解」と言われている曲はたくさんあります。難解になる理由は、「楽器的に難しいキーが連続して出てくること」です。だから12音すべてのキーでスケールが演奏できること、が重要になるわけです。ではなぜ全てのキーでできないといけないのでしょうか?

 

答えは簡単です。

 

西洋音楽のスケールは規則的ではあるけれど「非対称」だからです。逆に言うと、非対称であるからこそ4種類の7thのコードが生成されるので、音楽に動きが出るのです。では対称な並びのスケールではどうでしょうか?

例えばホールトーンスケール。1オクターブ12音を6分割、つまり全て全音のインターバルで並べたものです。12÷6=2なので、2つのスケールしかできません。C wholetoneとC#wholetoneです。このスケールを一間飛びで弾いてコードを作ると、どこから弾いてもオーギュメントしかできません。つまり動きが作れないのです。これはディミニッシュでも同じです。端折って言うと、ダイアトニックスケールで構成されている曲の中でこうした対称系のスケールを織り込むとより多彩な演奏ができるということです。

 

ギターであればカポをはめたり、DTMであればキートランスポーズをしてしまえば簡単に対応できますが、楽器を演奏するのであれば、エニーキーでできるに越したことはないわけです。

 

Go Practice!

パーカーフレーズ

「パーカーフレーズ」とはチャーリー.パーカーの「手癖フレーズ」のことですね。パーカーに限らず、ジャズミュージシャンには自分の手癖フレーズみたいなものがあって、それが出るとオーディエンスも喜んだりするわけです。同じようなフレーズでもどこでどう出すかで違ってくるわけです。時々「ジャズは同じことをしてはいけない」みたいな言葉を目にしますが、それは間違いだと思います。