ジャズのアドリブでアウトしたフレーズを吹くために必要なこと
ジャズインプロビゼーションをやり始めると、いわゆる「アウト」したフレーズをやりたい、という欲求が出てくるものです。どうやったらアウトしたフレーズが吹けるようになるか、というQ&Aみたいなのもネット上にたくさん転がってるし、そのアプローチについて説明されたものも多いです。でも私としてはアウトする方法論よりも
「どこまでがインサイドなのか」
を知ることが大事と考えています。ものすごく乱暴に言ってしまうと、ジャズの和声の理論ってダイアトニックスケールから派生するコードの機能性とメロディックマイナースケールのそれを理解したら単音でメロディを紡ぐ分にはもう十分だと思われるのです。つまりインサイドってどこまでがインサイドなのか、を理解すること。ここから逸脱すれば「アウト」です。まぁ簡単な方法論としては曲の半音上、半音下、トライトーンなどのインターバルのキーと曲で指定されたキーを行ったり来たりしてたらアウトにはなりますが、やはり「どこまでがインサイドなのか」を知ってる方が大事かな、と思います。例えば”C”というコード記号を見たときにコードノートがCEGだからこの3つの音しか使えないようなイメージがありますよね。西洋音楽って拍の頭にコードノートを乗せるというルールがありますが、曲のキーがCメジャーであるときの"C",すなわちトニックコードであればC6add9やCmaj7などに解釈できるので、"C"というコードがなっている間はF以外の全ての白鍵の音が使用可能なはずです。Carl Saundersは"Music universe is in inside."って常々言ってました。アウトしたフレーズはスリリングなので私も好きなのですが、決まった手口でアウトするのと、どこまでがインサイドか理解した上で逸脱するのでは後者に分があると思います。アウトする方法論を云々する前にスケールから派生する和声の機能性を学ぶべきであろう、と。
Be動詞は特殊動詞
最近気がついたことなんですが、日本語で書かれてる英文法の参考書に書かれてる「一般動詞」って国文法の品詞分類で「動詞」なんですよね。日本語で述語を構成できるいわゆる「用言」には動詞、形容詞、形容動詞、名詞+助動詞があるわけですが、つまり動詞以外が述語になりうるわけですよね。しかしながら欧米言語では述語は全て動詞でなければなりません。なので、日本語で動詞を使わないで述語になっているものに対してはBe動詞をつけなくてはいけません。つまり、我々日本人にとってBe動詞は「特殊動詞」なのではないでしょうか?Be動詞の文は日本語にないシステムなのです。英語は「言いたいことを先に言う言語」のように見えるし、実際最初の3-4単語を見れば(平易な文の場合)誰が何をどうするのかが分かっちゃう言語です。日本語の形容詞の説明は状態を示す用言であるのに、英語における形容詞は「名詞を修飾する言葉」すなわち日本語文法における「連体詞」であって、Be動詞や他のいくつかの動詞とセットになって初めて日本語の用言としての形容詞となるという説明がお留守なのです。
英語の文法書はBe動詞から始まります。これは恐らくはイギリスの文法書がそうなっているからでしょう。そしてそれを読んで学習する対象はヨーロッパの人々、すなわち同じインド=ヨーロピアン語族の人が対象なのではないでしょうか?ウラル=アルタイ語族の言語の人を対象にしてるでしょうか?英語が主語述語で始まる文章であるならば、我々日本人にとっては一般動詞の文章から入った方が楽なはずなのですがそうなっていませんね。この辺りの工夫がないのが日本人の英語の学びを難しくしている要因かもしれません。
ノーベル賞受賞者である真鍋先生の英語を聞いてわかること
2021年に真鍋淑郎氏がノーベル賞を取られたのだけど、その時の彼のスピーチで気付かされたことがあったのでまとめておきます。
1. カタカナ英語でも大丈夫。
真鍋氏もそうですし、ジャズピアノの秋吉敏子さんもそうですが、アメリカ滞在数十年でありながらカタカナ英語で通っています。英会話ができるようになりたいという人の多くがネイティブスピーカーのように話したい、というイメージを持っていますが決してそうある必要はないことをこの映像は教えてくれました。ちなみにニューヨークでタクシーに乗ると、大抵はインドや中近東の移民(ネパール人やロシア系のドライバーに当たったこともある)が中心なので、綺麗なアメリカンイングリッシュに当たることはまずありません。みんな自国語に引きずられた発音をしているのは国連のスピーチなんかをみても明白なのです。私は洋楽をやっているので発音についてはかなり英語の発音を意識していますが、会話ではそこまで厳格にならなくても大丈夫であることがわかります。
2.大事なのは「区切り方」
真鍋先生のスピーチで感服したのがこれです。不定詞句や前置詞句の前など、非常に明快なところで区切ってゆっくり話すので非常にわかりやすいのです。この区切り方、英文を作る時の参考にもなると思います。句や節で上手に区切ることで明快な話ができること、句や節というユニットを組み合わせる、というイメージを掴むことができました。
https://www.youtube.com/watch?v=N-fmGcj_b-c&t=158s