第11回 マスクの使い方 1
●次は、illustratorでいうところのクリッピングパス的な使い方です。
左図のような、TVを用意します。
今度は、コンポジション内のソース(フッテージ)を
必ず選択した状態で、ペンツールを使い、
モニター画面をトレースします。
トレースが出来ると、モニター画面のみになりました。
コンポジションウィンドウで、マスクの「反転」をチェックします。
すると、モニター画面だけが見えなくなりました。
"TV"のレイヤーの下に、海岸の画像を配置します。
必ずTVのしたに置きます。
すると、切り取られたモニター画面の穴を通して
海岸の画像が見えます。
下の画像を移動、スケールすれば、テレビ内の映像も表現可能です。
細かい詰めは必要ですが。
もっとも簡単なマスクの使い方でした。
(まだ、続きます。)
左図のような、TVを用意します。
今度は、コンポジション内のソース(フッテージ)を
必ず選択した状態で、ペンツールを使い、
モニター画面をトレースします。
トレースが出来ると、モニター画面のみになりました。
コンポジションウィンドウで、マスクの「反転」をチェックします。
すると、モニター画面だけが見えなくなりました。
"TV"のレイヤーの下に、海岸の画像を配置します。
必ずTVのしたに置きます。
すると、切り取られたモニター画面の穴を通して
海岸の画像が見えます。
下の画像を移動、スケールすれば、テレビ内の映像も表現可能です。
細かい詰めは必要ですが。
もっとも簡単なマスクの使い方でした。
(まだ、続きます。)
第11回 「タイムリマップ」
タイムラインにある、クリップ(映像素材)の時間を操作することは、
以前にも、全体の速度を変えて倍速にしたり、ゆっくりにしたりしてきました。
タイムリマップはこの速度操作をもっと自由度高く、変えることが可能になります。
それでは、細かく見ていきます。
この素材を使用します。これは何もいじっていない素材です。
ムービークリップで新規コンポジションを作成します。
コンポジション内のムービーを選択した状態で、
レイヤー>時間>タイムリマップ使用可能 を選択します。
すると、クリップにタイムリマップという項目が現れます。
これには、最初からキーフレームが2つ付けられます。
頭とおしり、INとOUTの時間です。
タイムリマップは、時間をキーフレーム化して扱う機能です。
ここで、クリップの一番左(上図の赤丸部分)に白い矢印があります。
これをクリックすると、次のキーフレームに進めることが出来ます。
押してみます。
すると、タイムリマップの最後にキーフレームに到達しますが、
この場所は、コンポジションの時間外になります。
なので、コンポジションウィンドウ(今まで船が表示されていた画面)は
灰色になってしまいました。つまり表示するものがないということです。
これは、タイムリマップを使う際のAdobeの用意した落とし穴です。罠です。
何故か、後ろのタイムリマップのキーフレームは、クリップの最後のフレーム+1にされているのです。
何か深い考えがあるのかはわかりませんが、もう20年近くこの仕様です。謎です。
なので、最後のフレームは、1フレーム前で新たにキーフレームを打って
最後のキーは消してしまうことをオススメします。
さて、進めます。
コンポジションのインジケーターを2:15に移動させます。
この位置でキーフレームを追加します。
この2:15フレームでのキーフレームを、図のように右側に移動させます。
この例では、9:00の位置に動かしました。
つまり、元は00:00~02:15という2秒15フレーム分しかない映像の尺を、
キーフレームを動かすことで、9秒分に伸ばしたのです。
つまり、伸ばした分、ゆっくりな再生になりました。
その半面、後半部分は元々8秒近くあった尺が、1秒半程度に縮小されたので、
高速再生となりました。
タイムリマップを調整したムービーです。
前半部分は、かなりスローモーションになりましたが、
元々、30fpsで撮影された素材なので、伸ばせばカクついた映像になってしまいます。
ただ、フレームブレンドをONにするとモノによってはきれいになります。
CMなのでよく見る、きれいなスローモーションを作るためには
1秒間に60~240fpsといった、ハイスピードカメラでの撮影が必要です。
ちなみに、iPhone6以降では、240fpsで撮影可能です。
また、昨年6/19にNVIDIAが、「ディープラーニングを活用して超スローモーション動画を作成するシステム」という研究を発表しました。恐ろしい技術です。
再び、元の状態、頭とおしり、2:15の位置にタイムリマップのキーフレームが
ある状態に戻します。
そしてコンポジションのインジケーターを5:00の位置にして、
頭のキーフレームをコピーして、5:00でペーストします。
時間的には、ムービーは0:00~2:15に一回進み、また、0:00にもどり、その後、駆け足で
ムービーの最後に到達するという事です。わかります?
それでは、完成ムービーです。
こうやって、時間をも自在にアニメーション出来るのは楽しい作業です。
さきほど、ムービーを極端にゆっくりにすると、カクついてしまう話をしましたが、
実は、AfterEffects内でゼロから動きを付けた場合、(例えば、ボールの落下アニメなど)
タイムリマップで思いっきり伸ばしても、カクつくことはありません。
きれいなままスローモーションを作ることができます。
しかし、全てAfterEffects内で完結する事は、なかなかありません。
また、コンポジションの入れ子構造を作って作業する場合、素材などの段階から、
タイムリマップを使い始めてしまうと、後でタイミングの修正をする場合、
全くわけがわからなくなります。相当危険です。
できるだけ、大まかでも、アニメーションのタイミングは決めて作業し、
最後の最後で微調整などに使うのが懸命な使い方だと思います。
(追記:2021/6/25)
Aftereffectsのフレームブレンディングが改善されています。
素材にもよりますが、フレームミックスとピクセルモーションそれぞれ試してみてください。
第10回 「マスクパスのアニメーション」
マスクのパスで、アニメーションする方法、つまり、ベジェ曲線のアニメーションです。
まず、コンポジションを作成します。
ここでは、1280x720pxl 30fps
デュレーション00:00:05:00としました。
次に、平面を作成します。
レイヤー>新規>平面
好きな色で、コンポジションと同じサイズの平面を設定します。
タイムラインの「平面1」を選択し、ペンツールを選びます。
左図のように、マスクパスを描きます。
(シェイプでも同様のことが可能ですが、
シェイプは設定が多いので、
今回は、マスクパスでのアニメーションとしました。)
「平面1」の「位置」と「マスク」というプロパティを表示します。
三角マークをクリックし展開する、
もしくはPキーを押して位置情報を、
その後、shift+Mキーで、マスクを表示します。
「平面1」を右端にずらし、
位置のキーフレームを打ちます。
タイムラインを00:00:03:00まで進め、
「平面1」を左端に移動させます。
これで、「平面1」を、右から左に移動させる
3秒のアニメーションが出来ました。
次に口をパクパクさせます。
マスクパスのアニメーションを開始します。
(ストップウォッチマークをクリック)
3フレームほど、タイムラインを進め、
パスの点を画面上で直接移動させ、
左図のように口を閉じたパスにします。
この時、すべてのパスの点が選択状態だと別々に動かせません。
その時は、マスク1の左にある三角マークを2回クリックして下さい。
マスクパスの下に、3つプロパティが増えたと思います。
この3つのウチのどれかをクリックすると、パスの点が非選択状態になります。
そこで、初めて動かしたい点だけを動かせるようになります。
マスクの点を移動すると、キーフレームが打たれます。
後は、この2つのキーフレーム(口の開閉)をコピーして、
繰り返してペーストしていけば
下記のようなムービーになります。
パスアニメーションは、自由な変形が出来るツールですが、
出来上がった後の修正や、キーフレームが大量になった場合、制御に苦労します。
また、途中でパスの点を増やすと、思いがけない挙動になるので、
アニメーションをする前に、パスの点を決めておく必要があります。
この手法も、単独で使うことにこだわらず、パペットピンや、親子構造(リンク)などと
併用することで、様々な表現が可能になります。