第11回 「3Dレイヤー」
今回は、AfterEffectsのちょこっと3D機能、3Dレイヤーです。
基本は板の3D表現に限られます。
こんなムービーを作ります。
それでは、作業手順です。

960x540pixel 30fps デュレーション5:00のコンポジションを用意し、
そこに背景となるニューヨークの写真を配置します。
この段階では、まだ2次元素材です。

画面赤丸、「3Dレイヤー」をONにします。
すると、位置、スケール、角度のパラメータがX、Y、Zの3つになります。

次に、カメラを用意します。
メニューから レイヤー>新規>カメラ を選びます。
すると、上記のようなカメラの設定画面が現れます。今回は、デフォルトで構いません。
このパラメータで一番使われるのが、画角です。画角の値が大きいとワイドレンズに、
小さくすると望遠レンズになります。

カメラがコンポジション内に配置されましたら、
上図の赤丸部分をクリックし、「4画面」を選択します。
すると、画面が4つ現れました。
反時計まわりに「トップ」「フロント」「ライト」「アクティブ」とあります。
図学風に日本で言えば、「平面図」「正面図」「右側面図」「透視図」でしょうか?
赤紫の三角形頂点が、カメラです。三角形の底面にある、丸っこい記号がカメラの注視点(目標点)になります。
基本、カメラの見え方は、この2つの点の位置関係で決まります。

ニューヨーク背景の位置を、良き所に動かします。
アクティブカメラで、下側に余白が見えるくらいがベストです。

次に、地面となる芝生の画像をコンポジションに配置します。
3DレイヤーボタンをONにします。

地面なのですが、完全に90度にしてしますと、かなり大きい素材が必要かつ
カメラの位置がなかなかシビアになります。
今回は、嘘をついてやや斜めの地面にします。
位置は、背景のニューヨークとくっつけるようにてください。
少しでも隙間があると、カメラを動かした時に見えてしまうことがあります。

男の子を3Dレイヤー配置します。PSDファイルで、背景のない素材が望ましいです。
足が芝生に隠れないギリギリまで、位置を調整します。
これで、配置は完了です。

カメラを調整していきます。
カメラのトランスフォームを開くと、図のようにパラメータがいくつも見えます。
位置、目標点を動かしてみましょう。

0秒と5秒の位置で、カメラのキーフレームを打ちます。
今回の例では、最初引いたカメラから、寄っていく動きにしています。

最後にグラフエディターを開き、キーフレームを「イージーイーズ」にして
なめらかな動きにします。
この例では、位置以外は動かしていませんが、目標点、回転、ズームなども
アニメーション可能です、ぜひ、試してみてください。
さらに、AfterEffectsでの3D表現を使いたい場合は、AfterEffectsCCに付属の
CINEMA4D Liteを使うことも出来ます。
AfterEffectsでも文字を立体にするなどの事はデフォルトで出来ますが、
非常に動作が重くはっきり言って使い物になりません。
そのため、有償のプラグインがあり、こちらはなかなか良いものです。
参考までに。
●Element 3D
https://flashbackj.com/product/element-3d
第11回 マスクの使い方 3 (クロマキー)
映像での合成。
人物だけをスタジオで別撮りして、惑星タトゥイーンなんかに合成するとします。
その際、スタジオ撮影した映像から人物だけを、うまく切り取らなければなりません。
そう問題は如何にして、綺麗に、対象を手早く切り取るかが重要なのです。
●マスク
このような白黒の画像を、映像の世界では、マスクもしくは、
マットと言ったりします。
合成する際、使用する部分と、しない部分を
白黒に分けた素材のことです。
ONの部分が白100%で、いらない部分は黒100%、
半透明は中間色のグレーです。
左図は、マスク画像の白部分を使い、人物だけを抜き取り、
別の背景と合成するためのマスクです。
3DCGでは、レンダリング時に、マスクを生成してくれますが、
そうでない場合、実写や、写真素材、手描きの素材などでは、
どのようにこのマスクを作ればよいでしょうか?
●キーイングの代表的なものを紹介します。
(マスクという白黒素材を作る手段をキーイングと呼びます。)
ルミナンスキー
明るさの違いを元に、抽出する方法。
背景に黒い布などを張り、人物に影が出来ないようにライティングすれば、黒部分を比較的綺麗に抜けますが、
自然なライティングが欲しい場合はまず使用できません。
また黒髪、黒い瞳も抜けてしまいます。
かつては、AfterEffectsにも、ルミナンスキーがありましたが、
現行のAfterEffectsではもう存在しません。
下記にある、KeyLight(1.2)などを使っていくほうが綺麗にいくのが、その理由だと思います。
クロマキー
背景がブルーやグリーンで、
撮影しているモノを見かける事があると思います。
特定色を手がかりにマスクを作り、背景と合成する方法です。
ブルーバック、グリーンバック以外はないと言ってもよいでしょう。
人間の肌の色は、黄色~赤に近いので、
イエローバック、レッドバックにすると、肌が消えてしまいます。
被写体がレプタリアンの場合は、レッドバックが良いと思います。
AfterEffectsの場合、エフェクト > キーイング > KeyLight(1.2)で、かなりきれいにキーイング出来ます。
ただ、エッジまわりの微妙な残りカスは、KeyLightの細かいパラメータを調整する必要があります。
また、肌へのグリーンバックの映り込みは、エフェクト> キーイング > 高度なスピルサプレッションを
使用することで、軽減できます。
こちらも、綺麗にするのは、演者の動き、撮影条件などにより大きく左右されます。
ひたすら、パラメータをいじって探していくしかないでしょう。
また、エフェクト>キーイング>色範囲 を使うと、
左図のように、マスクと選択範囲の概念がよくわかると思います。
ロトスコープ
ロトブラシ2
動く動画の一部を選択し、追いかけてくれます。
ただ処理が重く、スペックの高いPCは必要です。
詳しい使い方は、こちらなどを参照してください。
Mocha
トラッキングツールの標準プラグイン。Aftereffectsにも基本でトラッキングツールはついています。
Mochaについてはこちらのブログなどを参照してください。
下記は形状をトラッキングしてくれるプラグイン。
まだ試したことがないので、わかりませんが。。。
第11回 マスクの使い方 2 (トラックマット)
●次はトラックマットの説明です。
トラックマットとはタイムラインウィンドウの
ひとつ上のレイヤーを参照します。
アルファもしくは、輝度の情報を使い
マスクする方法です。
まずは概念を。
最初に、文字を作ります。
太めの文字のほうが、わかりやすいです。
タイムラインウィンドウ内、「海画像」のトラックマットで
「アルファマット"ABC012345"」を選択します。
すると、文字レイヤーのアルファ部以外が見えなくなりました。
ソース名に、アイコンが現れました。
これがトラックマットになっているという印です。
「海画像」を動かしても、文字の位置は動きません。
前回のエントリーのデータを引き続き使います。

TVモニターのマスクの反転チェックボックスをはずします。
2つのレイヤーの並び順を変えます。
海の画像の上に、TV画面がポツンと置かれた状態にします。

海の画像のトラックマットを「アルファ」にします。
画像がモニターの形に切り取られました。

「tv.jpg」を複製し、タイムラインウィンドウの一番下に
移動し、マスクを削除します。

最後に、トラックマットを掛けた海の画像の
重ね方を変更します。
モードを透明度70%くらいで「通常」、
もしくはオーバーレイなどで重ねます。
すると、モニターの反射した質感を
保持させた状態が作れます。
以上、マットの簡単な説明でした。
