8 bottles a week (ワインを中心に) -12ページ目

カレラ ピノ・ノワール・マウント・ハーラン・キュヴェ 2006

【銘柄】 Pinot Noir Mt. Harlen Cuvee 2006
【産地】 米 カリフォルニア
【購入店】 みちのく岩手のワイン屋 竹澤
【価格】 3900円くらい
【俺P】 82点

カリフォルニアのDRCとか言われたりもする、人気生産者のカレラ。

思えば私がまだハタチくらいの頃、今はもうない青学近くの『ラグレスト』というイタリア料理屋で、グラスで出してもらったのが初カレラであった。

その店は料理もなかなか旨かった記憶があり、ワインも色々とリーズナブルな価格で揃えていたのに、客の入りはいつも今一つ。
心配していたところ、やはりいつの間にか閉店してしまった。

まだワインにハマりかけで何も知らなかった俺に、カレラを勧めてくれたサーヴィスの青年は、今頃どうしているだろうか。

閑話休題。

このマウント・ハーランは、カレラのピノの中では廉価な部類のキュヴェ。
高価な単一畑もの(の2nd?)に、地区名ものをブレンドして作られる。
ブレンド比率は年により変わるが、この06はライアンの畑の葡萄が69%を占めるようだ。

色はとりたてて濃くも薄くもないルビー。

フレッシュな赤果実、ミネラル。
時間とともにちょっと香水っぽいニュアンスも。
決して濃いワインではないが適度に甘やかな果実味があり、ぴちぴちした酸と滑らかなタンニンに下支えされて秀逸なバランス。

同じピノの比較でブルゴーニュに目を移すと、ACブルでも一流生産者のものは、3000円~5000円くらいする。

このマウント・ハーラン以上に旨いACブルはそうそうないと思うので、下級キュヴェのくせに4000円近いという価格も、決して高くはないといえよう。

ドメーヌ・サン・ジャック リュリー1級・ラ・フォス 2005

【生産者】 Domaine Saint Jacques
【銘柄】 Rully 1er Cru “la Fosse“ 2005
【産地】 仏 ブルゴーニュ コート・シャロネーズ リュリー村
【購入店】 ウメムラワインセラー
【価格】 1995円
【俺P】 77点

コート・シャロネーズの赤とはいえ、ブルゴーニュのプルミエ・クリュが、2000円を切って買えるのは珍しい。
しかも世紀の当たり年、2005である。
期待と不安が相半ばしつつ抜栓。

05ブルは、ポテンシャルは高いが今飲むには固い、と評されることが多い。
しかしこのワインに関してはそうでもなかった。

少しだけジャミーなベリー系の果実味、ほどほどのタンニン、丸みを帯びた酸。
既にある程度バランスしている。

現時点では果実以外の香りがあまり開いてこないので、本領発揮は数年後かもしれないが、今飲んでも充分に旨い。

このドメーヌ・サン・ジャックというのはあまり聞いたことのない生産者だが、なかなか悪くなさそうだ。
まあヴィンテージの恩恵もあろうとは思うが、いずれにせよ良い買い物をした。

ロブリーキッチン (高田馬場 タイ料理)

8 bottles a week (ワインを中心に)-CA390184.JPG
【店名】 ロブリーキッチン
【所在地】 東京 高田馬場
【ジャンル】 タイ料理
【利用形態】 ランチ
【支払額】 確か750円
【俺P】 65点

以前私が住んでいたマンションのすぐ近くに、最近オープンしたのであろうか、見慣れぬタイ料理を発見したので入ってみた。

非常に狭くて急な階段を上った2階。
階段を上がっている間はよほど狭くて小汚い店を想像するが、入ってみるとそうでもない。
まだ12時になっていなかったこともあってが、客は私一人。
タイ人の店主が愛想よく迎えてくれる。

ランチは全て750円。
8種類ほどの料理から選べ、それにご飯又はスープ、サラダ、デザートがつく。
エビ入りトムヤムスープのライスヌードルを注文し、待っているとほどなく焼き肉が来た。

焼き肉?
と一瞬不思議に思ったのだが、肉の下には野菜。どうもこれがサラダのようだ。
しかし量のバランス的には、肉入りサラダというよりも、むしろ焼き肉と付け合わせである。
味は酸っぱスパイシーなタイ風生姜焼きといった感じで、ちょっと奇妙な味ではあるが、悪くない。

トムヤムスープのライスヌードルはなかなか美味。
なぜかこれまでライスヌードルというのを食う機会がなく、ビーフンみたいなものかと想像していたのだけれども、食ってみたら違った。
私はビーフンのもそもそ感も好きだが、ライスヌードルはもっとコシのある、麺類らしい食感なのだということを知る。

スープは…、タイ料理の経験値がきわめて低いため、トムヤムクンらしい味としか言いようがない。
程よく酸っぱ辛くて、旨みもあって、トムヤムクンの味は好きなのだけれども、パクチーが要らないよなあといつも思ってしまう。
別にパクチーが大嫌いというわけではないのだが、トムヤムクンの味はパクチー無しでも成り立つし、その方が旨いように感じるのだ。

こんなことを申せばタイ料理通からは、何もわかってないと言われるに相違ない。
実際のところ私はタイ料理のことなど、何もわかってはいないのだろう。
パクチー抜きのトムヤムクンなんて!と思える日が、いつかは来ると良いのだが。

ご飯は炊いたタイ米。
スープを少しずつかけながら食ったらなかなか旨かった。

デザートは変なゼリーのようなもの。
素朴な味でまずいこともないが、あまり旨いとはいえない。

冒頭にも書いたとおり店主は愛想がよく、親切に色々世話も焼いてくれ、好印象。
ただし日本語はさほど上手ではない。

私はかなりよく食う方だが、麺類とご飯と焼き肉で腹も膨れた。
これで750円なら満足である。

機会があったら夜にも行ってみたい。