human being -126ページ目

つりぼり十番勝負《USJ編》⑤

ポイントを移すも安定した釣果の出る「パル」。今度はわたくしがMr.コンスタンティンとなっています。対する三平師匠こと『パックン』(「カーペット洗いたかったのに!」聞いた全員が「知らねえよ!」とつっこんでる事を知ってか知らずか40歳)もやや釣果は上がってきたようです。負けてはいられません。

すると脇の車道を管理釣り場の車が通りました。放流タイム(魚を放流する時間)がやって来たようです。上流から仕切られたポイントごとに放流していきます。が、やや下流側わたくしから下への放流はありませんでした。しかしながら魚もたっぷりいるようですし、釣果がさがってもいないのでそのまま釣り続けました。


相変わらずのMr.コンスタンティン。それでも派手めの色のルアーにはだいぶ飽きてきたようで思った結果がでなくなっていました。淡い色のルアーで、何とかつないぐ。プラグ(ルアー)を投げてみる。いろいろ試して、何とかMr.コンスタンティンを死守しようと必死です。


すると上流の三平師匠の動きが何だかにわかに慌ただしいではありませんか。

一瞬、冗談かと思いました。


キャスティングしてすぐさま竿を立て、座ってネットで取り込む。すぐさま立ち上がってキャスティングまた座る…立つ、座る、立つ、座る。気の違ったヒンズースクワットのような動き。
有り得ない程の爆釣タイムを迎えたようです。三平師匠もここぞと思ったのでしょう、もう機械の如しです。こちらも手は休めずに見ていましたが、あまりの爆釣っぷりに言葉を失ってしまいました。

そんなわたくしの悔恨の視線に気付いたのか、こちらに自分のルアーを見せて指差し、ジェスチャーで「この色を早く巻け」と言ってきています。
しかしながらその色はもう既にスレてしまった、オレンジ色のようです。一応そこまで言うのならと投げてみましたが爆釣はおろか、バイト(魚がつつく感じ)さえもありません。


再び三平師匠を見るとまだ爆釣タイムは終わっていません。ヒンズースクワットの速度は速まっているようです。
「畜生、畜生」と呟きながらルアーを投げるも、その悪しき感情がお魚に伝わるのかMr.コンスタンティンを返上する時が来たようでパタリと釣果が止まってしまったのです。
上流の三平師匠もそろそろ「フィーバー」が収まってしまったようです。見ず知らずのオッサンと談笑なんぞかましています。


サングラスをしていても解る、にやけた顔が近づいて来ました。



その姿は少し滲んで見えました。





そしてわたしは泣いていることに気づきました。




                                 



                                           《つづく》

つりぼり十番勝負《USJ編》④

ここ管理釣り場「FS」にはポンド(湖)とその他にストリーム(川)の上流と下流の2つのポイントがあります。日帰り釣行で全部を回りきるにはポンドはそろそろ終了です。コンスタントに上げた「Mr.コンスタンティン」こと「現・釣りキチ三平」こと『パックン』(「コインランドリー誰もいなくてこまっちゃった!」誰か居た方がイヤだろうとは思わないのは操作方法が聞けるからと考える異質な思考回路の持ち主)とは裏腹に、一見さんへの洗礼とばかりにいぢめられたわたくし。砕け散りそうなガラスのハートを立て直し、重々しいこの空気を川に流してしまうべく、上流ポイントへとやってきました。


恐らくその釣果の差は歴然かと思われますが、「あきらめたらそこで試合終了ですよ。」の安西先生の言葉を胸にキャスティングします。

ストリームが性に合うのか出だしから今までの「ヘタレ」っぷりが嘘のように釣れ始めました。この日の為に買い揃えた「パル」(ルアー・スプーンの商品名)をローテーションすると面白いように釣れ始めたのでした。
対岸でキャスティングする三平師匠はなかなか釣果に結びつかないようです。ポンドで開いてしまった差を何とか取り戻さなければ………わたくしは今こそ好機と一心不乱にキャスティングしました。
ある程度の釣果を出し、少しスレてきたのと(お魚がルアーに飽きる事)陽がさんさんと降り注ぎ始めて暑がりのわたくしは上着を脱ごうと、車のある対岸へ戻りました。



「だいぶ良いピッチだねえ。俺、ストリーム苦手なのかな(苦笑)」



思った釣果が出ないのか、珍しく弱気な発言の三平師匠。


ここは励ましの言葉をかけてあげましょう………。








「教えてやろうか??」



「…………。いや、……いいや。」



悔しそうに上流へポイントを変える三平師匠。

わたくしの放った言霊が三平の気持ちを引っ掻き回し、このまま散々の結果になってくれることを祈りつつ、いいえ。呪いつつ、わたくしは下流へとポイントを移すのでした。


                         

                                               《つづく》

つりぼり十番勝負《USJ編》③

「釣りキチ三平」タイトルホルダー「三平師匠」こと『パックン』(コインランドリーに行くも操作方法が解らずテンパり、動悸・息切れ・めまいに襲われる「救心」なオッサン)の釣りを邪魔しないように忍び寄ります。

コンスタントに上げているようです。Mr.コンスタンティンです。

「鍵を貸してもらえます?寒くって。」


準備はしてきてるんです。万が一に備えリュックの中に「ユニクロのヒートテック」を忍ばせておきました。


「寒くないっすか?三平師匠?」


「平気!下、完全防備だし!」


さすがです。

「OL」は寒さ対策も完璧なのです。そのズボンの下にはすでにタイツを着込み、よく見ると手袋までしています。

「え?履いてないの??何で??」


基本的に暑がりなわたくし。女性の姿を多く見るようになった最近の釣り場で、釣行中に暑くなってズボンを降ろした日には、魚の前に自分が「挙げ」られます。

鍵をもらって車へ。もう限界です。すぐさまヒートテックを着込みたい。寒さで身体から熱量を奪われたからなのか、空腹です。


そうです。『飢えと寒さ』で限界なのです。

下はジーンズ、その更に下はもちろん「おパンツ」に他なりません。狭い車内でモジモジとヒートテックを………考えただけでも時間のロスは明白です。しかも出だしの躓きで釣果の差は歴然。一刻の猶予もありません。わたくしは決意し、人の多く居るポンドの死角となるドアの影で一気に着替える事にしました。


ジーンズを下ろしそのセクシャルランジェリー姿からヒートテックをひと思いに装着。いざジーンズを…と思った刹那、ポンドと反対側のBBQ広場の陰から朝方のギャル集団が顔を出し、「下半身・江頭2:50」と化したわたくしを見るなり、言葉無く来た道を戻って行きました。


わたくしに「プチ発情」が訪れた事は言うまでもありません。



さて、「飢えと寒さ」を乗り越え集中力を回復したわたくしはその後爆釣を迎え……るほど管釣りは甘くなく、その後1時間程でポンドでの釣行終了。しかしながら「ボウズ」は何とか回避しましたがけして褒められたら釣果は出ず、三平師匠にも釣果を聞かずにストリーム(川)での釣りへと移動しました。


その先に「入れ食いタイム」が待っていると信じて。




                                            《つづく》