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+++++++++++++
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【一覧】 アイラブシンイ記事一覧 2015.1
【一覧】 アイラブシンイ記事一覧 2014.12
【一覧】 アイラブシンイ記事一覧 2014.11
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お話
余はチェ・ヨンの話の中で、最も大切な何かを、見落としているのではないか?
王は頭の中で考えを巡らせていた
思えば玉璽の時もそうだ。元から強いられた玉璽だろうと、素直に言えば良いのに
この男は余に、その玉璽は、どこから賜った物なのかと説いたのだ
まるで自分で考えろとでも言うかのように、チェ・ヨンはそう言う話し方をする男だ
天人であった医仙は死んだという、そして四年後、生まれ変わりとする女人が戻った
医仙は死んだ
死んだ・・・
そして、ただの女人が・・・
さらに王はチェ・ヨンの話を、最初から一つずつ思い返していると、ある点に行きつく
チェ・ヨンが話をする際、『ただの女人』そこを強調して話をしていたと思い出す
天人であった医仙は死に、そして、生まれ変わり、ただの女人に・・・
あっ・・・そうか!
チェ・ヨンそうなのか
王はついに、チェ・ヨンの根底にある、ウンスへの深い想いに辿り着いた
心から愛しく思う女人の戻りに、正妻ではなく、第二の妻として迎え入れる
それは簡単な決断ではなかったはず
それを押してでも、正妻にしなかったのは何故か、如何して第二の妻なのか
(チェ・ヨンこういう事であろう)
天人である医仙はもう存在しない、ただの一人の女人として、静かに迎え入れたいと
もし想い人が天人であるとするならば、再び好奇な目を向けられ、身の危険に晒される可能性が付き纏う
何も持たない、ただの一人の女人『ユ・ウンス』として、妻に迎えたいと
そう考えるとどうやら、天人の医仙は苦行を送った、その言葉も意味があるようだ
天人であったことで命をも脅かされた
チェ・ヨンと医仙二人にとって、身を削られるような、苦難の日々の連続だっただろう
天人である医仙を、もう、苦行の日々から、解き放ってやりたいのだと
ゆえに天人である医仙はもう死んだ
天人であるが故の苦労をさせたくないと、苦しみの日々からは解放してやりたいと
(チェ・ヨンそう言いたいのであろう?)
チェ・ヨンは王が見せた惻隠の情から、一番伝えたかった想いを知ったのだと気づく
(天人である過去を、そなたは隠すのではなく、葬ろうというのだな?)
チェ・ヨンは目配せをして頷く
それを見た王は、何度もそうか、そうだったかと口にしながら、何度も頷いた
やはり、思った通りの男だ
王は胸に熱いものがこみ上げ言葉にならず、ふうと、大きなため息を漏らした
*******************
「イムジャ、俺の話をよく聞いて下さい」
そういって、いつものように、ウンスの手を取ると、両手の中に包み込んだ
真剣な話はする時はいつもそうだ
自然とウンスは構えて聞く姿勢を取る
「天人である事は、此の地においては、むしろ毒となってしまうでしょう」
毒という言葉がヨンの口から出てきて、ウンスは固唾をのんで次の言葉を待った
「俺がどうして、ここまでするのかと、イムジャも、そう思いますか?」
ウンスの心中を察し、どうやら、その訳を話そうとしてくれるようだった
「少し・・・だけ・・・」
戸惑いがちに言うと
ヨンは「そう思うイムジャの気持ちも、良く分かります」と答え、再び語りだした
「俺とイムジャが、四年ほど前、恋仲だった事は、周知の事実です
イムジャを正妻とすれば、同じ人物だと思う者もおります、むしろそう思うはずです
イムジャが天人だったと知っている者も、少なくはなりましたが未だ存在しています
俺はイムジャを待つ間、思案を重ねました
これでも十分ではないかもしれない。それでも、やらないよりはましです
おそらく多くは欺けるはずです
俺は天人の医仙を正妻として迎え、一人の女人ユ・ウンスを第二の妻とします
四年も恋焦がれた女人の戻りです、正妻に迎えたいと思うのが普通でしょうから
もし此度現れた女人が、待ち人の天人なのであれば、正妻に迎えぬ道理はない
天人の医仙は王も認める女人です。しかし、迎えた女人を正妻にしなかった
この時点で大多数の人間は、二人が別人であると、自然な形で錯覚をするはずです
誰しも天人の医仙が戻ったならば、正妻に迎えるべきだ、普通はそう考えるものです
それに反せばどうでしょうか?
恐らく天人の医仙ではないが故に、第二の妻として迎えたと誤認するでしょう
このような策略を巡らせずとも、二人は別人なのだと、口で伝えれば済むことだと思うかもしれません
四年前の医仙とは別人だと、ただ言われるだけと、各々が見聞きした情報から判断し、自らが『感じる』のでは天と地の差ほどある
民らに、必要な情報の欠片を複数与えてやり、考えさせる為です
実際に完成するのは仕組まれた一枚の絵姿でも、その欠片を埋め導くのは各々です
それゆえ天人 医仙の存在を、皆に、より自然な形で、知らしめる必要がありました
それがあの男と女の恋物語です
四年前の医仙の存在が大きければ大きいほど、イムジャの存在は目立たなくなる
俺が待ち続けていたのは『天人である医仙である』、そこを強調する事が重要でした」
「つまり、あたかも自分たちが情報から導き出した答えだと錯覚をするのね?」
「強制的に与えられた情報には、つい身構えてしまうものです。自由に考えさせ、それぞれが答えを出せばいい」
「あなたの言ってる事、分かる気がするわ…これでも、心理学、ええっと、人の心を学ぶのは好きだったのよ」
少し目を輝かせウンスが微笑みを浮かべると、ヨンも微笑みを返した
「ところで俺は先ほど、イムジャが天人である事は毒となるといいましたが・・・その意味が分かりますか?」
ヨンの問いにウンスが答える
「聞かせて」
ウンスがヨンの目を見上げていうと、それでは、と頷いて続ける
「人というのは未知なる存在に、少なからず恐れを感じる、弱い生き物です
民らも最初は天人の存在を心強く思い、畏敬の念を持ち崇めたとしても
民心とは気まぐれなもの
ひとたび風向きが変われば、矛先は変わり、次第に忌み嫌うようになります
力を持つ者の場合、配下に置こうとするか、排除するかのいずれかです
徳成府院君のように、何を如何してでも、手中に収めようとする者もおれば
断事官のように、早いうちに芽を摘んでしまおうと思う者もいます
徳興君のように、手に入らねば、毒を以てして、殺めようとする者も
イムジャはよくご存じですね?」
「ええ…そうね」
「たった、一年足らずでした
その僅か一年足らずで、一体、どれ程の苦難がありましたか?
数え切れぬほどの苦難がありました
一つ乗り越えたと思えば、また次の苦難が、直ぐ待ち構えてました
イムジャと過ごした一年は、そんな日々の連続だったように思います
この先、俺はイムジャと長い歳月、共に歩んで行きたいと願っています
イムジャが天人であるならば、この先どれ程の苦難が待ちうけているのか・・・
考えたくもありません
即ち、イムジャが天人である事は、自ら、毒を呼び寄せるも同然です
たとえすぐにその影響が出ずとも、潜んだ毒気が徐々にイムジャを蝕み、広がっていくでしょう
もしかしたら気の休まる日々は、永遠に訪れる事はないかもしれない
俺は、そんなのは御免です
一日ではありません
この先、ずっと共に年ゆくまで、イムジャと穏やかに過ごしていきたい
心穏やかにイムジャと二人
俺は、そうする事を願います。必ずや、そうせねばなりません
その為にはイムジャが、天人であっては、決してならぬのです」
ヨンの根底にある想いを知って、ウンスの目には涙が浮かんでくる
ただ、妻に迎えるためではなく、生涯安らかな日々を送れるようにと
そこまで考えての事だったと知って、胸が震えて上手く言葉が出ない
さらにヨンは、ウンスを真っ直ぐに見つめながら、最も伝えたかった想いを口にする
「正妻に出来ない事は、生涯かけ必ずや償います。これは俺の我が儘かもしれません・・・ですが、ただのひとりの女として、イムジャにずっと傍に居て欲しい。」
ウンス顔が涙で歪み目を大きくさせた
「返事を聞かせてもらえますか?」
ウンスは「ずっとあなたの傍にいるわ…」と言いながらも、溢れた涙を堪えきれない
願わくば、俺だけの女でいてほしい
正面に座っていたヨンは立ち上がると、ウンスの横に移動し腰を下す
ヨンは今にも泣き崩れそうな様子のウンスの肩を抱くと、そっと自分の方へ引き寄せた
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おはようございます
一応本編としては完結のつもりです。
ヨンが民衆を巻き込んだのは、四年前医仙と、四年後ウンスを別人と思わせるための策略でした
天人であることを強調し、四年前の医仙に意識を向けさせた状態で、四年待ち続けた天人と、四年後ウンスが二人存在するように錯覚をさせたかった
まだちょこっと書きたい事があるので、おまけと、おまけのおまけと、あとがきと・・・
あと、例の私のあらすじ、走り書きも公開していきたいと思っています
今から言っておきますが、あらすじ走り書き、引かないでくださいね・・・
(アメ限定でしか公開できない
)16日間に渡り、毎日読んで頂いて本当にありがとうございました
お話
「ええっっ、じゃぁ、あなた、架空の私と結婚式をするのね?」
ウンスはとても驚いていた
自分より先に、四年前の医仙と、本当に婚儀をあげると、ヨンが言いだしたからだ
「ええと、四年前の私は死んだ事になるのよね?死んだ人とってことよね?」
「あくまで式と言っても、形式上の事です。チェ家が懇意にしてる寺があります。そこで簡単に済ませるつもりです」
「そうなのね・・・」
「葬儀の方は、王と王妃も参列してくださるそうです。こちらは、少し大がかりになるやもしれませぬ」
民も参列を望むでしょうから、国葬に近いものになる可能性もあります、とヨンは続ける
つい先ほど、振り切った思いだったが、やはりそこまでする必要があるのか?
と、そこに至ってしまう
私を第二の妻にしたいとこの人は言った
それは自分の事を思ってくれての事だと、気持ちは分かる。けれど・・・
建前上の話どころか本当に婚儀をあげ、さらに葬儀まであげるつもりだそうだ
ウンスは考えた、そこまでするなんて、この人は何を望んでいるのだろうか
思い返してみると、ただ自分を、第二夫人に迎えたいだけではないと気づく
そう考えると、四年前の、『天人医仙の存在』が、キーポイントとなるようだ
実際は同一人物であり、今はもう存在しない、四年前の天人 医仙の存在
それを、何かしらの理由で、周りに誇示したいのだと言う結論に至った
「四年前の私の存在が必要なのね?」
ウンスが確信に迫ると、ヨンは「さすがイムジャだ。よく分かりましたね」と微笑んだ
「その答えは、あの物語の中にあります。天人の医仙の生涯が示すものは、何だと思いますか?」
続けてヨンが言い、ウンスは天人医仙のくだりを思い返してみる
「天人だった医仙は、苦行の末、その生涯を終えた・・・天人の私は・・・」
口にして何度か復唱をしているうちに、ウンスは有る事に思い当る
「あっ」と小さく声をあげた後、ヨンの目を覗き込んでウンスは言った
「もしかして・・・こういう事?」
********************
そもそもこの男は、何故こんなにも、大それた策略を張り巡らせたのだろうか
あの男と女の物語も、おそらくは、チェ・ヨンが意図的に広めたものだ
民衆まで巻き込んだのは何故だ
ただ妻に迎えたいだけの望みであれば、もっと他にやりようがあっただろうに
そう考えてみるとチェ・ヨンが、天人医仙に皆の意識を集めているように思える
余に真の天人であった事を布告させ、さらには国医大使にせよと申したのも、天人医仙に目を向けるためか
どうやら天人医仙の存在を、世に知らしめる事を、チェ・ヨンは望んでいるようだ
チェ・ヨンは頭の切れる男だが、姑息な画策するような男ではないように思える
一本筋が通ったようなそんな男だ
それに、”医仙が生涯を閉じた”、その言い回しが、どうも引っかかる
チェ・ヨンこの男が、愛しく思う女人に対し、安易に”生涯を閉じる”、そんな言葉を使うだろうか
そう考えると増々、胸の中にすっきりしない雲がかったものを感じ、王は考え始めた
何故、そんな風に言ったのか、余は何か重要な、何かを見落としてはいまいか?
他に何かあるはず、何かが・・・
********************
「おい、あの話の続き知ってるか?」
また酒場で赤い鼻の男が、店にいた客らを集め、雄弁を振るっていた
「あの話はこう続くんだ。天は男を赦し、下界での数年の歳月を経て、天の医員が戻ってきたそうだ」
すると恰幅のいい小さな女が、間を割って入ってくると、その言葉を遮った
「何言ってんだい。わたしゃ違う話を聞いたよ。医員はお亡くなりになり、天は医員に瓜二つの、下界の女をおくったそうだ」
「おい、おい、待てよ。俺が聞いた話だと、なんでも、天人と下界の人間は対になっていて、天の医員の魂の片割れと巡り合わせたって話だぜ?」
今度は背中に弓矢背負った、まだ若く小柄な男が、その輪の中に飛び込んだ
「でもよぉ、何にせよ、天は男を赦したんだ、幸せな終末じゃねーか」
赤鼻の男が、がははと笑って言うと、集まっていた客たちも、そうだ、そうだと、歓声をあげ歓びあった
ヨンは敢えて結末を絞らず諸説流した
一つに絞り込む事は、意図的に作られた話だと、自らが公言しているようなものだ
まずは、各々が思うように解釈すればよい事で、幾つかの道筋を流してやればいい
そうすることが下地を作る
この後、俺が天人医仙を第一の妻とし、イムジャを第二の妻とした時点で自然に動く
複数あった説は、ほぼ一つ、ないし二つ程度に、自然と絞り込まれていくだろう
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おはようございます
いよいよ、確信に迫ります
ヨンが最もしたかった事はなんだと思いますか、分かった方は言わないで下さいね
ヒントはヨンが言ってた言い回しです
さらに、ウンスと結婚する事じゃないです 答えは明日お届けします
お話
あの物語が民の間で語り継がれ、天の医員の存在は、既に知れ渡っている
だが物語の中の男と、天の医員を、俺をイムジャと重ね始めてはいても・・・
まだ半信半疑といったところ
それを王自らが、天人の存在を認めれば、民衆はどれほど驚く事だろうか
『天の医員が実在し真の天人であった』
人は許容を越える強すぎる衝撃を受ければ、全て真実かのように錯覚するものだ
未知なる存在に驚愕し、自分たちの常識を当てはめる事自体が、間違いだと思い込む
それは王も例外ではない
王が生まれ変わりを否定出来なかったのは、イムジャが天人であるとの仮定の下でだ
「チェ・ヨン。それはつまり、医仙の過去の功績を、称えよという事か?」
医仙が天人であると、王のお墨付きに加え、さらには国医大使を賜れば、チェ家の狸たちも黙るはずだ
念には念を入れあの物語はこう続く
天人を妻に迎えた男の家門は、天の加護により末代まで繁栄したと・・・
天人を妻として賜ったのを、民らがチェ家の『名誉』だと持て囃せば、必然的に『栄誉』が伴ってくるもの
「許されるならば御願いしたく」
民心は時として、剣より強い
「構わぬ。天人であった事は、嘘偽りのない真。それに国医大使も、元はと言えば余が決めた事だ」
民が好意を寄せた天人を仇なせば、身を削られるのは、どちらかは知れたこと
チェ家の爺様方は、皆、曲者ぞろいだが、決して愚かな人達ではない
むしろどう利を取るべきかよく御存知だ
「ありがたき幸せにございます」
「それにしても、そなたが身分をよこせとは、また戦でも起きるやもしれぬな」
王はこの求めが、チェ・ヨンらしからぬ要求に思え、違和感をぬぐいきれなかった
冗談まじりに、笑いかけた王に、チェ・ヨンも、ひっそりと笑い返す
「家門の名誉を求めるとは、私も年を重ね、どうやら欲深くなったようです」
欲を持たない男が、己を欲深だと言うほど、片腹痛い事はないと王は思った
だが考えてみれば、この男が今もこうして、余に求めているのは
決して、王座を脅かすでも、己の地位や、名誉、財物を得ようとしているわけでもない
チェ・ヨンこの男が、余を謀ってまでして、得ようとしてるのは、たかが一人の女人
国を動かすほどの大胆な行動も、ただその一心なのか、と思うと王の胸は熱くなった
医仙あの女人こそ、この男が生涯たった一度だけ見せた欲なのだ
是が非でも叶えてやりたいと思う
そもそも大儀を果たした寵臣に、女人ひとり据えれぬ情けない王に、忠誠は誓えまい
これ程の男だ、待ち人が戻った今、そんな王には何の未練もないだろう
逆を言えばこれだけの男が、たかが女人一人のために、ここまでするのか、という思いも無くはないが
余は王妃のため、国を売ろうとした愚かな王で、つまり同類なのだと王は滑稽だった
王が自分をあざ笑っていると、ふいにある思いが浮かんできた
*****************
はじめは触れるような口付から始まり、角度を変えながら啄むと
ウンスの唇もそれに応えるように動く
与えれば、与えられる、ヨンはそれが嬉しくて、だんだん止められないようになって
ウンスが息苦しさを訴えるまで、まるで我を忘れたように唇を貪った
ヨンの舌が縦横無尽に這いまわり、咥内は熱い唾液が溶け合い乱れた
いい加減苦しくなって、ヨンの胸を小さな拳で、とんとん叩いて懸命に伝える
「んっンんん」
それでも、止めてもらえず、首を左右に振って、息苦しさを訴えた
程なくして、やっと観念したのか、互いの額と額は合わせたままで、うつむき加減に、ほんの少しの隙間が与えられた
共に、はぁと大きな息を吐く
このまま二人きりの密室で、こんな事を繰り返せば、耐えられる、僅かな自信もない
「これ以上は止めねばなりません…」
誰にいうでもないように呟く
ヨンは名残惜しそうに、ウンスの肩を両手で抱え、自分からそっと引き離した
どこか悔しそうに、小さく唇を噛み結んだ、ヨンの顔が可笑しくて
思わずふふと笑ってしまう
ウンスだって本心は…
「我慢しないでもいいのよ」と言ってしまいたい思いでいっぱいだった
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おはようございます
応援メッセージをたくさん頂きまして、本当にありがとうございました。
懐かしい方もおられて嬉しかったです
で御期待頂く中、大変申し訳ありません
私ごとですが、本業はハロウィンが年間で一番の山場となります。
そのため、実際の婚儀とか、細かなシーンまで連載は時間が難しく…
もともと、第二夫人にする工程を書きたかったためのお話なので、ご期待に添えず申し訳ないです
あと、数話で終わるかなって思ってます
第二夫人にする工程はこんな感じ
1、民衆に実話の物語を流す
2、広まった所で、男と女ではなく、ヨンとウンスの物語だと気付かせる
3、気づかせた所で、天人 医仙の過去の活躍を、民衆に暗に伝える
(王妃を助けた、王の心を救った、戦争の勝利も天人の寄与があったと思わせ、天人医仙を好意的に見させる為)
4、チョナに、ウンスが天人である事を公言してもらい、医仙ウンスを国医大使の身分にあげてもらう
5、国医大使になった、天人である医仙ウンスと婚姻を結び、第一夫人とする
6、天人を妻としたチェ家を、民に、もてはやしてもらう、ちやほや、チヤホヤ
お話
王は沈黙した。チェ・ヨンの言葉の中に、隠された意図を見つける事が出来ない
(チェ・ヨン正気か?)
悲願であった女人の帰還だ。それなのに、第二の妻にと、この男は言う
しばらくの間、王とチェ・ヨンは言葉を交わさず無言のまま、視線で語り合った
(はい、チョナ。本心です)
チェ・ヨンの真っ直ぐな、揺らぐ事のない眸が、本気なのだと物語っている
王は考える、この男はどんな人間かを
正気の沙汰とは思えぬが、それには、この男なりの考えがあっての事
「なにかそれなりの考えがあっての事だろう、まずは話してみよ」
王の求めを感じたが、チェ・ヨンは細かに話すつもりは全くなかった
真実は墓場まで持って行く心づもりだ
一度たりとも口にしてしまえば、どこからから亀裂が入りかねない
王宮には目や耳が無数に潜んでいる
それに王がこの話を、九割九分九厘、意図的に作り上げられたものと解釈しても
チェ・ヨンは王の中に、たった一厘の 『疑念の欠片』 を残したかった
もしかしたら、この話は真実なのかもしれない、これが一厘の疑念だ
その一厘を心の中に根付かせる事が、凡人の男とチェ・ヨンの違いだった
「わたしは考えなど持ちませぬ。ただ、真実を御話しておるのです」
(なんだと?言うつもりはないと申すか)
チェ・ヨンは王の求めを拒否した
(そなたの真意がわからぬ・・・)
相変らず心の裏は読み取れないが、少なくともその目が何かを訴えかけている
(分かって貰えるものと信じております)
その上、深い色を放つチェ・ヨンの漆黒の眸が、王である自分にそう告げているように思えてくる
(つまり、余にくみ取れと…な?)
ある意味、挑戦状を叩きつけられたようなものだと、片方だけ口角をあげ王は笑った
「続けよ」
チェヨンは口を開いた
「此度の戦の勝利の暁には、なんでも褒美を取らせるとおっしゃいました」
「ほう、何か思いついたか?」
他ならぬチェ・ヨンが褒美の無心とは、これまた珍しいことがあるもんだと、王は出てくる言葉を興味深く待った
「ユ・ウンスを第二の夫人に迎えたいと御願い申し上げましたが、私は天人であった医仙と婚姻を誓いました」
「いかにも」
「天人であられる、医仙を差し置いて、ユ・ウンスを私の最初の妻とするは、天に反逆するも同然と心得ます
ゆえに有るべき順序はこうなります
私は、まず医仙を本妻とし、チェ家に迎え入れようと思います
そして医仙と婚姻を結ぶと同時に、医仙の魂を弔うため、祭事も執り行いたく存じます
それが天への道理かと」
なんと架空の存在との婚姻を望むのか…それだけではなく弔いの儀式までするとは
「余に異議はないが、それでは特段、褒美にもならないのでは?」
欺かれていると手の内を見せられ、その上真実を見つけろと、挑戦状を叩きつけられた
こうなれば力量比べのようなものだ
王はしっとりと汗ばんできた手の平を、強く握り、拳の中に押し込めて隠した
相手が出してきた札を読み取って、それに合った札を一つ一つ返してやればいい
どうせチェ・ヨンこの男は、余が出す札が何かまで、 意のままに動かすのだろう
王を欺いた上、手の平で踊れと申すのだ、チェ・ヨンこの男は、ろくでもない
ならば見事に舞ってみせようではないか。こんな茶番も悪くない
此処まで来ると、もはや感服の至りで、この男を失いたくないという感情の方が勝ってくる
チェ・ヨンの行動は王の自尊心を煽った
「他に望みがあるなら申せ」
開き直った王の顔には、余裕が生まれ、薄らとだが、笑顔が戻ってきた
王の表情が困惑の強張りから、解けたのを目にしたチェ・ヨンは、心の裏側で安堵し、ほっと小さく息を吐いた
「恐れながら、医仙が天人で有られる事を、チョナは否定されました
それゆえ医仙は天人にあらず、というのが皆の認識で、しかしそれは元の断事官を欺くためでした」
「覚えておる」
「医仙がまことの天人であった旨、王名において布告して頂く事を望みます。さらには、以前ご辞退申し上げた国医大使を、御下命頂きたく存じます」
*****************
「えっ、今なんて?」
ヨンの言葉に驚いたウンスは、もう一度確かめようと聞き返した
「イムジャは、天界のえいがとやらが、お好きでしたね?」
確かにヨンの話は、自分が登場人物の一人になっていて、まるで壮大な映画のシナリオのようでもあった
「あっ、えぇ、そうだけど」
「演じる事はできますか?」
「どうだろ?できるかしら?できないかしら?でも、親しい人達には気づかれちゃわない?」
突然振ってわいた話に不安が募る
「気心の知れた者たちは、早いうちに察するでしょう。イムジャがお辛くないよう、俺が必ずそうします」
その言葉を聞きウンスは、ほっとした。女優でもあるまいし、演じ続ける自信はない
「とても大きな戦でした。ウダルチもこの四年で人員の出入りもあり、イムジャを知る者はさほど多くありません」
長い歳月が経ったから…人も変わるのね
「それで?」
「イムジャには、俺と二度の婚姻を結び、一度は死んで頂く事になります」
続いてヨンは、四年前の天人であり医仙ウンスが生涯を終え、今、目の前にいるウンスに生まれ変わったとする話をした
「それって、この私自身が、自分の生まれ変わりって事よね…?」
「そう言う事になります。イムジャは、嘘は、お上手なようですから」
そう言いながらヨンは愉しげに笑う
「でも…何でなの?聞かせてもらえる?」
この人の事だからきっと…それなりの、深い考えがあってのことだろうとは思う
でも、そこまでする必要があるのかしら…という気持ちも心の片隅にあった
少し押し黙った後、ヨンは一度深いため息を落として、ウンスをじっと見つめた
「俺は…不安で仕方ないのです。また失うのではないかと…」
ウンスは途端に、ヨンが初めてみせた顔から、目が離せなくなってしまった
何故なら、今まで見たこともないほど、ヨンの目は不安に揺れていたからだ
「俺はイムジャを確実に妻にしたい」
出来限りの事を尽くしてくれているのだと、深く、強い想いが伝わってくる
思わずウンスはヨンの手を手に取ったが、胸がいっぱいで言葉になかった
ぎゅっと握ると、もっと強い力で、反対に包み込むように握り返される
それ以上を聞くことが躊躇われ、答えのかわりに何度も頷くしか出来なかった
なぜなら、その言葉だけで十分すぎて、それ以上望むものはないと思ったから
胸がじんとして、締め付けられるようで、互いに重ねあった視線を外さない
しばらくそうして動けないでいると…
少し先に、ヨンの視線が外れ、上から下へと徐々に下がってくる、眸、鼻、唇…
そんな顔をして俺をみないでくれ
潤んだ眸を大きくさせ、自分を見つめるウンスの表情に、堪えかねた
とりあえず話も、ひと段落した、ならば、少しだけ…少しの間だけなら…
後頭部に大きな手のひらを感じ、次の瞬間、顔の前に影がかかった
ふわりと何かがウンスの唇にぶつかる
驚いたウンスは、一瞬目を大きくさせたが、遅れて瞼を閉じたのだった
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11話をアップした時あまりに反響がなさ過ぎて、もしや、この話ってつまらない?
とめっちゃ不安だったんですが
昨日はたくさんのコメありがとうございました、よかった、楽しんで頂けますか
ノミの心臓なので
お話
王は無性に可笑しくなって、突然声をあげると、高らかに笑い出した
チェ・ヨンはそれを見て思う
お気づきになったようだ
王は確信した
この男は、余を欺いているのだと、包み隠しもせずに、そう伝えておるのだ
普通ならば激昂されても止む無いところだが、この二人の場合、関係はもっと深いところにあった
王はおかしくて仕方なかった
むしろ懐かしい友との駆け引きに、己の血が沸き立つようにさえ思える
「それでどうした」
望むところだ続きを窺おう、と王が腹を据えると、チェ・ヨンは再び語りはじめた
天の門から参ったとする、その女人の名は…ユ・ウンスと申します
王は遠い記憶を辿りそして見つけ当てる
ユ・ウンス…
忘れはしまい、医仙あの女人の名は、ユ・ウンス…そう、ユ・ウンスであった
医仙と呼ぶことが常だったが、王はウンスの名前を忘れずにいた
本人たっての願いにより、二等兵に配属した折に、口にした記憶もある
チェヨンは続けた
「そのひとは、ただの女人です
身一つで、この私の元へ参ったのだと、その女人は申すのです」
イムジャあの方はすべてを捨て、身一つで俺の元へと戻ってきてくれた
なにも持たず、ただその身ひとつで
イムジャが生まれてこの方、培ってきた大切な物を、俺のために手放された
「そうか、で?」
一瞬、黙ったチェ・ヨンを王が促すと、一度下に落とした視線を正面に戻した
「女人が申すところによると、天人であった医仙は天での生をまっとうし、その生涯を終えたのだとか
そして天寿をまっとうした、あの方の魂は浄化され消えゆくはずでした
魂が消える直前まで、あの方は変わらず私を想い続けてくれた
天に私達の想いが通じたのでしょうか、哀れに思った天は私達を赦したようです
(未来永劫、変わりはしまい)
医仙の魂は新たな生を授かりました
天はあの方を、何も持たない下界の女人として、生まれ変わらせた
そして私の元へ送ったようです」
王は返す言葉を持ちあわせてなかった
ウンスがこの世の人ではない事は、此の地に来た経緯をすべて、目の当りにしている王は否定出来ない
余は知っておる、医仙はまことの天人
天人だという前提ならば、生まれ変わったと言われようが、下界の人間が知る由もない
天の理(ことわり)に対し、どうして下界の人間が、異議を唱える事ができる?
太刀打ちでるはずがあるまい
何を言われようが、そもそも打ち返す武器を、余は持ち合わせておらぬのだ
もし否定出来る者がおるとするならば、その者もまた、下界の人間ではない
天人でしか有り得ぬのだから
そもそもチェ・ヨンこの男は、余を謀っておるのだと、そう笑って見せている
ならば、どの話が真で偽なのか、それを考える事自体が、愚かだと言えるだろう
そもそも、答えなど無い問いなのだから、何をしても証明などできやしまい
王は心の中で、苦笑いを浮かべる
まったくこの男は・・・と思いながら半ば呆れ気味に、首を左右にゆっくりと振った
みすみす謀っていると伝えられているのに、打ち返す手段がないのだから
これは、呆れというより、お手上げだと、王は小さく肩を震わせて笑った
「そうか」
王は、残ったちっぽけな対抗心から、感情に左右されてると気取られぬよう、なるべく穏やかな口調を保った
チェ・ヨンは一度姿勢を正した、そして、かしこまって礼を取る
「臣チェ・ヨン、いくつか、チョナに、お願いしたき儀がございます」
「聞こう」
「まず始めに私は、この女人を妻として迎え入れたく、チョナにそのご許可を頂きたく存じます」
ユ・ウンス、その女人を妻に
何をいまさら、改まって言う、そんなのは既に、分かりきった事だ
王にとってこれほど喜ばしい話はなく、王妃が喜ぶ姿も目に浮かんでくるほどだ
「問題ない。そうするがいい」
他ならぬ大切な友の慶事だ、考える、少しの間もなく王は答えを返した
だがしかし、チェ・ヨンが返してきた次の言葉に、王は驚き息を飲んだ
「ですがチョナ。女人は天から賜った尊き身と言えど、此の地においては、何も持たぬただの女人です」
それに私は、天人であった医仙と婚姻を誓い、契りを交わしております」
なにを、言っておる…?
当たり前だ、二人は同じ存在なのだから
そして、チェ・ヨンは、目を大きく張った王に向かって、こう言ったのだった
「そこで、此度私の元に参った女人を、第二の夫人として、迎え入れたく存じます」
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おはようございます
もう分かりましたよね
第一夫人は、尊い天人である医仙ウンス、そして、第二夫人は、ただのひとユ・ウンスです
医仙は天人(少なくとも異次元のひと)である事は、誰よりも王が良くわかっていますから
天人の輪廻転生を否定できる人は、高麗中どこを探しても見つかりませんよね
万人には立証できないヨンの嘘です
ですが、騙しているのだと敢て伝えたのは、王への敬意であり、ヨンの忠義でした
民衆とどう絡むのかも書いていきますね
もうしばらくお付き合いくださいまし