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スタジアム巡礼 ユニバー記念競技場編

正式名称は神戸総合運動公園陸上競技場。愛称の通り神戸市で開催された1985年夏季ユニバーシアードに向けて開場し、メイン会場となった。
その後は兵庫県における陸上競技のメッカとなる一方で、各種フットボールの興行に天然芝ピッチが利用されてきた。
川崎製鉄サッカー部を母体としJリーグ入りを目指すヴィッセル神戸が1995年からホームスタジアムとしていた。また2002FIFAワールドカップの会場となる前年に開場した御崎公園球技場(現ノエビアスタジアム神戸)へ、2003年よりホームスタジアムが移ってからもヴィッセル神戸の主催試合が年に2試合ほど開催されている。
2004年には その翌々年に開催される のじぎく国体に向け陸連2種公認の全天候型400mトラックを9レーンに増設。

同時に電球式(いわゆるドット絵)電光掲示板からフルカラーLEDのビジョンに更新され、陸上競技についてはマットathle32という大会運営システムや、球技についてはフィールドビジョンプロが導入された。

屋根はメインスタンドの上部にのみかかり、いわゆるゴール裏から客席の高さを徐々に増して、中央の放送ブースをピークとしている。

バックスタンドはゴール裏の高さで半周し、その上に独立したスタンドが丘を削るように作られている。この上段席は大型イベントでない限り開放されない。

ラグビーではトップリーグの神戸製鋼コベルコスティーラーズが、ノエビアスタジアム神戸をホームスタジアムと位置づけながら年に数試合を主催している。
メインスタンド中央部のみ背もたれ付き席でそれ以外はベンチ。
最寄り駅は神戸市営地下鉄 西神・山手線の総合運動公園駅。その向こうには ほっともっとフィールド神戸が見えて、コンクリート打ちっ放しの外観とスタンドを支える板状の柱が兄弟スタジアムであることを物語る(開場はユニバー1985年/ほっともっと1988年)。
アクセスなどはほっともっとフィールド神戸編を参照。ヴィッセル神戸の試合や大型コンサートでは花火が打ち上げられるのも神戸総合運動公園の楽しみ。
両スタジアムの間には立体駐車場6階分の谷があり、それを跨ぐ橋からは地下鉄の地上区間を見下ろせて…
さらにその下に山陽新幹線が走るのを観られるのは不思議な感じがする。

京都メロウ 〜金魚のこいびと〜

イオンシネマ京都桂川で観て来ました☆この映画づくり始動までの経緯は公式サイトに詳しく書かれており、それも面白いので是非ご一読を。
京都を拠点とするバンド moca の楽曲と、夏から秋にかけての京都の風景の映像を、京都在住の小説家寒竹泉美さんによる脚本で紡いでいるので一見「京都エクストラクト」あるいは「京都賛歌」のように感じるが、実際はその具体像を通して街に暮らす人々の普遍的な心情の移ろい、特に もどかしさや切なさの変容を映し出していた。
疫病が蔓延る時季にそれを鎮めようと祇園祭が始まったように、夏の京都は蒸し暑くて過ごしにくい。その中で人々は自分に合う清涼剤を見つけていく。それらが映像の各所に散りばめられているのが楽しい。知らなかったもの、気づけなかったもの、そして大切にしていたもの。
子供の頃は女の子っぽい名前に悩まされたという楓と、真っ赤なワンピースを着たモミジは不思議な出会いをする。日々の生活に元気をなくしていた楓をモミジは京都の街に連れ出す。その目に映るものが全て新鮮なモミジの正体は金魚。楽しい時を過ごす二人を待つ運命と、それが変えた楓の心境は…イオンシネマ京都桂川で確かめてください。11/22(木)まで上映。
ヒロインのモミジ役は澤井里依さん。水槽から飛び出て間もない子供のような仕草から、苦しみつつ運命を悟る表情まで、本人も初めてだという金魚役(そりゃそうだ)を好演。アゲぽよTVや温泉女子から5年あまり、スクリーンでの姿と再会してみては。

スタジアム巡礼 番外編:北広島ボールパーク構想を巡って

日本では既存の屋根付きスタジアムは全てドーム球場。北広島市に新設されるという球場は屋根付きになるだろうが、これをドームと呼ぶ記事が散見される。概要図で三角屋根になることが公表されたので、それが減ることを期待する。

ドームは横から見て丸い屋根、おのずと上から見ても丸い球場になりがち。丸いのは外野フェンス側だけだから丸い建物に収めると、内野のファウル域が異様に広くなるのは当然。フットボールやコンサートなど多目的に利用できる、と謳うと野球場として欠陥が出るのも明らか。

それでもプロ野球空白の地にチームを根付かせるのに貢献したのが札幌ドーム。開幕戦から日本シリーズまで北海道で開催できることを「円山球場、スタルヒン球場といえば日没コールド」の時代に誰が予想できたか。

ファウル域やバックストップまでが広過ぎて、客席から遠すぎるだけでなく、野球の質も変わってしまいすぎる。この点を仮設席などで改善しながら、例えばW杯仕様だった当時の神戸ウイングスタジアムを大胆に改修してJリーグ仕様にしたように、永くファイターズとコンサドーレが同居できるようにしていくのだろうな、と思われた。

ただ、この札幌ドームという新居の大家たる市は、店子たるチームに対する傲慢が過ぎた。家賃が高い、リフォームしたいが認めてくれない、商売したらアガリを持って行かれる。なるほど、こんな物件なら出て行きたくもなる。

メジャーリーグではチームが転居をチラつかせて新球場を自治体に建てさせるケースが多いそうだ。そのため地方債を発行あるいは増税するので、住民にとってプロ野球チームの存在意義が異なる日本で同じようにできるかは疑問だ。

その日本では役所が屋根付きのものを建てるとき「多目的」にしたがる。この多目的は「無目的」だという正鵠を得た声もある。今回の北広島市が発表した構想は野球専用・非ドームであり、ファイターズ側からか、コンサルタントからか、進言が適切だったと評価したい。

その一方で入浴しながら観戦できる、あるいは入場しなくても観られる(チケットは客席への対価であり観戦への対価ではない、とする)構想などは実現すれば素晴らしいが慎重になってほしい。駅の新設、道路と駐車場の確保の後に取り組んでほしい。

宮城も今や遊園地の中に球場があるように感じられるが最初の数年は客席も3万人に満たない、日本シリーズ開催にケチがつくものだった。極端に言えば北広島での初年度は人工芝で仮設屋根、ごく普通の3万席が設置されて、また席のない「余白」があっても構わない。数年かけて完成させれば良いと思う。

最後に広すぎる札幌ドームのファウル域の真逆である最小限のものについて再考する。基準となる60フィート(約18.3m)とは、投手板から本塁までが18.44mなので、それと同程度の距離を一塁線と三塁線からの幅として内野ファウル域を設け、またバックストップまでの距離も揃えて四半円でつなぐと、客席を最もフィールドへ近づけられる。

この制限は内野にのみかかっているので一塁、三塁より外野側では観客が観やすい席を設置できる範囲でファウル域を狭くできる。てるてる坊主を逆にしたような「くびれ」があるフィールドの球場が最も観やすく、広島や神戸がこれに当たる。この辺りの図解は野球場の区画線規定に詳しい。

おダイヤモンドの対角線の交点から本塁までは約19.4mであるので、ざっとダイヤモンドを一回り大きくした(ダイヤモンドを4枚並べた)広さを超えたフィールドはファウル域が広すぎるということになる。