Mexican Resort Style ~スパな生活~ -6ページ目

107.旅から帰ってきた

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パツクアロからグアダラハラを経由して、最後の国内旅行、そして最後となる彼女との旅から戻ってきた。いよいよ帰国までのカウントダウンの日々が始まる。既に会社を閉める整理はついている。職場への挨拶も終えている。ほぼやることがない状態でここにいるのがとてもつらかった。それは時間を持て余すことのしんどさというより、これで自分達の関係が終わるということを一秒一秒意識しながら過ごさなければならないつらさだ。

仕事から離れ帰国までの日々を過ごす自分には時間がたっぷりあったので、息子を学校に送ったあと彼女とブランチを食べに行くことが多くなった。メキシコでは2人で2千円以内でブランチが食べられるレストランも多い。よく行くレストランだが何かが違う。そう。お互いがお互いに対して優しいのだ。人は誰かとの関係が終わるとき、その人との思い出を本能的に良いものとして記憶に留めておこうとするからなのかもしれない。

普段は感情の起伏の激しい彼女につられてよく喧嘩もした二人だったが、それからの数日間は怖いくらいお互い気遣い合うというほどの平和な日々だった。夜はよく行ったレストランに食べ納めに出かける日々が続いた。帰宅すると、山から吹いてくるオフショアの風に吹かれながらソファーに寝そべって2人でテレビ見るといういつもどおりの僕らにとっては至福の時間を過ごした。