Mexican Resort Style ~スパな生活~ -14ページ目

99.おりた永住権 Part.1

true photo by Memo Vazquez

三年目のシーズンは前年同月の成績を確実に越え続け、自分の仕事も安定期と呼べる時期に入っていた。

シーズンがほぼ終わった6月のある日、移民局から、申請していた永住権が下りた旨電話があった。僕のメキシコ生活も9年を超えていた。語学学校へ行った年も含めると、ちょうど10年である。永住権を取るという目標は僕を前へ前へと進めていた原動力の一つだった。もちろん永住するなどとそんな先のことは全く考えておらず、手に入れなければならない理由など無いと言えば無いのだが、自分なりにメキシコ生活に一つのけじめをつけるにはどうしても必要なものだった。

その永住権が下りたのだ。もちろん嬉しかった。プエルトバジャルタの移民局で簡単な授与式が行われ、局長から直に手渡されメキシコ式の抱擁で祝福していただいた。彼女も立ち会ってくれ一緒に喜んでくれた。(実はこの永住権を手にすることの意味の重さはその当時そんなに理解出来ておらず、これからあの煩わしい毎年のビザ更新が無くなってよかった程度に考えていた)

永住許可証を手にすると、メキシコに着いてから今までの様々な思い出が甦ってきた。初めて空港に着いたときの不安そうだが希望に満ちた表情。様々な仕事の経験。職場が変わるたびに出会う新しい人々と疎遠になる人々。遭遇したいろいろなトラブルや楽しかったフィエスタ。出張やプライベートで旅したメキシコ各地。結婚と離婚の経験。そしてこの3年間のここでの生活。メキシコ生活も10年という節目の今、これを機会にもう一度白紙に戻してこの先の人生を考えてみることを自分に促した。(続く)