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「田」俳句会のブログ

月刊俳誌「田」発行人、水田光雄主宰の俳句結社「田」のブログです。

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晴れれば猛暑、降れば豪雨という大変な梅雨でした。お見舞い申し上げます。



●金沢競馬場

7月7日、「金沢競馬場で俳句を詠もう!」と超結社の「ウマ吟行会」に参加。競馬場には南風が吹き渡り梅雨最中とは思えない晴天。この日は、最も暑い時期の始まりという「小暑」、しかも猛暑日でした。金沢の会員は、ほぼ全員が初めての競馬場。競馬所の案内を受け馬券の買い方まで教えてもらい、楽しい吟行句会となりました。


第2レースは小百合さん協賛の冠レース。大画面に「ウマ吟行会来場記念」とコメントが流れます。画面の一句は〈馬の歩に砂のとりつく小暑かな 小百合〉


加賀の山並みと遠白山をバックに第2レースのゲート


砂塵を巻き上げ疾走する競走馬



●7月に拾う

この時季、紫陽花が終わり盛夏の植物に変わりつつあります。梅雨晴間にふらりと、兼六園、金沢城址を訪ねました。


兼六園、草取りの装い。被る日傘(傘帽子)、ポータブルミニ蚊遣、アイスパッド(ボディシート?)など完全装備。


金沢城址・城山の姥百合の群生。日陰であろうが、崩れそうな城壁の隅であろうが、逞しく咲きます。姥百合は種子でも増え、葉脈は他の百合とは異なります。


わが家に初めて咲いたカサブランカ。歳時記には姥百合もカサブランカも例句がほとんどありません。挑戦したいものです。


朱雀記
 

全くもって梅雨らしい愚図つく天気の今日この頃ですが、暦の上ではすでに、晩夏に差し掛かっています。

この季節感のズレはいつも悩みです。七夕やお盆は地方によって新旧が存在し、使い分けているのが実情です。

今日の句会で主宰は、七月に七夕の句を詠んでも構わない、とおっしゃいましたが、これは、季語の本意を捉えていれば、七夕や盂蘭盆の行事を新暦七月に詠んでも良い、という事だと思います。

温暖化の影響で季節の食べ物も出回る時期がどんどん前倒しになっています。季語に備わるその本意と、季節感については、先人の句を参考に身につけるしか無い、と思う今日の句会でした。

清水余人 報
 

22日、ようやく梅雨に入りました。植物の移ろいは早く、虫たちも活発に動いています。6月は地元の金沢、隣県の砺波、そして東京と、小走りながら初めての地への遊歩や吟行など得難い体験をしました。



●百万石薪能

6月1日、百万石行列の余韻醒め遣らぬ金沢城公園・三の丸広場にて、午後7時より開始。加賀宝生子ども塾の演技を皮切りに、百万石薪能の数々が披露されました。


菱櫓を背景に、広場いっぱいの観客を前にして仕舞(草紙洗)、狂言、能が演じられました。



●卯辰山花菖蒲園

兼六園の曲水の杜若を見損なったので、慌てて花菖蒲園へ。花菖蒲の初咲は紫紺の花です。100品種、約20万本の満開時は見事です。


早朝、純白の花菖蒲。



●兼六園・梅林の梅の実の収穫

金沢住民として初めて収穫作業を目の当たりにしました。梅林に近づくともう「コロコロころ」という音が響いています。「ころころという音につられてやって来た」という観光客(外国人も)が多く、私は記者から何度もインタビューを受けてしまいました。


実梅捥ぎには、梯子、ポリバケツ、大きな籠が必須用具。


バケツの梅の実を籠に移します。県内の100施設に贈られます。



●となみ夜高まつり

毎年6月、第2金曜土曜に開催されます。「IR あいの風」を利用して初めて見学しました。鮮やかな赤色が眼を惹く絢爛豪華な行燈。若者や子どもたちの「ヨイヤサー、ヨイヤサー」の掛け声とともに町を練り回る、高さ6メートルを越える夜高行燈。大行燈がぶつかり合う「突合せ」が見たく、2日目も砺波の町へ出かけました。


初日。行燈コンクール最優秀賞(砺波市長賞)。


行燈の喧嘩「突合せ」。真正面からのぶつかり合いを何度か繰り返します。


●皇居東御苑

これも初体験です。22日(土)探勝の会「皇居東御苑」吟行会に急遽、日帰り参加しました。梅雨入りした東京ですが「真夏」を感じる吟行を、御苑の緑風を浴びながら堪能しました。吟行記は後日、担当者により田誌に掲載されます。


朱雀記

 

6月22日の大分合同新聞に『由布久住』の記事が掲載されました!

 

「俳人・草子洗さん初の句集」の見出しが嬉しいです。

丁寧な取材により『由布久住』への草子洗さんの思いや句集タイトルの裏話が掲載されています。

「句の変化を感じてもらえたら」と語る草子洗さんの笑顔の写真が印象的です。

 

記事は有料になりますが、こちらにも掲載されています。

https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2024/06/22/JDC2024052902103

 

草子洗さんのご活躍、刺激と励みになります。

『由布久住』がこれから世界へ羽ばたいていくのを近くで見られることがとても楽しみです。

 

(泰山木の花。高みを目指して)

 

笠原小百合 記

みなさま

6月22日の探勝の会は、皇居東御苑です。

 

□■ 第20回探勝の会のご案内


開催日:6月22日(土)

集合時間:午後1時

集合場所: 皇居東御苑本丸休憩所(下の地図をご覧ください)

投句数:嘱目10句
投句締切:午後2時頃


●交通
▪️大手門へ▪️

地下鉄各線の大手町駅(C13a出口)から約200m(徒歩約5分)

地下鉄千代田線二重橋前駅(6番出口)から約700m(徒歩約10分)

JR東京駅(丸の内北口)から約1,000m(徒歩約15分)

▪️平川門へ▪️

地下鉄東西線竹橋駅(1a出口)から約200m(徒歩約5分)

▪️北桔橋門へ▪️

地下鉄東西線竹橋駅(1a出口)から約400m(徒歩約5分)

 

 


(皇居東御苑二の丸庭園に咲くイザヨイバラ)

 

千恵子記

6月に入り、蒸し暑さを感じる月島界隈は、昼間からもんじゃ焼きの店が大賑わい。田の句会も若きゲストの参加で、ぎゅうぎゅうの盛況となりました。

良き言葉が清記用紙に溢れ、チャレンジする俳句も見受けられました。類句類想、古臭い俳句、と言われても、なかなかオリジナルな発想は難しいものですが、句会をその練習の場に使えば良いのだ、と言う主宰の言葉に納得。

次回は是非とも殻を打ち破った句で臨みたいものです。



古河公方総合公園の睡蓮


清水余人 報
 

草子洗さんの第一句集『由布久住』が草子洗さんのお誕生日に刊行されました!

 

 

読んでいて、とても明るく、楽しく、嬉しくなる句集でした。

草子洗さんは心から俳句を楽しんで、そして愛しているのだなと感じました。

 

六月のゆふぐれ色のナポリタン

 

帯にある一句です。

「六月のゆふぐれ色」に切なさの中にある輝きを感じます。

どこか潤んだ夕暮れをナポリタンの懐かしさをもって深く感じている様子を思いました。

 

5月の東京句会では、大分からいらして下さった草子洗さんを囲み、句集刊行パーティーを行いました。

交流を深めたり、俳句について語り合ったり、とても楽しい一夜でした。

草子洗さんとは普段はなかなか会うことが出来ないですが、同じ結社の仲間として繋がっていることを実感しました。

 

草子洗さん、この度は句集ご上梓誠におめでとうございます!

またいつでも東京にいらしてくださいね。私たちも大分へ会いに行きます!

 

笠原小百合 記

草子洗さんの第一句集『由布久住』の刊行おめでとうございます。5月13日、薫風に乗り金沢の会員に行き渡りました。句集のカバーや扉は、草子洗さんの故郷の由布岳・久住山をイメージする懐かしく温もりのある色調です。瑞々しい感性に溢れた句集を楽しく味わいたいと思います。



●鯉幟

白山市一里野温泉スキー場ゲレンデに、地震被災者を元気づけようと鯉幟が掲げられました。「大谷川鯉のぼり川渡し」で知られる珠洲市大谷町などから80人ほどが避難生活をおくっています。


白山の風に泳ぐ鯉幟



●山菜

白山一里野の帰路、道の駅で白山麓の山菜を求めました。取り敢えず、すぐ調理できる好物を並べました。


蕗・筍・蕨の煮物や酢の物



●ヒトツバタゴ(別名、なんじゃもんじゃ)の花

全国各地の神社や寺院などでよく見られます。道の駅から白山比咩神社の禊場へ寄りました。大木ですが、純白の美しい花を付けています。歳時記に例句はありませんが、詠んでみたいです。


なんじゃもんじゃの花



●メーデー

アトラクションに御陣乗太鼓があるので、第95回石川県メーデー「能登半島地震復興祈念・金沢中央大会」に顔を出しました。現職の頃は中央公園でしたが、今は名が変わり「いしかわ四高記念公園」に集合です。


輪島市名船に伝わる郷土芸能「御陣乗太鼓」。亡霊の面に海藻の髪を振り乱し太鼓を打ち、上杉謙信の軍勢を追い払ったという


●お旅まつり

好天に恵まれた夏日の5月11日、小松市の「お旅まつり」に行きました。絢爛豪華な曳山7基が揃い、子供歌舞伎の演目「辰巳用水民之礎」を観賞。


西町の女の子たちの迫真の演技。三代前田利常の時代、金沢城まで用水を引き入れた、板屋平四郎の物語



●薔薇園

葉桜となり、庭や野山に次々と花が咲き急ぎます。薔薇園に隣り合うサッカー場や陸上競技場は若人のエネルギーが溢れ、満開の薔薇園の駐車場も満杯の行楽日和でした。


薔薇「モナリザ」


朱雀記

金沢地方気象台は1日、標本木のソメイヨシノの開花を発表。白山市の樹木公園を皮切りに、近くの高尾城址、弥生さくら公園、兼六園から犀川、浅野川、卯辰山まで桜行脚。二週間は桜に憑かれた日々をすごしました。

金沢市寺町に住んで14年。初めて、寺町の「花まつり」に参加しました。能登半島地震の復興祈願の法要と「甘茶かけ」を体験しました。



●花祭

釈迦の降誕を祝う4月8日が仏生会(花祭)ですが、6日(土)に「花まつりのお参り」へ。法要は、寺町の日蓮宗興徳寺。7日の「花まつりの甘茶かけ」は義捐金を兼ねて金沢エムザ内で行われました。


花まつりの甘茶かけ。金ぴかの三等身の甘茶仏が微笑ましい。花御堂代わりの種々の花に囲まれる甘茶仏。



●高尾城址(石川県教育センター)

高尾城は加賀国守護の富樫氏が一向一揆に包囲され自刃した地。一山がそのまま花の山となっています。俳人協会編の「加賀・能登吟行案内」には掲載されていませんが、知る人ぞ知る観桜の地。


高尾城址の桜と教育センター敷地で興ずる学童。金沢の街が一望できます。


高尾城址の鴉の巣。



●金沢を流れる二つの川

青空と満開の桜に浮かれ、初めて浅野川の桜狩をしました。かつては瀬の荒い犀川を男川とも呼び、流れのやさしい浅野川を女川とも呼びました。犀川は犬との散歩コースであり、犀星歌碑や虚子父子の句碑などがあり、よく訪れます。


犀川の桜と新雪の白山を遠望。前日の雨で白山と加賀富士(通称)に雪。


浅野大橋と浅野川の桜。河畔を戯れる中高生。東茶屋町を訪れる観光客も花見に。



●奥卯辰山健民公園

浅野川の天神橋を渡り卯辰山へ。登りだしてほどなく泉鏡花の句碑〈ははこひし夕山桜峯の松〉があります。さらにカーブをくねくね駆けて、一気に奥卯辰山健民公園へ。好きな吟行地の一つにキャンプ場近くの大池があります。


大池に映る逆さ桜。花吹雪と池の花筏にしばし見惚れる。


朱雀記

みなさま

4月27日の探勝の会は、1964年東京オリンピック・東京2020オリンピックで馬場馬術競技の会場となり、7年間の休苑、改装工事を経て昨年再開した馬事公苑です。



 

■


□■ 第18回探勝の会のご案内
■

 

開催日:4月27日(土)


集合時間:午後1時


集合場所: メインアリーナのメインオフィス側観覧席(下の地図をご覧ください)


投句数:嘱目10句
投句締切:午後2時頃



 

●交通
東急田園都市線「桜新町駅」下車 徒歩15分
小田急線「千歳船橋駅」下車 徒歩15分
小田急線「経堂駅」下車 徒歩20分



(「世田谷くみん手帖あたらしい世田谷」より)

 

 

※情報をいただきました※

馬事公苑だけですと見所はそれほど多くないので隣の「食と農の博物館」(無料)もおすすめです。25日からサクラソウ展も始まります。

 

 

 

千恵子記