「温故知新」とは言いますが、古くから長く現在まで残るモノには、そこには理由があるわけで・・・
と落語の枕みたいな書き方をしましたが、
『あかね噺』は予想通りに古典落語を正当に扱った良作でした。
やはり日本の物語の基本の一つは落語にあるわけで、
その本質を理解している作品にハズレはないと改めて感じた次第。
話は逸れますが、石田衣良氏の『池袋ウェストゲートパークや』宮藤官九郎氏の『いだてん』も
古典落語に精通した両氏でなければ書けない無二の作品であり、
その完成度の高さは筆者が言及するまでもないでしょう。
そして重要なのは週刊少年ジャンプ作品であるという点。
ジャンプ連載作品の宿命として、第一話は10話完結を見越した保険を賭けねばなりませんが、
それがために常に予想外に主人公への逆風が吹き荒れる大事件を第一話で起こさねばなりません。
そうしないと短い連載で、話の起承転結を上手く展開できなくなってしまいますから。
『あかね噺』で言えば、ヒロイン・父が大御所から突然破門されるという場面。
アニメ一期のブービー回で大御所の口からその理由が語られますが、
「意図はわかるが、そこまでする必要ないだろう」と思ってしまう程度であるのは、
ジャンプ作品の宿命であるので、その点は優しい目で見てやってほしいと思う次第。
すぐに第二期決定の報も届きましたので、来年も楽しみですね。
しかしながら、本記事のメインは『あかね噺』ではありません。
筆者が住む千葉県では、この春から『仮面ライダー』の再放送が始まっております。
最初のうちは「話のネタになるだろう」ぐらいの軽い気持ちで観ていましたが、
話が進むにつれてマンマと放送局の術中にはめられてしまいました。
現在の仮面ライダーシリーズと比したら、CGは無いしアクションもお粗末、
特撮技術(怪人の着ぐるみの精度よ・・・!)や、何よりストーリーの荒唐無稽さ。
現代視点からすれば、欠点を挙げればキリがないとも言えますが、
そういう細かい点をどうでもよいと思わせる“パワー”があるとしか言えない
不思議な魅力を備えた傑作としか評価できません。
なお現在は13話が終わったところですが、ライダーを演じている藤岡弘、さんの姿が、
この3話ほどは姿を現すことが不自然なまでに極端に減っています。
実は藤岡さんが番組で負傷したため、フィルムの切り貼りで何とかお話を拵えた、
という令和の今ではネットに真相が暴露されて大炎上するような大事件が起きていたので、
次回以後は第二部としてライダー2号が活躍するという急展開となっています。
そもそも主人公がノーヘルでバイクを全速力で走らせる時点で相当ヤバイのですが。
お話が一新されるにあたってゲストに山本リンダが出演予定・・・って視聴継続するしかない。
千葉県民の方(正確には千葉テレビが映る地域に住んでいる方)限定ですが、
今からでも遅くないので、この楽しさを共有してほしいと思います。
さて古典繋がりでいえば、もはや100年を超えて存在している宝塚歌劇も
古典芸能の一つと言っても良い段階に入ったと思います。
過去には『かげきしょうじょ!!』のような作品も出ていますが、
春から始まった(もう終わりましたが)志村貴子さんの『淡島百景』も宝塚をモデルにした作品です。
モデルであって宝塚歌劇とは全く関係ない話だからこそ、
作品世界のリアリティが感じられる、さすがの志村作品でした。
個人的には宗教二世問題を扱ったエピソードが秀逸。
壺を買って金がなくなって家庭崩壊~、みたいな話が話題になりがちですが、
ああいうのは裁判起こせば大概勝てる詐欺=犯罪の話なので、言い方悪いですがよくある話。
実は問題の本質からはズレているんですよね。
というわけで詳細は該当部分を見てもらいたいですね。
作品的には50年近くの時の流れを扱っているはずなのに、
百景の名のとおり個人の話がメインであるがために歴史を意識させることなく、
とはいえ全体を通せば一大叙事詩のような壮大なスケールのストーリー展開でもあるという、
いったいどうやってこんなお話を考えたのか謎なレベル。
志村作品はアニメ化したものは全部拝見している筆者ですが、
いつもながらストーリーテラーとしての氏の評価は作品ごとに爆上がりし続けています。
『こいいじ』『おとなになっても』もアニメにならないかしら、と思うこの頃。



































