11月4日14時  サントリーホール

指揮:小林研一郎[桂冠名誉指揮者]
ソプラノ:澤江衣里 
テノール:高橋 淳
バリトン:萩原 潤
合唱:東京音楽大学

コダーイ:ガランタ舞曲
オルフ:世俗カンタータ《カルミナ・ブラーナ》

今日はコバケンにしては珍しく名曲プログラムではないので、少し楽しみだった
オケ入場し、音合わせが始まるかと思いきや、舞台袖にコバケンが現れ、何やら話始める
日フィル土曜の定期で開演前に行われる曲解説(最近では金曜でも行われると聴いたが未確認)の補足をしたいという
解説は結構早い時間帯にあるので私は殆ど聴いておらず、今日も聴いていないのでなんのこっちゃだが、
コバケンはガランタ舞曲中の旋律が日本民謡とも類似している点を、Fl奏者に演奏させたり、自らピアノを弾いて歌いながら力説、
話の内容よりコバケン先生の美声に吃驚している聴衆が多かったような気がする

演奏前の珍事が合ったものの、ガランタ舞曲はコバケンお得意のハンガリー音楽だけあって、旋律を良く歌わせた名演だった
コバケンも。名曲でない東欧の音楽をもっとやってくれればいいのにと思った次第、オケは16型

後半はカルミナブラナ、日フィルは前回のマーラー3番に続き合唱付きのプログラム、力が入っている
カルミナブラナは直近では東響ウルバンスキーで聴いているが、その際の合唱団は座席一席分の間隔を空けての配置で、かなり広い範囲に分散していた
それに比べ今日はP席に間隔を空けずに配置されており、合唱の迫力が全然違った
ソロは、ソプラノ、バリトンはまずまずだったが、テノールは今一だったかな
コバケンは暗譜、暫く手を止めてみたり、普段よりは大人しく動きが少ない印象、今日ばかりは指揮台で歌って欲しかったのだけどな
一時期日フィルのコンサートはがっかりが多かったが、前回、今回と、満足の内容だった

10月31日19時 ミューザ川崎

出演
ピアノ・指揮:内田光子

曲⽬
モーツァルト:ピアノ協奏曲第25番 ハ長調 K.503
シェーンベルク:室内交響曲第1番 ホ長調 op.9
モーツァルト:ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調 K.595
アンコール
シューマン:謝肉祭 17曲「告白」

モーツァルトのピアノ協奏曲で一番好きな録音は、DGから出たグルダとアバドVPO盤で、最初に20と21が、次に25と27のカップリングが出たのだが、その後は続かなかった
何れも素晴らしい演奏だったので、何でシリーズが続かなかったのか不思議だし、残念でならなかった
DGでは、その後ポリーニとベームやゼルキンとアバドという組み合わせでモーツァルトのピアノ協奏曲をリリースしたが、私にはしっくりくるものではなかった
要するに私にとっては、25と27の組み合わせはちょっと特別だということ

さてマーラー・チェンバー・オーケストラ: MCOは録音も含めて聴くのは初めて、内田光子との組み合わせは意外にも思えるが、MCOの5人のパートナーとして共演も多いようだ
オケは、8, 7, 5, 4, 2(2ndVnとVlaの数は違っているかも)の弦に、Hr, Tp, Fgが2で、他の木管は1本、Timpといった構成
内田光子はピアノの前に座ると眼鏡を掛ける。そして中腰で両手を振り下ろし、25番は派手に始まった、
長い序奏がおわりいよいよピアノ登場、何とも優しい自然な響き、モーツァルトは斯様に演奏すべしというお手本のようだ、
私は2楽章のピアノと管楽器が醸し出す幽玄な雰囲気が何とも好きなのだが、MCOの管楽奏者は抜群に上手く聞き惚れて仕舞う
曲はは全体にゆったりと、そして十分間を取って演奏された

シェーンベルクは各パート1つの楽器のコンパクトな編成、チェロなどを除きスタンディングで、指揮者無しで演奏された
シェーンベルクの初期のこの作品、聴くのは初めてではないが、実演で聴くのは初めてかも
とにかく、こんないい曲だったっけと思わせるほど、MCOのプレイヤーの高スペックが際立つ快演だった
聴衆は全員内田さんのモーツァルト目当て来ているのだろうが、あまりの迫力に唖然とし、大きな拍手が沸き起こった

休憩後の27番は本当にいい曲、内田さんの指揮は25番に輪をかけてゆったりとしたテンポ
天国への階段を登るような3楽章はリフレインでずっと聞いていたい
内田さんのピアノ、あれ?という所もあったけど、本当に満足な演奏を聴かせていただいた
万雷の拍手に内田さんお辞儀が深い、まるで折り畳みのガラケーのようだった

10月25日19時 サントリーホール

出演
指揮:尾高忠明
ピアノ:レイフ・オヴェ・アンスネス

曲目
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 Op. 73 「皇帝」
ブラームス:幻想曲集 Op. 116 より 第6曲 間奏曲 ホ長調(ピアノ・アンコール)
ブラームス:交響曲第3番 ヘ長調 Op. 90

本来ブロムシュテットが振る予定だったBプロの代演は尾高さん、プログラムの変更なし
尾高さんには感謝だが、やはりテンションは低いままサントリーホールに向かう
名曲プロだが、会場には明らかに空席が目立つ

アンスネスは以前にN響でブロム翁と共演しているそうだが、私は初めて聴く、
特に悪いわけではないが皇帝らしい力強い煌びやかな演奏ではなかったかな
アンコールのブラームスも特徴のある演奏に思えなかった

後半のブラームス3番は、それほど遠くない過去にブロム翁が取り上げていて、その時は定期では異例なことに3楽章のアンコール演奏があった
因みに私が聴いたのは定期の1日目で、2日目にはアンコールは無かったそうなので、何か少し得した気分になったことを覚えている
さて、考えてみれば尾高さんといえば、英国音楽や、近年では父兄の曲を積極的に取り上げている印象が強く、そういえばブラームスは聴いた記憶がない
オケは16型、コンマスはゲストでN響2度目の登場となる西村さん、
演奏は尾高さんらしい極めて柔和なもので、特に3楽章の美しさは特筆すべきものだった、2、3、4楽章はアタッカで演奏された