1月31日19時 サントリーホール
指揮:マティアス・バーメルト
テノール:イアン・ボストリッジ
ホルン:アレッシオ・アレグリーニ
ブリテン:セレナード -テノール、ホルンと弦楽のための- Op. 31
ブルックナー:交響曲第6番 イ長調(ノヴァーク版)
実は札響を聴くのは初めてだが、ブル6を演るとあっては聴かない手はない、
しかも、先週大阪フィルの東京公演でもブル6を採り上げており、奇しくも日本を代表するオケの東京公演での同曲対決となった
会場は満席とはいかないが、かなり埋まっていた
前半のブリテンは実演を聴くのは初めてだったが、実に趣のある曲だった
今回は歌詞を読み込んでこなかったので、何となくの感想でしかないが、ボストリッジの気品ある声質が曲想に合っているように感じられた
そして、ホルンのを吹いたことが無い自分が云うのも何だが、ホルン吹きって凄いなとつくづく思った次第
後半のブルックナー、オケは14型で、ホルンが5、トランペットが4、
1楽章、バーメルトは暗譜でゆったりととした演奏、このテンポがいい、
2楽章以降も実に自然で、高潔さが感じられる、私好みの演奏だった
ソロカーテンコールが有ったことは言うまでもない
さてブル6対決、強いて比較すると1楽章は札響だが、2楽章以降甲乙つけがたい演奏としか言いようがない
大阪フィルの高揚感のある演奏も捨てがたいが、気分を落ち着けて聴くなら札響かな
ただ、どちらのオケも金管奏者のレベルの高さには驚かされた
こうして、短期間に6番を聴けたが、今年はアニバーサリイヤーというのに
あろうことか、ぶらあぼ調べでは、今年の6番の演奏予定は今日で打ち止め、がっかりだ
ウィーンフィルとかやらないかな
1月27日14時 芸劇
指揮:飯森範親
ピアノ:小菅優*
西村朗:カラヴィンカ *ピアノ独奏
西村朗:ピアノとオーケストラのための《神秘的合一》(2023年度 パシフィックフィルハーモニア東京 委嘱作品 / 遺作 )*
ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調(ノヴァーク版・一部ハース版)
西村さんの遺作が演奏されるということで、久しぶりのパシフィックフィル
もしかしたら東京ニューシティからパシフィックフィルに改名してからは初めてかもしれない
西村さんはN響の番組の司会を池辺さんから引き継いだ時期はTVで良く拝見していたのだが、昨年夏は突然の訃報だった
開演前に飯森さんがステージに現れ、今回の経緯について以下のような説明があった、
飯森さんは西村作品を多く初演するなど親交が深く、今回も新作ピアノ協奏曲を委嘱した
しかし、7月に完成できたのは2楽章を送られるとともに、病気のためこれ以上の作曲は難しいこと言われ、
その後、8/10に送られた2楽章を演奏することなどを電話で話したのが最後になった
今日は2楽章だけでは短いので、西村さんが以前に小菅さんのザルツブルグデビュー時にプレゼントした曲を最初に演奏する
カラヴィンカ仏教の極楽浄土に住む鳥のことだという
後半に演奏するブルックナーは西村さんが好きな作曲家で聖フロリアンには西村さん自身何度も足を運んでいる
本日はブルックナーの2楽章は西村さんのことを思って演奏する
カラヴィンカは見栄え、聴き映えのする曲で、何となくメシアン的な雰囲気の曲、小菅さんも渾身の演奏だったろう
ピアノ協奏曲は、後方にマリンバ、グロッケン、などの打楽器が並んでおり、アップテンポな曲調であった
演奏時間は10分程度か、小菅さんのカデンツも入り、なかなかの聴きごたえのある作品であった
西村さんは1, 3楽章は緩徐楽章とする予定だったという
後半の7番、Cbが6台いるので14型かと思ったが、何かオケが小さい、数えてみると弦5部は、12, 10, 8, 8, 6の構成
そういえば昨年夏にブルックナー9番完成版をPMFで聴いたが、その時のオケも12型相当と小さめだった
木管は2本ずつ、ホルンは5、ワーグナーチューバは4、トランペット4、トロンボーン3、チューバ1、ティンパニと、こちらはがっしりとした構成
特に期待していなかったのだが、ブルックナーすごく良い演奏だった
飯森さんは私が好きな自然体の演奏、PMFと同様弦は良くい鳴っており、管楽器も安定している
2楽章のクライマックスは、シンバルもトライアングルも無し、ティンパニも叩かず、こちらの方が圧倒的に良いではないか
久々に来たが本当に良い演奏だった、しかし空席が目立ち、集客の点では苦戦しているようだ
他の演奏会と日程がぶつかることが多いので、なかなか来れないかもしれないが
今後、出来るだけ応援したい
1月26日17時 サントリーホール
指揮:カーチュン・ウォン[首席指揮者]
ピアノ:児玉麻里*
ピアノ:児玉桃*
チナリー・ウン:グランド・スパイラル[日本初演]
プーランク:2台のピアノのための協奏曲 ニ短調*
コリン・マクフィー:タブー・タブーアン*
ドビュッシー:交響詩《海》
ウォンが首席指揮者に就任して日フィル定期のプログラムの多様性は格段に上がった、
今日のガムランをテーマにしたプログラムも素晴らしい
しかしポピュラリティには欠ける、そのせいか客入りは今一つである
1曲目のスパイラルは12,3分の小品、チナリー・ウンは現在はアメリカ在住のカンボジア出身の作曲家だそうだ、
何だか色々な打楽器が最後列に並んでいる、決して鳴りすぎずに、大きな盛り上がりも無く曲は閉じて行った
2曲目に2台のピアノが入る舞台転換に間に、ウォンが通訳を伴い楽曲解説を行う、
彼の献身的な姿勢には感心するしかない、
プーランクの2台の協奏曲は実演で聴くのは初めて、ラベルの影響が感じられる作品で、時々オリエンタルで、時々Jazzっぽかったりする
児玉姉妹は初めて聴く、多分左の赤いドレスがが麻里さん、右の白いドレスが桃さんか
以前にシティの定期でヴォーン・ウィリアムズ:2台のピアノのための協奏曲を聴いた時、2台とも反響板が外されていて、ピアノの音が聞こえずらかったことが有った
反響板は大事なんだなあと思ったのだが、、、
本日も2台とも反響板は外されていたが、音は良き聴こえた、まあ人に依るのかな、
休憩後のコリン・マクフィーはやはり2台のピアノとオーケストラの曲なのだが、ホワイエから席に戻って吃驚、ピアノの向きが変わっている
プーランクでは2台のピアノは対面して配置されていたのだが、それぞれ90度回転している
つまり、2台のピアノはそれぞれ指揮者に対面するように並列に配置されているのだ
そしてそして、登場した(多分)麻里さんは、黒いドレスに着替えていたのであったのだ、桃さんが白いドレスのままであったにも関わらず、
肝心の演奏だが、作曲者のマクフィーが実際にバリに居を移すまでにガムランの旋律に傾倒したこともあってか、
本日の中では一番ガムラン色が強い曲と感じられた
2台のピアノを動かす間に再度ウォンが通訳を伴い登場、北斎の話に止まず、海を撮る写真家の友人の話などリップサービスが止まらない
そういえば暗譜主義のウォンにしてもこれまでの3曲はスコアを置いての指揮だったが、海はもちろんスコアを置かずに
ここのところ、沖澤、ソヒエフで素晴らしいフランス音楽を聴いてきたが、今日の海も本当に良かった、
1つだけ挙げれば、ウォンがそれぞれの楽器を鳴らすバランスが良いのに感心した

