2月18日14時 東京文化会館小ホール
音楽監督・作編曲:加藤昌則
演出・脚本:岩崎正裕
劇中使用作品
亡き王女のためのパヴァーヌ
古風なメヌエット
『マ・メール・ロワ』
ダフニスとクロエ
ラ・ヴァルス
ボレロ
ツィガーヌ
ピアノ協奏曲より2楽章
ヴァイオリンソナタより1、2楽章
ピアノ3重奏
夜のガスパール
『鏡』より「道化師の朝の歌」
ソナチネ
優雅で感傷的なワルツ
出演
振付・ダンス:小㞍健太
俳優:西尾友樹
ピアノ:加藤昌則
ヴァイオリン:橘和美優 *第19回東京音楽コンクール弦楽部門第2位及び聴衆賞
チェロ:清水詩織
バンドネオン:仁詩 Hitoshi
東文小ホールの公演予定を眺めていたら、面白そうな演目が有ったのでチケットをとってみた
「シアター・デビュー・プログラム」については以下の説明が有った
『青少年向けの公演やワークショップを多数開催している東京文化会館が始める新しいプロジェクト。
クラシック音楽と他ジャンルがコラボレーションしたオリジナルの舞台作品を、一流アーティストを起用して小学生と中学・高校生に向け、企画・制作するプログラムだ。』
どうやら都も絡んでいるっぽい、都に出した企画書では、ラヴェルが子供のための音楽も多く作曲していることもアピールしていたのだろう
実際の観客の多くは青少年よりは大分上の年齢層でしたけど、まあお子さんもちらほら見られましたが、兎も角、満員の盛況
係員の対応で一つ感心したのは小さい女の子に座高を上げるように厚めのクッションを貸し出していたこと
舞台上には、左からバンドネオン、ピアノ、ヴァイオリン、チェロのカルテット、ピアノの加藤さんが音楽監督
静かに亡き王女のためのパヴァーヌが演奏され、ラヴェル役の小尻さん、語り部でラヴェルの隣人ジャック役の西尾さんが舞台に登場
以降、劇はジャックの語る、作品紹介とラヴェルのエピソードトークに合わせて進行していった、西尾さん以外の方から言葉が発せられることは無かった
『マ・メール・ロワ』については、一曲一曲解説があった、そしてラヴェルの従軍に話は進み、前半の最後は、小尻さんのダフニスのダンスで締められた
休憩後は、橘和さんのツィガーヌで開始、ピアノ協奏曲2楽章、演出の岩崎さんも今ではパヴァーヌより2楽章の方が好きになったそうだ
話はアメリカ演奏旅行に進み、あの悲劇が起こる、、、
いい劇だった、エピソード自体は有名なものばかりだったけど、過剰な演出が無いのが却ってよかった
実質的には1人語りとなる芝居を演じきった西尾さんは素晴らしい、小尻さんも難しい役どころを演じきっていた
1月16日19時 サントリーホール
エリアフ・インバル
指揮/エリアフ・インバル
語り/ジェイ・レディモア*
ソプラノ/冨平安希子*
合唱/新国立劇場合唱団*
児童合唱/東京少年少女合唱隊*
ショスタコーヴィチ:交響曲第9番 変ホ長調 op.70
バーンスタイン:交響曲第3番《カディッシュ》*
インバルももう米寿N響の長老指揮者の来日中止が続いたので心配だったが、元気よく来日
会場は満席とはいかないがインバルファンが集結した感じ
最初はこの数年積極的に取り上げているショスタコーヴィチから今回は小規模な9番、
私ガ一番最初に聴いたショスタコーヴィチの交響曲はTVで見たN響アワー、司会は大木正興さん、指揮はドミトリの息子マキシムだった、何か変わった曲だと思った記憶がある
インバルの演奏は何時も乍らメリハリの利いたもので、特にその演奏スタイルが9番には合っているようにも思えた
休憩後はいよいよメインのカディッシュ
バーンスタインの交響曲はなかなか聴く機会に恵まれず、実は今日が実演で聴くのは初めて
インバルは以前にも都響とカディッシュを採り上げていたそうだが、その時期私はコンサート通いをしていなかった
ともあれバーンスタインの交響曲の中でも合唱やナレーションを伴うカディッシュを聴かない手は無い
当初はナレーションは最新改訂版の作者ビサール夫人とその娘が務める予定だったが、都合により変更になった
カディッシュはユダヤ教や政治思想の影響の強い曲だったから、おそらくガザ侵攻が原因のような気がする
1番や2番に比べて、色々な要素が混ざりすぎた3番には、正直どのように向かい合ってよいかわからない
今日のところ「なるほど」という印象、演奏されることに意義があり、コンサートに参加することに意義がある曲なのかな、冨平さんは良い歌唱だったと思う
花束贈呈、ソロカーテンコール有り
2月14日19時 サントリーホール
指揮:パブロ・エラス・カサド
ヴァイオリン:アウグスティン・ハーデリヒ
ソプラノ:吉田珠代*
ラヴェル/スペイン狂詩曲
プロコフィエフ/ヴァイオリン協奏曲 第2番 ト短調 作品63
アンコール
カルロス・ガルデル(アウグスティン・ハーデリヒ編):ポル・ウナ・カベーサ(首の差で)
ファリャ/バレエ音楽「三角帽子」(全曲)*
スペイン出身のカサドは2回目の定期、前回がコロナ直前でやはりのサントリー定期であった、
そのときのプログラムは、ロシアものが中心で冬の日の幻想がなかなかの好演だったが、今日はスペイン色の強い曲目で固めてきた
しかし、会場はサントリーのB定期にも関わらず空席が目立つ、
先日のA定期がNHKホールだったにも関わらず、ミッキーの最後の定期で得意のタコを振るということでなかなかの入りだったのに比べ、カサドの知名度が高くなく、集客力が弱かったせいもあるのだろうが、
この2、3年B定期のプロは名曲中心で本当につまらないので、いよいよ会員離れが始まったのかもしれない、
来年度からB定期は曜日が変更になるので、会員離れが更に進む可能性もあるだろう
最初のスペイン狂詩曲が雰囲気の出た良い演奏だったが、吃驚したのがその次、
ハーデリヒ素晴らしい、プロコフィエフのVn協は、私のような素人には難しそうに演奏しているなと聴こえるだけで、ちっとも愉しくないことが多いのだが、
ハーデリヒは曲を深く理解し、解剖図を示すように難解な曲を明快に提示する、こういう演奏にはなかなか出会えない
今週末のリサイタルは既に完売なようなので、次の機会を待ちたい
そして休憩後のカサドの三角帽子が素晴らしかった、N響のスペイン音楽担当はカサドで決まりだ
尤も、今回面白く聴けたのは2年弱前にシティフィルのティアラ定期で藤岡さんが三角帽子をストーリー進行のナレーション付きで演奏してくれたおかげでストーリーや楽器の役割についての知識が有ったことが大きい
演奏は本当にノリノリで今日は管楽器が完璧に近い演奏だった、少し残念だったのが吉田さん、もう少し歌う位置を考えないと2階席まで届かなかったのではなかろうか
ともあれ、大満足の演奏会だった


