水の中。 -9ページ目

水の中。

海外小説のレビューと、創作を。

須藤は不思議な夢を見る。炎が渦巻く、血なまぐさい戦の夢。
ある日あらわれた少女に「シュトヘル」と呼ばれた瞬間、どことも知れぬ場所に意識がとばされていた。
自分は女で、兵士で、そして死んだはずだと言うのだ。


「きみはシュトヘル(悪霊)、ほんとうの名は教えてくれなかった……さいごまで」

長い話になると語り出した、目の前の少年は何者なのか?

水の中。-シュトヘル
シュトヘル (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)/伊藤 悠
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「皇国の守護者」の漫画版作者さんの最新作。

うわー、これは驚きました! 
原作つきの前作しか知らない読み手としては「オリジナルだとどうなるのかなー」などと思っていたのですが……。
あのー、いわゆるパロディ作家さんなどにも言えることなのですが、完成された世界観の中で「こうだったらいいな」ということを語ることが上手い方が、必ずしも物語をゼロからつくりだす力があるわけではないと思うのです。
これは資質というよりは、どちらを好むのかという問題なのかもなーという気がするのですが、いずれにしても読解力と創造力って、あまり両立しないものなのですよねえ……。

しかし本作はそのような予想を裏切って、かなりイイです。
やはりこの作者さんは物語ゴコロ(なんじゃその新語)のある方で、セリフなども本当にもう、いちいちいちいちカッコいい。
そしてなにより導入部の迫力が素晴らしいですね。
だってあのー、現代日本→13世紀のモンゴル、といきなり舞台を移す、いわゆる時間モノであるわけですよ。



いやーんタイムスリップしちゃった!
しかもなんかオンナノコに性別も変わってるし!



という、どう考えても陳腐なコメディになりそうなシチュエーションが、どういうわけかシリアス戦記として成立してしまうという離れわざには感心しました。これは構成の上手さなのでしょうねえ。



●現代日本(須藤はビンボーで平凡な少年)
●13世紀の現在(シュトヘル死亡)
●13世紀のちょっと過去話(いかにして彼女はシュトヘルとなったか?)
←今このへん



このように時間を行きつ戻りつする早い展開だと、明かされていない過去部分が気になって、設定自体へのツッコミを忘れさせてしまう効果がありますね。
いやー本当に上手い。感心。

まだまだ物語は始まったばかりですが、続きを楽しみに待っております。



(それにしても巻末の自作へのツッコミおまけ漫画「シュトヘルちゃん」はすごい。
「主人公は、健気な!(萌え) ドジっ子(はあと)! なんですー!!」
という、シブイ作風から百億光年もかけはなれた主張ですが、言われてみればなんかそうかもしらんという気もしてくるマジック……こういう笑いがとれるとこに作者さんの客観性というかオトナさが出てますね)






水の中。-222


どうもこんばんは!
ごぶさたしておりました。


えー、かつてないほどココを留守にしておりましたが、なんといいますか、
ただ忙しいだけのつもりでいたのですが、
思いのほか心身に深いダメージを受けていたようで、どうにも浮上できずに地下にズドーンともぐって(なんか比喩さえもびみょうに冴えない……)おりましてゴニョゴニョ。



こんな生き方してたら人間がダメになるのではとか、


なんかもっと違う人生をさがしてもいーんじゃないかなとか、


これまでのおのれの人生を振り返りつつ、つらつら反省していたのですが……まあなんだかんだ言ったところで、そんな簡単に人間変われやしねえよな!! 
と結論しましたので、ようやく戻ってまいりました。



それにしても、ここ最近体調もいまひとつだったもので、
「なんかなー、これは胃がんとかさー、よくて食道裂孔ヘルニアなんじゃないかなー」
などと自己診断していたのですが、実際に検査を受けてみたらやはり後者でしたヨカッタ!(のか?)
しかも胃下垂。
そしてなんか白血球数すら減少している。




……まあ、長年のあいだストレスにまみれた不摂生をしてきたもので、これくらいは仕方がないかなーとは思うのですが、成人病というよりは老人病ぽい結果に、ややせつなさを感じました。
この調子でやっていくと、どう考えても長生きしそうにないので、もうちょっと人生前倒しでやっていかないとイカンですね。


というわけで、今後ともよろしくお願いいたしますね。



ダニー・ボーイは、魅力があり目端がきき容赦なく敵を葬ることのできる、本物のフェイス(顔役)。
身内にまで悪魔のように恐れられる彼の始まりは、ロンドンの片隅の、くず鉄置き場での労働だった――

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フェイス〔下〕 (ハヤカワ文庫NV)/マルティナ・コール
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この物語の素晴らしいところは、主人公ダニーの人物造形に尽きると思われます。

彼の狂気――ためらいなく敵(というか敵と見なす相手)を叩きのめす暴力性、他者からの敬意や名誉への異常なこだわり、身内に対する支配欲(きちんとしていない人間が大嫌いで、指示せずにいられない)、自分がしたことをケロリと忘れてしまう自分勝手さ――作中では「頭がおかしい」などと非難される彼ですが、まあ生い立ちからすればこうならざるをえないだろうなーという種類の「狂気」であるのですよね。



1)借金ばかりつくっては行方をくらまして、家族を危険にさらす父を持ち、 (このへんありがちな生い立ち)


2)「自分が家族を守らなくては」という覚悟で凶悪なチンピラを相手に体を張り、 (このときたぶん14歳)


3)家族を守って闘ったことで、周囲から初めて賞賛され(それまで誰かに好意的に接してもらったことがないわけですよ)


4)仕事がもらえるようになり、ようやく暮らしが上向きに(というかフツーに)なってきて……



しかし!
しかしここから先がポイントです!



自分が守ってやったはずの母親が、よりによってろくでなしの父親を家へ迎え入れてしまうわけですよ。
ついでに妊娠までしちゃうわけですよ。


つまり母として子供を守るのではなく、女としての欲求を選んだ。


この「許しがたい裏切り」が、「他者とは分かり合うものではなく、服従させるもの」とする彼という人間の生き方を決定づけてしまうのですよね……。



それにしても感心するほどに、「こういう人間」の側面をよく描いているなーと思うのです。
やたらと周囲の人間に「きちんとしていること」を強要するところとか、
「他人から尊敬されるフェイス」という体裁への異常なこだわりとか、
いやーヘンな話ですが、「ああー、あるあるある!」と非常に共感しました……。←そーゆー読み方をする物語ではないのでは



ただあのー、ダニー少年の裏社会サクセスストーリー! というよりは
「ダニーに脅えるファミリーのハラハラビクビク物語」というほうが正しいかもしれません。



ダニーをとりまく人々の、彼への恐怖が非常によく描かれていて、その緊張感だけで読まされてしまいます。
私自身は「犯罪者が犯罪して滅びる話なんてステレオタイプなもの読んでもなー」と思うほうで、普段はノワール的なものへの興味は薄いのですが、本作については


「どこでこうなってしまったのか?」
「どこかで引き返すことができたのでは?」


などと、人生についての考えどころがたくさんあって引き込まれました。傑作。


……ただ内容でなく、上巻での誤植の多さがやや気になりましたので、次の版から直っているといーなーと思います。





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していませんでしたが、わたくしただいま神戸に来ております。

えーと私自身は別にまったく何の用もない街なのですが、旦那一族のファミリー行事といいますか、あーうー、旦那両親が喜んでくれたらまあいいか! という集まりで。

なんだか分かりませんがまったく興味のない野球の、まったく興味のない巨人×阪神戦にまで付き合い、甲子園でジェット風船まで飛ばしてきましたよ!←ちょっと楽しかった……

ううーん。
正直なところ「他人の試合」に一喜一憂するキモチは分からなかったりするのですが、みんなでワイワイ応援するのは楽しかったです。

なんだろう、ライブなどで感じる一体感のようなものと言うのでしょうか……人間て基本に孤独なものなので、そういう場での「ひとりではないんだよ」というのが必要なのでしょうね。だいたい人気商売などの殆どはこの錯覚を利用したものなんだよなあ……とか考えてしまいました(甲子園カレーを食べながらのくらい思考)。

飲酒問題でCIAを追われた情報分析官オズボーン・コックス。
自伝として書いた文書が、どういうわけかスポーツジムのスタッフに拾われて脅迫されるのだったが……

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正直、これはちょっと娯楽映画としてはイマイチ。いえ、いまひとつというよりも三歩ぐらい届いていない、欠点ばかりが目につく作品。


どのあたりを目指しているのか、雰囲気的には分からなくもないのですが、コメディとしては殺人ネタが悲惨すぎて△、サスペンスとしては緊張感がなさすぎて△、不条理劇としても緻密さが無くて△。だいたいそれらの中のどれなのかも不明確で、あらゆる意味において分かりにくい内容。



……結局なんなんだ、CIAとゆー組織をおちょくる映画だったの?



とエンドロールで流れる「CIAマン」を聞きながら頭の上に???なハテナマークを浮かべていたのですが。

でもなー、CIAバナシというよりは、「熟年夫婦の不倫の裏切り」とか「出会い系サイトでの情事」のほうが、重点が置かれているしなあ……。


最後になんらかの種明かしでもあればサスペンスにもなるかもしれないけど、それも無いしなあ。
コメディにしては役者の演技がどっちつかずだし。
最後にリンダが全身整形してババーン! と登場するなら笑えなくもないのですが、どうしてあんな幕間劇みたいなCIA幹部の会話だけでオチをつけようとするのだろうなあ。
シニカルなコメディだとしても、センスないよなー。



まあ、あれですよ。
ウッディ・アレンの「マッチポイント」みたいな映画かなーと思っていたら、
なんかようわからん内容の95分でございました。

マッチポイント (通常版)
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おかげで「絶対たべきれないわ!」と思っていたMサイズのポップコーンを完食してしまいました……。

……それにしてもさー、ジョージ・クルーニーが持ち歩いてたあの大荷物は何だったんだっけ??(わかんねえ)

変わり者の鉱物学者・リデンブロック教授が購入した古い書物に挟まれていた羊皮紙には、ルーン文字によるとんでもない文章が綴られていた。
「……の噴火口へ降りよ。しからば汝は地球の中心へ到達すべし」
うっかり解読してしまった教授の甥である私――アクセルは、アイスランドの火山へ、その先のあてもない地底旅行へと連れ去られるのだったが……

地底旅行 (角川文庫)/ヴェルヌ
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うわー、何というかまあ、実に1864年作品である本作。
ざっと計算して145年前に書かれた物語について、古いだのなんだのと発言すること自体が無意味であるような気もする古典作品。



ああー、確かになあ、これはワクワクする冒険だなあ……。



物語はハンブルクのリデンブロック教授宅での暗号解読から始まり、見知らぬアイスランドへ、その火山の火口へ、そして未知の地底へ。
特になんらかのドラマ(恋愛だとか殺人だとか)が生じるわけではなく、ただひたすらに未知への探求をつづったシンプルな冒険物語であるのですが、その行き先は宇宙でもなければどこかの離島でもなく、原題「Voyage au centre de la terre」のとおり、我々の足元である「地球の中心への旅」なのですね。



これほど身近でありながら身近でない場所もないわけで、もうその発想だけで100点満点中の300点!(超えてる)、座布団であれば25枚!(座れないよ) を差し上げたいほど。



物語の展開そのものも非常にシンプルで、主人公アクセル(←帰りたい人)が元気オジサンであるリデンブロック教授(←帰りたい甥に気づかない人)にどやされながら、先へすすむ(しかしこうして見ると案内人ハンスの冷静さは異常だな……)、ひたすらに先へとすすむわけなのです。
どう考えても生きて戻れそうにない展開(ていうか装備がね)なもので、私はてっきり

「地底人と出会ってー、そんで帰り道まで案内してもらうんだな☆」

などと脳内で勝手に結末を捏造していたのですが、実際の結末は、そんな甘いものではなかった!



……ムリだ。
これはムリだ。
この帰り方はムリだ!



私のへっぽこ予想、「地底人のお姫さまとアクセルのロマンスv」などを遥かに上回るミラクル展開が待ち受けているのですが、まあそれは置くとして。


感心したのはむしろ前半で、この地底にいたるまでの旅の過程がですね、意外なほど長いのです。
ページ数にして作品半ばほどになって、ようやく問題の火口に辿り着き、そこからが本題である「地底への旅」になるのですが、なるほどなー……。
「苦労してたどりつく」という過程にきっちりページ数を費やしているところが、このトンデモ冒険物語にリアリティーを与えているわけですね。



暗号による時間を限定して示されるヒント、冒険中に起きるトラブル、失われたはずの古代生物の出現などなど、のちの物語でも繰り返し使われる演出が随所に散りばめられていて、「なるほどなー」という思うこと数回。



後発の作品をすでに読んでいる身としては、残念ながら驚きというものは無いのですが、ルーツを知るという意味では、なかなかに興味深い読書体験でした。


なるほどなあ……。






「おまえの親は人殺しだ!」
ついに花の父親が「教官の貴士先生」であることを知った夏Aチーム。両親の真の姿を知らずに育った花に対して、安居は憎悪をむき出しにしてくるのだったが……。




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うーわー!
花への憎しみを正当化(しかしムチャクチャな理屈だなー親の責任を子にとれってさ……)して、
ガンガン敵意をぶつけてくる安居はコワイな~。

しかしそれ以上にオソロシイのは、涼という人物。
「安居をこれ以上傷つけるな」
という、ただ聞いただけでは「ふーん」な言葉の意味するところとは!


安居はこれ以上の悲惨な出来事に耐えられないから、自分が悪役に徹する――つまり、自分が安居の代わりに彼の平穏を乱す人間を始末する、の意なのですよね。



えええええー、なんじゃそらきもちわるいー! 相手を抱え込み、いえスポイルしすぎなご意見で、なんなのこの保護欲。
涼は安居のリーダーとしての素質と能力を認めて、評価しているのではなかったの?



しかし考えてみれば、涼という人物も夏Aチーム選抜という「親も身内もなし。いるのは周りの競争相手のみ」という特殊な環境下で育っているわけで、本人の自覚よりも歪んでいるのだろうなーと今回あらためて思わされましたね……。
私はこういう「この人だけがすべて」、みたいに一人にやたらと思い入れるキャラクターに感情移入しがちではあるのですが、正しい愛だけが愛ではないと思うのですが、それにしても涼のこれはなあ……。



愛する人の間違いを正すことが出来るのか。



……というハナシなわけですよね。
病んだままのこの人であれば、ずっと自分を必要としてくれるかもしれない。
自分はそれで幸福かもしれない。
だけどそれでいいの?



私はイヤだなーと思います。やっぱり最後の最後のところでは、その人に幸せになってもらいたい。
だって自分のものにはならない部分だって、やっぱりその人で、それも含めて愛したはずではなかったのか。



うーん。私としては、安居がどうこうというよりも、涼にこそ変わってもらいたいなーと思うのですが、どうだろう。
すんごい意志が固そうなんですよねえ……。

まあ、この作者さんの世界において、涼のこの破滅的な理屈が通るとも思われない(たぶん)ので、安居のエピソードにどのように決着がつけられるのか、ハラハラしながら待っております。




関西近江連合との一大抗争に終止符を打った桐生。
東城会を堂島へ託し、沖縄で養護施設の経営にたずさわる平和な日々。
しかし謎の土地買収に絡んだ陰謀が動き始め、ふたたび眠らない街・神室町へと呼び寄せられる――堂島を殺したのは、死んだはずの「あの男」なのか?


龍が如く3
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↑というような「龍が如く3」なのですが!
あいにくわたくし、いまだ「桐生が神室町を去るまでの説明編(回想シーン)」におります。←つまり始まってない

さすがの親切機能搭載で、「龍が如く1」「龍が如く2」のストーリーをムービーで見ることができるわけですが、これが私には長くてですね~。もう1を観ただけで「ま……まあいいや、だいたい分かった!」と自分を納得させ(その他おおぜいの人物配置は想像で補完)、先へ進もうと……



進もうと……



「ようようオッサン、どこ行くんだよ!」



お別れの挨拶まわりのために街中をうろついていると、どこからともなく突然あらわれるチンピラたち。
自分(いや桐生なんですけど!)、いったいどれほどのフェロモンを発しているのか、ちょっと道を行き過ぎただけで「ようよう!」と現れるのです。
これでバトル関連の操作を練習しなさいよ! という親心なのでしょうが、
わたくしですね、もーちょっと自由に神室町を探索したいのですが……!



(わー、ほんとに歌舞伎町みたい!)
と、てくてく歩いているとすぐに
「ようよう!」
と来てしまうので、桐生である自分「挨拶のしかた教えたるでぇ、ガキどもが!!」と相手にならなければならず……。

殴ったり掴んだり自転車をがっしょんがっしょんと叩きつけたり、
ああもう、心の休まるヒマがないー!!



というわけで、ようやくこのケンカ練習編のラスボス的存在である真島(2を見てないのでよく分からんのですが、どうも桐生のライバル兼、親友だそうですが、正直ちょっとあの「桐生ちゃーん」呼びはコワイ……)とビルの屋上での殴りあいに至るころには、
「もうさー、いいかげん話し合いで解決したいよ……」
と喧嘩上等な生き方に食傷ぎみに。



しかしこれは私の感じ方のほうが間違いであって、こうでなければ「龍が如く」にはならんのです。
それがイヤなら「アクアノートの休日」でもやってろというハナシなわけです。
でも欲しいな~、「話し合いで解決」とか「走って逃げる」とか「超能力で勝つ」とか、そんな裏技が。



そんなこんなで、発売時に購入してちょいちょいといじってからというもの、実はすっかり封印されているこのゲームですが、べつにこれはゲームそのものの出来とはいっさい関係なく、わたくし自身がいつもいつも導入部しかやらないユーザー(ならなんで買うよ……)なのでございます。



えー、いつか年老いて引退したら、最後までやりたいなーと思います。
またね桐生!

(レビューにならないし)




どうもこんばんは私です!


休止中か? と言うくらい管理人不在となっているココですが、もちろんわたくし地球におります。
おります。
いるけど、なんか。


今ちょっとあの時間がまったく見つけられず、なんつーかもう、キレイな女(いや身ぎれいなって意味の)でいるだけで精一杯なので……!! いましばらくこの状態が続いてしまうかと思われます。



あーそうそう、タイトルにありますが、懐かしいまんがをちょっと読みましたよ!
アニメ化するという、いえもう放映してるのかもしれませんが(いいかげん情報発信中)、
樹なつみ作「花咲ける青少年」、の愛蔵版の最終巻。


花咲ける青少年 (第6巻) (白泉社文庫)/樹 なつみ
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しかしうーむ。今読むとちょっとうーむ。
正直ちょっとあのー、これは思い出だけにとどめておけばよかったかなーと思ってしまいましたね。
なんといいますか、この物語は……当時であったからこそ新鮮だったのかもしれません。


花鹿と立人の恋愛って、まったくピンとこないな今読むと……
ラギネイの政変の描き方もなー、オトナな自分の視点で見るといろいろとアラが……


あとがきの「ターゲット層の少女たちは政治や親父に興味ないからアンケートをとるためにキラキラ美青年でごまかしてうんぬん」も、うわー、わざわざ言っちゃうんだそういうこと! というカンジでした。
商業作家の宿命はさー、作家さん本人が自分で処理すべきであって、そういうとこでファンに読ませるもんでもなかろうに。


しかし作者さんの思惑はさておき、「世界を股にかけるキラキラ★メンズを楽しむドラマチック漫画」としては今読んでもなかなか高水準であると思われます。
そもそも美青年にはあまり興味のない自分ですが、今こうしてあらためて読むと、カールあたりはイイ男に成長しそうだなあ! と思いました。


他は……そうですね他はあまり……感想なし……(立人みたいに若くして引退する人に興味ないな~)。


翅膀(チーパン)によって空を翔る茶運師(サウジ)たちが立ち寄る場所、空中飯店。
駆け出しの茶運師・空也がそこで出会ったのは、人形のように生気のない少女――彼女は「客人」と呼ばれる囚われの身の上であった。
茶運師たちの本当の役割とは? 茶協会とは、いったい何のためのシステムなのか?

空中飲茶飯店 上 (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)/かまた きみこ
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えー、最近は「KATANA」が好調である作者さんの、ちょっと前の作品です。


うーむ。
のっけから唸って申し訳ないのですが、内容のことでなく。
この作品はタイトルが! タイトルが非常にマズイと思うのです。

私自身はこの作者さんが好きなので手にとりましたが、このタイトルからはさー、おもしろドタバタチャイナ☆ファンタジー! しか浮かんでこないよなー、と思うのです。
買い手である読者としては、できるだけ分かりやすく、内容にふさわしいパッケージをつよく希望するしだいです。短い人生、本を読む時間などは限りあるものなので。



まあ本作に関して言えば、「冒頭がどう見ても中華ファンタジー」であるのは一種の仕掛けであって、のちにその謎が明かされていくわけですが……。
中盤以降で謎が明かされてみれば、この物語、驚いたことに環境汚染をテーマとした「エコSF」なのですよね。
このテーマで「豊かな土地でつくられた美味しい茶葉」によってドラマをつくってしまうあたり、すごい面白いよなーと思うのです。私などは消費社会バンザイな会社員なので、最近の物語の傾向……そうですね、たとえばですが、よしなが作品「昨日なに食べた?」などを読むと、「あーもー小さな幸せばっかり推奨すんなよ迷惑な」とか思ってしまうのです。
SF作品などでも、文明を批判し、やたらと清貧をありがたがるトーンで語られる作品を読むと、「なら森へ戻って電気のないとこで生活しろや!」と非常に強い反発を覚えるわけです。


そんな単純な話ではないだろう、と思うので。



ところがですね、この物語のように「美味しいお茶」によって語られてしまうと、不思議と反発を感じないのですよね……。
テーマの解決も決して劇的なハッピーエンドではなく、わりと政治的なもの(人質である「客人」は解放されるわけではないのですが、その在り方が変化していくわけですよね)であったりするところが、オトナな視点だなーと感心したり。

ところで、あとがきで作者さんが「自分はまったくの下戸である」(お酒が嫌いなのではなく、アルコール分解できない体質だそうです)とお書きになってるあたり、なるほどーと納得しました。


私も酒の飲めない体質だったら、お茶マニアになっていたかもしれないなあ……。