水の中。 -72ページ目

水の中。

海外小説のレビューと、創作を。



同僚Aちゃんと、あるテーマについて話し合ってみた。

それが何かというと、
「どうしてBさんは、大好きな彼女に振り向いてもらえないのか」

Bさんというのは、うっかりもので有名な、あの(あのって言われても)Bさんである。
以前どこかで書いたけれど、彼は私の先輩にあたる女性に熱烈片思い中である。

 私  「彼も悪いひとじゃないんだけどねえ……」
Aちゃん「めちゃめちゃ良いひとってわけでもないからね」

 私  「頭はすっごくイイんだよねえ……」
Aちゃん「賢いくせに、頼りないとこが救われないんだよね」

良いとこ探しをする私に、Aちゃんは厳かに言うのです。

「あきらめなよ。どこがどうとかじゃなくて、彼だからダメなんだよ。言ってみれば逆オンリーワンてやつだね」

逆オンリーワン……。

Aちゃんには一生かなわない、そんな気がする午後。←仕事しろ



だいたい私は何冊か並行して本を読んでいたりするのですが、今は下の三冊。

「断絶への航海」
ジェイムズ・P・ホーガン
(以前読んだハズなのですが、新装版で新刊と間違えました。内容忘れてたので、まあいいか……)

「国枝史郎ベスト・セレクション」東雅夫編
(伝奇好きとして、一回は読んでおこうかと。次から次へと話が流れるので、えーとコレは誰の子だったっけ?という状態に。その昔、物語が終わらないのが伝奇小説だ、という文章を読んで「カッコイイ!」と思ってましたが、こーゆー意味だったのか……)

「痕跡」パトリシア・コーンウェル
(ただ単に借り物。相変わらず気難しいスカーペッタ。しかし珍しく応援したい展開ですよ!)

まあ、アレですね。読めばいいというものではないと思います。
「趣味は読書です!」と胸を張って言える人がウラヤマシイ。
私はどちらかというと、読書家な自分が恥かしいのです。やたら本を読んでいるからと言って、それが何なのだろうと思ってしまう。

ここは書評ジャンルなだけあって、「本について語る」ことを凄く素晴しいことだと思っている書評家さんがたくさんいるのですが、あれは不思議だなあ……。
書評なんてものは創作がなければ存在しないものなので、私はここでも創作系の方に頑張ってもらいたいなあと思っております。

で、書評もすみっこで存在していればいいな、と。

(いつになく真面目な語りになってる……過労かしら……)


こんばんは!くたびれ侍です。

最近は、いつもいつまでも会社にいる、そんな私のココロを癒やしてくれるステキ番組、それが日曜朝7時半からの「魔法戦隊マジレンジャー」アーンド「仮面ライダーヒビキ」

録画しておいたものを、たったいま観ました!
マジレンに関しては、
「ツッこむほうが負けなのか……?」
と思われるような、あいかわらずのマジカル展開。でも明るくていいと思います(棒読み)。
どなたかは存じませんが、冥獣が
タクシーに擬態して人を襲う
というアイディアを出した制作の方、今週はアナタの勇気に魔法をもらいました!

一方、「仮面ライダーヒビキ」はというと。
ヒビキさんに憧れる、中学三年生の明日夢くん、あんなに悩んでいたわりに、いきなり高校に合格しています(ヨカッタネ!)。

合格を伝えに行くと、ヒビキさんはトレーニングのために、山ごもりをしていて留守。
明日夢くんは「どうしても今日中に報告したい!」と、3時間もかかる山へと出かけていきます。

お か し い よ 。

というわけで、元気が出ました。ありがとう!
ちなみにこの記事のタイトルについてるRは、リターンズです(明かされてもな……)

と言って、彼がくれた「信玄餅」

「あ、それから、こっちはスキーみやげね
と言ってもうひとつ、クッキーの箱を渡された。

どちらも同じ長野で買ったものらしいけど、

逆だろ、とつっこむべきところなのだろうけど、

クリスマスイブさえ忘れるようなこの人が

こんなイベントを覚えているなんて! という事実にカンゲキしてしまい

「あ、ありがとう……」
と受け取りました。昨日の出来事。

でも信玄餅はひとりでは食べきれないので、職場へ持って行ったでやんすよ!

1975年のある日、N県はソ連と手を組み、日本からの分離独立を宣言。

反対派との内戦状態となったN県で、主人公タカシの父は共産党員との揉め事から失踪し、母はソ連兵相手の売春宿を始めてしまう。
ソ連兵と戦うゲリラとなることを夢見て、幼馴染を連れて山へ入ったタカシは、「伍長」という人物に出会うが――



著者: 佐藤 亜紀
タイトル: 戦争の法




このように、アゴがハズレそうな設定の本作。

主人公の回想という形で話は進んでいくのですが、冒頭から読み手をあっさり引き込んで、N県への門をくぐらせてしまう、この作者の手腕には恐れ入ります。

ファンタジーという分類をされているこの作品、いろいろな読み方があると思いますが、私は「青春もの」だと思って読んでいました。
主人公タカシが傾倒する、カリスマ性があって奇跡的な強運の持ち主(ついでにオペラ好き)である「伍長」や、繊細で天才的な射撃の腕を持つ幼馴染の千秋
魅力的な人物がたくさん登場し、ゲリラ部隊にも身内のような連帯感が芽生え、やがて戦争の終わりへ向けて、すべてが崩壊していく。そういう一瞬の熱に浮かされたような日々を描く、青春物。

そうですね、あえて言わせてもらえば、一作目の
……ガンダムみたいな (誰かに殴られそうだ……)

戦争が終わり、日常へと戻っていく虚脱感の描きかたが、とてもリアル。
日常へと戻っていくことのできない人々との別れが、とても悲しい。

「虚構の中に真実を描き出す」というのは、小説の賛辞に使われるありふれた言葉ですが、この作者の作品にこそ、その言葉が相応しいのではないかと思います。


一部の読書好きには絶大な人気のある作者ですが、絶版したり復刊したりしているせいなのか、書店であまり見かけないのが残念。1991年『バルタザールの遍歴』で第三回日本ファンタジーノベル大賞を受賞して、デビューしています。

既刊はすべておすすめ。

(評価★★★★★)

アメーバブックス山川健一編集長を塾長(かっこいい響き……)として、四月からスタートするそうですね。

最初は他のサービスで読書感想ブログを始めた私ですが、「書評つながり」を見て、
「わー、こんなコーナーがあるブログサービスなんてすごいなあ!」
と、アメーバへ移転してきたのでした。
しかし、「書評つながり」は私にとっては敷居が高く、結局はつながれないまま……。

今回のような「学びましょう」的な企画であれば、参加しやすくてありがたいです。
詳細は分かりませんが、応募者全員が参加できるようなものであれば、嬉しいですね。

私自身も、ここでの書評(なのか紹介なのか感想なのか読んだ本のグチなんだか、最近かなり曖昧……)に行き詰まりを感じていたところでしたので、これを機会にもうちょっとマシなものに出来るといいなあ、と思っています。

というわけで、この記事をトラバするのであります!


(アメーバ以外のブログサービスの方もOKとのことなので、興味を持たれた方はこちらへ。)



昼下がりのオフィス。

用事を終えて戻ってきたところ、机の上にカバーのかかった文庫本が二冊のっている。
付箋つきで。

付箋に「読んでねv」という文字と、見覚えのある
細面のドラえもんの絵
このドラえもん、顔が細長いだけでなく、大変ビミョーな部分で線の位置が間違っている。

「Aさん、来てました?」
「あ、さっき来てたかもー」
まわりの返事を聞くまでもなく、同僚Aちゃんの置き土産である。
このようにしてAちゃんは、花粉の飛び始める時期を嫌って、休暇をとってハワイへ旅立ってしまった……。

Aちゃんが残していった本とは、パトリシア・コーンウェル「痕跡」
私は実はこのシリーズの主人公スカーペッタが好きではない(というか頑固すぎて疲れる……)のだけれど、いい大人が他人の好きなものにケチをつけるのはどうかと思われるので、それを彼女に言ったことはない。
そのおかげでAちゃんは新刊を読み終えるたびに貸してくれるので、好きではないシリーズを読み続ける、という貴重な体験をさせてもらっている。

それにしても、Aちゃんの休暇は一週間だ。

一週間後に日本に帰ってきても、花粉はブンブン飛んでいると思うのだけど、ハウスダストにすら反応しないアレルギーゼロな体質の私が口を出すことではないかもしれない。

本のお礼に、体によいお茶でもプレゼントしようかと思う。

……何がいいんだろ。←アレルギーがないので無知


時は明治。
岡山の遊郭で、醜い遊女が客の寝物語に語り出す、その身の上話とは――
日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞受賞作。



著者: 岩井 志麻子
タイトル: ぼっけえ、きょうてえ

タイトル「ぼっけえ、きょうてえ」とは、岡山地方の言葉で「とても怖い」の意。
岡山弁のやわらかさが、かえって恐怖を盛り上げるという、不思議な効果を与えている本作。
と、とってもコワイのです。
なにがコワイって、
「貧乏ってこんなに恐ろしいのか……!!」
というのが感想。

この遊女の口から語られるのは、決して非現実的な恐怖ではなく、その生まれ育ちの不遇からくる悲惨さなのです。間引きの話や、両親の関係。
貧しさによって、そう生きてくるしかなかった彼女。

そしてラストは、それまでほのめかされていただけの姉の存在が明かされ、一捻り加えた恐怖へと突き落とされます。
ぞっとするラストのはずなのですが、私はそこでやっと
「ああ、ホラーでよかった……」
という、不思議な安堵を感じました。

意外にも若い作者が、どのようにしてこの作品を書くに至ったかは分かりませんが、かなりのリアリティーを持って迫ってくる作品です。
しかし、人間には知らずに済ませてもよい暗闇というものが、あるのではないかと思います。
そういう意味で、オススメとは言えませんが、良作。

「魔羅節」も当時の風俗を味わう興味深さがありますが、こちらのほうがコワイですね。

(評価★★)
これは書いていいものか悩むところなのですが、
最近、どうにも気になって仕方のないことが。


他の人は、こういうこと考えないのかな……と、モジモジしつつ聞いてみたいことがあって。

ええと、あのですね、一人称の小説、あるじゃないですか。
私、とか俺、とかの語りの小説のことですね。

読んでいる時は、考えてみたこともなかったのですが、
いざ自分が書いてみると、気になって気になって仕方がないことがあって。
それが何かというと……

語り手の主人公の手記というスタイルをとっているものは別として、
ふつーの一人称小説、あれ、主人公は
こんなに頭の中でおしゃべりして

誰 に む か っ て 説 明 し て ん だ ろ う な

って思ったこと、ありませんか?

(やっぱり書くべきではなかったような……すみません、この記事忘れてください……)

日曜といえば、アレがやってくる日ですよ、皆さん。


みんなが大好き、スッパーヒーロウォターイム!! (←ナレーションの発音を忠実に再現)「魔法戦隊マジレンジャー」

見ました。もちろん録画で。
しかし、今回私が語りたいのは、マジレン(略称)ではありません。
マジレンは今回の戦闘時の

「どうして私たち、チェスの駒みたいになっちゃってるの~?」

「わかんないけど、これが魔法なんだよ。すげえよな、魔法って!!」


マジレッドのこのセリフが全てではないかと。
(本当にすごいネ!魔法って!)


ところで、「仮面ライダーヒビキ」です。
前回のレポート時も「どのへんの世代をターゲットにしているのか?」というのが疑問だった、このヒビキ。漢字では響鬼と書きます。
音による攻撃で、敵を倒す正義の鬼なのです。←てきとう

今回のお話は、前回からの続き。
バケガニとの戦闘に敗れた響鬼(細川茂樹)のところに、彼を慕う少年・明日夢(あすむ)くんが駆けつけます。
こう書くと緊迫感がありますが、実際のお話はのんびりムード。

ヒビキ「終わったら送っていくから、待ってなよ~」
明日夢「えー、いいんですか~」
みたいな。
釣りなんだか戦闘なんだか分からない、海辺での二人の散歩。

この明日夢くん、名前もアレですが、高校受験をひかえた中学三年生なのです。
「ヒビキさんに会うのは、高校に合格するまでガマン!」だとか、不思議なことを言っています。
彼女とデートをするのをガマン、とかは分かるのですが、何故ヒビキに会うのをガマンするのか、見ている私にも分かりません。
このように共感を得にくいキャラなのですが、そもそも、この番組を見ているはずの子供たちより、かなり年齢設定高めの中学三年生である意味がよくワカランのです。
会話も子供向けじゃないしなあ……。

思うに、この番組は、おじさま世代の少年時代への郷愁によってつくられているのではないでしょうか。
かわいらしい少年・明日夢くんが、ヒビキさんに憧れて、自分も頑張るよ!という青春ストーリー。

問題は、おじさま世代はすでに自分が少年だったころのことなど、
正確には覚えちゃいないだろうよ,
ということなんですが……だからちょっと不思議な味わいになってしまうのではないかと。

そして、だから誰にもウケない内容になってしまっているのではないかと。

でも、ヒビキのキャラクターは面白いと思います。
のんびり系ヒーロー。
細川茂樹の力のぬけた演技が、意外にもカッコイイ。

早起きできる方、日曜朝8時はぜひ!