ディケイド小説4
対峙するディケイドとディエンド
「やめろ!士!海東さんもやめてください!!」ユウスケが2人の間に割ってはいる。
「ユウスケ、先に帰ってろ。こいつはお前を躊躇なく撃てる」ディケイドはユウスケを突き放す。
「士・・・」
「早く行け!」ディケイドは声を荒げユウスケをこの場から離れるよう促した。
「っ・・・」ユウスケはその場を離れトライチェイサーに乗り光写真館へ走り出した。
「士・・・自分が何をしているのかわかっているのか?彼を消さなければ世界は破滅するんだぞ?」
「知るか。破壊者はあいつじゃない・・・俺だ!」そう言うとディケイドはライドブッカーをガンモードにし、ディエンドに攻撃を仕掛ける。
ディエンドもディケイドライバーで応戦する。
「まったく・・・何でこんなことをするんだ?彼一人の命で何億、何十億の人間の命が救われるんだぞ?」応戦しながらディエンドはディケイドに語りかける。
「お前にとってはたった一人の命かもしれないが、俺にとっては一人の命もそれ以外の命の重さは同じだ!」
<アタックライド><ブラスト>
ディケイドとディエンドは互いにブラストのカードを使い撃つ。
「ああっ・・・!」
「くっ・・・!」
互いに弾き飛ばされ変身が解ける。
「士、いい加減にしろよ・・・今回ばかりはもう邪魔をしないでくれ。このままだと本当に彼のせいで世界は破壊される」海東はヨロヨロと立ち上がり士に近づく。
「あいつを破壊者呼ばわりするな・・・俺はお前がユウスケを倒すというならそれを邪魔する・・・それは変わらない・・・」士もヨロヨロと立ち上がる。
「仕方がない・・・士、これを」そう言うと海東は一枚のカードを差し出す。
それは仮面ライダーサイガのカード。
「なんのつもりだ・・・」
「これをあげるからさ、ここは手を引いてよ。君と戦うのは流石にめんどうだし」
「・・・いらねえ」士は海東に背を向け歩き出す。
「どうしてさ!?帝王のベルトの力を持つライダーが君の力になるんだよ?こんなお宝、もう手に入らないよ・・・そうか・・・わかったよ。君も欲張りだな。ほら」海東はさらに仮面ライダーオーガのカードを差し出す。
「帝王のベルトを持つライダーのカード1枚じゃ不服なんだろ?惜しいが世界が破滅すればお宝どころじゃなくなるし」
「・・・」士は振り返らず無言で歩き続ける。
「どうしてだよ!?何が不満なんだよ!?これだけのお宝カードをやるって言ってんのにさ!?」海東もさすがに声を荒げる。
「そんなもんより、大切なお宝はすでにあるからだ」士は足を止め軽く振り返りそう言うと再び歩き出す。
「え?サイガやオーガより大切なお宝?な、なんだよそれ!?な、士教えてくれよ!君がそんな物を持ってたなんてねえ・・・ハイパーゼクターか?それともアームドセイバーとか・・・いや、ザンバットソード!?教えてくれよ!」海東は目を輝かせながら士のもとへ駆け寄る。
「そんなつまんねーもんじゃねーよ。俺が言ってるお宝ってのは絆だ・・・」士は冷ややかな目で海東を見る。
「は?絆?」海東はキョトンとしている。
「ユウスケや夏みかん、じいさん・・・記憶のない俺にとってこいつらとの絆が何より大切なお宝だ」
「・・・くだらない。何が絆だ。そんな目に見えないもののどこがお宝だよ。士、次邪魔したら君ごと小野寺ユウスケを撃つ」手で銃の形をつくり、士にそう言い放つ。
海東は次元の間へ入っていった。
ディケイド小説5
「ここは・・・どこだ・・・?」ショウイチは廃屋で目を覚ます。
芦河ショウイチもまた、この世界に飛ばされていた。
「確か、揺れが起きて空間が歪んだようになって・・・」
キィィィィン
ショウイチの脳に信号が走る
「はっ!アンノウンか!?」ショウイチはアンノウンの存在をキャッチすると外にあったバイクでその場所へ向かった。
一方、G3ユニットでは八代、尾北、二条が集まっていた。
「尾北くんも大分G3-Xに慣れてきたみたいね」そう言いながら八代はマコトにコーヒーを手渡す。
「ええ、でも、これもG3-Xを開発してくれた八代さんや二条さんのサポートがあってのことですよ」
「いやぁそんなことないですよ尾北さん。尾北さんの実力あってのG3-Xですよ。これからもバンバン未確認生命体を倒していきましょう」
「自信をもつのはいいけど、調子には乗らないようにね2人とも。もし・・・この先、未確認より強い敵が現れたら・・・」そう言うと八代は神妙な面持ちになる。
「未確認より強力な敵・・・」マコトはコーヒーを啜る。
「え・・・?ちょっと八代さん、脅かさないでくださいよ・・・ははは」二条は苦笑いをしている。
「もしもの話よ・・・そのぐらいの危機感は持ちなさい」
その頃、ある公園で遊ぶ少年たち。
「やっぱすげーなトシくんは」ある1人の少年に視線は集中する。
その少年は瓶の口にコインを乗せ、明らかに瓶の口より大きなそのコインを瓶の中に落とした。
「ねえねえ、何か仕掛けがあるんでしょ?」1人の少年がトシと呼ばれる少年に問う。
「仕掛けなんてないよ」無邪気に笑いながら答える。
その光景を密かに見つめていた視線・・・
ジャガーロードの姿があった。
ジャガーロードは右手に左手で印を描くと少年たちに近づいた。
「うわぁぁぁ!化け物だ!!」少年の1人が気づく。
少年たちは一目散に逃げ出した。
(警視庁より各局!未確認生命体出現!場所は豊島区大和公園!付近を警邏中のPCは至急向かってください!)
「G3ユニット出動よ!」八代は出動命令を出しマコトはG3-Xの装着にかかる。
「Gトレーラー発信します!」
Gトレーラーは急行した。
「な、なんで僕だけ追いかけてくるんだよ!?」
ジャガーロードはトシと呼ばれていた少年だけを狙っていた。
「はっ!」ショウイチはジャガーロードに体当たりをする。
「早く逃げろ!」ショウイチはジャガーロードが怯んだ隙に少年を逃がす。
「フゥゥゥ!」ジャガーロードは標的をショウイチに変更する。
ショウイチの腰にオルタリングが出現する。
「変身!」ショウイチは仮面ライダーアギトへと変身した。
「アァギィトォ・・・!」
「はぁっ!たぁっ!」アギトはジャガーロードに攻撃を仕掛ける。
そこにG3-Xも駆けつける。
「あれは一体・・・」G3-Xはアギトとジャガーロードの戦いに足を止める。
「あれはアンノウン・・・戦ってるのは何?未確認ともアンノウンとも違うみたいだけど・・・」八代はモニター越しに呟く。
「八代さん、どうしますか!」マコトは八代に指示を仰ぐ。
「今は様子を見ましょう」八代はマコトに制止を促す。
「はぁぁぁ・・・!」アギトのクロスホーンが開き足元にアギトの紋章が光る。
「たりゃぁぁ!」アギトはライダーキックをジャガーロードに放つ。
「グォォォォ!」ジャガーロードは爆発を起こし散った。
「すごい・・・」マコトは思わず声を出す。
アギトのクロスホーンが閉じ、振り返る。
「あれは・・・G3-X・・・」G3-Xの存在に気づく。そして近づいていく。
「八代さん、近づいてきますけどどうします!?」マコトは八代に問いかける。
(アンノウンを倒した謎の存在・・・アンノウンの敵であることはわかるけど、私たち人間の味方とも限らない・・・どうするか・・・)
八代はどう指示をするか悩んでいる。
「ちょっとあんた・・・」ショウイチはG3-Xに声をかける。
「八代さん!俺行きますよ!」八代の指示を待たずG3-XはGM-01を装備しアギトに照準を合わせる。
「ちょっと!尾北くん!待ちなさい!!」矢代は制止を促す。
「ちょっと待て!俺の話を・・・」
「人間の言葉を話す未確認か!」マコトはショウイチの言葉を遮り銃弾を放つ。
「くっ・・・!おいっ!八代聞こえるか!俺だ!ショウイチだ!」ショウイチは八代に呼びかける。
だが、その言葉は届かない。尚も攻撃の手を止めないG3-X。
「やるしかないのか・・・死なない程度にするからさっさと倒れろよ!」
アギトの拳とG3-Xの拳がぶつかる。
その光景を見ていたひとつの影・・・
水のエルである。
水のエルは深い深い闇へと進む。
その先にいたのは、地のエル、風のエル、その中心に茶髪で長髪の黒ずくめの男・・・オーヴァーロードがいた。
「アギトに覚醒した人間がいた」そう淡々と水のエルは話す。
「ああ・・・わかってる・・・だが、あのアギトは・・・いや、いい。それよりアレの動きはどうなっている」オーヴァーロードはアギトの話に言及しない。
「アレはもうじき動きだす」地のエルが話す。
「そうか・・・アギトよりアレのことが重要だ・・・僕たちもそろそろ動かなければいけないな」オーヴァーロードは静かに虚空を見つめている。
オーヴァーロードは最後に一言呟いた。
「ダグバ・・・」
ディケイド小説6
次元の間にて・・・
対峙する海東と鳴滝。
「ディケイドが邪魔に入ったか・・・やはり奴は破滅をもたらす・・・」
「破壊者ね・・・今回の場合、士というより小野寺ユウスケだけどね・・・鳴滝さん。僕と手を組みませんか?」
「君と手を組む?ふんっ・・・ファイズの世界で私の邪魔をしておいてよくそんなことが言えたものだな」鳴滝は明らかに不機嫌な顔をしている。
「あれは鳴滝さんがファイズギアごと士を連れて行ったからでしょ。僕の目的はわかってるでしょ?それに今回はお互いに利害が一致してるわけだし。悪い話じゃないと思うんですけどね。小野寺くんの方は僕がやりますから、鳴滝さんは士を始末できれば一石二鳥でしょ?」無邪気な笑顔で海東は持ちかける。
「・・・まぁそうだな。ここでディケイドを始末できるならそれもいいだろう」鳴滝は海東との協定を結んだ。
「ふふっ。じゃあ決まりですね。次に士たちが現われた時はよろしくお願いしますよ」
「ああ・・・」
海東と鳴滝は不敵な笑みを浮かべる。
光写真館・・・
ユウスケは先に戻ってきた。
「ユウスケ!」すると夏海がユウスケを出迎える。
「夏海ちゃん・・・」
「よかった・・・無事だったんですね!士くんがユウスケを倒すだなんて言い出して出て行ったから心配してたんですよ」
「そっか・・・士が・・・でも、士は俺を助けてくれた・・・」
「その通りだ。ま、結果的にそういう流れになっただけだがな」後ろから士も戻ってきた。
すると、夏海は士のもとに歩み寄る。
「笑いのツボ!」夏海は士の笑いのツボを突く。
「あはははは、何あはははするんだ夏みかん!あははは」士は耐え切れず笑い転げる。
「ユウスケを倒すだなんて言うからです!」夏海は不機嫌そうに顔を膨らませる。
「はぁ・・・はぁ・・・仕方ねえだろ・・・」
「・・・なあ、全部話してくれないか・・・今何が起ころうとしているのか」ユウスケは真剣な眼差しで士に問いかける。
とりあえず写真館に入る3人。
士は全てを話した。クウガとアギトの世界が一体化しつつあること。このままでは他の世界も触発され世界の破壊が起こること。ユウスケ・・・仮面ライダークウガの存在を消せばこの現象は収まることを・・・
「そっか・・・俺が消えれば世界は助かるんだな・・・士、俺を倒せ!」
「そんな・・・だめです!ユウスケはこれまで一緒に旅してきた仲間なんですから!」
「でも、夏海ちゃん・・・このままだと俺のせいで世界は破壊される・・・そんなの俺、嫌だよ」
「ユウスケ・・・」
3人の間に沈黙が続く。
「そうだな。俺はお前を倒さない」士が口を開く
「え?」ユウスケと夏海が声を揃えて士に視線を向ける。
「勘違いするなよ。ユウスケを倒すってことは海東と同じ選択をするってことだ。俺はあいつの邪魔をするって決めてんだ。だからユウスケは消させない」
「海東さん?何で海東さんが出てくるんですか?」
「お前は知らないんだったな。どうでもいい。気にするな」
「士・・・でも、世界は・・・」
「世界の破壊者で悪魔は俺だ。お前じゃない・・・それに何か他の方法あんだろ。それを探せばいい」
「ありがとう。士・・・」ユウスケはようやく笑みを浮かべる。
「だから勘違いすんなよ!お前のためじゃない」士は照れている。
「ふふふ。士くんは素直じゃないんですね」
「あぁぁもう・・・」
「みんな笑顔になったようだね。じゃあご飯にしよう」栄二郎が食事の準備を始める。
夏海とキバーラも手伝いのため奥に引っ込む。
「や、楽しそうだね」そこに海東が現れる。
「海東・・・何の用だ」士は海東を睨み付ける。
「ちょっとね。小野寺くん、顔貸してくれるかな?」
「え・・・」ユウスケは戸惑っている。
「やっぱりか。ユウスケ、こんな奴に構うな」
「一緒に来た方がいいと思うよ。この世界にも君の大切な人がいるんだから」
「姐さん・・・!」
「海東・・・どこまでも卑怯な奴だな」
「勘違いしないでもらおうか。僕は世界の破壊を止めるために動いてるんだから」
「俺・・・行くよ」ユウスケは立ち上がる。
「ユウスケ・・・なら俺も行く。丁度いい機会だからな、お前とケリをつけてやる」
「好きにすればいいよ。じゃあ、行こうか」
海東を先頭に付いていく士とユウスケ。
そしてある広場へ差し掛かる。
「ここにしようか」
海東が立ち止まる。
その時、次元が士を包み込む。
「何!?しまった!」士は吸い込まれていってしまった。
「士!」
「さ、これで邪魔者はいなくなった。単純だね、士も。彼がユウスケについてくることは想像できていたよ。じゃあ、消えてくれるね?世界を救うために・・・」海東はディエンドライバーを取り出した。
<カメンライド>
「変身!」
<ディッエーンド>
海東は仮面ライダーディエンドに変身した。
そして、別次元に飛ばされた士。
士の前に鳴滝が姿を現す。
「ディケーイド!貴様にディエンドの邪魔はさせない」
「鳴滝・・・!てめーらやっぱりつるんでいやがったのか!」
「勘違いしないでもらおうか。事情が事情だから今回だけ手を組んでいるだけだ。貴様も始末できるしちょうどいいからな」
「鳴滝・・・とっととてめーをぶっ飛ばして帰らせてもらうぜ!」士はディケイドライバーを装着した。
「変身!」
<カメンライド>
<ディケーイド>
士は仮面ライダーディケイドに変身した。
「ディケーイド・・・悪魔はここで滅びる・・・こい!ダークカブト!!」
鳴滝は仮面ライダーダークカブトを呼び出した。
「そう簡単にはここから出さんよ・・・ふふふふふ」