保育士とオペレーション | デブリマンXの行方

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いつか見えない社会問題になると信じている自分のような存在について、自分自身の人生経験や考えたこと、調べたことをまとめ、その存在を具体的にまとめることを目的とする。

就職が内定したので、前から読み返したかった漫画を読み返している。

現在読み返している漫画は「ラーメン発見伝」。1巻で芹沢というキャラが言う『情報を食ってるんだ!』が漫画より有名な作品である。

その11巻の中に、「チェーンの仕組み」というフランチャイズ店に関する話が出てくる。

そして、フランチャイズ店におけるオペレーションは、「何の技術も無いアルバイトでもベテラン店員と同じことができる」と言うもの。

 

はっきり言って、目から鱗でも何でも無いし、前にいた工場のライン作業でもそれが最終的な目標であったと感じる。

しかし、保育業界にはおそらくこの考え方はない。理由は多岐に渡るが、それらをまとめると「そんなことはできない」と思い込んでいることに至ると思う。

もちろん、全てをそうすることは不可能と言っていい。例えば、子どもの雰囲気から排泄や体調不良を察するのはどうしても勘がいる。そういったものは仕方が無いが、そうでないものについては改善の余地は十分にある。

もちろん、それをするには時間が必要で、そのための人員も必要になると思う。それでも、改善意識がなければ、増えた人員は全て現場に送られて終わりである。現場の保育者は、何人居たって足りない。

 

また、それとは別にわたしが思うことは、保育業界で最も軽視されているのはイレギュラー対応を考慮した予備人員であるというもの。保育におけるこれは、工場におけるイレギュラーに対応する、普段から待機している予備人員とはわけが違う。工場におけるイレギュラーというのは本当に希なものだし、希でなくては困る。そもそも普段から発生しないように改善・保全をする。対して、保育現場におけるイレギュラーは、相手が子ども・保護者であるため、普段から常態化している。つまり、イレギュラーもレギュラーとして扱えるくらいの人員配置が本来必須であるということ。だいたい、児童福祉法の配置基準では1人の保育者が見る子どもの人数が多過ぎるというのは今に始まった議論ではないし、実際の保育園ではそれ以上の人員を確保しているはずだ。そうでなければ、保育者は紙オムツを履いて仕事をすることになる。世の中、どうしても紙オムツが必要になる現場もあるだろうが、排泄を自立させる立場として如何なものだろうか?

「その覚悟もなく保育者になるな!」という方がいるなら、わたしは退職どころか夜逃げだって辞さないだろう。

 

 

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