学童保育デフキッズ にニューフェイスの子どもたちが入ってきた。

低学年で、キュード主流だったろう学校幼稚部時代の途中から手話+指文字に移行した子どもたち。

相変わらず聴覚口話法のスタンスは変わっていないが

手話+指文字導入で、はるかに子どもたちの知能が著しく伸びているのが分かる!


学童保育デフキッズのスタッフは全員ろう者。

それなのに子どもたちは私たちスタッフの手話を完全に読みとれていて

会話が滞ることなくスムーズに成立しているから驚きだグッド!


ちまた北海道では

手話導入をめぐって新聞でいろいろ物議を醸しだしたが

手話導入であっても子どもたちの能力が著しく伸びていることは間違いない


口話は一部の成功者だけが通用するんだと思う

公平性を保つ教育なら、手話導入はもちろん当然のこと!


手話は視覚言語であり、100%の視覚情報が入っているからだ

これに加えて日本語の読み書きを育てていくこと、これがろう教育の原点だと思う


それにしてもー

低学年なのにデフファミリーでもないのに

すでにNMS(非手指動作)で会話できるというのだから驚きだ!


子どもって天才!!

きこえない子の心・ことば・家族

聴覚障害者カウンセリングの現場から
明石書店

河崎 佳子 著 明石書店
2004年10月 発行 ページ 113 サイズ A5ソフトカバー  1,260円(1,200円+税)
book







聴覚障害者の心理については、かねてから深い関心を寄せていました。

聴覚障害者の心理臨床カウンセラーである河崎佳子さんのこの本は、より詳しいケースが掲載されていて、改めて聴覚障害者の影の部分が明らかにされたように思います。

教育関係者には必読の1冊です。

長らくブログをご無沙汰していたら

様々な方よりコメントをいただき、それぞれの想いがあってこそ

このブログを読んでいただいているんだあと感動しました。


ご無沙汰していてごめんなさい!あせる

コメントありがとうございます。そして書き続けるようにしますので

よろしくお願いいたします。


さてNPOデフNetの中にある学童保育デフキッズの1泊2日キャンプから帰ってきました。


デフキッズとは

聴覚障害児を対象にした学童保育です。


そこで夏休みはさまざまな野外活動を通して

「生きる力」や集団行動をサポートしています。


デフキッズのブログがありますので

キャンプの活動様子をごらんください!

http://blog.so-net.ne.jp/Deafclub-Deafschool/


さて、この夏は

熊本で開催された「第18回ろう教育を考える全国討論集会」に参加してきました!(≧▽≦)


ここで思ったのは

ろう教育が「手話での指導」を前提にしたうえで

指導方法など、さまざまな討議がなされているレベルになっていることでした


聴覚口話法は残っているものの

補聴器を活用した発声指導というものがあまりないのです


それには多分これまでが充分そのような指導方法で討議されていたのでしょうから

現在は「手話での指導」に未知の領域があるため

そんな討議がなされているのだと思います


確かに指導者は聴者が多いでしょうし

聴覚障害児の親も聴者が多いからでしょうね


私は聴覚障害児対象にした学習塾デフスクールの講師して9年目ですし

また学童保育デフキッズのスタッフでもあります


ろう学校の生徒

普通校に通っている聴覚障害児


さまざまな聴覚障害児をみてきましたが

自分の経験も含めて深く突っ込んだ会話をするのには


手話が必要不可欠


口話だけでも可能な生徒もいるでしょうが

それは氷山の一角といった優秀児と言われる生徒だけかも知れません


たとえば

たくさんの本を読破しているなど

難しい単語・語彙を知っている子供に限定されるものと思います


そうでないと

様々な深い話をするのに言葉を知らないでは何も始まらないからです


手話だと視覚言語ですし

口話よりも理解しやすい言葉

キャンプの時もそうでしたが、ひとつひとつの行動、叱るのに「ナゼ?」を説明する時に

手話だと難しい言葉でもスムーズに説明できるし

また、その言葉の意味を説明できる


そして、それを子どもたちも理解できるから

行動が伴うのですね


口話だと

どうしてもゆっくりになるし説明しても

すべて分かったかなと気になる

分かるように簡単な言葉で説明することになるから

限界を感じますね


一般社会の中で生きて行くには口話があった方が便利でしょう

しかし、すべてスラスラはなせるとまではいかなくても生活していくのに便利な手段として

カタコトでも発声ができるぐらいなら構わないのではと思います


手話は意味レベルでの理解が十分に可能だから

意味レベルをより深く理解していけば


発音能力ではなく


さまざまな語彙

そして知識が深まる


それは大きな力になりますね


発音は

聴力によって個人差がある

それは事実だし

聴力が軽ければ発音獲得がスムーズにできるし

重ければ発音訓練は地獄の訓練にもなってしまう

それはメンタル面でも過ぎると良くないし。


理想は

どっちもできることでしょう


しかし

手話に重点をおきつつ

口話はその子の能力に合わせながら

訓練していった方がベストではと思います










NPOで、ろう的な手話を学ぶ「かごしまJSL手話クラス」を始めて1ヶ月が過ぎた。講師は、ネィティブ手話を駆使するサムソン&ケンゾー。(日本人です苦笑)

手話クラスはオール読みとり通訳なし&音声会話禁止。
手話はろう者がよーく使うネィティブ手話であり、スピードは聴者に合わせず、ろう者同士が話す速いスピード。

CLや翻訳を中心にしていて、始めての試みだから試行錯誤しつつ進めている。

私は講師ではないが、ヘルプ役だ。

講師の指導や解説を聞きつつ、だんだんと「手話はろう者のもの、ろう者の言語」だと強く思うようになった。それはサムソン&ケンゾーから教えられたこと。

「ろう者としての誇り」
「手話に対する誇り」
「手話には、デフコミュニティで育った人にしか知らない領域がある」

改めて、ろう者そして手話に対して尊敬の気持ちを持つようになった。

私はインテした普通校で育ったから、デフファミリーそして手話を途中から覚えた者だけど、やっぱり「手話指導」はデフコミュニティで育った人にしか語れない世界があり、説得力がある。

実は私は手話講師になったらどうか、という言葉を以前から言われてきた。しかし、「手話はろう者のものであり、手話を教える者はろう者が一番適任」という意識がかなり以前からあったので、教えようと言う気になれない(苦笑)

言っておくが、私は「ろう者」というアイデンティティを持ち、ろう者そして手話を愛してやまない一人だ。しかし、手話指導はデフコミュニティで育った人が一番だと思っている。

これは私の信念であり、だからといってインテしたろう者が手話を教えることを咎めはしない。しかし、教えるならば「手話」という言語、「ろう文化」に対して神聖な気持ちをも持っている人が教えるなら最高だけど(苦笑)

しかし、「手話講師」たるろう者は、指導するにあたって手話を研究し、日本語も覚える努力をし、恥じることなく誇りを持って指導できることが一番望ましいと考えている。

その点でサムソン&ケンゾーは努力しているせいか日に日に指導者としての成長が見られ、「手話はろう者のものだ!」という誇りが伝わってきているようで拍手を送りたくなってきた。

以前から手話がブームになり、手話を覚えた通訳者が増えたのは嬉しい。しかし、一部ではろう者より自分が上だという意識を持っている人も悲しいかな、存在する。
「ろう者、そして手話あっての通訳者」ということを忘れて欲しくないし、「手話という言語は、ろう者にしか分からない領域」があり、それは聴者には踏み入ることのできない神聖な場所がある。

「手話はろう者の崇高な言語である」

そういう気持ちで、手話通訳活動にあたってもらいたいと思っている。

とにかく
ろう者が語る手話はとても素晴らしいぜよ!!

昔に比べると、聴覚障害者を取り巻く環境は一段とバージョンアップした。


社会に手話への理解が広まっていること。

学校に、「手話」「聴覚障害者」にふれあう時間が導入されていること。

社会福祉フェスティバルなどがかなり開催されていること。

手話通訳、要約筆記のステータスが上がってきていること。

運転免許取得にかかる制限が2年後には撤廃されること。


完全にとまではいかないが、かなり暮らしやすくなっているのは確か。


ろう教育においても

ろう学校・普通学校卒→大学への進学率が増えたこと。

手話の導入が普及してきていること。


大きな変化が見られていて、福祉面や文化面、教育面において絶えず理解を求め運動し続けてきた当事者(ろう者・手話通訳者)にとっては、明るい未来が次第に近づいていると強く感じている。


それでもなお、まだまだ残る差別や偏見、不平等と戦い続けている。


ところが。


「手話、手話だけでもねぇ(手話だけでは無理なのでは)」

「社会に出たら、もっと大変になるのはこの子だから」


聴覚障害児を持つ親にとっては

こういう見方をする人もいるようだ。


こういうズレがあるんだ…

と最近、気がついた。


私たち、ろう者には

また活動をしているろう者には

希望が見えている、希望があると強く感じているけど


ろうあ運動の歴史を知らないからなのか

親がろうの世界に触れるのは、自分の子供と学校という範囲内に限られているからなのか

親自体が聴者という多数社会にいるからなのか

聴者の視線で見てしまう、比べてしまうからなのか


子供の行く先や社会状況に不安や心配を感じるようだ。


社会を変えるだけではなく

聴覚障害児をもつ親の、

「ろう者」に対する意識向上をはかる必要があるのでは?


手話通訳者においても

ろうあ運動に携わる聴の関係者においても

自身の子供が聴覚障害者をもつ親って


気がつけば

あまりいない。


もっと

ろう者を信頼してほしい。

「ろうだから無理」

そんな見方を頭からはずしてほしい。


まだまだ

戦いは続くな。


そう思った春の夜でした。

今日、メーリングリストで配信されてきたデフニュースを見てびっくり!!

鹿児島じゃないが、私が大事に育てている卵がいるKろう学校の教師が未成年にワイセツしたとして逮捕されたと出てきた!!


冗談じゃない!!(激怒)

しかも26歳!中学部の教師だったそうで、私の卵は高等部だったからいいけどやっぱりショックは受けるよな~


最近、教師やら不祥事ばっかり。

子どもたちの未来を育てる者がそんなこととは!

けしからん!


生徒が心配だ…

前回のブログでは、インテ経験を書いてきた。

聴者世界の中で生きるには、臆せず渡っていける強さがないとやっていけないとも書いた。

インテして成功した人もいるだろう。

挫折や葛藤を抱えた人もいるだろう。


聴者世界の中で困ったことがあるか、と聞かれたら

私は「あまりない」と答えるだろう。


理由は

性格がノー天気・楽天家なところもある(苦笑)


しかし

最大の理由は

「聞いていない」からだ(苦笑)


必要な情報だろうと思われることは

自分から雰囲気を察知して

友達に聞いたりした。


それ以外は

例えば全校朝礼、帰りの会、文化祭、講演会などなど

空想にふけったりしながら

終わるのを待っていたような感じだった。


苦痛だったときもあれば

空想などにはまって「おっ早く終わったか」。


そんな感じだった。

ほとんどは文字による情報、分かる範囲での読唇術。


「分からない」

そりゃしようがないから

まぁいいか、そんな心境だったわけだ。

あとは聞き流すコツも身につけていた。


それが

手話によって

目覚めたワケである。


「今まで聞き流していた時間がもったいなかったな」

そんなに思えた。


幸い

両親が聾だったから、手話の読みとりにはたけていた。


ある日

チョー有名人の手話つき講演会があると聞いて

見に行った。


衝撃!!

一句ももらさず手話を通して話が全部分かる!!

初めて講演会を最後まで熱中して(手話を)見、楽しめた。


インテ世界では

集団討論そういうのは限界だった。

あくまでも小人数という制限がついていたが

こんなに不特定多数の人たちが集まる公の場で

手話通訳があれば すべてが理解できるなんて

知識も情報も増すし素晴らしいと思ったわけだ。


だから私は手話が必要、

自分にとって情報を幅広く正確に得るためには欠かせない言語だと

思うようになったわけだ。


また小さいときから

手話そのものが近くにあったし

聾の幼なじみもいたから

手話で語る楽しさ、表現豊かさもまた知った。


またアメリカ手話を身につけることで

英語スピーチやヒアリングも苦手だったのが

自由にアメリカ手話でアメリカ人の聾者または

アメリカ手話ができるアメリカ人 誰とでも

コミュニケーションができるようになった!


手話は

視覚言語である。

聴者が努力して聞こうとするのではなく

自然に耳から言葉が入るように

私にとって

手話は自然にすべてを理解する言語である。

そういう意味で

私は手話が大好きだし

必要な言語だと強く思っている。


世の中には

口話だけで十分という難聴者もいる。

現状のままでイイ、という人もいる。

そう思う人を私は別に咎めようとも非難しようとも思わない。

人の生き方それぞれだから。


難聴者にとって

手話ではなく要約筆記やパソコン筆記、

字幕で情報保障を求める手段もあるだろう。


同じ聴覚障害でも

聾者と難聴者との距離は遠いと感じる。

その差を埋めるのは

共通言語が必要であるだろう。

現在では、それはなかなか難しい問題だ。

その壁に

私は苦悩することもある。


それが

現在の私の熟考を要する課題でもある。


長くなるから

今日はこの辺で…。


また。

たったひとりのクレオール

 今、この本を読んでいる。


著●上農正剛
定価●2,700円+税
ISBN4-939015-55-6 C0096
四六判/512ページ/上製

この本はとても興味深い。

インテグレートした聴覚障害児について、問題点や心理面、現状などが克明に書かれている。


(注)インテグレート…(統合教育。聴覚障害児が、地域の学校に通い、聴者と共に学校生活を送ること。)


私は聾者だが、インテグレートし短大まで聴者と共に学んできた。コミュニケーションは一部制限はあったが、あとは楽しく生活してきた。

ただ、小学3年生までは孤独だったのを覚えている。

周囲とどういう関係を保てばいいのか、バランスが分からなかったからである。

担当の先生が、クラスのリーダー存在だったMちゃんに、私と友達になってくれないかと働きかけ、それで友達になってからは、仲間4人で遊ぶようになった。小学4年のことである。

…最初、Mちゃんが1人でぽつんとしていた私に「一緒に遊ぼうよ」って、声かけてきた。

クラスで男子女子に関係なく好かれていたアイドル存在だったMちゃんからそう言われ嬉しかった。

それから、うまくいくようになって仲良くなったのだ。


…「Mちゃんが、アンタと仲良くしたのは、先生に頼まれたからなんだよ!

 私たちのMちゃんを取らないでくれる?」


これはMちゃんと仲良くなっていた頃、ヤキモチ焼いていたIちゃんに言われた言葉だ。

それで私はMちゃんが私に声かけてくれた裏事情を悟った。

すごく傷ついた。

だから、Mちゃんに距離を少し置いていたら、逆に心配されてMちゃんに「どうしたの?」聞かれ、最初は黙っていたけど、ヘンに思った仲間がいろいろ聞いてきて、それでこういうことで…と説明したら、「なんでー、木にすることないよ! Iちゃんはいつもだよー だから心配ないよ!」って言われ、ホッとして、それからまた仲良く遊び始めた。


インテグレート先って、

こんな風にタイミングよく自分を受け入れてくれる環境が揃わないと、なかなかやっていけない。

周りが歩み寄ってきても、自分に受け入れられるキャラがないと、いつしか飽きられてしまう。


私は幸運だったのかな、と思う。

ずっと学校が変わっても、友達には恵まれた。ありがたいと思う。

手話は全然使わなかったけど、口の動きが分かりやすい友達ばかりだった。


こんな私の個性には、

私の両親なくしてはありえなかった。

私の両親は、聾だったからだ。

同じ聾だったから、家庭内ではコミュニケーションはフツウの家庭と変わらなかったし、安心でき、そして楽しい場所だったからだ。

聴の世界←→聾の世界

すごく心理的にもバランスが良かったのだと思う。

それに何よりも、1字ももらさずに、お互いに通じ合える共通言語を持っていたからだと思う。

人間は、一部でもどこかで共通言語で語り合える場所が必要だ。

それを通して、人間はいろいろ吸収し大きく成長できるから。


共通言語とは、手話でもあり、口の動きが読みとれるコミュニケーションでもある。


インテグレートした聴覚障害児はたくさんいる。

しかし、学校生活に適応できないまま孤独を抱えている子もいるのは事実。

競争原理の社会なのだから。

厳しい。

子供は素直だから、時には残酷な言葉も口にする。

それをはねつける強さも必要。

それを言わせない面白いキャラも必要。

そうでないと、やっていけない。


これが私の身をもって学んだこと。


今日はとりあえず これで。


 

ROU

友達から突然『聾魂リストバンド持ってる?』と聞かれた。聾魂リストバンド!?何だそりゃ??聞けば、聾魂グッズで、その売り上げの一部を今年、宮崎県で開催されるアジア太平洋ろう青年キャンプに寄付するんだそうです!聾魂グッズがあるなんておもしろいなあ(^O^)ちなみに『聾魂』も文字横には龍の絵が。聾世界のアイディアもユニークだよん!!


聾魂リストバンドの紹介!(ブログより抜粋)
http://blog.livedoor.jp/monkey0916/archives/50130416.html


また聾魂グッズを作っちゃいました~2006年バージョンです!
今度は、今年ブームになったあのホワイトバンドと同じシリコンゴム製リストバンドに”聾魂”と龍の絵を入れました!マジかっちょいです!!
カラーはターコイズ(濃い水色)のみとなります。団結感を出す為1色のみにしました。
画像をご覧下さい。友達や恋人への小さなプレゼントにいいですよ~♪
1個400円です☆ご注文のお客様は下記のフォームに必要事項をご入力の上、スタッフか下記のメールアドレスまでにお送り下さい。折り返し、振込金額と振込先をお知らせいたします。ちなみに郵送代はサービスです!!

***申込フォーム***
氏名:
個数: 個
受取方法:手渡しor郵送
手渡し希望者の方:手渡者の名前をご入力下さい。
郵送希望者の方:住所をご入力下さい。
******************

皆さん一緒に聾魂リストバンドをつけましょう~♪
なお、そのリストバンド売り上げの一部は来年宮崎で行われるアジア太平洋聾青年キャンプに寄付する予定です。
もっちろん友達への転送大大大歓迎です!!何か不明点がございましたら、スタッフまでにお問い合わせ下さい。よろしくお願いします。
スタッフ:梶原瑞穂・山崎由美子・佐々木寿子・永井弓子・柳澤亜紀・高嶋利佳
お問合せ先:deafspirit2005@yahoo.co.jp

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かごしま水族館のイルカショー・プログラムが今月23日から新しくなるよ!!それに伴い、ただ今手話指導中!おもしろいから見に来てね(^O^)/(23日からだよ)