男の容体が峠を越したことが知れ渡ると、今度はムーンと男の関係をあれこれ推測する者が現れた。村の誰もが認める奥手で引っ込み思案のムーンだが、彼女とて年頃の乙女には違いない。あの男こそムーンが村人に隠れて逢瀬を重ねた間柄の男ではないか、そうでもなければあの看病は出来過ぎだ、という説がまことしやかに囁かれた。
 老人ばかりの村にたった一人残された年頃の女の子。村の誰もが目に入れても痛くないと思っている娘。ひいき目を差し引いても、気立てが良くて愛らしい娘。たった一人行き遅れたムーンが村と心中する覚悟を決めていたのは村人全員が薄々気付いていた。親心とは複雑なもので、どうにも手放したくないという想いの反面、本人が開き直って居座るとなるとその健気さがふびんでならなくなるものである。
 今まで浮いた話が一つもないのをいいことにムーンの好意に甘えて馴れ合ってきたが、彼女の幸せを思えば、人並みの恋の一つもするべきなのだ。分別をわきまえた老人達がリアリティのない浮き世話に没頭して行ったのも、それが彼らの願望だったからに違いない。
 ムーンの話通り、川の近くに男の装備一式が放置されていた。皮鎧、剣、少なからぬ金貨宝石の詰まった布袋と保存食。男が流浪の冒険者であることがほぼ間違いなく判明した。この段になって村人達は気が重くなった。ムーンの幸せを考えれば平凡な農夫か商人に嫁いで貰いたいのが人情である。夢使いの修行を積んだムーンとテコが合うとしたら冒険者ぐらいしかいないのかもしれないが、最後まで贅沢は言いたかった、という所である。
 しかし、当人同士が燃え上がるような恋(話はここまでエスカレートしていた)をしているのならばいたしかたあるまい。ムーンが目覚めて、村人全員の前でかくかくしかじかと事の委細を話した時には気持よく祝福してあげようじゃないかという所まで話しは進展していた。
 村の主立った者が神妙な面持ちでムーンを訪ねた時、既に憑きものも落ち、平静の間の悪さを取り戻していたムーンは、村人達の思いも掛けない詰問に合って、耳を真っ赤にしてかぶりを振り、必要以上に否定した。村人達は半分安堵、半分がっかりしてため息をついた。以下はムーンが語った事のいきさつである。

 何を期待するでもなく川面をのぞき込んだムーンは、限りなく透明に近い流れの中を、大きな青い物体が流れていくのを見つけてしまった。それは人間くらいの大きさであり、良く見るとまさに人間そのものであった。”助けなければ。”ムーンの脳裏にはとっさにそれしか思い浮かばなかった。
 急流を流れ落ちる人間を助ける方法などとっさに思いつくものではない。元来決断力には自信のないムーンは消去法で答えを見つけた。泳いで助ける、そんなこと出来っこない。物を投げる、なんにも見当たらない。となれば夢を使うしかない。自分が使える夢など大したバリエーションがあるわけではない。捕まえる魔法、そんなもの知らない。止める魔法、それも知らない。では水を使う魔法、それはたった一つだけ知っている。
 ムーンは愛用の銀の匙を右手に握り締めた。握りの部分に小粒のアメジストが埋め込まれたティースプーンで、村の長老格から受け継いだ逸品である。匙は夢をすくい取る為の道具で、夢使いの必需品でなのだ。
 ムーンは呼吸を整えて目を閉じた。内側から鼓膜を突き破るほど激しく鳴っていた心臓の鼓動が瞬時に静まる。熟練した夢使いはどんな状況でも眠れるように訓練されている。ほんの数秒でムーンの意識は現実の肉体を離れ、夢の世界に入り込んでいた。
 夢の世界は流動的でかなりいい加減な所である。例えるならばそれはひっくり返ったおもちゃ箱。ムーンはもう何百回と行き来しているが、そこを性格に描写することが出来ない。現実にあるもの、現実に無いものが乱雑に入り交じって理性的な判断を疎外するのだ。
 そこは形而上的な世界と言えるかも知れない。あらゆる物理界の法則は意味を持たず、意志の力が無限のエネルギーを引き出す。
 普通の人は夢に入るとその流れにただ身をゆだねて漂うことしか出来ないが、夢使いはその中を泳ぎ渡ることが出来る。泳ぐといっても形而上的な問題で、要は動きたいと思う術者の思念が夢の流れを変え、サーフィンボードのように術者を運ぶのだ。ムーンは当座必要な夢を探して夢の海をクルージングした。
 夢の世界の時間の流れは現実世界より遥かに早いが、それでもあまり長居をすると実際の時間をも喰ってしまう。現実で今にも激流に流されてしまう男を救うためにはそれほど時間的な余裕はなかった。
 夢は生き物のように刻々と変化している。しかし夢使いは夢世界の大体の構造を理解し、土地勘のようなものを身に付けている。ムーンは程なく目的の夢、砂漠のイメージを発見した。
 砂漠は文字通りの意味の他にも様々な形而上的エネルギーを秘めている。それは空しさ、孤独のイメージであり、乾きのシンボルでもある。ムーンは手に持った匙で砂漠を一掬いした。
 匙の大きさとすくい取る夢の大きさは全く関係が無い。夢の世界に入ってしまえば匙の大きさは術者の思い通りに変化させることが出来る。それは術者自身の精神的な器の大きさと比例している。
 ムーンは大慌てで現実世界に帰還した。手に持った匙には熱く、透明な砂の塊が乗っている。ムーンはそれを流れ行く男の先に振りまいた。
 夢の砂漠は物理的な常識を無視して遥か遠くに飛んでいき、川面に振り注いだ。
 ぎりぎりセーフであった。男がまさにながれ落ちようとしていたその場所にぽっかりと穴が開いた。しゅうしゅうと壮絶な音を立てて水煙がたち上っている。水の壁が出来ているように見えるがそうではない。3m半径の球体の地域の中に侵入した水が、猛烈なスピードで乾いているのだ。
 焼けた鉄棒に水を注いだ様子に似ているが、その地域には全く熱などない。ただただ単純粋に、水が亡くなっていくというだけの現象が猛烈な速度で起こっているだけなのである。
 男の体は水に開けられた穴の中におっこちていた。ムーンは穴の中に降りて男の体を地上に引っ張り上げた。
 ムーンより少し年上の男だった。比較的長めの硬そうな髪、がっちりした体つきであった。水の中で青く見えたのは、男が青いマントをまとっていたからであった。水中では目の覚めるようなブルーだったが、引き上げてみると、深みのある色合いであった。それはムーンが今までに見たことが無い発色をしていた。マントの下に皮の鎧を着込み、剣帯をしていた。背中に小さなバックを背負っている。
 ムーンは肩を揺すって声を掛けたが全く反応はなかった。頬を触ると水と同じくらい冷たい。ムーンは慌てて胸に耳を当てた。とてもスローで弱々しいが、心臓は鼓動をしていた。
 とにかく暖めなければ。ムーンは男の右腕を肩に回して引きずり上げた。しかし、男のからだは想像以上に重たかった。だめだ、これじゃ村まで連れて帰れない。なんとかしなくちゃ。ムーンは男のマントを外した。それから剣帯、皮鎧と、ただでさえ重いところへもって水をたっぷり含んだ身ぐるみ一切を脱がせた。
 ほとんど裸に剥いて、ムーンは再度男の体を持ち上げた。これならなんとかなりそうだ。華奢なムーンにとって充分過ぎる重量だったが、これ以上軽くする材料がないのだから仕方がない、ムーンは意を決して歩き出した。
 ムーンの周りをうろうろしていたアットは、無情にも男の肩に泊まり、ムーンに更なる重圧を掛けた。アットを責めてはいけない。飛び猫の僅かな知性で飼い主の気持ちを理解しろという方が無茶なのだ。
 ムーンにとって若い男の半裸の姿を拝むのも、逞しい肢体に触れるのも産まれて初めての体験であった。平素のムーンならば耳の中まで真っ赤にしてしまって、とてもやり切れる作業ではない。人一人の命がかかっていると思い、すっかり舞い上がってしまったからこそ出来た芸当であった。ズボンまで剥かなかったのは最後の理性だったのだろう。勿論、この男が予言鳥の言った拾い物であると気がついたのは、ずっと後のことであった。

 男の体は驚くほどのスピードで回復していったが、相変わらず意識は戻らなかった。しかし、生きているというだけで何万分の一にも値する奇跡であることは間違いない。
 彼がこの辺りを探索中に川にはまったというのは考えにくい。この辺りは探索の価値などない不毛な田舎だからである。ムーンが彼を見つけた川は北の山の地下水脈が地上に現れたものである。近所ではまったのでなければ、北の山のどこかから地下水脈を流されてきたということになる。だとすればとんでもない時間仮死状態で魚も棲まない冷水に沈んでいたということになる。水をほとんど飲んでいない所を見ると水にはまったときには既に何らかの理由で気絶していたのだろうが、そうでなければ助からなかったであろう。
 更にあの川には普段では誰も近寄らない。村には井戸があるし、水を作る魔法は簡単なのだ。ムーンに川を眺める趣味がなかったら、男の体はすぐにまた地下水脈に沈み、もう日の目を見ることはなかったであろう。
 目を覚まさないのはある意味で良い傾向であると言える。夢使いに限らず深い眠りは心身に恵みを与える。そのことは他ならぬ夢使いだからこそ知り得る真実である。
 男の看病は村人が交替で行なっていた。元来老人というのは世話好きなものである。順番を奪い合うというわけではないが、看護の係の順番は引く手あまたであった。女は額の手拭いをしぼり替え、寝巻きと布団を定期的に取り替える。男は暖炉に薪をくべ、鍋を新しい湯で満たす。老人達は仕事が終わると例外なく男の寝顔をのぞき込んだ。そうしてあるものは我が子の面影を映し、あるものは若かりし日を回顧するのだった。
 しかし、看護の順番には暗黙の了解があった。ムーンが遠慮がちに部屋を訪れると、さも当たり前のように”あたしだって暇じゃないんだよ、ああ代わりが来てくれてよかった”といった顔でそそくさを席を立ち、ムーンに桶を明け渡すことになっていた。そうしないとすっかり人の目を気にしてしまったムーンが割り込めなかったからである。
 ムーンは誰よりも看護をしたかった。しかし、思春期の娘の心理としては、そういう自分の想いを世間様にひけらかすのはとても大胆なことであり、そんな勇気は彼女にはなかった。だからムーンは第一発見者の義務という口実をフルに利用して、なんとか穏便に事を運びたかったのである。ムーンとはそういう女の子なのだ。
 そんなムーンの心の内など老獪な村人達には見え見えであった。これまでも充分律儀にきちんきちんと日課をこなしてきたムーンが、いつもより半時早く起き出してせっせと仕事を片付け、たっぷり一時も早く仕事をやり終えて、私はもう今日の仕事は終りで退屈しちゃったという風にぶらぶらとして、誰かが看病へ行ったらと言ってくれるのをうずうずしながら待っている様子は、まったく滑稽なものであった。
 ムーンはそこまで苦心してやっと、待ちに待った看病をすることが出来た。期待に胸踊らせる様子を誰にも悟られまいとすればするほど頬に赤みが差してしまうので、ムーンはうつむいて部屋に入る。ムーンは交替の人が部屋を出てから30数えることにしていた。そしてドアの向こうに人の気配がないことを確認してから、やっと桶に手が掛けられた。
 男の顔色はすっかり健康な状態に戻っていた。すっきりした顔立ち、きっと子供の頃は女の子と間違えられただろう。しかし線が細いというわけではない。顔の全体を精悍に見せているのはきっとこのきりっとした眉だ。眉間が狭くて細くて一直線に釣り上がった眉は意志の強そうな雰囲気だ。瞳はなに色なんだろう。まだ見たことがないからわからない。唇は薄めだ。鼻は高からず低からず、すーすーと規則正しい寝息をさせているのはなんとなく可愛い。少し髭が生えて来ているけれど、もみあげの辺り以外はあんまり濃くなさそうだ。髭面というのはあんまり得意でないから嬉しい。このくらいならば毎日かみそりを当てていれば平気そうだ。
 予言鳥が言った拾い物の話は誰にもしなかった。予言鳥のステーキを食べたかった人もいるだろうし、噂を立てられたらますます彼に会いづらくなってしまう。けれどもムーンはこの男に運命の絆を感じていた。きっと彼が私の未来の夫。まるでおとぎ話のような出会い。夢見る頃の乙女にとってまさに理想の巡り合わせではないか。
 もうすぐ彼が目を覚ます。そして自分を助けてくれた命の恩人は誰ですか、と、礼儀正しく聞く。でも、焦ってはいけない。だって当たり前の事をしただけなんだもの。誰かに”それはあの娘ですよ”って言われてからそっと名乗りでましょう。ムーンは勝手にシナリオを作り上げていた。
 彼はきっと寡黙で厳しい人だ。だって長い長い流浪の生活をした戦士なんだもの、それは仕方がないことだ。私の顔を見て”ありがとう、命の恩人”って言ってくれるだろうか。もし言えなくても私は気にしない。眠っている顔がとても穏やかで、静かな波のうねりのよう。眠っているとき人は本性をあらわにするというから、彼も本当は心の広い優しい人なのよ。ただ口下手なだけ、優しさを現わす術を知らないだけなんだ。本当は好意が溢れて喉を詰まらせているだけなんだ。でも、それは私だけが知っていればいいことだ。
 彼は歴戦の戦士だもの。夢使いの女だからってしり込みしないわ。あからさまに顔から血の気を引かせたり、ありもしない急用で飛んで逃げたりなんかしないわ。君を危うくするものはどんなものでも私の剣で切り裂いてやるって言ってくれる。私は精一杯彼のお手伝いをしたい。彼のためだったらどんな危険な土地にでもついていける。だって私は夢使いなんですもん。力は弱くたって彼の足手まといになんかならない。普通の女の子だったらとっても出来ないことだわ。ああ、私は夢使いでよかった。村のみんなが非難したって、私は黙って彼についていく。村を後にするのは辛いわ。でも、それは運命なんだから仕方がないこと。みんなわかってくれるわ。
 ムーンは男の寝顔をみながら、そんなとりとめもない夢想にふけった。予言鳥の言葉が彼女に自信と勇気を与えてくれた。そうでなければこんな自分勝手な想像などするような厚かましい性分ではなかった。

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そうか、(3)の夢を使ってるあたりから話を始めればいいのかな?と気が付いたり

そして(4)はまたも中だるみ気味

うまくないな

 アットが様子を伺いながら恐る恐る戻って来て、ムーンの足元にすり寄っても、ムーンは呆然としたままだった。アットがすっかりくつろいでムーンの肩に泊まり直し、珍客のために中断させられたグルーミングを再会し、くまなく全身を舐め終わって、はしたない大あくびをしているのに、ムーンは深く深く考え込んだままであった。
 聞いてしまった予言ほど厄介なものはない。遅かれ早かれ自分自身が体験することなのだから、実はなんの意味もない事なのに、予言を聞く前のそれはあまりに魅力的である。ところが聞いてしまった予言は、それからの生活に重苦しくのしかかる、全くの邪魔者に化けてしまう。
 むこうからやってくるのであればどんな過酷な運命でも受け止める自信はあるが、受動的な性分のムーンにとって、自分で運命を選択するというのが気を重くした。拾わなければ小さな幸せと小さな不幸、というのは今のままの生活が続くということなのだろうか。拾えば幸せと一緒に不幸も背負わなければならないと言う。しかもあの口ぶりでは、それはもう半端ではない大不幸らしい。

 ムーンはまだ見ない拾い物をどう始末するか必死に思案した。ものがなんなのか、それによってムーンの人生がどういう風に変わるのか皆目見当がつかないのでは、結論を出そうにも出るわけが無いのだが、そんなことにも気付かないほどムーンは狼狽していたのである。
 そのうちに日が傾いていた。食べさしのパンは切り口がかさかさに渇き、ワインはとうに気が抜けて酸っぱい臭いだけを漂わせていた。いつの間にかアットは肩の上で眠りこけていた。
 結論は出なかった。ムーンを現実世界に呼び戻したのは、洗濯物と夕げの支度であった。結局ムーンは当面の問題を無視することにした。拾い物といったって気がつかないで通り過ぎてしまうかも知れない、気がついて、それが欲しいものだったら拾う、それでいいということにした。ムーンはいつもこうやって面倒な現実をうやむやにして生きてきたのである。

「行こう、アット。」ムーンはそっとアットの耳の下を撫でた。アットは顎が外れそうな大あくびをして柔らかく目覚めた。まだ寝ぼけた余韻を残しつつ、舐めた前足で顔を擦り、翼をたたみなおしている。その間にムーンはパンの残りをバスケットにしまい、気の抜けたワインを土に返した。
 すっかり帰り支度を整えてから、ムーンは肝心の川の流れを全然見ていないことに気がついた。太陽は西の山に肩を落とし、あんなに豊かに降り注いでいた日の光もすっかり冷たい風に追い散らされてしまった。こんなに間を外してしまったら、川はただ薄ら寒いだけの存在になってしまうのだが、一度ものぞき込まないで帰るのは癪だった。
 ムーンは全くなんの気なしに川面をのぞき込んだ。それが、波乱の人生の出発点になる事を、ムーンはまだ知らない。

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 その日の夕方、村で一番若い女夢使いのムーンが男を背負って帰った。夢使いの村では事件と言えるほどの騒動は滅多に起こらないが、このときばかりは村中が大騒ぎになった。
 普段は無用な律儀さで時間を守るムーンが夕げの支度をする時間を過ぎても帰ってこないので妙な胸騒ぎを覚えた者もいた。しかし真剣に心配するには夢使いの村は平和すぎた。どうせどこかで昼寝をして、そのまま寝入ってしまったのだろう位に考えていたのである。
 男はずぶぬれで、体の芯まで氷の様に冷たくなっていた。唇は色を付けたような紫で、指先はろう細工の様に白かった。意識は全くなく、かすかな息と弱々しい心臓の鼓動だけが生きている証しであった。
 村に担ぎ込まれた時、男はズボンしか身に付けず、鍛えられた鋼のような肩をむき出しにしていた。体には無数の切り傷や噛み傷があったが、どれも古いもので当面の致命傷ではなかった。見た目は二十歳前後であろうか、やや小柄ではあるが歴戦の戦士に違いない。
 女の中でも華奢な部類に入るムーンはまさに青息吐息、自分が先に倒れてしまいそうになりながら、男を引きずって来た。その様を例えるならば糞転がし、今思えばこれが火事場の馬鹿力というものなのだろう。額に汗の玉を光らせ、息を荒げて、押し潰されそうになって、それでも必死に村までたどり着いたのである。

 村へついてからもムーンは慌ただしく動き回った。担ぎ手を交替すると空いたベッドを探して男を寝かせ、部屋の暖をとり、湯を沸かし、今にも停まってしまいそうな弱々しい心臓を助けるために湯でしぼったタオルで何度も何度も胸をマッサージした。その間にも周囲のやじ馬を叱咤して医療の心得のある者を呼びに行かせ、薬草を煎じさせ、平静のおっとりしたムーンからは想像も出来ない大活躍であった。
 実際の所、産まれて初めて死に掛けた人間を目の当たりにして大狼狽していたのであるが、それがこの男の辛うじて残っていた生命線をこの世につなぎ留めることになった。
 看病は世を徹して行なわれた。ムーンの体を心配して、マッサージを代ろうと提案する者もいたが、ムーンはがんとして譲らなかった。ムーンは村に帰ってから水を一杯飲んだだけだったし、それ以前の運搬作業だけでムーンにはオーバーワークだったのであるが、不思議と疲れは感じていなかった。それよりここで手を放してしまうと男が死んでしまうような気がしてならなかったのである。ムーンがほんの一瞬睡魔に負けて目を閉じてしまったとして、次の瞬間に男の呼吸が停まっていたら、ムーンはその罪悪感に一生苛まれるように思えた。それでムーンはまばたきさえ惜しんで必死に腕を動かし続けた。

 そして明け方。村人が様子を見に来た時にはムーンは遂に疲れ切って、男の胸に額をのせて眠り込んでいた。すーすーと寝息を立てるムーンは何を夢見てか幸せそうな寝顔であった。
 ムーンの額の下で男の胸は力強く呼吸をしていた。唇に赤みが戻り、全身の不自然な硬直が和らいでいた。
「よい夢を。」夢使い達の挨拶である。夢から力を得る夢使いにとって眠りは最も恵み多い行為なのである。ムーンが目覚めないようにそっと頭を下ろし、肩に毛布が掛けられた。ムーンは丸一日眠り、男は更に眠り続けた。


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やっと話が動き始めた

さて、ここまでついてこれた人が何人いるか…

 村から5分ほど歩いたところに川が流れている。足を滑らせれば命の保証もしかねる激流である。北の山脈で集められた地下水が一時地表に顔を出して出来た川だ。水は夏でも果てしなく氷に近く、青白い魚が棲んでいるだけの陰気な流れである。しかし、ムーンはここが一番のお気に入りの場所で、日に一度はここへやってきた。
 ムーンは川の流れを呆然と眺めているのが好きだった。何故だかわからないが、流れを見つめていると胸の内のもやもやしたものが一緒に流されていくような気がしていた。理性的には納得してはいても、やはり単調な村の暮らしは、人生の絶好調の時期を迎えた乙女に無形のストレスを蓄積させていたのである。何もかも覇気の無いこの辺りで、川の流れだけが男性的に息づいている。当の本人は全く気がつかなかったが、彼女は川の流れにささやかなロマンを感じていたのである。


 その日もムーンはお昼の揚げパンとミルクを持って川辺にやってきた。少し深い夢まで潜れば想像し得るどんな御馳走も手に入れることが出来るのだが、ムーンは自分の手で揚げたパンが好きだった。
 肩にはいつもの様に飛び猫のアットが乗っている。糸のように細くしぼった瞳孔の目をこぼれ落ちそうなほど見開き、ムーンの肩に爪を食い込ませて泊まっている。肩パットが入っていてもアットの爪は痛い。アットはそんなことなどお構いなしに、頭のてっぺんをムーンの首筋に必死におしあてて愛想を振りまく。
 不気味だ、縁起が悪い、足音を立てずにこそこそ動くのが嫌だ、縦長の瞳が気持ち悪い、そんな理由で飛び猫を嫌う者も多いが、なつけばこれほど情を通いあえる動物はいない。ムーンはあらゆる動物の中で飛び猫が一番好きだった。アットは体も羽根も真っ黒で尻尾が少し曲がっている。ムーンが餌をやるようになってから、みるみる太って飛ぶのが大義そうである。魚が大好物なので、親愛の情を込めて顔中を舐め回されると魚臭い。しかし愛敬のある、猫族としてはおっとりした、少々間抜けな性格であった。

 ムーンはアットのお愛想に答えて喉の下をさすりながら、川の流れが一番ダイナミックに見える特等席、近在では一番緑の多い木の根元に腰かけ、お弁当の包みを開いた。
 冬に向かうこの季節にしては珍しく穏やかで、ぽかぽかと温かい日よりであった。山から吹き降ろす風は心地良い程度に冷たく、ムーンの栗色の直毛をさらさらとなびかせた。髪は純粋に機能的な問題だけで素っけなくカットしてある。耳飾りもネックレスもお祭りか、村にお客様を迎えるときくらいしか身に付けない。彼女は化粧もしたこともなかった。
 ムーンはどちらかといえば、着飾ったりするのが好きではない。動きづらいし、汚すと面倒だし、自然なままが一番だと思っている。
 同じ年頃の女友達が聞いたら卒倒しそうな理屈である。ムーンは自分をごくごく普通の女らしい性分だと信じていたが、本人が認識している以上に浮き世ばなれしていたのだ。
 ムーンを見ていると、女は本能で着飾るのでなく、競い会う過程で過激に美しく変身して行くのだということが良くわかる。平凡に生きていけていたら、あり得なかっただろう悲劇に、本人は気がついていない。
 とはいうものの、ムーンの魅力は素地の方が引き立つものだったから、現状のままの方が好都合だったのかも知れない。健康的なはりのある肌、部品の一つ一つは地味で小さな作りだが、全体として整った顔立ちである。素材としてはいい線だが、あまり化粧映えはしないだろう。毎日働いているから無駄な贅肉もなく、均整の取れたプロポーションを維持している。黒と栗色が混じった髪は光の方向によってまだらに反射して、ムーン自身はあまり気に入っていなかったが、決して減点の材料になるようなものではなかった。

 ムーンがなにも付けないパンを一口ほおばった時、翼を丁寧にグルーミングしていたアットの動作がぴたりと止まり、耳がピンと張り詰めた。ムーンは慌てて口に手を当てて、口の中のパン切れを喉の奥に押し込めた。
 臆病な飛び猫のアットは尻尾を膨らませて警戒した。しかし、グルーミングの最中で舌の先っぽをうっかりしまい忘れたアットはの顔つきはなんとも間抜けであった。
 ムーンの耳にも、かさかさと羽ばたく音が聞こえてきた。夢使いの村の周辺は、夢使い以外には全く無価値な土地である。危険な獣やおいはぎ野党の類に出会うことなどあり得ない。その時ムーンは全くの無防備であった。

 しかし、こちらへ向かって飛んでくるのは、どうやらアットより小さな鳥のようであった。この辺りでは珍しいが、全く目にしない訳でもない。群れからはぐれた渡り鳥だろう。取り立てて害を被るような者ではなさそうで、ムーンは胸をなで下ろした。
 どこからやってきたのか定かではないが、ムーンが気がついた時に、鳥は遥か天空から、地表に向かって降りて来ていた。そしてムーンが見つめる視線をものともせず、一直線にムーンを目指して舞い降りて、ムーンのすぐ目の前、一番近い木の枝に泊まった。
 鳥はムーンの背丈より一段高い小枝に泊まった。殺風景な風景に全く溶け込まない極彩色の鳥であった。鳥は鼻眼鏡を掛け、司祭のような金紗の織り込まれた帽子をかぶっていた。羽根の模様ではない、本物だ。鳥は翼の先端を指のように使い、何処をどうしたものか、胸の豊かな産毛の間から黒い皮表紙の本を取り出し、ぺらぺらとページをめくり始めた。

 ムーンは息を飲んだ。膝が震えているのがわかる。これは話に聞いた予言鳥に違いない。世界広しといえどもこんな奇妙な鳥は他にない。
 予言鳥が持っているのは世界のありとあらゆる真実が詰まった記録である。予言鳥は気まぐれで人里に現れて、真実の書の中から真実を語って聞かせる。それはたった一つの質問だけ、しかし答えは過去、現在、未来のどんなことであっても絶対に間違いの無い真実なのだと言われている。一度質問に答えた予言鳥は、飛び去ってしまって二度と同じ人の前には現れず、質問を終えた予言鳥を捕らえた人は有史以来一人もいないといういわつつきの鳥なのだ。

 鳥類独特の皿のような目はムーンの視線と交わったまま動かなかった。相手が鳥だとは言え、実にふてぶてしい態度である。ついに耐え切れなくなったアットは小さく唸ってムーンの肩から飛び降りてしまった。
 ムーンは思いがけないチャンスを目前に狼狽した。ムーン自身は、とっくの昔に自分の人生を達観している。自分がどんな人生を歩むかなんて予言鳥に聞くまでもなく分かり切っているし、聞いて面白いことなんかありっこない。別段過去に気懸かりなことなんてないし、今は今でそれなりに充実している。それなのに、ムーンは頭の中ではこれまでの人生とこれからの人生がくるくる回っていた。
 不謹慎な話だが、予言鳥の肉はとても美味しいのだそうだ。村の年寄りの何人かは過去にそれを食した者もいる。村長のボーボさんや、馬係のハーミュさんは死ぬ前にもう一度食べたいものだと良く言っている。酔ったときなどに時々始まるその話を聞きながら、ムーンも一度味見がしてみたいと、いつも思っていた。ボーボさんは最近体調が優れないし、これを捕まえて食べさせてあげたらきっと喜ぶだろう。
 私には予言鳥の力を借りるような好奇心は持ち合わせていないのよ、と、ムーンは自分に言い聞かせていた。そうして一歩、また一歩と忍び足で予言鳥に近づいていった。
 予言を伝えた後の奇跡のような素早さとは正反対に、質問を聞くまでの間、予言鳥は全く無警戒である。そのふてぶてしい態度は”俺の予言を聞きたがらない人間なんている筈がないだろ?俺を捕まえるだって?せっかくこっちから出向いてやった人生最大のチャンスをおまえはその貧弱な胃袋の満足と引き替えにする気か?まったく救いの無い愚か者だな、おまえは。さぁ、最後のチャンスをやろうじゃないか、その手を引っ込めて俺にお願いしろよ”と言っているかのようであった。
 予言鳥まで手が届く所まで近づいて、ムーンの心は激しく葛藤した。表層意識では理解不能な、深層心理の慟哭が響いた。私はごく普通の平凡な貧相な無欲な女なの。ムーンは硬く目を閉じて手を伸ばした。それでも予言鳥は抵抗もしないでムーンの手の中に納まってくれるような気がした。
 伸ばした手が予言鳥の豊かな羽根毛に触った。あと少し。包み込もうとした指がこわばった。そして、さんざ迷った挙げ句、ムーンは自分の考えとは全く違った言葉を口走っていた。

「予言鳥さん教えて、私は結婚出来るの?」

 しまった、とは思わなかった。ムーンは目を開けて食い入るように予言鳥を見つめた。予言鳥はにやっと笑ったように見えた。そして激しく羽ばたいた。

「縁を結ぶか切るかはおまえの胸下三寸!」予言鳥の態度のひょう変に、ムーンは度肝を抜かれて腕を引っ込めた。
「おまえは今日拾い物をする!拾えばそのうち小さな幸福と、大きな不幸と、縁を手に入れることがあるだろうよ!拾わなくても小さな幸福と、小さな不幸は手に入るさ!でも縁ばっかりは、おまえの残りの人生で見つけることはできないだろうよ!」

 予言鳥は伝説の通り、目にも停まらぬ素早さで遥か頭上まで一気に飛び上がった。そして呆然と見上げるムーンの目が霞んで雲と見分けがつかなくなるまで少しも勢いを衰えさせることなく一直線に舞い上がり、天空へ消えてしまった。

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連投しちゃったw

どのくらいの長さまで許容されるんだろうか

まだ大した事件が起きない

退屈な文章だなおい

 夢使いの里はお世辞にも活気溢れた土地とは言えない。赤銅色の山肌を醜く露呈した鋭角の山々に四方を囲まれた高原の片隅、市場が立つ村まで一ヵ月を要する大僻地である。
 雑草と苔の間からのぞいた大地は遠くの山々と同じ赤銅色で、乾けば鉄のように硬く、雨が降ると表面をまんべんなくぬめらせる。水をほとんど吸い込まないので僅かな雨が思いも掛けない場所に流れを作り、乾くと生傷のような無残な土肌をむき出しにする。
 樹木もそれなりに生えてはいるのだが、どれ一つとっても生気が無い。20mも根を伸ばし、地下水脈までたどり着くことに成功したものだけが、痩せた大地の養分をすすって辛うじて生き延びているが、どれもこれも発育不良で上背が3mを越すものはない。
 葉は種の持つ許容量の半分も付いていないし、実がなることもついぞ聞いたことがない。お互いが牽制しあうように間隔をあけてまばらに生えているのも、植物独特の静かにして苛烈な生存競争の結果なのだろう。
 高原中には道らしい道は無く、その代わりどこを通っても目立った障害物はない。肩車程度の高見に立てば、単調で殺風景な高原を隅から隅まで見渡すことが出来る。気が利いた旅人なら数日の遠回りをしても外山を迂回して、もっと風光明美な地域を通って行くだろう。
 だからこそ、夢使いの村はこの辺境に設けられた。農民が土地を耕し、狩人が野山で獣を狩り、商人が交易をして利を稼ぐのと同じように、夢使いは生きるために眠る。
 夢の中で素晴らしいごちそうを目の前にしたことがあるだろう。舌舐めずりをして一口味見しようと思った途端にベッドの中に引き戻され、悔しい思いをしたことがあるだろう。
 人は誰でも夢を見る。夢の世界というのはでたらめで、その場限りのものだと誰もが思っている。夢使いの秘法を身に付けていない者ならばそう考えても仕方が無い。
 夢使いとは夢を切り取って現実の世界に持ち込む方法を会得した者達の事を言う。彼らは夢の世界からパンとワインを取り出し、暖炉の温かさを取り出して寒さをしのぎ、日々の糧を得ている。夢使いにとって豊かな土地とは、安穏として静かな土地、眠りを妨げる異邦人がやってこない所なのである。
 とはいってもそれは理屈。人生を達観した老人ならばともかく、血気盛んな青年、これからが伸び盛りの恐れを知らない若者達にとって、たとえ自分が夢使いでも毎日毎日寝て暮すのは苦痛である。彼らは多少の怪我など恐れないし、獣や盗賊に襲われる危険な土地でも、あるときは剣の下でも眠りに就ける図太さがある。
 夢使いの村で産まれ、修行を積んだ若き夢使いは、まず例外なく村を離れて冒険者の一員に加わってしまう。彼らは優秀な探偵になり、統治者になり、征服者になった。そして僅かな者だけが夢使いの村に戻ってくるが、安住の地を求めて里帰りをした者達はまた例外なく老いさらばえていた。かくして200年の歴史を誇る夢使いの村も、抗い切れない過疎状態に見舞われていた。


 ムーンは数少ない10代の村人、ありていにいうと最後の若者であった。
 彼女の父母は幼い彼女を村に残して旅立ったまま帰ってこない。それはこの村では珍しいことでは無かった。ムーンは他の子供達と一緒に村の老人達に育てられた。
 あるものは遠くの地で安住する両親の元に引き取られ、あるものは親に再び会うことなく冒険に旅立ち、そうして幼なじみが一人へり二人へり、ついに去年、2つ歳上の娘が麓の村へ嫁いでいって、とうとうムーン一人になってしまったのである。
 夢使いの村といっても村人全てが夢使いであるわけではない。女子はおおむね凡庸に育てられ、ごく普通の結婚をする。しかし、ムーンは幼い頃に優れた才能を開花させてしまったおかげで、特に英才教育を受け、夢使い要員にされてしまったのである。

 ムーンは村の娘の誰にも負けない家庭的な娘であった。貞節を守り、家の留守を預かる女がそうであるように、ムーンもおっとりとして、つつましやかで、大それた野望など抱かない、裏を返せば消極的な性質の女性であった。優しい男と結ばれて、子供がいて、飛び猫を飼って、食べることくらいは不自由しない、そんな人生を当たり前の様に思い描いていた。
 しかし、彼女の引っ込み思案な性分は肝心なところで裏目に出てしまった。性格とは全く無関係に彼女は生まれつき優れた才能を持ってしまった。とはいってもそれはせいぜい何十人に一人、馬に乗るには背が低い方がいいといった基準と同じで、夢使いになりたいならば少々有利な程度の才能だったのだが、周囲の大人達はそれを大層喜んだ。幼心にムーンは大人達の期待を裏切れなかった。自分が才能があるというなら、それでみんなが喜んでくれるのなら、自分がちょっとだけ我慢してみんなが褒めてくれるのならばと夢使いの練習を始めた。本当はお友達とままごとやかくれんぼをしたかったのだけれども、内気なムーンはそれを口に出して言うことが出来なかった。

 夢使いの能力は、こと縁談に関してだけはよい方向に働いたためしが無い。凡庸な男は夢の中からなんでもかんでも引きずり出してしまう物騒な女と所帯を持とうとは思わないものである。適齢期になったムーンは、自分がすっかり花嫁コースから脱落した事を悟ったが、全ては後の祭りであった。
 この頃ではムーンは現状にすっかり順応してしまっていた。ムーンは村の人達が好きだった。口では外へ出ろ、冒険者になりなさいという村の年寄りも、本音ではムーンにいつまでも村にいて欲しいに決まっている。第一ムーンが村を出ればたちまち日々の暮らしに困る不自由な老人もいる。ムーンは村の年寄り達のために村に留まるつもりでいた。幸か不幸かムーンは単調な生活に順応出来るだけの呑気さを充分に持っていた。

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出だしのインパクトが大事なのは十分わかっているつもりなんですが、小説の出だしって難しい

マンガや戯曲と比べて圧倒的にスピード感がないから

お話をゆっくり立ち上げていこうとおもったら、読者が脱落していくというジレンマ

「おとうちゃんは子供のころ何になりたかったの?」と、唐突に聞くこぞう

「どうせなりたかったものなんてなれなかったんでしょ」とうすら笑い

こいつ私のタマを盗りに来てるのか…


数年前まで私は自分のなりたかった自分になっていたつもりでした

結局は結論を先延ばしにして逃げてきただけ、ここ10年ほどは会社にもたれかかって自己実現をしていた気になっていただけ

属している組織にも、やっている仕事にもプライドが乗せられない今、この言葉は鈍い刀のようにぐさりと心に刺さりました


俺、なにをやってるんだろうか


正直今の望みはひめとこぞうが不自由なく暮らせることだけ、それ以上もそれ以下も興味がありません

でも、それは自分の夢じゃないし自分の望みでもないよね

自分は子供のころ何になりたかったんだろうか、と考えました


お金持ち、は少なくともなかった

お金があったらどうするみたいなビジョンがそもそもなかった

自分の体から出てくるもの以外に価値を見出す意味が分からないのはいまも同じ

服も、車も、家も、だってそれは自分じゃないじゃない?そういうものもってるのの何が偉いの?


ああ、思い出しました

私は「モノを創る人」になりたかったんです


子供のころから不思議だったことがあります

テレビやラジオや電卓…私が子供のころのハイテク機器です…これは人間の英知が作ったものなのかな?おかしいな?だってテレビもラジオも突き詰めたところ原料って結局山から掘ってきたもの、畑で採れたものでしょ。それ、工程が増えただけでサルとそんなに変わらなくくね?と思っていました

唯一、お話だけが純粋に、人間が生産しているといえるもの…小学生の私はそんなことを考えていました

…おかしな子供なのかな、やっぱり


話がずーんと飛びます


なんだかんだで結局今やりたいこと、できることといえばお話を書くことくらいなのかな、と思いました

そういえば昔書いていた小説があるな、手直ししたら人様に見せられるようになるかな、と掘り返してみました


10年以上たってストーリーを忘れた頭で昔の自分の作品を読んでみました

面白いんですねこれがw

当たり前といえばあたりまえ、自分好みの仕掛けで書いてあるからなわけですが、ちょっと感動してしまいました


他人が読んでどう思うのか知りたくなりました

無謀にも無修正でアップしてみます

素人の文章読んでも拒否反応の出ない人、感想を聞かせてください


最初に逃げときます

文章は今以上に重たくてもたくさいです

出だしが嫌がらせのようにつまらないのも悪い癖です

あとは体力が続かないので後半文章が荒くなります

この文章に関していうと中盤以降があらすじのように早くなってます

ここは直さないといけないところ


最近ではもう書き尽くされた感がある、と言われているファンタジー、しかもど直球


これも白状しておきます

世界観は借り物です

「レーベ・デ・ドラゴン」…和訳ドラゴンの夢、というフランス製のテーブルトークRPGゲームのシステムが母体です

縁あって翻訳の仲立ちをしたのですが、今ネットを検索してもまったくヒットしないところを見ると輸入に失敗したのfでしょうね

どこまでやったら盗作になっちゃうのかわからないので、怖くて発表できなかった作品です


…とおもったらなに「アメブロ文章ファイルの添付できないの??

貼ってくのめんどくさーどうしようwwww


見てきました

経済的に苦しいので本当は避けたかったんですが、こぞうの小学校の先生が仮面ライダーマニアで、夏休み明けに話が合わないとかわいそうなので


ゴーバスタースは空気

強いてあげるなら、辻希美ちゃんがカエルの声やってたのがうれしかったくらい


フォーゼについては、とりあえず原幹恵ちゃんマジエロかっこいい最高

お話はいつも通り無理やりこじつけ

キョーダインが出てくるのは聞いてたけど、ワンセブンは知らなかったのでちょっと嬉しかったり

正直大鉄人ワンセブンを知っている世代の私でなければ本当の面白さってわからないんじゃないのかなと

かくいう私でさえ、ワンセブンは真剣に見ていなかったのであらすじを知っている程度、真剣に見てたらもっと面白かっただろうなぁ、と思うと残念です


ライダー部で野座間が一番普通でかわいくみえるように誘導されているのが悔しい



こぞうが英検の3級を受けに行きました
一次は既に平均点越えで合格
試験中20分寝てたらしいですが、異常に苦手な並べ替え問題で全没した以外ほぼパーフェクト
二次試験は得意な英会話なので本質的には受かって当然
問題はやはりこぞうの社会性の無さ、Would you like toと聞かれて I'd like と答えられるかどうかがヤマです
今回も待ち中に寝てて順番を抜かされたらしいです、が
こうご期待

こぞうが運動会で騎馬戦をやりました

小柄なので馬の上です

大将の守りをやっていたのですが、わりと早めに潰されてしまいました


それでもエビぞりながら粘っていたので誉めてやろうと思ったのですが


「いやー、砂を握って目つぶししてやろうと思ってたんだけどさー」


ほめる気力が一気にうせたんですが、なんとか大人らしく対応してみようとひとふんばりしてみました


「へー、でもやらなかったんだろ?」


「うん、砂握ってたら全部こぼれちゃったw」


せこい上に無計画

誰に似たんだ?

故あってAndroidのプログラムを書いています


思えばWindows登場の時代「おれもう新しいこと覚えたくないし、プログラマーなんてやめるわw」と思いながら、やむを得ずはじめてしまったWindowsのプログラミング


「俺、Windowsのプログラマだから組み込みなんてめんどくせいw」と思いつつ、やむを得ずはじめてしまったiTronの開発


「俺もう組み込み屋だし、いまさらJavaとかやってらんねw」と思いつつ、やむを得ずはじめてしまったJava


ここ数年かろうじて現役を遠ざかってマネジメントに専念できていたのですが、いままた仕方なくはじめたAndroidのコーディング


痛感しています

私はコーディングが本当に好きなんだなぁ

面白くってしかたない

家に帰っても、休日でも、暇があったらコード書いてる自分


馬鹿です

こぞうも5年生になりました


今年の担任は男性、

見た目は今風の、カッコイイ先生なんですが結構な特撮オタクな模様

クラスの女の子たちも認めるほどこぞうと仲がいいらしいです


やっとアタリがきたかな