本日は旧暦八月十四日。
 仲秋の名月の一つである「待宵」です。
 幾(ほとん)ど望月という意味で「幾望」ともいいます。

 翌日の十五夜の月を待つ宵の意味で、小望月とも言います。月見は十三夜からはじまりますが、特別に名前がついているのは十四夜からで、平家物語の巻第五に「待宵の小侍従という女房も……」という文も見えます。


 特に何がある訳でもありませんが、昨日から始まった月見の宴は、二十日の二十夜まで続きます。

 日本人宴会大好きだったんですねぇ(笑)

 名月の御軸は明日「中秋の名月」に譲ります。


 で、どうせなら待宵に因んだ和歌を掛けたらいいと思うので
 

待つ宵のふけゆく鐘のこゑきけば

あかぬ別れの鳥は物かは
      小侍従『新古今和歌集』


 は如何ですか?

 

 

 本日は東京大茶会です。

 浜離宮の方です。何故か今年もこちらだけ当日券らしいです(以前は事前申し込みでした)。

 

 茶友の手伝いで杉並区の裏方に入ります。

 

 野点が4席(減ったのですね)あります。
 1席800円なのでかなり安いですねぇ。

 

 よかったらお出かけください(雨らしいけど大丈夫かな)。

 

 いらっしゃいましたら、お声掛けくださいませ☆彡

 晩茶以外の庶民の飲み物は「白湯」や「湯冷まし」でした。では、それをどうやって飲んでいたのでしょうか?


 湯呑? 汲出?


 実はこの頃、まだ湯呑茶碗も汲出茶碗もありません。

 

 また、当時の井戸は水が澄んでいた訳でもなく、直接飲むにはあまりよろしくないため(お腹を下してしまうことも)、汲み置きをしておいて、甕に溜めるという事が行われます。

 

 これが茶道にも残っていて、水屋甕という風習になりますが、一般には雨水を貯めたり、井戸水の汲み置きをしていました。


 

これを何で飲んでいたのか?というと、「柄杓」が一つ。


 この「柄杓」で直接飲んでいた姿を時代劇でみたことがある人も多いと思います。時代劇では竹や曲の柄杓が登場しますが、室町期では瓢の柄杓(ひしゃくの語源がひさごですが)も使われていました。

 

 華流時代劇の結婚シーンなんかにも赤い紐で結ばれた瓢の柄杓が登場しますが、あれですね。

 

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%B9%E7%AD%92

 あとは、竹筒。主に携帯用ですが、似たようなものでお酒を入れておく携帯用のものを「ささえ」と読むそうです。

 

 筒型ではなく、片開きのものも様々な用途(計量カップ的な)につかわれたりしています。

 

 また、竹筒は採取した食料を貯蔵するのにも使われたりしています。

 

 こうしたことは、小説を書くときにとても大事な情報だったりするんですよ。


 細部にこそ神が宿る。


 細部を疎かにした物語は、ヒットはしても名作にはなりえません。

 黄金の茶室というのは、豊臣秀吉が造らせた金箔貼りの茶室で、三畳(京間)で組み立て式になっているとされるものです。
 

佐賀の名護屋城と大阪城、熱海のMOA美術館に復元されたものがあります。

 

 秀吉の権勢を示した派手の象徴といわれますが、実際には「当時の屋内の昏さ」や「夜の蠟燭の灯りに照らされる」ことなどを加味して、幽玄の世界を表現していたと再評価されています。

 

 利休が設計に携わったとされる資料はありませんが、状況的に天下一宗匠とした秀吉が自らの茶室の設計をさせないというのも不自然で、また、正親町天皇に対する献茶の際に利休が黄金の茶室で茶頭を務めていることからしても、利休が設計していないとは考えにくい……とされています。

 

 私は、細かい設計は別の人間(建築を得意とした棟梁)が行ったと思いますが、組み立て式にすることや、その分解して持ち運べるようにしようという発想や、茶室そのもののレイアウトや配分などについては利休の指示であったと考えます(利休はプロデューサーなので)。

 

 この黄金の茶室を持って秀吉の茶湯を貶めるのは不自然で、織部の茶を容れて、有楽の洒脱も排除せず、それぞれの個性が光っていた時代の象徴だったのではないかと。

 

 私が考える秀吉の茶の湯とは、利休の理想とは違ったとしても、利休が秀吉の茶の湯を嫌悪したとする従来の考え方には頷けないものがあるのです。どちらかというと、秀吉は利休の茶の湯を認め、利休も秀吉の茶の湯を認めていたと考えます。

 

 Threadsで、黄金の茶室を「派手の権化」と断じて居た方がいらっしゃったので、記事に纏めてみました。

 

『数寄の長者~竹馬之友篇~』NOVELDAYSのPVが60,000を突破しました。

 ありがたいことですね!
 
 小説家になろうカクヨムは相変わらず鳴かず飛ばすなのに、唯一PVが延びているのがNOVELDAYSです。
 
 長文版の連載も現在「第廿七服 駆虎呑狼」まで来ておりますから、あと三話で第三章が終わります(ずっと言ってるw)。
 
 ちょっと仕事のほうが忙しいため、執筆が止まってますが、現在「第廿八服 山岳可崩」が4,106字まで進んでいます(ちょっとペースが落ちてます)。
 
 これからも書き続けます!