『数寄の長者~竹馬之友篇~』第十六服 謀永奔神に登場する大名物。
細川高国が所持している細川京兆家伝来の茶入です。
足利義政から細川政元が下賜されたもので、高国――氏綱――藤賢と伝わった(その後は伝来を参照)。
靭は靫の誤用で、本義は「しなやか」の意味。「うつぼ」は「靫」と書くのが本来。
靭【うつぼ】
■種別■大名物
■分類■漢作唐物
■形状■肩衝
■寸法■
高二寸八分五厘(8.6cm)、胴径二寸五厘(6.2cm)、胴廻九寸五分二厘(28.8cm)、口径一寸(3.0cm)、底径一寸(3.0 cm)、甑高二分(0.6cm)、肩幅二分五厘(0.8cm)、重量二九匁五分(110.6g)。
■解説■
姿が靫に似ているところからこの名がある。口縁が厚薄不同で、捻返しがなく、甑が低く、肩から腰にかけて次第に膨らみ、腰から下が窄まり、胴に一線が廻り、裾以下は鉄気色の土見せ、底は糸切で、底縁に山カケが一ヶ所ある。総体に飴色釉の中に、柿金気色のヌケ模様が所々に現れ、青瑠璃色が所々に散在する。本来の添盆は唐物盆で堆朱牡丹唐草盆。
■伝来■
足利義政~細川政元~細川高国~氏綱~藤賢~藤孝~忠興~豊臣秀吉~木下長嘯子~堤嘯雪~紀州徳川光友
■仕覆■しじら間道
■次第■
牙蓋一枚。
蓋箱、桐春慶塗。
挽家、黒塗
内箱、桐面取。
外箱、溜塗。
添小札、一枚 瑞龍院徳川光友筆。
添書付、一通 堤宗範筆。
添書付箱、桐春慶塗。
御物袋、茶羽二重。

