葉が落ちきった木を蹴り飛ばしているよう -6ページ目

ラウンドブルーシンドローム

丸い玉としか呼びようがない



その上に、僕はいる



丸い玉はそれなりに大きい



直径三キロメートルほどある



青い床、青い影、青い空間



丸い玉と、その周りは真っ青だ



色の濃淡で、青い空間にある丸い玉がわかる



床は当然、平行じゃない


丸みを帯びている



一歩足を踏み出すと、丸い玉はそれに呼応するように回る



転がるじゃなく、回る



何度足を踏み出しても、景色は変わらない



青い空間



それがあるだけだ



もしかしたら、青い空間がとてつもなく広く、そのせいで進んでいないと勘違いしたのかと思ったが



額に風も感じないこの状況を考えれば



それは突飛な考えだ



丸い玉としか呼びようがない



それでも、誰か人がいないかと探したことがある


いくら足を踏み出しても、人影どころか、物影すら見当たらなかった



つまり、僕は



丸い玉としか呼びようがない



この丸い玉に一人でいる事になる



僕は、足を踏み出す



それを孤独と呼ぶには、あまりに容易すぎる



次の足を踏み出し、丸い玉が回るのを確認して思う


容易すぎるんだ

晴れのち曇りのち雨のち晴れのち

山は天気が崩れやすいらしい






よく叔母にそう聞かされた






彼女は、山登りを生き甲斐のようにしているような






活動的で元気に満ち足りた人だ






僕は、叔母からその話を聞いた時、ひどく驚いた





天気が崩れやすいのは山だけのかと






数秒前まで晴れていた空は、僕を隠すように雲で敷き詰められ






それから五分としない内に雨が降り






降った直後に晴れた






ここの天候は、山のそれと似ているのだろうか?





叔母に聞こうとも思ったけど、気恥ずかしさでやめた






また、雨が降ってきた






泣いて笑ってと忙しい空だ

「だから、なんだって言うの?」

私は待った






彼らは消費することが楽しくてしょうがないようだった






あるもの何もかもを消費しようとする






自分自身も消費している事に気付けないほどに






私は彼らを悲しく思う






孤独だ






巨大な私の中で







汗を額に浮かべながらも消費する彼らは何も気付いていない






時間が差し迫っている






そう、無尽蔵なものなんて存在しえないのだ






彼らは消費する事で存在を証明しようとする






自らを別の代名詞で呼ばせたいわけだ






私は彼らを悲しく思う






それでも私はなにもしない






何もできる事はない






我が身を切り崩す彼らを眺めながら






ただ祈るのだ






アイディアよ。尽きないでくれ、と






私は待った






彼らが想像を捨てるときを






ハローアイディア