千島列島を震源とするマグニチュード9.9巨大地震

 

昨日、気象庁がとんでもない緊急地震速報を発表しました。

10月16日のお昼、

千島列島を震源とするマグニチュード9.9の巨大地震が発生したと推定し、

北海道から中部地方の広い範囲に緊急地震速報を発表。

予想最大震度は7。

僕が住んでいる神奈川でも震度3予報で緊急地震速報が街の放送でも、

スマートフォンにも発報されていました。

 

テレビをつけたら帯広の港でおじいさんとおばあさんが手を繋いで仲良く歩いていました。

その時点でこれは怪しいと思いました。

 

案の定、約8分後に取り消されました。

実際に発生したのはカムチャツカ半島付近を震源とするマグニチュード6.9の地震で、

日本国内の最大震度は1だったそうです。

マグニチュード9.9って……。

 

ちなみに、これまでに観測された世界最大の地震は、

1960年に発生したチリ地震のマグニチュード9.5。

東日本大震災でもマグニチュード9.0です。

 

マグニチュードは単純な足し算ではありません。

今回の9.9という数字は、エネルギーに換算すると、

観測史上最大のチリ地震の約4倍、東日本大震災の約22倍という規模になります。

 

つまり、観測史上最大の地震をはるかに上回る巨大地震が発生したと、

気象庁のシステムが判断したわけです。

 

天気予報が外れるのとは、少々スケールが違いすぎませんか。

 

もっとも、僕は以前から気象庁の発表をそこまで信用していません。

だって、普段の天気予報だって満足に当てられないことがあるのですから。

 

晴れの予報なのに雨が降る。

雨の予報なのに晴れている。

 

もちろん、自然現象を正確に予測することが難しいのは理解しています。

だから予報が外れること自体を責めるつもりはありません。

 

ただ、それだけ不確実な情報を扱っているのですから、

発表する情報の精度について、もっと慎重であってほしいと思うのです。

 

そして、以前から気になっているのが土砂災害などの警戒情報です。

大雨が降り、土砂災害の危険性が高まると、土砂災害警戒情報などが発表されます。

 

しかし、すでに危険が差し迫った状況で警戒情報が発表されても、

避難すること自体が危険になっている場合があります。

もちろん、危険が高まったことを知らせる必要性は理解しています。

ただ、僕にはどうしても気になることがあります。

 

警報を出したという事実が、責任を果たしたことの証明になっていないでしょうか。

 

「警報は発表していました」

「危険性はお知らせしていました」

「避難するかどうかは皆さんの判断です」

 

そんな説明を聞くと、僕には警報が責任逃れの免罪符のように感じられることがあります。

警報を出したから責任はありません。

そういう話なのでしょうか。

本来、警報は人の命を守るためにあるはずです。

 

警報を出すことが目的なのか、警報によって人の命を守ることが目的なのか。

 

この違いは、とても大きいと思います。

そして、今回の緊急地震速報。

僕が特に理解できないのは、発表から取り消しまで約8分もかかっていることです。

 

マグニチュード9.9、予想最大震度7。

観測史上最大の地震を上回るような数字を発表しておきながら、取り消すまで8分。

その間、何を確認していたのでしょうか。

 

各地には気象台があります。

実際に揺れているのか、各地の気象台に電話で確認することだって考えられるでしょう。

そもそも、全国には地震計が設置されていて、

地震の揺れは自動的に観測されています。

もちろん、遠方の地震では揺れが到達するまで時間がかかりますから、揺

れていないというだけで直ちに誤報と判断できないことも理解しています。

しかし、これほど異常な数値が出ているのです。

 

緊急地震速報は数秒を争って発表するのに、

誤った情報を取り消すには8分も必要なのでしょうか。

 

緊急地震速報が発表されれば、鉄道が止まったり、

工場の設備が停止したり、社会活動にも大きな影響が出ます。

間違った情報によって生じる影響も、決して小さくありません。

だからこそ、発表の速さだけでなく、

間違いが判明したときの訂正の速さも重要なのではないでしょうか。

 

速報は緊急でも、訂正は緊急ではないのでしょうか。

 

さらに驚いたことがあります。

実は気象庁は2020年にも、

地震の規模を過大に予測して緊急地震速報を発表したことがありました。

その反省から、震源と観測点の距離が700km以上ある場合、

その観測データをマグニチュードの計算に使用しない仕組みを導入していたそうです。

 

ところが今回、その仕組みが正常に機能していなかったことが判明しました。

これは気象庁自身が10月16日夜の発表で認めています。

つまり、

 

過去の失敗を繰り返さないために導入した仕組みが、今回も正常に動いていなかった。

 

これでは、いったい何のための再発防止策だったのでしょうか。

人間は失敗します。

だからこそ、同じ失敗を繰り返さないように対策を考え、システムを作る。

そのシステムが正常に動いていなかったというのでは、話になりません。

そもそも気象庁は、自然現象を観測し、予測して、私たちに危険を知らせる専門機関です。

地震がいつ発生するかを事前に予知できないことは理解しています。

緊急地震速報が、すでに発生した地震の観測データから、これから到達する揺れを予測する仕組みであることも承知しています。

しかし、今回問題にしているのは地震そのものの予知ではありません。

 

自分たちが運用しているシステムで、

どんな異常が起こりうるのかという予測すらできないのでしょうか。

 

しかも、過去に同じような問題が発生して、その対策まで講じていたというのです。

それなのに、観測史上最大を上回るマグニチュード9.9という数字を発表し、

取り消すまで約8分。

これほど異常な数字を出しておきながら、

誤りをもっと早く検知できなかったのでしょうか。

 

こんなことも想定できず、

問題が起きるたびに「想定外でした」「再発防止に努めます」で済ませるのであれば、

気象庁という専門機関は何のために存在しているのでしょうか。

 

予報が外れることと、予測システムの異常を見抜けないことは、まったく別の問題です。

 

こんなことも予測できないのであれば、気象庁なんて必要ないんじゃないですかね。

 

もちろん、観測や防災情報を提供する機関が不要だと言いたいわけではありません。

ただ、専門機関としての役割を本当に果たせているのか、疑問に思ってしまうのです。

今回、気象庁は謝罪し、緊急的な対策を講じたと発表しました。

それは当然のことでしょう。

しかし、僕が求めたいのは謝罪でも、立派な再発防止策の発表でもありません。

 

その対策が、本当に正常に機能することです。

 

そして、同じ問題が二度と起きないように、十分な検証を行うことです。

僕自身、緊急地震速報をそこまであてにしていません。

もちろん、警報が鳴れば身を守る行動は取ります。

ただ、最終的には自分の身は自分で守るしかないと思っているからです。

気象庁が発表する情報を、何の疑問も持たずに信用するつもりはありません。

だからこそ、人の命に関わる情報を発表する専門機関には、

それだけの責任と覚悟を持っていただきたいのです。

 

警報を発表したから仕事は終わり。

間違っていたら謝罪して、再発防止に努めます。

それだけで済むのであれば、警報なんていくらでも出せます。

 

警報を出したという実績より、その警報が本当に役立つものだったのか。

 

そこをもっと大切にしていただきたいと思います。

そして最後に。

気象庁には、地震の規模だけでなく、

今回の誤報の重大さも正確に測っていただきたいものです。

 

天気を予測する前に、

まず自分たちのシステムに何が起きるかを予測していただきたいです。

 

 

 

 

 

 

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