大阪の有名ホテルで担当者さんと打ち合わせでブライダルサロンに行った際、
扉を入ると怒号が飛んでいました、
「桜が楽しみでこのホテルにしたのに、なんで咲いていないんですか!」
「これでは私たちの結婚式が台無しです、返金してください!」
とホテルのプランナーさんに向かって怒鳴っている新郎新婦さんがいました、
その横には責任者らしい人もいて頭を下げています。
風に漂う言葉を聞いていると、
そのホテルは桜の景色が有名でその景色を見て契約したそうです、
おおよそ満開であろうタイミングを半年前から予約していたのですが、
今年は10日ぐらい開花が遅れたので、
その新郎新婦さんが結婚式する頃はまだ数輪しか咲いていない状態で、
新郎新婦さんその怒りの矛先をホテル担当者さんに向けていました。
桜の開花は1週間ぐらいずれることもあるので予測はしにくいです、
フォトウエディングで桜満開タイミングを楽しみにしている人も多いですが、
2週間前ぐらいで予定変更するケースも多いです。
ついにいうと秋の紅葉も予測がしにくいです。
相手は自然の木ですので気温と寒暖差と気分と機嫌で華やぐタイミングは変わります、
それを人が予想するというのはそもそもおこがましいことで、
その時の自然を愛でるべきこと。
まあでも桜が咲いていないと怒りの花が咲いてしまった新郎新婦さん、
担当者に言い放ったのは、
「明日までに咲かせてください」
明日の結婚式までに満開にしてほしいでは無く「満開にしろ」と言っていました。
担当者さんもただただ頭下げていないでそろそろ、
「出来ねーよバカ」
ぐらい言ってみてもいいと思うのですが、
炎上とか何とか怖さに反論が出来ないのでしょう。
新郎新婦さんは頭を下げたことでエスカレートして、
「ドライヤーとか使って咲かせてください」
と自然の摂理に反する事まで言っていました。
冒頭に書いたように桜の開花は毎年変動するものですので、
ホテル担当者さんが「4月○日に桜は満開です」なんて言明するわけがありません、
けれども新郎新婦さんにしっかり怒りをぶつけられる理不尽。
桜を名いっぱい楽しみにしていた新郎新婦さんの気持ちもわからないでもないですが、
と書きましたが訂正して全くわかりません。
咲くことが最良とすれば、咲かないのも最良です。
咲かない桜を楽しむ心が人には大切な事。
咲かないのは残念ですが、
「結婚式で満開の桜を楽しみにしていけれど咲かなかったね」
と夫婦手を取り合って10年後にお子様を連れてお花見を楽しむ景色。
そんな事が待っているかもしれないのに、
目の前の事に泳がされてしまっている新郎新婦さん、
桜が咲かない矛先をプランナーさんにぶつける新郎新婦さん。
今年の春は日本全国でそんな理不尽がたくさん起こっているのだろうなと思いました。
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