おだんご日和 -16ページ目

おだんご日和

Dango茶屋・いちのせの徒然記



以前、友人と一緒に、CGの作品を作ろうとしたことがありました。
私がラフデザインをして、友人が3D化するワケです。

 

 
 ファンタジーゲーム系のキャラクターを使って、ショートストーリーを作ろうという企画でした。

 
 

 完成できなかったのは残念でしたが、面白い経験でした。





辺野古埋め立て裁判が、急転直下で和解しました。

http://news.yahoo.co.jp/pickup/6193388

一旦、作業は中断して、きちんと話し合おうというコトでしょうから、良いニュースだと思います。
でも、こういうの前もありましたよね。

http://news.yahoo.co.jp/pickup/6139748

前の時は、選挙前だけのポーズでした。
今回はどうなのか、よく見ておこうと思います。

(すでに、なんかモメはじめているという話もありますが・・・)





年末年始は、準備中の長編の脚本を検討しました。



友人や山高に準備稿(もう6稿になってしまった・・・)を読んでもらって、難点を洗い出しました。
早めに7稿を書き上げたいと思っています。

随分時間がかかっているような気がして第1稿の日付を確認したら、去年の3月から書き始めています。

まだ1年かかっていないのか。
(その前に、大量のメモやイラストを書いてはいるわけですが・・・)

過去の作品では、漠然と脚本を書き始めて苦しんでいたのですが、今回の脚本を書くうちに、徐々に自分なりの書き方が整理されてきたような気がしています。



今までの、どの脚本の時も、書き出す前に「こういう風景の映画を作りたい」というイメージイラストを大量に描きました。
建物だったり、土地だったり、乗り物だったり・・・画力が足りず、イラストで表現しきれない時は、実物を作ってみたり、それらを使って短編アニメを作ってみたりします。

そうやって先に作品のイメージを固めて行きます。

そのイメージに合う物語の仕掛けを考えて行き、大筋が出来上がったところで、物語を回して行くキャラクターを考えて行きます。
キャラクターを後付けで考えるので、よく漫画家の方が言っている「キャラクターが勝手に動き出して、物語を作って行く」という経験が私には、ほとんどありません。

キャラクターは後付けなので、脚本を検討するうちに性別や性格、職業はころころ変わりますし、キャラクターの持っている人生というか、問題意識も変化します。

キャラクターに引っ張られて、構成が変化することもあります。

その結果、キャラクターやテーマ、構成が微妙に違う、いろんなバージョンの脚本が枝分かれのように増えて行きますし、どのバージョンも脚本1本分に近い手間がかかります。
枝分かれしながら、一番良いと思われるものに脚本が収斂して行き、この段階でやっとキャラクターの心情や行動、表現を検討・修正します。



時間はかかるけれど、私にとってはこの書き方が一番、性に合っているようです。



こういう書き方なので、友人や山高が指摘してくれた難点を修正する時も、その部分だけではなく、脚本の構成やキャラクターを大幅に修正して返します。
指摘してくれた仲間にとって、おそらく、もどかしくて、フラストレーションが溜まる作業だと思うのですが、それでも懲りずに付き合ってくれるのは、本当にありがたいです。






最初に言っておきたいことは、私はテレビアニメの「妖怪ウォッチ」が大好きです。
大好きなので、映画版には毎回、過度に期待してしまい、ちょっとがっかりしたり、時には憤ったりしています。
ちょっと厳しく、私の気持ちをぶつけておりますし、ネタバレも満載なので、映画を未見の方や妖怪ウォッチ大好きの方は少々不快になる可能性があります。
ここから下は、ご覧にならない方が良いかもしれません。

万が一、読んでしまって不快になってしまわれたら、これも妖怪のせいだと思って、ご勘弁ください。



1年前に、映画館で観た「映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!」が、年末にテレビ放送されていました。子どもと一緒に再見したのですが、感想は大きく変わりませんでした。

思いのほか、ちゃんと映画になっていたし、面白く見ることができたけれど・・・なんとなく不満足感が残ってしまう・・・きっと、私は「映画 妖怪ウォッチ」に「破壊的な何か」があるのではないかと期待していたのだと思います。



テレビアニメ版は、時々ワルノリして世間を騒がせることもあるような良くも悪くも破壊的・破滅的なところがある番組で、もしかしたらそういう面が映画版にも出てくるのではないかと期待していたのです。

やり過ぎのパロディネタ、エロネタやお下品ネタ、SF昔話やオロチシリーズなどの風呂敷広げまくって破綻させるネタなど、テレビアニメ版の人気を支えているワルノリが映画版にはほとんどありませんでした。

なぜなのか調べてみると、どうやら映画版は当時発売中だったゲーム「妖怪ウォッチ2」とリンクする部分が多く、そういうネタを差し込む余裕があまりなかったようです。



あれから1年後。
再び、映画館で妖怪ウォッチを見ることになりました。(地区の子ども会のイベントで、わが子と一緒に観に行きました)

「2」は、「1」と比べると「映画としては全然ちゃんとしてない」つぎはぎのような作品です。しかし、妖怪ウォッチらしさは「1」よりずっと感じる内容になっていました。

具体的には、5本の短編連作になっており、2時間前後で物語を伝えるという映画の基本フォーマットを最初から無視しています。(いきなり破壊的です)
一応、最後の5本目で前4本の謎が解けるという構成になっていますが、つまり本筋は5本目だけで、あとの4本はセットアップ(本筋を活かすための準備)にしかなっていません。

もっとハッキリ言ってしまえば、4本は「妖怪ウォッチのメインストーリー的」には捨てゴマです。

その4本のうち、3本が「親子関係」を大きなテーマにしています。
これはおそらく、子どもを喜ばせるためではなく、子どもを映画館に連れてきた「親」を喜ばせるためのテーマ設定でしょう。妖怪ウォッチのメインターゲットである小学生以下の子どもだけは一人で映画館に行くことができません。
親に「妖怪ウォッチ、面白いじゃない。子どものためになるじゃない。来年も連れて来ようかな」と思わせなければいけないワケです。

なんて、あからさまなゴマすり! こういう、妖怪ウォッチの「身もふたもない」ところは好きです。

ゲーム「妖怪ウォッチ3」の発売は夏らしいので、ストーリーそのものはゲームを下敷きにしているワケではなさそうですが、ゲームと関連がありそうなキーワードは「時間旅行」「妖魔界へ移動するための汽車」「コマさん実家の時計台」「妖怪市役所」「ワイハーリゾート」「新しいウォッチ」など満載です。

「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」「名探偵コナン」などの成功した映画シリーズには、作家性と著作権を持ったマンガ原作者がいて、映画をコントロールしている様子がありますが、「妖怪ウォッチ」はゲームが主体なので原作者がおらず、ゲームやスポンサー、親、マーケティングの成果など、とにかく入れ込まなきゃいけないモノがたくさんあるのだろうと思います。
(この、入れ込まなきゃいけないモノがたくさんあるんだろうな感は、「映画ポケモン」や藤子先生死後の「映画ドラえもん(新作)」でも時々、感じることがあります)

5本の短編連作という形は、ストーリーを破綻させることなく、それらをぶっこむための苦肉の策だったのではないかと、邪推してしまいます。

しかし、そうやって無理のない形にしたおかげで、ところどころにテレビアニメ版のワルノリや脚本、監督さんの作家性が顔を出していて、映画としてちゃんとしていない代わりに、(私の感じる)妖怪ウォッチらしさが帰ってきているような気がします。



私がうれしくなってしまったのは、次の2点です。



1点目は、突然、今までの経緯を無視した「掟(おきて)」を作り、妖怪たちを縛り付け始めた「ぬらりひょん議長」のセリフ

「愚かな下っ端妖怪どもは、何も考えずに私に従っていれば良いのだ」
(←正確ではないかもしれないけれど、こういう意味合いのセリフがありました)

・・・です。
これは、きっと学校で意味のわからない規則に理不尽を感じている子どもたちから見た大人の言葉なんだろうなぁ・・・とか、

政治家や、会社の上司の言葉を裏読みすると、こういうことだよなぁ・・・とか

意外と含蓄に富んでいるセリフだと思いました。



2点目は、その「ぬらりひょん議長」の最終形態が、「ポケモン映画の大ボス」の最大公約数みたいなデザインだったことです。

思わず、吹き出しました。

これは、きっと「わざと、やりやがった」のだと思います。
こういう、身もふたもないようなイタズラをやってしまう妖怪ウォッチが大好きです。






軍艦島こと、長崎県「端島」は、世界遺産に指定されたこともあり、たくさんの写真集が出版されています。

ネットでも「軍艦島 写真」で検索すれば、世界遺産になる前に、端島へ(違法?)上陸して撮影されたと思われる写真をたくさん見ることができます。

しかし、端島そのものが小さな島であることもあり、写真のパターンは限られているようです。
いくつか写真集も見たのですが、2~3冊も見ると、どこかで見たような写真の連続になってきます。
そんな中で、私が一番おもしろかったのは「軍艦島の生活」でした。



「軍艦島の生活<1952/1970>住宅学者西山夘三の端島住宅調査レポート」
http://www.sogensha.co.jp/booklist.php?act=details&ISBN_5=70099



まだ人が住んでいた頃に、端島へ住宅状況の調査に行った研究者のレポートを基礎にした本です。
研究者の目でみた端島の生活は興味深く、いわゆる「廃墟美」を売り物にした写真集とは一線を画しています。

おすすめの一冊です。

アバンセの情報サービスフロアでも貸出があります。