ポリネシアン グランド ステージ の 2024年 3月から始まった シリーズ 「翔~To the

 new world~」の第十曲目、「Vini Vini (ヴィニヴィニ)」です。

 

グランド ステージ での歌と踊りは以下です。


 

上の動画の右側の中ほどのマークを クリック すると全画面表示になるようです。終

わったら右側の上端のマークを クリック すれば戻ります。

 

オリタヒチ の データベース  Carnet de chants によれば歌詞は以下の様になります。

日本語歌詞は適当訳です。

 

From Carnet de chants( http://tahitiansongs.fr)

 

   Vini vini

     by Yves Roche (1958)

 

 vini vini vini vini           ワク ワク ワク ワク
 vana vana vana vana        ドキ ドキ ドキ ドキ
 vahine Tahiti              タヒチの娘
 vini vini vini vini           ワク ワク ワク ワク
 vana vana vana vana        ドキ ドキ ドキ ドキ
 aue tu na o te au e          やあ、素敵な娘がいるよ

 to tino                 素敵なあなた

 (tamure tamure e te mure mure raa) (踊り 踊り そして 終わり)
 to tino te vahine Tahiti        素敵なあなた タヒチの娘
 ta ratou mau peu rii e          みんなの仕草 可愛らしい
 aue tu na o te au e         やあ、素敵な娘がいるよ

 ta ratou mau peu rii e          みんなの仕草 可愛らしい
 aue tu na o te au e         やあ、素敵な娘がいるよ

 

 

Yves Roche(イヴ・ロシュ)はソングライター、ピアニスト、指揮者、そしてポリネ

シアのラジオのバライエティのプロデューサーです。彼は1929年1月2日にフランスの

ヴァンダルグで生まれ、2022年8月30日にタヒチ島のプナアウイアで亡くなった。

この曲はタムレと考えられていますが、正確には行進曲です。 おそらく、ドイツの

シュラーガーを彷彿とさせるこの非常にフランス的なリズムが、ある種のエキゾチシ

ズムと当時の「ティキ文化」の流行と組み合わさって、この曲がドイツやその他の

ヨーロッパ諸国で成功したと考えられます。(Wikipedia による。)

 

ティキとは、ポリネシア神話に登場する人類創造神です。ルソー主義では、理想的な

社会は法律的な拘束のない自然な国に存在すると考えられていました。この様な思想

とポリネシアの発見が結びついて大衆に南国の理想的な社会へのあこがれを起こし、
フランス革命のきっかけ を与えていました。

第2次大戦後、兵士たちが南太平洋から帰還すると、理想的な南の島というコンセプト

がますます人々を虜にし、南太平洋をテーマとする小説がこの勢いに更に拍車をかけ

ることになりました。1951年には、ポリネシア文化を代表するハワイがアメリカの州

になったこともあり、ポリネシアへの憧れがロマンスと逃避行を求める人々に夢を与

え、1950年代から1970年代初期にかけて、いわゆるティキ文化と呼ばれるポリネシア

大衆文化運動が起きました。米国における ハパ ハオレ ソング の流行もその様な流れ

の中の一つと考えられます。

 
 
 

歌詞の簡単な解析を以下のように行いました。

 

vini vini vini vini

  vinivini  tingling, tickling, stingling, itching

 

vana vana vana vana

  vanavana tickling, prickling

 

 

vahine Tahiti

タヒチの娘


auē tu na o te au e

  auē      an exclamation of intense emotion

  tu      to stand erect; to fit, agree

  na     contraction of 「ana,」 third person, singular

  'o te     relative pronoun, future (uncompleted) [1]

  'o tei    relative pronoun, completed past [1]

  au    agreeable, pleasing, good; suitable

やあ、素敵な彼女(娘)がすくっと立っている

 

tō tino

  tō      貴方の(強い所有)

  tino     体

素敵なあなた

 

(熱帯では体が表に出ているので、我々ほどには「体」を特別視しないと思われるの

で、「貴方の体」というよりは単に「貴方」で良いと思われる。また、書かれていな

くても、素敵であることが含まれているであろう。)

 

tamure tamure e te mure mure raa

  tamure

  muremure 止める、終わる

  raa      動詞を名詞にする接尾語

踊り 踊り そして 終わり

 

(動詞「muremure」の名詞形「te muremure-raa」 は 「tamure」の由来にかけて

いると思われます。)

 

tō tino te vahine Tahiti

素敵なあなた タヒチの娘

 

ta ratou mau peu rii e

  tā      弱い所有

  rātou   they, them

  mau     prepositive particle indicating plural

  peu      manner, habit

  rii      a little, pretty

彼女たちの可愛らしい仕草

 

 

[1] D. T. Tryon, Conversational Tahtian: An Introduction to the Tahitian Language of 

  French Polynesia. Univ. California Press, 1970.