曽川沙也伽

曽川沙也伽

記憶と感情を創っては吐いてるだけ。

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夏の終わる匂いが喉いっぱいに広がる。

壊されて壊されて構築されたものは
また違う形になって
反発した分だけいびつな様に見える。
何かに腑に落ちるのは難しい。
今まで積み上げてきたものや
信じきっていたものがあれば尚更。


たくさん考えて魘されていたのは
誰かにとっては簡単なことで
単純で笑えることでも大切なことだったけれど
また新しいことに救われて180℃変わったりもするからおかしい。
変化を恐れていたんだきっと。



三つ目の信号が点滅していたこと
冷たいシーツから見える空には海月が迷子になっていたこと
それもこれもあれもそれも大事なんだよ
枠組みにはめていたのは自分だった。



もっともっとできることがある
もっともっと紡ぐ言葉やシーンがある

今この瞬間なら力強く思える





いつか全てを出しきった後の
あなたの残りカスみたい言葉が訊きたい。
そう言ってくれた言葉が忘れられない
今を一つ一つ紡がないと。

何も残らないならいらない
意味がなければいらない



どんなに頭に響いても
胸に擘くことがあっても
負けてはいけない、と思える。

こんなに第三者の言葉に囚われたり
救われたりするなんて思ってもなかった。



そこらへんの様なやつらとは私だけ違うんだよ
舐めんなよってずっと思ってたから。







今日もありがとう。
強く在れる様な言葉を少しでも多く。


おやすみ、いい夢を。















ジメジメと静かな夜がやって来て
手元で光る様々な色の物体を見て
もうとっくに夏はきているのに
「夏がきたね。」と言う

シャリシャリというギターの音が
鼓膜にこびりついた記憶を振動と共に揺らしていく
王道のコード進行と使い古された言葉たち
全部全部流れてしまった
よかったなあ、と安心した。

息を吸えばいろんな夏が入ってきた
くだらないけど幸せを願ったこともあった。
不思議なことにすっかりと笑える。



エメラルドグリーンみたいな空と
オレンジ色のライトは
どこにもない夏だった
よかったなあ、と安心した。



ぽっかりと空いた穴に
月の明かりが照らすけれど
暗すぎてそれが深い穴なのかどうかなんて
誰も考えることはなかった

誰も知らないよ、誰もわからないよ
自分が一番かわいい。

可笑しいねって。
あの言葉もあの言葉も嘘じゃなかったのに
変わってしまうと嘘になるねって。


季節に喰われる感覚を
過敏に意識しては
同じことを繰り返してたけど
出来ればもうそれはこりごりだな、と思ってる。

誰のことも願いたくない、奪いたくない。
誰かに傷付けられたり傷付いたり
散々じゃないか、と言ってるのが聞こえる。



飽々するなあ、
と思いながら今日も呪いのような1ページを見てる

解けるかわからないまま、考えてる。

ぜんぶお伽噺ならよかったのに、と少しだけ思ってる
もう味のしないガムは噛まなくても良いのに。

そう思いながら新しい味を噛み締めてる。





いつだって記憶していたいのは私だけだったみたいだ。





なんとなく籠りきったような息苦しい空気の中に
扇風機の風だけが顔に当たって変に寒い。
ホコリまみれのピック入れに
あんなことやこんなことがあったことを入れて
使うことのないまま
ふりかけみたいに手で上から落としたりして
意味のないことを繰り返してみる

意味のないことを数回繰り返すと
自分までくだらないと言い聞かせてるみたいだ。
洗脳をくりかえしてくだらない時間を過ごす

タバコに火をつける君の姿を思い出す
このピック入れは君が使ってた灰皿だった
外で子猫が鳴いてる
あんな風にずっと待ってたんだった

少しばかりの後悔が汗に混じって
同じシャンプーの香りがしていたことを思い出した
好きだったチョコレート入りのアイスも買わなくてよくなった
何度も君はハズレを引いた

何もいらなくなった
本当は何が欲しかったのか未だに解らない
答え合わせができる日はもうない

何度も使えた一生のお願いは
もう君には使えなくなった
残ってた1本のアイスに手をつける。
”当たり” がこんなにも嬉しくないことはなかったな、と思った。


あのときの報いをするために
きっとずっとずっと一生
見続けることになるだろう
あの子がいつもよりも笑顔なとき
ああ幸せそうでいいな、と
それは、前も今もこれからもずっとずっと
羨ましがっては追い付かない思いを
どこにも落としどころのない感情を
葬る場所がないまま、ずっと。
これは呪いなんだな、とも思った。