夏を制する者は受験を制する、のか? | 大学受験対策のプロ

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特に、化学や日本史を克服するにはどうすればいいのかを中心に、受験全般の話題も取り扱っています。

「夏を制する者は受験を制する」

 

これは昔から言われてきた言葉ですよね。

 

7月と8月はすっかり

ブログの更新をサボっていました。

 

その理由は、

生徒の受験対策が充実していたからです!

 

現在は関東の生徒が一番多く

関東で指折りの学校の生徒もおりますが

地方公立進学校とは違い

関東の生徒達は夏休みが沢山あります。

 

早い生徒は7月上旬に定期テストが終わると

次の日から夏休みに突入します。

 

お陰で、7月2週目から8月いっぱいまで

約2ヶ月近くガッツリと対策が出来たので

生徒達は大きくレベルアップしました。

 

コロナ以来、オンライン授業を開始して

今は関東の生徒が殆どですが

夏休みの期間を使って

じっくり教えられるというのは

本当に自分にとっても大きいです。

 

なぜならば、私の授業は

ギュッと凝縮された授業なので、

 

高3から習い始めて

「遅れを取り戻したい」

と言ってくる生徒達にとっては

この夏休みの膨大な時間は

遅れを取り戻すには、

充分過ぎるくらい

大きなチャンスになるからです。

 

今年度、

高3の頭から習い始めた生徒と

高3の6月から習い始めた生徒の2人は

その時点では

化学の点数が殆ど取れない壊滅状態

だったのですが、

片方の生徒は無機から習い始めて

学校の無機と有機はすぐ出来るようになり

定期テストでも好成績を納めました。

 

もう一方の生徒は

理論計算からボロボロだったので

基礎から丁寧に教えていきましたが、

3月からコツコツと教えてきて

8月末の現段階でようやく

記述模試には

そろそろ通用しそうな兆しが

見えてきました。

 

一般には

8月頃の全統記述模試は

難易度がグンと上がるので

殆どの生徒が成績を

ガクンと落としていきますが

彼らはこの模試をきっかけに

これから3ヶ月でウナギ登りに

実力を上げていってくれるでしょう。

 

その土台は出来上がりつつあります。

 

ところで、最初に書きました

「夏を制する者は受験を制する」

という言葉ですが、

私はその通りだとは思いません。

 

実力というのは、

例え有益な勉強をしたとしても

最初からすぐに上がるものでは

ありません。

 

長らく停滞期間があり

土台が少しずつ出来ていって、

あるタイミングで

学んできた事が本人の中で

繋がってきた時に、一気に

実力となって表に現れていきます。

 

その時こそ

本人が自信を持つ瞬間であり

成績となって表に現れる瞬間になります。

 

ということは、

土台がほとんど出来てないのに

夏休みに一生懸命頑張ったとしても

それは

土台作りをする期間になっただけで、

問題が解けるようになったり

成績が出るようになるのは

もっとずっと先になるので

下手をすると成績が上がる前に

受験本番が先に来る可能性だってあります。

 

夏が有益な時間になるためには

その前の段階で

しっかり土台が築かれていなければ

「受験を制する夏」にはなりません。

 

つまり、夏になってからやる気になっても

もう遅れを取り戻すのには遅い

と言わざるを得ません。

 

6月から習い始めた生徒は

化学だけ習ってきましたが、

この夏は数学の苦手な単元も

私から習いたいと言ってくれて

大手予備校に通っていながらも

私を頼ってくれました。

 

彼が習い始めた時は

化学はボロボロでしたが

今や、そう遠くないうちに

化学は仕上がってくるので

数学や英語など、他の科目も

場合によってはサポートする事に

なりそうです。

 

というか現時点でも

数学や英語の質問をよく受けます(笑)

 

彼が最初に私に習いにきた理由は

某大手予備校の化学を受けてみて

テキストとカリキュラムがダメだと言い、

「これでは受験に間に合わない」

と思ったから習いに来ました、

と言っていました。

 

そして彼の化学は秋には

間違いなく仕上がってくると思います。

 

私の役目は化学を教える事ではなく

受験に合格させる事です。

 

生徒は化学だけ出来ても

目標大学には合格出来ません。

 

そういう意味では

私から習えるメリットは

通常では考えられないくらい

速いスピードで化学が仕上がる事です。

 

それによって

苦手科目が得意科目に変わり、

さらに他の科目も実力アップさせる

チャンスが生まれてきます。

 

これは、受験に成功するか否かを

大きく分ける要因だと思います。

 

また、生徒達がこの夏に

大きく力を付けた理由は、

もう1つあります。

 

それはやはり、

モチベーションです。

 

私の授業では、目先の模擬試験について

どの模擬試験がどれくらい重要かを

1つ1つ説明していきます。

 

それによって、本人の中で

何となく模擬試験を受けるのではなくて

明確な目標を持って

模擬試験に臨むようになるので

勉強の取り組み方も自然と意識が変わり、

凄い集中力とやる気で

目の前の勉強に取り組むようになります。

 

ちなみに模試の意味合いに関する情報は

コチラ

 

 

約2ヶ月近い長い夏休みを

如何に有益にするか。

 

それは本人のモチベーション無くして

絶対に成立しません。

 

教えている生徒達に共通するのは

危機感よりはむしろ

意気揚々とした感じで

「よーし!やってやるぞ!」

と言いながら楽しそうに

勉強に取り組んでいる姿です。

 

義務感や責任感、危機感のような

マイナスの感情で取り組むのに比べて、

やる気や熱意などの

プラスの感情で取り組む方が、

学力の身に付き方はケタ違いです。

 

夏を制する者は受験を制する。

 

それは、

ただ闇雲にやれば良い

という事ではなくて、

 

夏という莫大な時間を

有益な時間にするために

その前段階として

どのような準備をして

その期間を迎えるべきなのか、

 

という所までを含めた意味だと

私は思います。