高2の偏差値の落とし穴 | 大学受験対策のプロ

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特に、化学や日本史を克服するにはどうすればいいのかを中心に、受験全般の話題も取り扱っています。

偏差値に関しては

どれくらいの数値だったら

どれくらいの大学が狙えるのか、

イマイチ分からないという方も

多いのではないかと思います。

 

ザッと偏差値で区分してみると

各県に大体1つずつある

一般国立大学は50~55くらい。

 

一般国立大学でも

難しめの学部は

(工学部の難しい学科や薬学部などは)

55~60あたり。

 

筑波、横浜国立、九大、名大など

難関大の中の下の方の大学は

大体60~65あたり。

 

国立大学の医学部は67~70あたり。

 

東大・京大・阪大・一橋あたりは

68~72くらい。

 

そして難関大の医歯薬は73以上

 

こういうイメージです。

 

しかし、この数値を見た時に

高2の生徒達は

絶対勘違いしてはなりません。

 

この数値は、あくまで

高3の模擬試験(しかも記述模試)で

算出される数値です。

 

高3のマーク模試の偏差値も

殆ど参考になりません。

マーク模試で参考にすべきは

実際の取れた点数です。

 

ましてや、高2の偏差値は

この値とは全く関係ありません。

 

では高2の偏差値は、この数値から見たら

どれくらいの立ち位置になるかというと、

大体高2で取れている偏差値から

-10の値が、高3で見込まれる偏差値

と考えて下さい。

 

つまり、現在高2で

偏差値70くらいの人は

大体高3の模試であれば

60くらいになります。

 

それも、「良くて」60です。

もっと下がる可能性も十分にあり得ます。

 

なぜそうなるかというと、

高2までの模試の問題と

高3の模試の問題では

まず難易度が劇的に違うからです。

 

どれくらい変わるかというと

コチラ↓

 

 

 

そして何より、高3の模試では

浪人生が加わってくるので

水準がグンと上がるんです。

 

私が2年前に教えていた生徒は

高2では英語も数学も

化学も日本史も

偏差値80くらいでしたが、

それでやっと高3では

総合で偏差値68くらいでした。

 

高2の時点で言うなら、

進研模試などは簡単過ぎて

ほとんど満点に近いくらい取れても

何の安心感もありません。

 

逆に言うと、今の時点で進研模試が

そこそこ難しく感じるのであれば

もはや高3では間違いなく

難関大には通用しないでしょう。

 

受験で大切なのは

高3の受験で通用するように、

そこから逆算して対策を考え、

高2のうちにいかに高いレベルまで

1つ1つの単元を仕上げておくか、

という事が大事です。

 

そのトーンでやっていれば

高2で出題する模擬試験の問題は

物凄く簡単に感じても

何の不思議もありません。

 

もし高2の皆さんが高3で

そこそこ有名な大学を目指したい

と思っているんだったら、

現時点では、高2の模試が

笑ってしまうくらい高い偏差値に

なっていないと、

その水準にはならないでしょう。

 

60後半や70前後の偏差値で

順調と思っているのなら、

それはとんでもない勘違いです。

 

高2の目先の模擬試験に

対応出来るように準備しているのなら

高3ではもはや全く通用しないでしょう。

 

高2の模試が簡単過ぎて

全く物足りないと感じるくらいが

高3で難関大を目指すのに

調度良いレベルだと思って下さい。

 

ちなみに今年私が教えている高3の生徒は

高2の時に英語も数学も

偏差値65くらいでしたが

高3の秋の記述模試では

英語も数学も偏差値が70くらいでした。

 

なぜそうなったのかというと、

それは私が初めから受験を見据えた

対策をしていったからです。

しかも、最も効率よく学力が上がるように

指導していったからこそ

高2から高3にかけて

ウナギ登りに成績が上がっていったのです。

 

この生徒の親御さんは先日

こう言ってました。

 

学校の周りの生徒を見ても

どんどん成績が下がっていって

逆に上がっていったのは

ウチの子だけでした、と。

 

この生徒は高2から高3の頭までは

学校のトップクラスの中で

真ん中かそれより下くらいでした。

つまり30位くらい。

 

しかし高3最後の記述模試では

数学は学年2位。

英語も学年で9位でした。

 

彼自身の実力が上がっていったのも

確かにありますが

相対的に見たら、周りの成績が

劇的に落ちていったのです。

 

しかし、

普通にやっていれば、

大体高2の頃の成績に比べれば

高3での成績はガクンと下がるモノです。

 

それが普通なんです。

 

高3になり、受験生になったら

模擬試験ラッシュが始まるので

勉強する時間は殆ど有りません。

 

つまり、高2の皆さんは、

今から半年が一番の追い込み時期なのです。

その理由がコチラ

 

 

しかし、

多くの高2の生徒達は

のほほんと過ごしているでしょう。

 

そして高3からエンジンがかかり

夏頃から真剣に頑張るようになります。

 

でもそれは、実際の受験事情で言うと

完全に失敗するパターンです。

 

難関大を目指すならば

アクセルを踏むのは周りの人達より

最低でも半年早く踏まなくてはダメです。

 

つまりは今なのです。

 

そして今の時点に

そこまで成績が飛び抜けていないなら、

私が教えるような、

受験に特化した特別な勉強法に

頼らないのであれば、

難関大への道は

閉ざされていくでしょう。

 

いずれにせよ、

高2の皆さんは、現時点でも

黄色信号が灯っていると思って下さい。

 

今が最後のチャンスです。