「20年前、恵比寿はこんなオシャレな街じゃなかったんだよ。」
そんなシェフの話を聞きながら改めて思った。
どんな人にも平等に年月が流れていて、その人だけの物語がある。
最初の1年は地獄だった
20年前にお店を始めたとき、周りの人は全員口をそろえて「なんでそんな場所でやるの」「やめとけ」と言ったらしい。
恵比寿駅から歩いて7~8分かかる目立たない場所の、しかも地下。
今は「隠れ家」を名乗る飲食店が星の数ほどあるけど、当時は皆無だったそう。
シェフは笑いながら言った。
「うちは隠れ家の先駆け!」
知名度もなく、人通りも少なく、お客さんは全然来なかったらしい。
黒毛和牛OMAKASEコースをいただく
今回ご招待いただいたのは、恵比寿で20年続く鉄板焼「バンブークラッシィ」。
特等席のカウンターでシェフのお話を聞いていると、まず登場したのは、穴子のパンペルデュ。
サクサクの香ばしいパンに、ふっくらとした穴子がとろけるように絡む。
続くメカジキのカツレツは、外はサクサク、中は驚くほどしっとり。
レモンクリームソースが爽やかで、下の柔らかいカブと一緒に食べると天国。
上に乗っているのはピーナツの若芽。
ポンコツな私は「ワカメ(海藻)?」と思ってしまったよ←
食感があってほんのり苦みもありアクセントになってました。
ひょんなことから有名雑誌に掲載される
開店から1年、なんとかお店を続けていたころ、たまたま訪れたお客さんがきっかけになって、誰もが知る雑誌に掲載。
その雑誌を見た別の有名雑誌編集長が訪れ、そちらにも掲載。
その日を境に予約の電話が止まらない状況が続いたそう。
「当時はネット予約なんかないからさ」
とシェフは楽しそうに笑う。
「うちは本当に恵まれててね。人が人をつないでくれて…感謝しかないよ。」
そんな話をしながら、鉄板で白米を焼くシェフ。
出来上がったのは生雲丹と焼き飯。
海苔でくるんで一口でぱくりといただきます。
そしてすごく美味しかったのが季節野菜の鉄板焼き。
肉厚な椎茸はじゅわっと旨みが広がって、レンコンはほくほく。
フルールドセル(フランスのお塩)や柚子の香りをつけたお味噌などで味変しながら楽しめます。
目の前で仕上げる、至福のランプステーキ
シェフがずっと「周りの人のおかげ、ただの運」と繰り返すものだから、私はつい言いたくなった。
「最初の雑誌掲載が運だったとしても、そこで結果を出せなかったら、次につながらなかったわけで、やっぱりお店の実力ですよ。」
「いや~そんなことないですよ。だってここの家賃、20年から変わってないんだよ?めちゃくちゃいい大家さん!」
「えええええ!それは大家さん神すぎですね!」
黒毛和牛が鉄板でじゅうじゅうと焼かれる。
心地よい音と立ち上るいいにおい。
めちゃくちゃ美味しい!
やっぱ実力じゃん!笑…心の中でそう呟く。
でもそうか。実力あって人柄良かったら、そりゃみんな応援するよね。
妙な納得感と共に柔らかいお肉を口に入れる。
私も頑張ろ…そんな気持ちになった。
周囲に感謝を忘れないこと。
当たり前のことだし、よく言われることだけど、常に心から感謝できる人はあまりいない。
イカなどの海鮮がゴロゴロはいったお好み焼き。
ふわっふわでお腹いっぱい。
デザートで、とびきりの締めくくり
この日は友達の誕生日で、デザートプレートにしてくれた。
左側のピスタチオのクレームブリュレが最高に美味しかった。
香ばしい表面をサクッとスプーンで割っていただく。
ピスタチオのコクにクリームが絶妙。他店ではなかなか食べられないと思う。
20年の物語と美味しいお料理を楽しんだ夜。
この黄緑の竹のネオンが目印。
階段降りた先で20年の物語を感じてみて
店の雰囲気が分かる動画は→こちら
Bamboo Grassy(バンブーグラッシー)店舗情報
🏢 店名:Bamboo Grassy(バンブーグラッシー)
📍 住所:東京都渋谷区恵比寿3-9-29 シェビア恵比寿 B1F
🚃 アクセス:JR恵比寿駅東口より徒歩8分
📷 Instagram:@bamboograssy.ebisu
\フォロー・リフォローお気軽に/
オンラインサークル運営中
人気記事
人気シリーズ
シングルマザーだった日々
ここ数年の頑張った日々