~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~ -74ページ目

~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


テレビや書籍などで、千代田区立麹町校長の
工藤勇一氏の学校改革が注目されています。

ご存知のかたも多いでしょう。

学校の当たり前を次々に止めていきました。

◯宿題を撤廃
 ただこなすだけでは意味がない。
 学習はできない問題をできるようにするプロセスでないと
 意味がない

◯定期考査を廃止
 テストの点数を取るための一夜漬けの学習は、
 瞬間最大風速にすぎない。

◯固定担任制を廃止
 全員担任制の導入。チーム医療をモデルに学年経営をする

◯運動会のクラス対抗を廃止
 運動会の目的は「生徒全員を楽しませること」。
 生徒会で話し合って全員リレー廃止。
 1日限りのチームを結成。

◯生徒指導の見直し
 教師間で叱るものさしを揃える。
 どうでもよいことなら軽く注意を促す。
 命や人権、差別や暴力ならば厳しく対応。


上記のように、これまで学校教育で「当たり前」と
言われていたことを改革されていきました。


私の中学時代(約25年前)を思い出してみましたが
ほとんど学校は変わっていないんですね。

全くの未経験な先生が
サッカー部の顧問をやっていました。

「技術を教えるのではない。
 心を養うんだ」

ごもっともらしいことを言っていました。

本当は「経験者に任せたい」と思っているだろうし、
生徒も手本を見せてくれるコーチのような顧問の方が
部活が楽しくなる。

未だに部活の顧問を“仕方なく“やっている姿を見ると、
学校の呪縛から抜け出せていないんだなと思います。


某教育事業をされている役員の方が、

「これからの日本の社会を作っていく上で、
 最も大事なのが教育現場である。

 一方で最も遅れているのが教育現場である。
 個人情報がああだこうだで、IT化が進まない。

 企業内で使われるようなテクノロジーも普及しない。
 一世代昔で時間が止まっているようだ。

 世の中がこれだけ変わっているのに、
 なぜ学校はこんなにも変わらないのだろうか」 


と言われていました。


工藤校長は、目的思考の重要性を説いています。

当たり前だからやるのではなく、
一つ一つが何のために?という目的を確認する。

あくまでも目的達成のための一つの手段が
上記であげたようなものです。

手段が目的化しており、
長年続けていると、目的化していることすら
気づかなくなっている
のだと思います。

変革はシンプルな目的逆算思考から生まれます。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

 

先日、ある会社の会長とお話していたときのお話です。

その会社では会長の娘さんが後継者として
事業を継承されています。

女性社長がほとんど見られない業界です。

珍しいケースなので聞いてみました。


「なぜ娘さんは社長を
 引き受けることにしたのでしょうか?」


「私も継がせるつもりはなかった。
 でも本人がやりたい!っていうんですよ」

「どうしてやりたいって言われたんですかね?」

「うちの会社はお客様からの評価が高い。
 従業員の満足度も高い。
 地域からも、なくてはならない存在になってきた。
 彼女には魅力的な会社に映ったのだと思います。
 そしてもっと魅力的にしたいと思ったそうです。
 魅力的でなければ、大変な社長業をやりたいと
 言うはずがありませんよ」


なるほどなと思いました。


世の中では、中小企業の事業継承が
社会問題になっていますね。

継承してくれる人がいなくて、
黒字であっても廃業する企業が多々あると聞きます。


継承者は、3つ選択肢から選ぶしかありません。

社内メンバー、身内、外部とのM&Aです。


ババのくじを引くような事業継承ならば
どなたもやりたがりません。


3つの選択肢のいずれにしても、
「魅力的な会社」でなければ、
継承者は現れないでしょう。



上の会社を例にあげたとおり、
「いい会社」「魅力的な会社」にすれば、
継承者が選べるかもしれません。


黒字化しているだけでは、
いい会社とは呼べない。 


あなたが経営者であるうちに、
もっと魅力的な会社にする努力をしましょう。

何年後、何十年後にスムーズな事業継承が
できるかもしれません。

こんにちは。

理念浸透コンサルタントの松本です。

 

報連相ができなければ理念は浸透しません。
報連相ができていない原因の50%は上司側にあるという
お話を前回までしてきました。


今回は最終回4回目です。


なぜ報連相は、知っているのに実践されないのでしょうか。


報連相を学ぶ機会は、新入社員時の研修。
それ以来、学び直すことがないという方が大半です。
組織力向上の生命線でありながら。


皆さんは報連相をどのように教わりましたか?

社会人になったらやるべきこと。
つまり「義務」として教わっていませんか。

私たちは日常の中で、
「それは義務だからさ!」と言ってしまえば、
「それ以上あれこれ理由を聞くな!考えないでやれ!」
といったことを意味しませんか。


「義務」ではやはり腹落ちしない。
「気づき」を与えない限り。


そこで上司の方へお願いしていることが、
「気づき」があるように部下へ報連相を教えること。

具体的に言えば、部下の立場に立って、
報連相をしないことの「デメリット」や、
報連相をすることの「メリット」を伝えることです。


例えば下記のようなイメージです。

×「中間報告をするのは社会人としての基本だ!」

○「中間報告が抜けるとどうなる?
  上司の描く完成形とずれて業務が進行したら、
  納期ギリギリでやり直しになるよね。
  それまで一生懸命やってきた業務は全て白紙になる。
  そんな無駄な仕事をしたくないよね?
  バカらしくならない?あなたのモチベーションも下がるでしょ?」

×「困ったら上司へ相談するのは当たり前だ!」

○「机の前で一人で考え込み、ぼおっと悩んでいて
  解決したことってないんじゃない?
  気づいたら1時間も悶々と考えていたことがあるでしょ?
  もちろん自分で考えてもらいたいけど…。
  1時間も考え込んで何も見い出せないなら無意味。
  すぐに相談して知恵・ヒントをもらう。
  そうした方が残った時間で別の仕事へ当たれる。
  必要以上に会社に残ることもないでしょ?」


報連相は基本中の基本。
そのためか「当然」「当たり前」で教えられてきました。

人は「不快を避ける」「快を求める」という行動しかないとすれば、
部下の立場に立って「デメリット」「メリット」を丁寧に説明する。


そういったひと手間がなければ、
部下から進んで「報連相」をすることはないと思います。


こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


群馬県で中古タイヤ販売店を営むアップライジング様の
ご紹介をしました。

社員の方にもインタビューをしたんですが、

「ここの会社はありのままの自分で仲間へ接することができる。
 気分が落ちている時は、“落ちている”と正直に言える。
 自分を受け入れてくれる安心感があります。
 でも本来の企業の姿って、これが正しいのかもしれません」

といったことも言われていました。

よくよく振り返ってみると、
ほとんどの人が、企業ではスキも見せられずに強がり、
仮の姿で日々闘っているのかもしれません。


さてここの店舗に行くと
同業からみれば異常な光景が広がります。

・キッズスペースがあります。おむつ台や授乳室があり、
 女性客比率が約半数近くに上がっています。

・メインであるタイヤは奥の倉庫へおいてあり、
 店舗前に並んでいません。
 お客様のタイヤがまだまだ使えるとプロの目で見定めれば、
 お客様が購入したいと言っても「まだ使えますよ」と助言する。

・透明な壁で作られたネコルームがあります。
 お客様が見物していることもありますが、
 狙いは猫の殺傷処分を少しでも減らすこと。
 猫を引き取り里親になってくださった方もいるそうです。

・地域の方も無料で使える会議室があります。
 駐車場が広いので利用頻度も高いそうです。

・地域清掃はもちろん、小学校通学路の
 交通安全スタッフを毎日しているそうです。
 子供からの挨拶で元気をもらえるそうです。


他にもまだまだあります。きりがありません。


斎藤社長は東北の震災で炊き出しボランティアをして、
人の役に立てる素晴らしさを感じたと言います。

企業は社会のお役に立つために存在するべきだと
言われていました。


ここまで利益に直接つながらない社会貢献を
精力的にやっている中小企業は稀でしょう。


地域の方からは
「アップライジングって何かいい会社だね」
と思われているのではないでしょうか。


顧客もどうせタイヤ買うなら、
「アップライジングへ行くか」となるかもしれません。


直接利益につながらない社会貢献活動は
知らない所でファンを作っている可能性がありますね。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


皆さんは「30大雇用」という言葉をご存知でしょうか。

例をあげれば、ニート・フリーター、引きこもり、シニア、
ボーダーライン、DV被害者、養護施設等の出身者、
麻薬・アルコール等の中毒経験者、難病、児童虐待の被害者などです。


上記のような様々な理由で就労が困難な方へ
安心して就労できる場を提供する取り組みのことです。

この「30大雇用」に挑戦している企業があります。


群馬県で中古タイヤ販売店を営むアップライジングです。
(詳しく知りたい方は、十方よしTV6月号
 → https://jippo.jp/tv/


現場で働いている方はイキイキされています。
様々なバックボーンを持っていることに気づきませんでした。


彼・彼女らの採用面接では何を聞くか。

「この会社で自分の人生を変えたいか?」

自分を変えたいか否か。
その本気度を見て採用を決められるそうです。


でも人間の心は弱い。
面接の時に「自分は変わる」と決心した方も、
会社の規則違反をして辞めてしまう方も多数いるようです。

信じた社員から裏切られるというのは
ショックかと思います。

それでも社長・専務から社員を裏切ることは
絶対にしない。


裏切られたことは一度二度ではありません。
斎藤社長は採用方針を曲げません。
それが中小企業にできる社会貢献だと考えているからです。

気づいたら「訳あり社員」ばかりになっていたようです。

お店が持っている「商品力」に加えて、
彼らがもっている「人間力」が加わり、
顧客や地域の支持を集めるようになりました。


会社の目的は何なのか?
何のために会社経営するのか?


改めて考えさせられる機会になりました。