サークルさんのブログ -2179ページ目

坂の上の雲とブラジル大会

約100年前の明治時代に日本という国が存亡の危機に立たされていました。


大国ロシアがどんどん日本の領土に迫ってくる。


貧乏国だった日本は、追い返す為いろいろ必死で考えました。


戦争時の組織の編成から、作戦、指揮官選定、戦費の調達、戦争の終結方法など、


寝る間も惜しんで責任ある人が考えて考え抜いたのです。


そして、いざ戦争となった時には軍人を職業にしている人も、


一国民である徴収された兵隊さんも決死で戦ったのです。



それで、やっと勝った。辛勝です。



ところがその後、「日本は強いんだ」という風潮が一人歩きしました。


ギリギリで勝った事を忘れてしまい、


ただ勇ましく勝った事だけを強調して覚えていた。


そして、「戦えば絶対に勝つ」と勘違いしてアメリカにボロ負けしました。



今回泥臭く恥も外聞も無く勝つために純粋だった日本代表のベスト16の活躍を、


当たり前の強さだという空気になった時には、


前回のドイツ大会の二の舞になりかねません。



陥りがちですが、怖い話です。

もちろん自分に当てはめて考えています。(小)

ミッドウェーとパラグアイ戦

昔々、貧乏な日本が飛行機を作りました。


アメリカの艦に爆弾を落として沈めるため、いっぱい練習しました。


運良く敵にも発見されず、作戦も成功しました。


本当のところ、アメリカと戦うまで、誰も戦って勝てるとは思っていませんでした。


だから、誰にも(もちろん家族にも)作戦の事は秘密にしました。


攻撃目的がバレてしまうと返り討ちにあって負けてしまうからです。



ところが、フタを開ければ連戦連勝。


ここで勘違いします。


「自分たちは強いのだと」


周りの国民も勘違いします。


「ウチの国は強いのだと」


そんな周りの後押しの空気に、兵隊さんも増長します。


慢心」です。




訓練も作戦中の偵察も手を抜きました。


そして「慢心」のままミッドウェーで戦い、


本気で準備してきたアメリカにボコにされてしまいました。


そして、二度と大作戦では勝利出来ませんでした。



謙虚に弱いチームとして勝ちにいっている真摯な日本代表チームが、


どうぞ国内の浮かれた風潮に乗せられず、自分を見失わず、


慢心」に陥らず勝ち続けますように。



慢心 とは 運を落とす と同義語だそうです。(小)






弱い自分を知るという事

日本が2勝して決勝トーナメントに上がれるとは予想していませんでした。


だって、日本は弱いんだから。


では、なぜ勝ったの?



日本代表チームは弱いチームのサッカーをやっているから。


弱いチームのサッカーとは、「守備を固める事」の一言に尽きます。


そして、カウンターやセットプレーやごっつあんゴールなどのワンチャンスに賭ける事。



今回のワールドカップでは、日本代表チームのボール支配率が極端に悪い。


これって、アジアレベルの試合で日本の対戦相手とほぼ同じなんすわ。



ここからが、「コイツらは偉いなぁ」と思うお話。


南アフリカ大会前に選手だけで話しあったらしいのです。


結論は「監督の公言をかなえる(つまりプライドよりも勝利優先)」 


「俺たちはアジアレベル。(弱い事を認めて)自分たちは弱いチームのサッカーをする」


これこそ、勝つための気付きです。


弱い自分に気付く事は、本当に勇気のいる事だと思います。



これでグループリーグの4得点の内容も、


守備に疲れた大久保のシュートがヨレヨレだったのも、


シュートを確実に入れる為の本田のアシストも説明が出来ます。



本田って当たり前ですが全然面識などないけれど、


きっと高校時代は休み時間、後輩に、


「パンと牛乳、ダッシュで買ってこい!!」とか言うタイプだと思います。


その自尊心とうぬぼれの塊のような男が自分が蹴り込みたい気持よりも、


岡崎にアシストをする方(=よりチームが得点できる選択)を優先する。


私はこの勝利へ賭ける意気込みに感動しているのです。



ウチも会社が弱い事は気付いているんですが…。(小)