ひと昔前のように、「手当たり次第に客先を周れ」で売れる時代ではありません。


営業も、とりあえず行って情報収集をしてくる、という訪問も出来なくなりました。


あらかじめ、自分の会社の商品の対象になる客先、客層をリストアップしなければなりません。


リストアップしてみて、当面の目標に足りそうになければ、違う手を追加するか、商品のターゲットを見直すしかありません。


もしくは、その商品の扱いを中断、または最悪止めてしまうかを判断しなければなりません。


では、こんな重要な判断を営業個人にさせられますか。


できるわけがないですよね。


だから会社全体で、あらかじめ営業する先を用意しなければなりません。


その上で、準備(リストアップ)した先に、
営業個人が「どれだけ、どのように当たり、どれだけ受けたか。」を、会社全体で評価するのが、今どきの営業と考えます。


皆様の会社では如何ですか?
先日から私自身が、さらに私の支援した企業が業績を上げた方法をフィードバックしています。


ストーリー、筋書きも決めていないので、内容があっちこっちに飛んで申し訳ありません。


先日は、「挨拶」でした。


今回は、カタログ、チラシなど自分以外の人に見て頂く「販促物」営業レベルでは「ツール」についてです。


これまでも、よく「客先目線」ということを言ってきています。


もっと解りやすく言えば、自分が「買う理由、買わない理由」で伝え切れているか。


買う理由
その一.  欲しい商品に一致していた。
その二.  何か惹かれるものがあった。
その三.有ったら便利かな。


買わない理由
その一.  何か(商品そのもの、魅力)不明。
その二.  今は要らない(緊急性がない)。
その三.欲しいものではない。
その四.信用できない。
その五.  お金がない。
諸々


皆様の会社の商品の「販促物」「ツール」は、一目で魅力が分かるものになっていますか。


魅力とは、客先にとっての魅力ですよ。


間違っても、会社の苦労話や商品外観図のみを載せた「販促物」「ツール」になっていませんか。


そして、その特長も3個、多くて5個まで。


専門用語でなく、一般に分かる言葉で短く書かれていますか。


私には、多くの商品が、そうには見えないのです。


綺麗に作ろう、できるだけ情報を載せよう、とメーカー側視線で作られているようにみえるのですが…。
日立を筆頭に、東芝、パナソニック、三菱電機、シャープに代表される電機業界の体たらく。


かたや、トヨタを筆頭にした日産、ホンダ、マツダ、スズキ、ダイハツ、三菱自動車などの自動車業界の一部メーカーは、過去最高益を出そうかとしている状況にある。


ここには、一部下請けという系列の扱いに違いがある。


確かに、電機業界も自動車業界も、系列という下請けの見直しを一部実施した。


ただし自動車業界は、技術力(開発力、コストダウンなど)という対等な条件提示をしている。


一方、電機業界は値下げなど一面的な要求のみになっていた。


もちろん、どちらの業界の中にいたわけではないので、結果から言っている。


ただ、現実に自動車業界の系列は少なくなっているが、残った一社一社は自動車業界の伸びと合わせて、大幅に業績を伸ばしている。


そして、系列を飛び出して、国内外の自動車メーカーとも取引をしている。


電機業界は、下請けの多くを減らし自社工場も減らしていた。


なぜ、この違いが出たのか?


開発を系列の下請けと一緒に取り組んだ自動車業界と、コストダウンだけを下請けに要求し開発はメーカーのみだけで自己満足に終始した電機業界との違いである。


自動車の部品含め車体全体をじっくり見て下さい。


例えば、自動車のメーター類。


スピードメーターやタコメーター、時計、燃料メーター。


従来はそれぞれ銘板や針があって独立したパーツだったのを一体化したり、それまで針などのパーツがLED化されたりして、素人の私が見ても大きく進化している。


ハイブリッドについても、トヨタ単独でなくパナソニック電池が、ホンダについてもユアサ電池が開発に協力し、現在はそれだけで単独の工場が出来上がっている。


今、話題の自動運転も同様である。


見えないところでも、燃費改善も大きくされており、メーカーのみでないことは容易に想像できる。


最近の話で規模が違うが、MRJジェットという日本初のジェット機で中小企業の技術力が注目された。


要するに、下請けという日本の系列の悪いところだけでなく良いところまで無くしたのが電機業界である。


一方、悪いところを改善できる系列企業(下請け)は残し、良いところを一緒に伸ばしたのが自動車業界である。




東芝の何年にも渡る決算偽装が話題になっている。


記憶では2007年頃、日立が史上最大の赤字7000億円を超える額を発表したばかりではないか。


日本の家電メーカーは、日立を筆頭に、東芝、松下(現パナソニック)、三菱、ソニー、シャープではないか。


残念ながら、一流、大企業といわれた企業ばかりではないか。


今元気な業界は、自動車業界というが、ついこの前まで三菱はリコール隠し、最近ではタカタのシートベルト暴発疑惑など出ている。


正直、中小企業の方がカバーする意識、逆にカバー仕切れない前に対策する意識が必要あるのではないか。


今回の東芝のように内部で隠されると分からないが、重電に重点をおく日立や、FAで稼ぐ三菱以外は、前章の「挨拶」レベル以上に、他人を、もしくは会社の将来を考える意識が必要ではないだろうか。


日本の家電メーカーは、ソニー、シャープ、日立と続いていることをどう考えますか。
急激に業績を良くする方法、というか良くした方法を、皆様に明らかにしていきたいと思います。


その前に、私は「当たり前のことしかやってきていませんし、特別なことの指導もしていません。」


あまり期待しないで下さい。


まず初回は、「挨拶の徹底です。」


多くの経営者様は、そんなこと当然や。当社は出来ていると言われる方が、ほとんどだと思います。


私のこれまでの顧問先は、ルートセールス➕新規ユーザー訪問というパターンの会社が多かったのですが…。


はっきり言って、出来ている会社はゼロです。


社内出勤時の朝の挨拶、外出の挨拶、帰社の挨拶、退社時の挨拶の全てで出来ていません。


出勤時の朝の挨拶「おはようございます。」外出時の挨拶「行ってきます。」帰社時の挨拶「只今、帰りました。」退社時の挨拶「お先に失礼します。」


以上の言葉に対して、「おはようございます。」「行ってらっしゃい。」「おかえりなさい。」「ご苦労様でした(お疲れ様でした)。」を顔を見て出来ていません。


ということは、心にない言葉か、形骸化された言葉になっているのです。


忙しいから仕方がない、と済まされる方がほとんどではないでしょうか。


ただ形骸化された言葉というのは、後述する記憶に残らないというものなのです。


挨拶は言ったけど、誰が帰ったの?程度なのです。


もっと顕著なことで、取引先からの電話注文やFAX注文の確認に「注文をありがとうございます。」としっかり言えていると確認して言い切れる経営者様は何人おられるでしょうか。


当たり前のことだから出来ているだろう、という経営者様が多いはずです。


実は、ほとんど出来ていませんよ。


まずは、これを徹底することです。


私の顧問先は製造販売のメーカー様が多かったので、工場の担当者にも、来客者に「いらっしゃいませ」「ありがとうございました。」を言うことを指導してきました。


工場はショールームというのが念頭にあります。


そして、客先訪問の営業には(工場が多かったので)、守衛さんから工場内ですれ違う人、受付の女性にまで、「こんにちは」「ありがとうございました。」を言うように徹底していました。


なぜ、これで急激に業績を上げられるの?と疑問を持たれた方には、「貴方は、知らない人、初めての人から安心して物を買えますか?」というのを応えにしたいと考えます。


自分のこと、自分の会社のこと、さらに自分の会社の商品のことを知っている人が多ければ多いほど売れますよね。


そこに好感というプラスがあれば、なおさら。


だから、業績を上げるには、社内の挨拶という当たり前のことからが大切なのです。