Information
初めての方はご確認下さい
ご料金やご予約方法はこちら
人気のメニューです
良かったら↑からフォローお願いします
ある意味で恐ろしいアドバイス
みなさまこんにちは、
本日もブログにお立ち寄り下さいまして、どうもありがとうございます。
DV支援者になる為のトレーニングの中で学ぶことは多岐にわたりますが、
その中重要な一つに、
「不確定な要素に期待を持たせない」
というものがあります。
これは、
私がこれまでお受けしてきたモラハラ夫に関連するご相談の中でもしばしばお聞きしてきた内容なのですが、
例えばある方が、
交際中の彼氏のモラハラっぽい言動に悩んで他者に相談したり、
結婚後に豹変した夫からのDVモラハラに悩み周囲の人に相談してみたところ。。
「結婚したら変わるんじゃない?」
「子どもが出来たら変わると思うよ」
「家を建てたら自信も付くしきっと変わるよ」
などなど、
そうなるかなんて分かりっこない不確定な要素に期待させて、
結婚や妊娠出産、家を建てることなどを暗に勧めようなアドバイスをされた経験を持つ。
私からみるととても恐ろしいことなのですが、
実際にこういうアドバイスをされた経験を持つ女性達とも沢山出会ってきました。
経験者から、強く伝えたい
さて、
少し前に面談をさせて頂いたAさん。
Aさんもまた、夫からのDVモラハラに苦悩してカウンセリングにお越し下さった方でした。
今回はこちらのAさんが、
「私と同じ思いをしない為に、多くの方に強く伝えたい事があるのでブログに書いて下さい」
とリクエスト(?)を下さったので、
Aさんの許可を頂いた上でAさんのご経験を一部共有しつつ、Aさんからのメッセージをお届けしたいと思います。
その内容は、端的に言いますと、
「もし今、お付き合いしている人のモラハラっぽさが原因で結婚を迷っている人がいたら、その気持ちを大切にして下さい。
”結婚したら変わるかも”
”妊娠したら変わるかも”
”子どもが出来たら変わるかも”
とか、一切ありませんから!」
というものです。
結婚は追認じゃない
Aさんも結婚前、
まだモラハラ夫と付き合っている頃に相手の事を、
「怒りっぽい人だな」
「幼稚な怒り方をする人だな」
「すぐに拗ねる人だ」
と感じることはあったそうです。
一度へそを曲げるとAさんを無視したり、
Aさんと顔を合わせると露骨に大きなため息をついて嫌そうな顔をする、
大きな音を立ててドアを閉める、
そして絶対に自分からは謝って来ない。
たまたまAさんの場合は夫の方が年下だったこともあってか、
交際当時はそんなモラハラ夫の事をカワイイとすら思っていたとのこと。
「年下だったし、
夫は絶対に自分からは謝らないけれど、私から謝るのを待っているみたいな部分もあったので、
当時はそんな夫を”ちょっとカワイイ”とすら思っていました。
今となっては当時の自分に思いっきりビンタしてやりたい。笑」
当時はAさん自身の結婚願望が強かったことと、
そして周囲の人から
「年下でも結婚したらきっとしっかりするよ」
というある意味希望的観測のアドバイスを聞いていたこと、
更にはAさん自身も当時は「結婚したら(彼も)変わるかも」と思っていた事もあって、
結婚を決めてしまったそうです。
けれど現実は、モラハラはむしろ年々酷くなり、
Aさんへの束縛もひどくなって。。
「結婚してしっかりするどころか、逆に悪化したと思う」
Aさんはこう振り返ります。
実際弊事務所でこれまで扱ってきたケースでは、
交際期間中のモラハラ夫に
- パチンコを始めとした過度のギャンブル
- お酒
- 女性問題
- (心身の)病気の治療をきちんとしない
- モラハラ
- 肉体的暴力
- 仕事が長続きしない
こういったことが問題となって、一度は別れ話にもなった経験をお持ちの方がこれまでたくさんいらっしゃいました。
けれどその別れ話の時に、
「もうしない」
「これからはちゃんとするから」
というモラハラ夫の言葉+(本日取り上げている)周囲の人からの実際にそうなるかは不明な期待に基づくアドバイスを受けて、
結婚を決めた女性たちがいました。
けれど結果的にはAさん同様に、結婚後に良くなるどころか悪化するケースが圧倒的に多くて、
中にはモラハラ夫が開き直って、
「俺の女癖(ギャンブル/DV/借金/退職癖etc)は付き合っていた頃から分かっていただろう!?
分かってて結婚したんだからそれを理由に離婚なんて出来ないからな!」
「お前は俺がそういう人間だって知ってて結婚したのだから、最後まで責任を取れ!」
的な、とんでもない要求をされた方も。
(別れ話の時に「もうしない」「これからはちゃんとする」と言ったことは無かった事になっている)
一般の感覚の方には信じがたいかも知れませんが、
モラハラする人は本当にこういうことを言うのです。
変われる人と変われない人
さて、最後に、
心理師として、
そしてファミリーバイオレンスを専門に扱うカウンセラーとして、どうしても触れておきたい点に言及させて下さい。
冒頭で触れたように、DVモラハラの支援の中では、
被害者に対して”起こるか不確定な要因に期待させる”言動や誘導は、厳に慎むべきと考えています。
そしてAさんが今回「強く伝えたい」と仰って下さったメッセージも、私としても同感です。
けれど同時に私はカウンセラーで、むしろ
「日々変化していく人々を見守る」
お仕事をしています。
ある面では”人は変われる”を誰よりも知っているのがカウンセラーではないかと考えています。
だからDVモラハラの人が「絶対に変われない」とは言いません。
けれどDVモラハラの人が変わる為には、必要な条件がいくつかあると考えています。
もちろんその条件とは「結婚する事」ではありません。
ただ結婚さえすれば変われるほど、真のDVモラハラは甘くありません。
(そういう意味でAさんの仰ることに同感なのです)
私が考えるDVモラハラする人が変容する条件、それはいくつかありますが、
その中の大きなひとつが、いわゆる”DV教育プログラム”に繋がることです。
ちなみにDV教育プログラムに繋がることは、
必要条件であり最低条件であって、
これが”十分条件”ではないと考えていることも付け加えます。
ハネムーン期を何度も経験している方はご存知でしょうが、
単に「本人がこれからは気を付けると言っている」「本人がもうしないと言っている」だけでは変われないと言われているのがDVです。
いわゆるDV教育プログラムも現在いくつかの種類がありますが、
エビデンスのあるものや手法に明確な根拠があるものを選んで頂きたいです。
Aさん、今回はAさんのメッセージとご経験をブログで取り上げる許可を下さり、どうもありがとうございました。
今後もAさんが必要とする限り伴走させて頂きたいと考えていますし、応援しています。
よろしければ↑からフォローお願いします
