かなり遅いテンポで始まる「悲愴」。まるで地獄の底から響いてくる様な凄みを感じさせます。そこから音楽は動き始め時にはかなり速い演奏に思えるほど自在にテンポを動かします。しかし。この大きなテンポの動きも、違和感を感じさせないのです。まるで自然に呼吸しているように。まるで自然な身体の動き、まるで自然な心の動きを現しているように、音楽は聴く者の心に染みこんでいきます。
チャイコフスキーは一体どうしてこんなに深い悲しみを見てしまったのでしょう。
そして、アーベントロートはそこに何を彫り込んでいこうとしているのでしょう。
深く深く沈み込んだ音楽は、心の柔らかい部分を抉り取るように突き刺さり、身体ごと別世界に引きずり込んでいくようです。
最後のピアニシモ。音が全て消えるまでの時間、息を詰め身じろぎもできずに…
全てが終わり、少し間を置いて大きく息をついたのでした。
ヘルマン・アーベントロート指揮ライプツィヒ放送交響楽団によるチャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」。
凄い演奏でした。
本当に、チャイコフスキーは一体どうしてこんなに深い悲しみを見てしまったのでしょう。
そして、アーベントロートは…
宇野功芳監修による、指揮者ヘルマン・アーベントロートの芸術を堪能できるアルバム。本作は、チャイコフスキーの交響曲を収録。フルトヴェングラーより3歳年上のこの巨匠の極めて強烈な個性を確認できるる。1952年録音盤。
アーベントロート不滅の遺産 (The Legacy of Hermann Abendroth) [5CD] [Import] [日本語帯・解説付き]
ヘルマン・アーベントロートはフルトヴェングラーやクナッパーツブッシュと同世代のドイツの巨匠指揮者。旧東ドイツのライプツィヒを拠点に活躍していたため、西側にとっては"幻"の指揮者でしたが、ドイツ・シャルプラッテンと契約した徳間音工が"幻"の音源を発掘、1974年にLPシリーズで発売、「悲愴」「第九」「ブラ3」「ハイドンV字」等、宇野功芳の推薦紹介とあいまって、レコード業界に大反響をまきおこしました。2008年にはキングレコードが宇野功芳に監修を依頼、LPで20枚分ある音源の中から推薦演奏のみ厳選し、CD5点を発売。ベストセラーを記録しています (「アーベントロートの芸術」KICC-701~5) 。廃盤になって久しいアーベントロート不滅の遺産CD5枚がセットとなってキングインターナショナルから登場! 2トラック、38cm/秒速のアナログ・マスターテープより、キング関口台スタジオでデジタル・リマスタリングをおこない、音にいっそう磨きをかけて発売します。巨匠の内奥にまで迫ったアナログ本来の音再現にご注目ください。ブックレットは宇野功芳の“熱烈"解説 (22,000字) を転載します。
★「アーベントロートはワルターより7つ、シューリヒトより3つ年下であり、クレンペラーより2つ、フルトヴェングラーより3つ年上である。ゲヴァントハウス管弦楽団ではワルターの後任、コンヴィチュニーの前任であった。まさに大指揮者の時代の輝かしい一人である。第2次大戦後、東ドイツを拠点としたため、レコード発売が遅れてしまったわけだが、現在残された20点の演奏は、そのほとんどが名演であり、わけてもヘンデル、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームス、チャイコフスキーなど、実にすばらしい。録音も含めて僕がとくに推賞したいのはハイドンの「第88番」とチャイコフスキーの「悲愴」であり、つづいてヘンデルの「二重協奏曲」、ハイドンの「第97番」、モーツァルトの「ジュピター」、同じく「ディヴェルティメントK205」、ベートーヴェンの「第9」における前半の2つの楽章、ブラームスの「第3」も絶品だ。また録音がやや古いのを我慢すれば、ブラームスの「第1」やチャイコフスキーの「第4」も絶対に聴き逃せない。このシリーズはいずれも1949年から56年にかけて行われた放送用の録音で、一回限りの演奏であるため、流れに血が通っているのも大きな特長である。」 (1989年記) 宇野功芳 (ブックレット解説より)
そえだ信「赤ん坊の異世界ハイハイ奮闘録」シリーズ第2弾発売!!!
こちらも下記リンクから、一部試し読みできます。ぜひ覗いてみて下さい。
画像が公開されました。お兄ちゃん、カッコいい。そして、ザム。とても良い仕上がりになっていますね!! イラストは一作目と同じ、フェルネモさんです。
「赤ん坊の異世界ハイハイ奮闘録2」そえだ信 [MFブックス] - KADOKAWA
ルートルフがようやく1歳に!! 兄弟コンビの領地復興ストーリー第2弾!
貧乏男爵家次男のルートルフは、別世界の『記憶』を持った頭脳派0歳児。やがて困窮する領民の状況を知った彼は、兄のウォルフにだけ自身の正体を明かして、領地救済に乗り出していく。ふたりは黒パンやコロッケなどを次々と発明し、おかげで領地は危機を脱しつつあった。
そんなある満月の夜、ルートルフとウォルフはオオカミのザムの背に乗せられて、隣のディミタル男爵領へ連れていかれる。森の中に着いたふたりが見たのは、柵に捕われたザムの仲間たちだった! 領地困窮の大きな原因となった害獣大繁殖のカラクリを知ったふたりは、オオカミ解放作戦を開始するが……。
さらに、1歳を迎えたルートルフの前に見知らぬ赤ちゃんが現れて!? 赤ちゃん度MAXでお届けする、領地立て直しストーリー第2弾。
可愛いたくさんの赤ちゃん!? 幸せな気分になれます!
可愛いたくさんの赤ちゃんを、ありがとうございます。
— そえだ信 1月25日「赤ん坊の異世界ハイハイ奮闘録2」発売予定 (@6XpCHpT7cvZKFBg) January 25, 2024
皆さん、ぜひ見てください。 https://t.co/w3sFJlu2QA
赤ちゃん度MAX!!!
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— MFブックス編集部 (@MFBooks_Edit) January 25, 2024
『赤ん坊の異世界ハイハイ奮闘録2』
ルートルフがいよいよ1歳に✨
2巻は赤ちゃん度MAXでお届けします👶
領地救済に奮闘する
兄弟コンビの活躍にも注目です👀
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著:そえだ信 イラスト:フェルネモ pic.twitter.com/X3nIAh6o5I
そえだ信「赤ん坊の異世界ハイハイ奮闘録」。絶賛発売中!!!
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不作による飢餓、害獣の大繁殖。大ピンチの領地を救うのは、赤ちゃん!?
ルートルフ・ベルシュマンは生後6か月で突然大人並みの意識に目覚め、別世界の『記憶』に何かを告げられるのを感じる。焦らず周りの状況認識と言語習得から始めると、間もなく自分が男爵家の次男であり、領地が困窮していることを知る。領民たちが冬を越せないほどの深刻さに、自分が大人になるまでじっとしていられないと感じたルートルフは、兄のウォルフに自身の正体を明かし、ふたりで領地救済に乗り出そうと決意する。
「ぼく、のこと、ひみちゅ」
ふたりは別世界の『記憶』と『加護』という不思議な力を頼りに、領地に襲い来る問題への対処法を考えていくが……。
秘密を共有した兄弟コンビは無事に男爵領を救うことができるのか?
頭脳派0歳児の活躍とかわいらしさに目が離せない、本格異世界ファンタジー。
刑事の鈴木は、目覚めるとロボット掃除機になっていた! しかも眼前には男の死体が……。『地べたを旅立つ』改題。解説/辻真先
二月の苫小牧。完全犯罪をもくろむ男が用意した完璧なはずのアリバイは、意外な人物によって崩される。人を【援護/まも】るつもりが、いつも必ず容疑者にしてしまう――史上最も不器用な「探偵」が活躍する、デビュー作『掃除機探偵の推理と冒険』に続く新感覚ミステリ
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