今日はベートーヴェンの「春」を。ベートーヴェン ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」聴き比べ | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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昨日は、モーツァルトの「春」を聞きましたので、今日はベートーヴェンで(笑)、と言うわけでヴァイオリン・ソナタ第5番「春」の色々な演奏を聴き比べてみました。

 

ヤッシャ・ハイフェッツ、ジノ・フランチェスカッティ、エリカ・モリーニ、ヘンリク・シェリング、ダヴィッド・オイストラフ、アンネ=ゾフィー・ムター、五嶋みどり、などなど、今日聴いた演奏はどれもみな素晴らしい演奏ばかりだったのですが、聴いた時強く惹かれ、印象が強く残ったのは、まずアルテュール・グリュミオーのヴァイオリン、クララ・ハスキルのピアノによる演奏とギドン・クレーメルのヴァイオリン、マルタ・アルゲリッチのピアノによる演奏、オーギュスタン・デュメイのヴァイオリン、マリア・ジョアン・ピレシュのピアノによる演奏、でした。

 

グリュミオーとハスキルの演奏は、グリュミオーの巧さや音の良さはもちろんなのですが、何より惹きつけられるのはハスキルのピアノです。ヴァイオリンの独奏付きのピアノ・ソナタとも言えるこの曲で、ハスキルは決して自己主張するわけではなく終始グリュミオーのヴァイオリンを引き立てサポートすることに専念しているようです。しかし、それなのに、と言うかそれ故に、このハスキルの優しく柔らかなピアノが印象に残ります。この二人の描き出す音楽は本当に「春」の優しさや喜びに満ちた音楽だ、と思いました。

 

 

こちらも、もちろんクレーメルのヴァイオリンは凄いですし面白いのですが、何より聴いて嬉しくなるのがアルゲリッチのピアノ。たぶんこの人は本当に室内楽など他の人と音楽をやることがとても好きなのでしょう。この演奏ではいつもより遙かに肩の力が抜けたアルゲリッチのピアノの音がとてつもなくチャーミング。クレーメルのヴァイオリンにさっと答えるアルゲリッチのピアノ。気持ちの通じ合った天才たちの見事な掛け合いは聴く者を幸せな気分に誘ってくれます。

 

 

デュメイのヴァイオリンの気品のある音、形の整った音楽をささえるピレシュのピアノ。彼女の創り出す音楽もとても背筋の伸びた品格を感じさせます。これもまた今日の気分にとてもぴったりの演奏、でした。

 

最近は女性ヴァイオリニストの演奏を聴くことが多いのですが、今日選んだのは男性のヴァイオリニストと女性ピアニストのコンビによる演奏ばかりでしたね。何だかちょっと不思議な気がしました(笑)

 

 

 

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」、第6番、第7番(モノラル録音)

グリュミオーとハスキルとの出会いは1950年、ふたりがプラードの「カザルス・フェスティバル」に共に参加し、ベートーヴェンのソナタ第10番を演奏したときに始まります。
幼い頃ヴァイオリンのリサイタルを開いたこともあるハスキルとピアノにも堪能だったグリュミオーは、このベートーヴェンの録音の合間にも、互いに楽器をとりかえて楽しんだといわれています。
親密な味わいにみちたこの録音からは、そうしたふたりの演奏者の幸せな一体感が暖かい音となって感じられます。

 

 

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番《春》・第9番《クロイツェル》(SHM-CD)

ロマン的雰囲気が漂い、標題どおりに爽やかな明るさや幸福感を感じさせる≪春≫、劇的な緊張感と圧倒的な迫力が充実した世界を形作る≪クロイツェル≫。このベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの傑作2曲で、クレーメルとアルゲリッチは天才的な感性を駆使したスリリングな演奏を展開。両者が一歩も退くことなく作品に真正面から取り組んでおり、張りつめた空気が伝わってくるかのような白眉の一枚。

 

 

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ《春》&《クロイツェル》(SHM-CD)

爽やかなロマンと幸福感に溢れた≪春≫に、劇的緊張感と圧倒的迫力に満ちた≪クロイツェル≫……ピレシュとデュメイの名コンビが5年を費やして完成したベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集から、代表作2曲を集めた魅惑の1枚。息の合った二人が生み出す濃密かつ精妙な表現が、両曲に新鮮な味わいをもたらしています。 

 

 

 

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赤ん坊の異世界ハイハイ奮闘録2

 

画像が公開されました。お兄ちゃん、カッコいい。そして、ザム。とても良い仕上がりになっていますね!! イラストは一作目と同じ、フェルネモさんです。

「赤ん坊の異世界ハイハイ奮闘録2」そえだ信 [MFブックス] - KADOKAWA

 

赤ん坊の異世界ハイハイ奮闘録2 (MFブックス)

ルートルフがようやく1歳に!! 兄弟コンビの領地復興ストーリー第2弾!

貧乏男爵家次男のルートルフは、別世界の『記憶』を持った頭脳派0歳児。やがて困窮する領民の状況を知った彼は、兄のウォルフにだけ自身の正体を明かして、領地救済に乗り出していく。ふたりは黒パンやコロッケなどを次々と発明し、おかげで領地は危機を脱しつつあった。
そんなある満月の夜、ルートルフとウォルフはオオカミのザムの背に乗せられて、隣のディミタル男爵領へ連れていかれる。森の中に着いたふたりが見たのは、柵に捕われたザムの仲間たちだった! 領地困窮の大きな原因となった害獣大繁殖のカラクリを知ったふたりは、オオカミ解放作戦を開始するが……。
さらに、1歳を迎えたルートルフの前に見知らぬ赤ちゃんが現れて!? 赤ちゃん度MAXでお届けする、領地立て直しストーリー第2弾。

 

可愛いたくさんの赤ちゃん!? 幸せな気分になれます!

 

赤ちゃん度MAX!!!

 

 

 

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赤ん坊の異世界ハイハイ奮闘録1

 

 

赤ん坊の異世界ハイハイ奮闘録1 (MFブックス)

不作による飢餓、害獣の大繁殖。大ピンチの領地を救うのは、赤ちゃん!?

ルートルフ・ベルシュマンは生後6か月で突然大人並みの意識に目覚め、別世界の『記憶』に何かを告げられるのを感じる。焦らず周りの状況認識と言語習得から始めると、間もなく自分が男爵家の次男であり、領地が困窮していることを知る。領民たちが冬を越せないほどの深刻さに、自分が大人になるまでじっとしていられないと感じたルートルフは、兄のウォルフに自身の正体を明かし、ふたりで領地救済に乗り出そうと決意する。
「ぼく、のこと、ひみちゅ」
ふたりは別世界の『記憶』と『加護』という不思議な力を頼りに、領地に襲い来る問題への対処法を考えていくが……。
秘密を共有した兄弟コンビは無事に男爵領を救うことができるのか?
頭脳派0歳児の活躍とかわいらしさに目が離せない、本格異世界ファンタジー。

 

 

 

掃除機探偵の推理と冒険 (ハヤカワ文庫JA)

刑事の鈴木は、目覚めるとロボット掃除機になっていた! しかも眼前には男の死体が……。『地べたを旅立つ』改題。解説/辻真先

 

 

臼月【うすづき】トウコは援護【まも】りたい

二月の苫小牧。完全犯罪をもくろむ男が用意した完璧なはずのアリバイは、意外な人物によって崩される。人を【援護/まも】るつもりが、いつも必ず容疑者にしてしまう――史上最も不器用な「探偵」が活躍する、デビュー作『掃除機探偵の推理と冒険』に続く新感覚ミステリ

 

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