ビゼー 交響曲 ハ長調 シャルル・ミュンシュ指揮フランス国立管弦楽団 ロマンを知った大人の遊び心 | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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クラシック音楽を中心にした好きな音楽と読書感想、日々の雑感などを思いつくまま気まぐれに書き綴ります

 

そう言えば、としばらく前にAmazonから購入したMP3音源で聴いてなかった物があったことに気付きました。

シャルル・ミュンシュがフランス国立管弦楽団を指揮して録音したビゼーの交響曲をメインとしたアルバムです。

 

ビゼーの交響曲はいくつかの録音を聴いたことはありますが、悪い曲では無いと思いつついそれだけ選んで聴きたくなる名曲か、と言うとそこまでは評価していなかったような気がします。ビゼーというとやはり「カルメン」か「アルルの女」だよな、と言うのが偽らざる認識でした。

 

しかし、今日何気なく聴き始めたミュンシュの演奏。これはとても魅力的な音楽でした。

 

あれっ、こんな生き生きとした音楽だった? こんなに面白さを感じる音楽だったんだ!

 

ビゼーの交響曲ハ長調という曲は作曲者が17歳の時に書いた習作でした。

 

「交響曲ハ長調(フランス語: Symphonie en Ut majeur)は、ジョルジュ・ビゼーが1855年に作曲した交響曲。
初期の習作であり、シャルル・グノーの交響曲の影響を強く受けている。当時はオペラ以外の音楽がフランスの音楽界では認められていなかったこともあり、作曲家の生前には一度も演奏されなかった。カミーユ・サン=サーンスらの努力により交響曲などの純音楽がフランスでも認められるようになったのはビゼーの死後のことである。
初演は1935年2月26日、作品完成の80年後、バーゼルにて初演。フェリックス・ワインガルトナーの指揮で行われた。」(Wikipedia 交響曲 (ビゼー) より)

 

習作、と言うだけにロマン派の時代の曲ですが特別目新しい技法が使われていると言うことも無いと思いますし、全曲で25分ほどの曲ですからベートーヴェンよりはむしろモーツァルトやハイドンに近いかも知れないという感じの音楽だと思います。あるいはシューベルトの初期作品か。今まで感じていたのは若書きの作品ですがなかなかバランスの良い音楽になっている、と言うくらいの印象でした。

 

しかし、今日聴いたミュンシュの演奏は実に生きが良くて迸るようなものもあり、まさしくロマンティックな音楽がそこにありました。情熱的な青春の音楽。それでいて時には余裕を感じさせるユーモアさえ感じられます。それは、本当のロマンを知った大人の遊び心のようにも聞こえます。

 

なんだか期待していなかったところでとてもうまいワインを味わった気分。(って、私はほとんど酒は飲みませんから、取りあえず言ってみただけ、ですが(笑))

 

 

 

 

Bizet: Symphony in C, Jeux d'Enfants, Patrie

 

 

 

 

 

 

そえだ信「臼月【うすづき】トウコは援護【まも】りたい」

「掃除機探偵の推理と冒険」に続きこちらもよろしくお願いします。

4編の倒叙ミステリーからなる連作中短編集。ユニークなキャラクターが魅力的です!

 

ツイッターに感想がよせられています!

 

「・・・相手を援護(まも)ろうするトウコと、余計なことを言う彼女を黙らせたい犯人。両者のやり取りがクセになるミステリである。」

 

 

「昨日の予告通り、そえだ信 さんの『臼月トウコは援護りたい』の感想を、ブログにアップしました。 もうちょっと素直に読んでも良かったかも、という気もしないでも無いですが、私のようなヒネクレ者にも楽しめる、良い作品です。」

 

 

「そえだ信「臼月トウコは援護りたい」面白かった。 被疑者の無実を証明しようと証言を剃ればするほど、被疑者のアリバイを崩していくキャラクターにまつわる、すっきりするミステリ短編集!」

 

「掃除機探偵面白かったので購入。 完璧なアリバイを用意して犯行に及んだ犯人たち。雇ったばかりの臼月トウコの援護によって追い込まれていく連作倒叙ミステリ。 風変わりのキャラと独創的なトリックの面白さが際立っていて、楽しめました。」

 

「「臼月トウコは擁護りたい」、読了!倒叙モノの醍醐味の一つに犯人の焦燥感があると思うのですが、本作はこれが思う存分に楽しめて良いですね。使えないバイトとして犯人の目の前に出現する上に、自分の犯罪の弱点はきっちり刺してきて、クビだ!!!にいたる様式美が好き。ドラマにも向くのでは?」

 

「『臼月トウコは擁護りたい』読んだぜ。 北海道(主に札幌)を舞台にした連作倒叙。犯人が上手く警察の追及を避けられたかな、ってところにふらりと「そうですよーこの人が犯人なワケないじゃないですかー」と加勢しに来たかと思ったらスーパー余計なことを言って急転直下事件を解決しちゃう臼月さんは」

 

 

こちらで第一話全文無料で読めます。

 

 

 

 

 

 

臼月【うすづき】トウコは援護【まも】りたい

二月の苫小牧。完全犯罪をもくろむ男が用意した完璧なはずのアリバイは、意外な人物によって崩される。人を【援護/まも】るつもりが、いつも必ず容疑者にしてしまう――史上最も不器用な「探偵」が活躍する、デビュー作『掃除機探偵の推理と冒険』に続く新感覚ミステリ

 

 

 

文庫版「掃除機探偵の推理と冒険」発売中

 

 

 

 

 

掃除機探偵の推理と冒険 (ハヤカワ文庫JA)

刑事の鈴木は、目覚めるとロボット掃除機になっていた! しかも眼前には男の死体が……。『地べたを旅立つ』改題。解説/辻真先

 

 

解説者は、辻真先さん。とても素敵な解説でした。ぜひご一読下さい。

 

 

 

 

 

そえだ信、いよいよ国際的作家に?(笑)

 

タイの次は、台湾、でした。